第38回(2008年7月号) 「ハトの巣にヒナがいましたが、親鳥が給餌に来ません。どうしたらよいでしょう?」
小鳥では2週間ほどでヒナを巣立たせる間、親鳥が数分おきに虫を運んでくるのが普通です。キジバトやカワラバト(ドバト)でも巣立ちまで3週間は要しませんが、親鳥は飲み込んだタネを元に、消化器官の内側の脂肪やタンパク質を含んだ細胞を剥離させ、栄養価が高いミルク状の液体にしてヒナに与えます。このため給餌回数が少なくてもいいし、年中繁殖できるので、求愛、ペアやファミリーが秋冬でも見られます。また、換羽は繁殖後が原則なので、羽が落ちる時期は夏から秋に集中しますが、ハト類の羽は、季節を問わず拾うことができます。
連載2回目(2005年5月号)で「野鳥のヒナは何日で巣立つのですか?」について紹介しましたが、生きのびる方が少ない野生のくらしでは、短期間の子育て、早い成長が原則。繁殖成功率も低いので、失敗後の再挑戦中というペアもいるでしょうが、5〜6月に巣立ったヒナはすでに親鳥に似た姿になっています。親鳥と見分けるには、声や行動にも注目しましょう。 丸裸で目も見えないヒナが生まれ、巣内で育ってから巣立つ(晩成性)点ではハト類も小鳥と同じですが、地上営巣の鳥では、産毛のような羽毛に覆われて孵化し、目が見えるヒナ(早成性)もいます。