渡邊野鳥保護区ソウサンベツ(わたなべやちょうほごくソウサンベツ)

タンチョウ保護のための野鳥保護区
北海道根室市 368.1ヘクタール

2002年、渡り鳥やタンチョウの重要生息地である国設鳥獣保護区風蓮湖畔に隣接していて、法的指定がなされていない湿原と山林を渡邊士乃武氏からのご寄付を元に買い取った。この保護区は風蓮湖西側に位置し、ソウサンベツ川、アッツトコベツ川、湖南川の下流域に広がる広大な湿原と山林で形成されている。面積は368ヘクタールで当会の野鳥保護区としては最大。民間の保護区としても最大級である。タンチョウ1つがいが繁殖、隣接地では2つがいが繁殖し、自然採食地として利用されている。


根室市風蓮湖に隣接する湿原と山林。
タンチョウの営巣地のほか、シギ・チドリ類の中継地としても利用されている。

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釧路・根室間の国道44号沿いに看板が立っている。
この看板から根室方面に10キロほど進むと春国岱原生野鳥公園がある。

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ソウサンベツで子育てをするタンチョウ。
冬には給餌場がある鶴居村まで移動する。

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寄付者渡邊ご夫妻の「気持ちを形にして現地に永久に残したい」いうご意向を受けて、
ソウサンベツ野鳥保護区と風蓮湖を見渡せる高台に石碑を設置した。

石碑に刻まれている文字

「タンチョウが子育てをする湿原と、豊かな水を育む山林から成る368.1ヘクタールのこの保護区は、渡邊士乃武・玲子様ご夫妻からの浄財で設置された。『大型の動物がすむ環境を守る事を通じて、そこに関わる他の動植物も守りたい』というご夫妻の思いを形にすべく、日本野鳥の会が継続的に管理していくものである。この地でいつまで、タンチョウやヒグマが暮らせる事を願う」

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