横浜自然観察の森 いきもののにぎわいのある森ブログ

                                 季節の生きものや風景のお話を、日本野鳥の会レンジャーが発信します!

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横浜自然観察の森では秋から春にかけて見られるタカの仲間のノスリ。腹部の茶色の腹巻のような模様が特徴です。個人的に茶色くて真ん丸な頭部と黒目がちな瞳が柴犬を彷彿とさせて、大好きな猛禽類です。
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名前の通り、地面スレスレを飛び、ネズミやモグラなどの小動物を捕まえるのが得意です。着地する事が多いので、尾羽が擦り切れて少しボロボロになっている個体を多く見ます。

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空中に停止するホバリング飛行が得意。逆風が吹いていても翼と尾羽の羽で風を上手に捉えて獲物を探します。

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ヤマアカガエルが産卵する頃になると、低い位置に止まる事が多くなります。しかし、このノスリは目立つ場所にいたので、ハシブトガラスに取り囲まれてしまいました。カラスの仲間は猛禽類を見つけると、モビング(擬攻撃:猛禽類に対する攻撃のような行動)を仕掛ける事があります。カラスの行動や鳴き声をよく観察すると、猛禽類と出会える確率がグンと上がります。

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しつこく攻撃されるノスリに同情しつつ、びっくりした顔が可愛らしいです。まもなく、この森を離れてしまうので、お見逃しなく!


写真・文 おかもと

二月が後半に差し掛かり、晴れた日はとても暖かいですね。
先日の快晴日に、ノギクの広場を歩いていると、太陽に暖められた草の隙間からクビキリギスが飛び出してきました。
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なんともおどろおどろしい、一度聞いたら忘れられない名前のキリギリスの仲間です。
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とんがり頭と赤い口元が特徴です。
春から初夏のころに「ビーー」と、間延びした鳴き声を出す虫で、時期になると街中でも聞くことができます。早春のこの時期に姿を見られたのはラッキーでした。

前回の記事に引き続き、最近は晴れて暖かくなるたびに、春の訪れを予感させるような出会いに恵まれます。
雨の日と晴れの日が繰り返すどっちつかずなお天気ですが、暖かい晴れた日にはぜひ散策にいらしてください。

写真・文 まえむー


今週は雨ばかりで太陽が恋しい日々が続いていました。
1日だけ顔を見せてくれたので、久しぶりの太陽のもと散策をしてきました。

黄緑色の小さな花をつけるオニシバリは満開!
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水辺では、今年も無事ヤマアカガエルの産卵がありました。
雨の後の久しぶりの暖かい日なので、カエルの産卵を期待していましたが、残念ながら見られず…。
ヤマアカガエルの卵塊がたくさん観察できました。
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舞妓さんの髪飾りのようなお花を咲かせるキブシは、冬芽の姿。
森の春を真っ先に彩るお花です。
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冬芽の手前に緑色の葉っぱのようなものが出ていたので、「あれ、葉っぱが展葉している?キブシは花が咲いた後に、葉っぱを出すはず…なぜ!」と思ったら…

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キブシに絡みついたミツバアケビでした。
ミツバアケビは葉っぱと花を一緒に出します。
過去の自然情報カードを見ると、ミツバアケビよりキブシの開花の方が早いようで、ここからキブシが巻き返していくようです。

…と、なんだか、のどがイガイガしてきました。
もしや…。
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やっぱり。もう花粉の季節ですね…。
森の中のスギやヒノキがオレンジ色に染まっています。

冬の寒さの真っただ中と思っていましたが、いろいろな生きものたちが、春の訪れを教えてくれているようです。
毎年、春の訪れはあっという間なので、見逃さないようにしなければなと気を引き締めた散策になりました。

文・写真:まつもい

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