No.112 2013年7月号


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目次 ◆支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
◆ブロックからのお知らせなど
 2013年度東北ブロック会議記録
 2013年九州・沖縄ブロック大会参加報告
◆シリーズ「探鳥会におけるリスクマネージメント」
 第4回:毒ガ・イラガ・ブユ
◆事務局からのお知らせなど
 ワイルドバード・カレンダー2014採用作品の決定
 新入会員の方へ『ワイルドバード・カレンダー』をプレゼントします
 平成25年度第1回理事会(定例)議事録
 平成25年度第1回評議員会(定時)議事録
 平成25年度第2回理事会(臨時)議事録
 支部変更のお知らせ
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.663

●2013/5-6 群馬
・群馬県におけるアオバトの記録
・半世紀で野鳥生息地、個体数とも減少
●2013/5-6 諏訪
・オオカナダガン(要注意外来種)
●2013/6 南富士
・雛を助けるには
・オオタカ外し?
・春季シギ・チドリ調査 (調査研究部)
●2013/5-6 島根県
・カモ類月別最大渡来数
・キバラガラ観察
●2013/5-6 愛媛
・2013年カモ類調査
●2013/5 福岡
・ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査 (研究部)
●2013/5 熊本県
・八代海、球磨川河口ガンカモ調査(八代野鳥愛好会)
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査

●2013/5-6 群馬
・群馬県におけるアオバトの記録
群馬県のアオバトは1985年頃は減少傾向にあったが、最近は分布が拡大している。県から受託した鳥類生息密度調査では、アオバトはこの5年間で223メッシュ中43メッシュで記録があった。記録は全て春〜夏で、冬季は記録が無い。高崎市での調査では、アオバト確認は01年は6月のみ、04年:6月、7月、2010年:5、6、7、9月と確認月が増え、2012年には4〜10月の毎月声が聞かれる。県内でのアオバトの営巣は未確認。
(群馬「野の鳥」NO.317,P8)
・半世紀で野鳥生息地、個体数とも減少
 昭和30年代の野鳥の豊さは今は無い。ベトナム戦争での枯葉剤散布でのダイオキシンの影響は100年は続く。更に熱帯雨林の伐採は日本に来る夏鳥の激減に拍車をかけている。冬鳥はトヤ場のカスミ網で一網打尽が毎年繰り返され、今はそれが殆ど無くなっても冬鳥の減少は止まない。広葉樹伐採、針葉樹の人工林へ改変があり、留鳥がいる環境も悪化している。ゴルフ場では農薬散布の当初は朝、グリーンを回って野鳥の死骸を集めていたが、ついに鳥が棲めぬ場所になっている。農薬で水棲昆虫が減り、水路や畦のコンクリート化で水辺の鳥も減った。
(群馬「野の鳥」NO.317,P9〜12)
●2013/5-6 諏訪
・オオカナダガン(要注意外来種)
 3/10、岡谷市の諏訪湖にオオカナダガン3羽が飛来した。人にかなり馴れている。シジュウカラガンは8〜11亜種に分かれ、日本に飛来する亜種ヒメシジュウカラガンはカルガモ程小さい。カナダガンは1985年頃、静岡県田貫湖で確認された以後、富士五胡、丹沢湖でも繁殖し、現在100羽程度生息し、ヒメシジュウカラガンとの交雑の恐れがある。諏訪湖には1996年5羽が飛来し、その後3〜4年、3〜5羽が湖周辺に留まった事がある。ニュージーランドでは狩猟鳥として1905年、60羽を放鳥、現在5万羽まで増えている。
(諏訪「いわすずめ」NO.150,P4)
●2013/6 南富士
・雛を助けるには
 雛を放置しておけないと判断した場合は、行政の鳥獣保護担当部署に相談し、指示を仰ぐ。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」により、保護のために飼養する場合も許可を要する。野鳥の救護、保護飼養に取り組む施設に持ち込む方法もある。ドバトやカラス等、増えて問題のある鳥や、外来種は対応しない事もある。
参考:「野鳥をたすけるはじめの一歩」 野生動物救護獣医師協会発行
ヒナとの関わり方ハンドブック (公)野鳥の会発行
http://www.wbsj.org/activity/spread-and-education/hina-can/
(南富士「さえずり」NO.367,P7)
・オオタカ外し?
 種の保存法で「希少野生動植物」に指定されているオオタカを、環境省は保全対策が進んだ結果、個体数が増えたとしてその指定を解除することを決めた。現在、関東周辺でも推定5,800羽まで回復している。仮に指定が解除されても、当然、鳥獣保護法で捕獲は禁止されている。(これにてオオタカを従来よりぞんざいに扱ってよいものではなく、官民挙げての保護方策が実った誇るべき事例であり、オオタカは先駆として、光が当っていない他の60種に及ぶ「希少野生動植物」の保護、回復に続けて努力すべきものである。
(南富士「さえずり」NO.367,P8)
・春季シギ・チドリ調査 (調査研究部)
 4/29、富士川河口を調査した。総計87羽、内訳はハマシギ49、コチドリ11、キアシシギ5、チュウシャクシギ5、以下シロチドリ、メダイチドリ、イソシギ、ムナグロ、ホウロクシギ、コアオアシシギ、クサシギ等。
(南富士「さえずり」NO.367,P10)
●2013/5-6 島根県
・カモ類月別最大渡来数
 飯梨川河口での2012/4〜2013/3の調査結果。マガモ:9月:13、10月:185、11月:219、12月:253、1月:223、2月:171、3月:93。コガモ:9:39、10:126、11:213、12:175、1:162、2:104、3:132。
オナガガモ:9:10、10:320、11:514、12:95、1:69、2:13、3:3。ホシハジロ:9:2、10:283、11:293、12:69、1:60、2:22、3:19。キンクロハジロ「:9:108、10:349、11:395、12:148、1:118、2:68、3:134。スズガモ:9:301、10:1,129、11:3,238、12:795、1:1,312、2:393、3:467。
カモ類の秋の渡来ピークは11月頃に、3月に渡去前のピークがあるようである。
(島根県「スペキュラム」NO.153,P2)
・キバラガラ観察
 2/26、出雲大社にてキバラガラ1羽を撮影、3/6には同所で2羽を確認した。これは中国の固有種で、日本鳥類目録第7版で追加された種で、日本では数例の記録があるが、今回、島根県初記録である。
(島根県「スペキュラム」NO.153,P5)
●2013/5-6 愛媛
・2013年カモ類調査
 1/12〜14、県内約300箇所を調査した。総計24,863羽で内訳はマガモ7,909、ヒドリガモ4,600、コガモ4,479、オナガガモ3,529、カルガモ1,556、オシドリ1,078、ハシビロガモ448、ホシハジロ400、キンクロハジロ376、オカヨシガモ184、トモエガモ87、ヨシガモ79等。
(愛媛「コマドリ」NO.214,P1〜4)
●2013/5 福岡
・ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査(研究部)
1/5〜19、県下128箇所を調査した。総計22,835羽で昨年とほぼ同数であった。
内訳はマガン2、コブハクチョウ1、マガモ8,845、ホシハジロ2,882、ヒドリガモ2,503、オナガガモ1,795、スズガモ1,566、キンクロハジロ1,498、カルガモ1,429、ツクシガモ685、オカヨシガモ400、コガモ347、カワアイサ249、ヨシガモ219、オシドリ139、ハシビロガモ113、ホオジロガモ95等。トモエガモは昨年600羽は今回3羽のみであった。
(福岡「野鳥だよりふくおか」NO.403,P14〜16)
●2013/5 熊本県
・八代海、球磨川河口ガンカモ調査(八代野鳥愛好会)
 1/13、20箇所を探鳥会を兼ねて調査した。総計70,330羽で、内訳はオナガガモ29,308、マガモ28,181、ヒドリガモ4,746、カルガモ4,742、キンクロハジロ856、ツクシガモ795、コガモ784、ホシハジロ445、ヨシガモ155、オシドリ150、オカヨシガモ130、トモエガモ30等。ハシビロガモは海岸に飛来無し。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.308,P3〜6)
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査
 1/13、八代海を調査した。総数は、クロツラヘラサギ79羽(成39、若16、不明24)、ズグロカモメ493羽、ヘラサギ4羽(成2、若2)。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.308,P19)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.664

●2013/6 東京
・コアジサシに見た夢(リトルターン・プロジェクト)
・手乗りスズメの是・非
●2013/6 神奈川
・北海道生物の多様性の保全等に関わる条例
・2013年ガンカモ調査結果
・複数の鳥名を名前に持つ鳥
●2013/5 沼津
・少なくなったスズメ
●2013/5-6 遠江
・2013年ガンカモ調査結果 (調査保護部)
●2013/5-6 鳥取県
・フクロウ
・湖山池塩分導入事業
・ブッポウソウ ヘルパーは存在するのか (なんだ&よみす)
●2013/6 筑豊 ・冬鳥が戻った 

●2013/6 東京
・コアジサシに見た夢(リトルターン・プロジェクト)
 日本初のコアジサシ屋上営巣地は羽田空港近くの下水処理場「森ケ崎水再生センター」にある。2001年に同営巣地(7ha)が発見されたが、浜風が強く卵が安定せず、200羽程から5羽が巣立った。この状況を改善するため、東京都下水道局と掛け合い、2ha(後に2.8ha)に約30トンの貝殻を運びこみ、約200名で整備した。営巣は1,224巣、巣立ち約600羽となった。コアジサシの大規模営巣地はその習性から続きしないと言われたが、2012年までの総営巣数は5,837、孵化総数は3,339羽となった。コアジサシネットワークの開設の試み、延4000名のボランティアの協力もあり、生態系保全の先駆けを目指したい。
(東京「ユリカモメ」NO.692,P3)
・手乗りスズメの是・非
 手乗りスズメは野鳥をペットにする行為で、その結果、人を怖がらず、ドバトのように町の害鳥になる恐れがある。更に野生が失われると生態に影響が出る可能性がある。手乗りスズメが広まらないよう自粛を求める。ペット化した生き物から得られない野生の鳥を見る事で、それを支える自然生態系が見え、その楽しみこそ広めるべきである。
(東京「ユリカモメ」NO.692,P8)
●2013/6 神奈川
・北海道生物の多様性の保全等に関わる条例
 4/1、同条例が公布された。生物多様性に関する条例としては全国初である。大きな柱は「希少生物の保護」「生態系に影響を及ぼす指定外来種を放すことの禁止」「安易な野生鳥獣への餌付け禁止」であり、違反者には罰金が科される。北海道では国の法律で守るのが難しい動植物については独自に特定希少野生動植物に指定している。津軽海峡で隔てられる本州との動植物分布境界線(ブラキストン線)も考慮して指定外来種が決められている。
(神奈川「はばたき」 NO.493,P2)
・2013年ガンカモ調査結果 (保護研究部)
 1/20前後の1週間、県下86箇所を調査した。結果は18種、15,490羽(昨年は16種、17,154羽)、内訳はコガモ3,623、ヒドリガモ3,001、スズガモ2,322、カルガモ2,186、キンクロハジロ1,424、マガモ826、オナガガモ677、ホシハジロ499、オシドリ269等。神奈川県では珍しいトモエガモ♂1が記録された。昨年より総数1割減で、昨冬、宮ケ瀬湖に936羽飛来していたオシドリが今冬90羽に激減が影響している。神奈川県ではオシドリは年により増減幅が大きく、越冬地の餌環境ではなく、渡りルート上の条件に依っているらしい。下記種は今年も明らかに♂の渡来数が♀より多い。オナガガモ1.68倍、ホシハジロ1.84倍、キンクロハジロ1.41倍。
(神奈川「はばたき」 NO.493,P5)
・複数の鳥名を名前に持つ鳥
 外国の鳥で日本産の標準和名2つからなる鳥名として、アオジ-カッコウ、ウズラ-ヒバリ、カササギ-ツグミ、カササギ-ムクドリ、カッコウ-サンショウクイ、コマドリ-モズ、スズメ-フクロウ、スズメ-ヒバリ、ツバメ-トビ、ツバメ-ヨタカ、ハイタカ-ジュウイチ、バン-クイナ、ヒバリ-ホオジロ、ミサゴ-ノスリ、メグロ-メジロ等がある。3つの和名が入って鳥名はシロハラ-オナガ-ミソサザイ、ホオジロ-スズメ-ヒリがある。外国産の鳥に和名を付与した先人たちの苦労が偲ばれる。
(神奈川「はばたき」 NO.493,P6)
●2013/5 沼津
・少なくなったスズメ
 新聞に小学生が遠足当日の天気を「スズメが元気に鳴いているので、雨が降らない」として出かけ、薄日が出て遠足は無事行われたとの記事があった。朝の雨は女の腕まくり(大したことはない)と言う地方もある。スズメの減少は営巣できない構造の家屋が増えたのが原因とある(バードリサーチ)。中国ではスズメが食べる米の膨大さのため、人海戦術でスズメを駆除した結果、害虫が異常発生し、米は凶作になった話もある。
(沼津「野鳥だより」NO.242,P3)
●2013/5-6 遠江
・2013年ガンカモ調査結果 (調査保護部)
 県下44箇所を調査した。結果はコブハクチョウ1、コハクチョウ17、カモ類17,444、内訳はスズガモ3,722、マガモ3,339、ヒドリガモ2,521、オナガガモ1,577、コガモ1,418、カルガモ1,274、ホシハジロ1,272、キンクロハジロ1,203、ヨシガモ342、オカヨシガモ277、オシドリ158、カワアイサ140等。
(遠江「遠江の鳥」Vol.265,P15)
●2013/5-6 鳥取県
・フクロウ
 3/15の深夜、500m離れて2羽のフクロウが鳴き交わしている。気温0℃、月明りは無い。「コーコココ・・・」と一本調子の8音、ニワトリの声に似ている。他方は「ホッホ」と応える。6回ほど繰り返した。
(鳥取県「銀杏羽」NO.127,P7)
・湖山池塩分導入事業
 昨年2月より湖山池へ海水導入が始まり、葦原が殆ど無くなる。今まで海水の1/20以下の塩分濃度が急に海水の1/3〜2/3の塩分濃度に晒され、膨大な影響が出ている。フナの大量死、 淡水性貝類は全滅、300年の歴史を持つ伝統的な漁法「石ガマ漁」で石を積み上げた石窯に枯れたヒシ等が詰まり漁ができなくなっている。
http://www.toritorihp.or.jp/sub8.html
(鳥取県「銀杏羽」NO.127,P8〜11)
・ブッポウソウ ヘルパーは存在するのか (なんだ&よみす)
 2009/7/6から数日間、ブッポウソウのヘルパーの餌運びと思える行動を観察した。ヘルパーは雛へ直接給餌はせず、巣内の親(♀?)に給餌した。ヘルパーは直接巣穴に止まらず、近くで様子を窺って親鳥が顔を出すと恐る恐る近づき、巣穴に外から垂直に止まり、親に餌を渡す。巣穴の中に身を傾けて給餌は親鳥だけである。親鳥2羽を含め最大4羽でヘルパーは1、2羽と思われる。ヘルパーは孵化後1週間後から給餌量が減るその数日後までで、その後は親鳥が追い出しをする。
巣立ち真近になると、親鳥は外から巣穴に垂直に止まり擬似給餌をして巣立ちを促す。
(鳥取県「銀杏羽」NO.127,P12〜15)
●2013/6 筑豊
・冬鳥が戻った
 昨冬は冬鳥が極端に少なかったが、今冬は個体数は戻った。「繁殖地のシベリアで多発した山火事が無くなった」との理由は、漂鳥が戻ってきた説明にならない。野鳥の会の鳥情報メーリングリストwbsj-tori-johoを通じた各地の情報でも、今冬はどこでも冬鳥は増えている。緯度が高い北海道や標高が高い場所では個体数の変化は少なく、南へ行くほど増減の差が大きい傾向にある。1995年秋、ロシアの沿海州では木の実が大豊作で、日本の冬鳥が異常に少なかった事がある。山階鳥研では2005年以降、冬の小鳥は減る傾向にあり、昨冬はそれが一時加速し、今冬は少し戻ったとしている。ネオニコチノイド系農薬は昆虫を減らし、渡り鳥だけではなく、留鳥にも影響を与えている。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.424,P14〜18)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.665

●2013/6 いわき
・夏鳥の初認記録
・H24年度ツバメ生息調査
●2013/6 埼玉
・さいたま市秋ヶ瀬公園周辺の哺乳類
・手乗りヤマガラ
・アラナミキンクロ (野鳥記録委員会)
●2013/6 石川
・講演「身近な鳥の生態、スズメ、ツバメ、カラス」
(自然観察大学)
●2013/6 徳島県
・クロジョウビタキ四国初渡来
・日本湿地ネットワーク総会・講演会に参加して(共存部)
・タマシギってこんな鳥
・全国野鳥密猟対策連絡会総会、研修会(共存部)
●2013/5 北九州
・曽根干潟の3種
●2013/6 北九州
・消えつつあるのは人とツバメのつながり
・福岡県の希少鳥類シノリガモ

●2013/6 いわき
・夏鳥の初認記録
 コチドリ3/18、コアジサシ4/22、オオヨシキリ4/29、コムクドリ4/4、ノビタキ4/4、ツバメ3/15、コシアカツバメ4/25、サシバ3/29、アオバズク4/25、アマサギ4/30、チュウサギ4/15、ホトトギス5/13、カッコウ5/22、ヤブサメ4/15、センダイムシクイ4/19、キギタキ4/19、オオルリ4/12、サンコウチョウ4/25、クロツグミ4/16、コマドリ4/28、コルリ4/30。
(いわき「かもめ」NO.117,P2)
・H24年度ツバメ生息調査
 いわき市内39箇所を調査した。雛総数約120羽、完全人保護率約5割、カラス食害5箇所、巣は通常1階にあるが、民家2階軒下に巣5箇所、小学校3階軒に巣1箇所。
(いわき「かもめ」NO.117,P3)
●2013/6 埼玉
・さいたま市秋ヶ瀬公園周辺の哺乳類
 ホンドキツネは2010年頃までは時々目撃したが、最近はその古巣はタヌキが利用している。ホンドタヌキは2008年の調査で東京都内で1000頭以上の推定で、「大都会にすむ世界的珍獣」ということになる。この周辺では「タヌキの溜糞」を多く見る。ニホンイタチは移入種チョウイセンイタチに圧迫されていると言われるが、この地域では尾が短いニホンイタチのみである。この近くの多摩川では02年、愛称「タマちゃん」のゴヒゲアザラシが、2011年には荒川には「志木アザラシ」のゴアフアザラシが現れている。
(埼玉「しらこばと」NO.350,P2〜3)
・手乗りヤマガラ
 某公園で女性が手を伸ばすと、ヤマガラがやってきて手に乗った。私もやってみると、短時間であるがヤマガラ、シジュウカラが手に乗った。シジュウカラの方が用心深いようであるが、誰かが餌付けをした結果で、困った問題である。
(埼玉「しらこばと」NO.350,P4)
・アラナミキンクロ(野鳥記録委員会)
 3/25、本庄市の利根川で、8羽のヨシガモの中に1羽のアラナミキンクロ♂若が撮影された。埼玉県内初記録で、県内328種目となる。アラスカ西部からカナダ北部で繁殖し、北米大陸東及び西海岸、アリューシャン列島で越冬する。近県では茨城県で3回、記録されている。
(埼玉「しらこばと」NO.350,P5)
●2013/6 石川
・講演「身近な鳥の生態、スズメ、ツバメ、カラス」(自然観察大学)
 4/21、金沢市での講演より。ツバメは駅周辺、商店街、旧市街地では激減したが、調査面積を大きく取ると個多数は安定しており、それ程「やわ」な鳥ではない印象である。スズメは隙間の無い家が増え、繁殖できないが、電柱のトランス、配電盤、腕金、交通標識の隙間を使い、郊外へ進出している。カラスは「カラスはどれだけ賢いか」(中央文庫)、「都会の鳥生き残り戦略」(明治書院)共に唐沢氏著を参照願う。
(石川「石川の野鳥」NO.170,P2〜3)
●2013/6 徳島県
・クロジョウビタキ四国初渡来
 5/11、鳴門市の畑でムクドリ3羽の中にいる頭が黒いクロジョウビタキ1羽が撮影された。6分間のみ姿を現し、とても用心深い鳥であった。四国初渡来記録である。
(徳島県「野鳥徳島」NO.417,P2)
・日本湿地ネットワーク総会・講演会に参加して(共存部 山内美登利)
 4/6、福岡市で同ネットワーク(JAWAN)の2013年の総会、講演会「日本の湿地を守ろう」が開催された。和白干潟を守る会の山本廣子代表から、同地での活動が25年となり、03年には国指定和白干潟鳥獣保護区が設けられた。毎月、クリーン作戦と自然観察を継続し、500人規模の和白干潟祭りも25回目となった。干潟は天然のソーラーパネルで、エネルギーを吸収し、生物相の生産力を高める。ラムサール条約湿地登にはその選定基準を1つ以上クリアする事が前提であるが、我国では更に国内法での自然保護区指定、地元自治体の合意が必要で、和白干潟ではこの2つとも未調整である。
(徳島県「野鳥徳島」NO.417,P6〜7)
・タマシギってこんな鳥
 タマシギの主食はタニシや水生昆虫で、水深数cm程度の浅めの水田を好む。休耕田や畦道、水田の中で、植物の根元を基礎に雄が丁寧に草を編んで巣を作る。雌が巣で産卵するとペアは解消し、雌は去る。雛は孵化後すぐ巣を歩いて離れる。産毛しか生えていない雛は体温が下がらぬよう、雄の翼の下に潜り込む。数日すると、雛は産毛も抜け、雄の羽色に似た羽毛が出てくる。大きさで親と見分けができなくなると、幼鳥同士2、3羽が一緒に行動し越冬する。
(徳島県「野鳥徳島」NO.417,P9〜15)
・全国野鳥密猟対策連絡会総会、研修会(共存部)
 4/21、密対連の総会、研修会が今までの京都から変わり、東京で初めて開催された事もあり、参加者が増えた。野鳥の会各支部へ愛玩飼養に対する更新手続きを厳正に対処するよう行政へ文書提出を要請している。台湾で日本産メジロが販売されており、現地調査をしている。2012年度は密猟110番通報あった74件の内、50件に対応した。
(徳島県「野鳥徳島」NO.417,P16)
●2013/5 北九州
・曽根干潟の3種
 ツクシガモ、ダイシャクシギ、ズグロカモメは11月初旬から3月下旬まで曽根干潟に留まる。2/8、ツクシガモ708、ダイシャクシギ71、ズグロカモメ369で、それぞれが今期最大数であった。
(北九州「北九州野鳥」NO.323,P11)
●2013/6 北九州
・消えつつあるのは人とツバメのつながり
 本部のツバメ全国調査2012結果報告から。全国から寄せられた8,402件の情報から次の事が分かった。2004年の環境省の調査結果からの分布縮小は無いが、多くの地域で個体数が減少している可能性がある。要因にカラスによるとしたもの296件、巣を人が落とすが216件と上位を占めた。ツバメの部分白化は全国平均で5.7%、尾羽の異常は3.1%で見られたが、原発事故周辺で有意に高くなる傾向は無かった。
(北九州「北九州野鳥」NO.324,P13)
・福岡県の希少鳥類シノリガモ
 シノリガモは福岡県では志賀島と海の中道で20羽前後が越冬し、日本の越冬地の南限になっている。世界的にも分布の最南端である。北九州市では94/1に若松区の埋立地での観察1例あるのみである。
(北九州「北九州野鳥」NO.324,P16)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.666

●2013/6 札幌
・苫小牧周辺のカササギ(ゆうふつ自然情報センター)
・札幌市に生息しているカササギ(札幌カラス研究会)
●2013/6 山形県
・酒田市のコアジサシの保護
●2013/6 福井県
・中池見湿地のラムサール条約登録とノジコ
●2013/6 滋賀
・琵琶湖水鳥一斉調査
●2013/6 兵庫
・バードセイバーを貼る
・傷病鳥救護講座を受講
・ハクセキレイとセグロセキレイの声
・COP11に参加して
・兵庫県鳥類目録「ひょうごの鳥2010」より(研究・保護グループ)
●2013/6 福岡
・玄界灘海鳥調査(玄界灘海鳥調査藩)
●2013/6 熊本県
・ツバメの塒入り観察
・「つり糸・つり針を捨てないで!」の看板設置

●2013/6 札幌
・苫小牧周辺のカササギ(ゆうふつ自然情報センター)
 道内でカササギの繁殖初確認は92年の室蘭市で、97年には苫小牧市内でも繁殖している。最近は恵庭市等の内陸部へ広がっている。08年にはウトナイ湖周辺でも見られている。6月には20羽程の集団で移動している。当初、人工物に巣を造る傾向にあったが、近年は市街地の樹木に、5番程のコロニーを作るようになった。巣には大きな球形のドーム状のものが覆われ、外敵、風雨から守るためと思われる。餌はカラスと競合せず、コクマルガラスが千歳市に08年から急増したように、カササギも大陸から直接道内に飛来したのでは。
(札幌「カッコウ」NO.354,P4〜6)
・札幌市に生息しているカササギ(札幌カラス研究会)
 1980年代、九州以外でもカササギが見られ出し、石川県では定着し、92年に糸魚川市で繁殖している。道内では83年、函館、室蘭で記録されている。札幌では08年以降、越冬例を見る。2011年には手稲区で高圧鉄塔に営巣したが繁殖失敗であった。2013/4にも札幌市内の公園でカササギが目撃されている。
(札幌「カッコウ」NO.354,P7〜9)
●2013/6 山形県
・酒田市のコアジサシの保護
 酒田市沿岸の2箇所にコアジサシのコロニーがあるが、1箇所には風力発電施設(3基、6,900KW)が計画されている。当方の要望に対し、県、市は自然環境に配慮し、住民の意見を聞きながら進めるとしている。コアジサシを代替繁殖地に誘導するため、計60個のデゴイを設置した結果、その地周辺に約150羽が飛来し、繁殖を始めている。
(山形県「やませみ」NO.81,P8)
●2013/6 福井県
・中池見湿地のラムサール条約登録とノジコ
 福井県には三方五胡と中池見湿地(敦賀市)のラムサール条約登録地がある。
中池見湿地はノジコが利用している事も登録条件になっている。ノジコは10月の渡り時期に特に多く、標識調査で1,000羽以上が記録された年もある。他に小鳥がラムサール条約登録の理由になっているのは、仏沼のオオセッカのみである。
(福井県「つぐみ」NO.166,P14)
●2013/6 滋賀
・琵琶湖水鳥一斉調査
 琵琶湖内3定点で、11月、1月、3月に水鳥分布調査した。総計で61,954羽(昨年76,586)で、カモ類の減少が著しい。特に秋季のホシハジロ、キンクロハジロは前年の半数近くになっている。冬季には大阪府でこの2種は増えているので移動?
マガモも減少しているが、本州北部に群が留まっている可能性がある。オオバンは昨年同様、春季、湖北、高島地区で急減しておりその渡りの移動が早くなっていると推察される。
(滋賀「におのうみ」NO.33,P12〜13)
●2013/6 兵庫
・バードセイバーを貼る
 これは野鳥が窓ガラスに衝突するのを防ぐもので猛禽類の実物に近いシールである。支部会報では大阪市内で窓ガラスに当って死んだ鳥は33羽記録されているが、実際はこれよりはるかに多い。小学校の野鳥観察会で手製のバードーセイバーを作ってもらい、窓に貼り、野鳥への関心を深めている。
(兵庫「コウノトリ」Vol.194,P3)
・傷病鳥救護講座を受講
 3/23、河内長野市にある「日本バードレスキュー協会」から講習を受けた。法律上、基本的に傷病鳥でも捕獲できず(関係機関の許可を経て捕獲)、看護、救護は多くは技量のあるボランティアで対応し、野生復帰できない鳥を個人で飼育するのも厄介な手続きが必要である。傷ついた鳥を見つけた時、助けたいと思うのは当然の心境であるが、それ相応の覚悟、責任が必要である。
(兵庫「コウノトリ」Vol.194,P4〜5)
・ハクセキレイとセグロセキレイの声
 ハクセキレイの囀りは短く、割と単純で、まろやかな声で、高低差が少なく、単純なメロディーである。セグロセキレイの囀りは複雑で濁って聞こえる要素を多く含み、声の個体差が大きく、声の要素も豊富で、複雑な鳴き方をする。建物の天辺で長々と囀るのは大抵セグロセキレイである。
(兵庫「コウノトリ」Vol.194,P10〜11)
・COP11に参加して
 2012/7、ブカレストでのラムサール条約第11回締約国会議に出席した。日本からは外務、農水、環境省、関係自治体、NGO等で約100名であった。日本の新規登録湿地は9件、日本野鳥の会を含む17ブースで出展があった。
(兵庫「コウノトリ」Vol.194,P12〜13)
・兵庫県鳥類目録「ひょうごの鳥2010」より(研究・保護グループ)
 これには在来種352種、外来種9種、約9万件の情報が収録されている。分布図から見える例として、ハクセキレイは1990年以後の情報がそれ以前より約3倍多くなっている。80年代半ばからは夏に残留個体が見られ、91年以後は県北でも繁殖期に確認され、今では兵庫県では留鳥である。しかし、淡路島では未だ冬鳥である。
クロジの繁殖地は近畿地方では兵庫県のみである。
(兵庫「コウノトリ」Vol.194,P14〜15)
●2013/6 福岡
・玄界灘海鳥調査 (玄界灘海鳥調査班)
 4/14、玄界灘で海鳥調査した。オオハム、シロエリオオハム等水域系17種、海上を渡る猛禽類5種、陸域系22種を観察した。オオハムは49羽、シロエリオオハムは33羽であった。
(福岡「野鳥だよりふくおか」NO.404,P16〜17)
●2013/6 熊本県
・ツバメの塒入り観察
 去年8/20、熊本市の調整池で18:50〜19:20(日没18:57)、写真を撮りツバメの個体数を数えた。19:08撮影の空には6,780羽、既に塒に入っているもの、他の空間、遅れて到着するするもの等を入れると、ツバメの塒入り個体数はこの2〜3倍?同じように8/24 19:07の写真では4,730羽、8/25 19:13の写真では1,960羽であった。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.309,P15)
・「つり糸・つり針を捨てないで!」の看板設置
 寄付金を募り、野立看板(40cmX60cm
)を4本作り、江津湖に設置し熊本市へ寄贈した。看板には上記タイトルで糸が絡んだ水鳥のイラストと文言「つり人のみなさんへ私たち野鳥は、捨てられたつり針やつり糸がからまり、傷ついたり、中には命を落す仲間もいます。お願いですから責任をもって持ち帰ってください。江津湖の自然と野鳥を守る 日本野鳥の会熊本県支部 熊本市」とある。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.309,P16)

(自然保護室支援・野鳥の会 神奈川/森 要)

ブロックからのお知らせなど

第36回 日本野鳥の会東北ブロック協議会議事録

日時: 平成25年6月1日(土)13時〜
       6月2日(日)9時
場所: 国民休暇村 裏磐梯
担当支部: 福島県連携団体連合会郡山支部
出席者: 97名
財団出席者: 安西英明(理事、主席研究員)、箱田敦只(普及室室長代理)、山本裕(自然保護室チーフ)
議事録作成: 山本

□総会

渡辺昭氏(郡山支部)より開会のアナウンスがされ、白岩康夫福島県連携団体連合会会長より、挨拶が行われた。続いて、新関勝造氏(福島県生活環境部自然保護課長)、安西英明理事による、来賓祝辞が行われた。 続いて、吉田新一氏(郡山支部)が議長として選出され、議事に入った。

議事の経過及び結果
(1)第1号議案 平成24年度会計報告 日本野鳥の会やまがた
 日本野鳥の会やまがたの細谷千鶴子氏より、資料「平成24年度日本野鳥の会東北ブロック協議会収支報告書」に基づき収支の報告があり、約29万7千円が繰越金として日本野鳥の会こおりやまに引き継がれた旨の報告があり、異議なく承認された。
(2)第2号議案 東北ブロック協議会規約改正の件 福島県連合会
福島県連合会から「日本野鳥の会・東北ブロック協議会 規約」の修正案が、鈴木滋氏(日本野鳥の会ふくしま)より提案され、意見交換及び議論を行った。その結果、以下の項目が確認された。 (3)第3号議案 次期総会担当支部について 郡山支部
 次期37回総会の開催地について、渡辺明氏(郡山支部)より、宮城県支部が担当支部である旨の紹介があり、竹丸勝朗宮城県支部長より、了解する旨の回答があった。

議長は以上をもって総会が終了した旨を述べ、閉会した。

□講演

 「放射性物質の野鳥への影響調査」という標題で、山本チーフ(自然保護室)より、資料をもとにチェルノブイリ事故への野鳥への影響の紹介がされ、福島第一原発事故に対して当会が取り組んでいる事業の経過とツバメへの影響調査の呼びかけがされた。

□連携団体活動報告

(1)「東日本大震災によるハヤブサ生息への影響調査」いわき支部
 吉田正明氏(いわき支部)より、資料をもとに東日本大震災前後のハヤブサの生息状況の説明がされた。震災の年には岩棚の崩落等により、繁殖がうまくいかなかったと考えられ、親鳥や幼鳥の目撃例が減っていること、2013年は2か所で巣立ったこと、今後も繁殖状況のモニタリングを継続する予定であることが報告された。

(2)「松川浦へ渡来するシギ・チドリ類の震災の影響」福島県相双支部
 白瀬豊氏(福島県相双支部)より、松川浦に渡来するシギ・チドリ類の震災への影響について、WWFジャパンやバードリーサーチと協同して調査を行なっていること、震災前は42種の観察記録があったが、震災後は37種が2011年秋、2012年春秋冬、2013年春の調査で観察されたこと等が報告された。

□(公財)日本野鳥の会より業務連絡

安西理事より、80周年に向けた取り組みで功者表層等が検討されていること、連携団体全国総会は今年度11月に千葉県での開催をお知らせしてあるので参加への日程調整をお願いしたいこと、会員・支援者の維持や獲得についてニーズの多様化に沿った対応が求められていること、会員増をめざした探鳥会を関東の一部の支部と協同が始まっていること、Strixの発行についてより一層の協力をお願いしたいこと等が報告された。
 続いて、箱田室長代理より、普及室からの報告として、「探鳥会保険」についての案内と内容の確認が資料に基づき行われた。あわせて探鳥会保険の補償額が低額であることから、追加プランの紹介があった。また、80周年を記念して2013年4月から配信を始めた「探鳥会スタッフ通信」について紹介があり、読者登録の呼びかけがあった。

□連携団体からの追加報告

□早朝探鳥会

 6月2日早朝6時より、2グループに分かれて、レンゲ沼、中瀬沼遊歩道、休暇村周辺を散策し、ノジコ、キビタキ、アオジ、カッコウ、マガモなど19種の野鳥を観察し、裏磐梯の自然に親しんだ。

(自然保護室/山本裕)

九州・沖縄ブロック大会参加報告

幹事: 日本野鳥の会西表
スケジュール: 2013年6月22日 午後15時〜
     6月23日 午前11時
場所: 沖縄県竹富町白浜 「海人の家」・「白浜公民館」
参加連携団体: 北九州、福岡、筑豊、筑後支部、佐賀県支部、熊本県支部、宮崎県支部、鹿児島、西表、財団事務局
 九州・沖縄ブロックには、会議体としてブロック協議会が別途あることから、今回の大会は、懇親・探鳥中心の大会でした。以下簡単に大会の様子を報告いたします。
日本野鳥の会西表 衣斐(えび)代表の挨拶に引き続き、東海大学沖縄地域研究センターの河野裕美さんと水谷晃さんが駆けつけていただき、仲ノ神島と海鳥についてのお話を聞かせていただきました。有明海の三池島でベニアジサシの調査を行なっている筑後支部から色々と質問がでました。
その後、保護室葉山より、「世界自然遺産と自然保護について」、富岡普及室長より「探鳥会保険」と「探鳥会スタッフ通信」について話をしました。なお、各連携団体からの報告は、懇親会の中で行うこととなりました。
 懇親会は、前半は公民館で行われ、後半はカエルやヤモリ、リュウキュウコノハズクの声を聞きながら、野外でブルーシートの上で行われました。
 翌日は、1日目に話を伺った仲ノ神島までチャーター船で出かけて海鳥観察を行いました。船酔いした方もおられましたが、船が島に近づくとカメラを構えておられました。島では、クロアジサシ、セグロアジサシ、カツオドリが乱舞し圧巻でした。大会は、港に戻っての鳥合わせで終了しました。

河野さんの話の概要

以前、仲ノ神島では台湾や地元の人による卵の採集があり撹乱がひどい状態だった。その後1986年以降に林野庁、環境庁(当時)文化庁により、上陸禁止となった。個体数が回復してきた。以前は上陸して様々な研究を行なってきたが、最近は撹乱を避けるため個体数のモニタリングとしては、巣の周りの草を鳥が踏みつけることにより枯れることを利用して、写真を撮りその数をカウントしている。
カツオドリもかつての80年代の200巣から現在は1,000巣まで増えてきている。カツオドリは通常2羽ヒナを孵すが、孵化の時期がずれるため1羽しか育たないことから、ヒナの人工飼育も行なっている。これまでの研究から、放鳥する際には沖合に同種の群れがいるほうが生存率が高くなることが分かっており、翌繁殖シーズンまで飼育して放すが、その際は、羽の撥水性を上げるため事前に海に放すことが重要。
また、ベニアジサシやエリグロアジサシの調査では、最近は撹乱を防ぐため島に上陸しないモニタリングを行なっている。研究者が様々な目的を持って調査することはそれなりの意味はあるが、一方で撹乱の少ない調査法を開発して、自分がいなくなった後も、地域の人が地元でモニタリングを続けていけるようにすることが大切と考えている。

(自然保護室/葉山政治)

シリーズ「探鳥会におけるリスクマネージメント」

探鳥会におけるリスクマネージメント

シリーズ第4回:毒ガ・イラガ・ブユ

■毒ガのなかま

*毒ガとは?

チャドクガなどドクガ科のガのうち、有毒な毒針毛をもった種を一般的に毒ガと呼んでおり、ドクガ、チャドクガ、モンシロドクガ、キドクガなどが代表的な毒ガである。

*チャドクガに要注意!

 毒ガによる被害で、最も多いと思われるのがチャドクガによるものと思われる。幼虫(毛虫)は約50〜600万本の微細な毒針毛をもっており、毒針毛が皮膚に刺さると毒蛾皮膚炎を生じ、刺された場所がちくちくしかゆくなる。
 チャドクガは、生まれて間もない若齢幼虫の時期は、写真のように一列に並んでかたまっている。この時期に駆除する場合は、葉や枝ごと切り取って焼却処分などするとよい。 老齢幼虫になると、写真のように外観も変化してくる。また、樹木全体に分散することが多くなり、駆除が厄介になる。この段階での駆除は、殺虫剤散布ということになる。

*発生場所や症状は?

 チャドクガは、その名のようにチャノキやサザンカ、ツバキなど、ツバキ科の植物を食樹とするので、ツバキの仲間に注意が必要だ。4月から10月にかけて2回発生し、幼虫は脱皮しながら成長していく。この脱皮した抜け殻にも毒針毛が残っており、幼虫がいなくても被害を受けることがあるので、注意が必要である。さらに、洗濯物に風で飛ばされた毒針毛が付着し、被害を起こすこともある。チャドクガが、生け垣など家の近くで発生した場合には注意が必要だ。
毒針毛に触れると、2〜3時間して赤くはれ上がりかゆくなる。このかゆみが、長期にわたるのも毒ガの特徴の一つである。

*対処方法は?

 チャドクガなど毒ガに刺されたら、すぐに衣服を脱いでガムテープなど粘着性のあるものを皮膚に張り付け剥がすことで、皮膚や衣服についた毒針毛を除去するとよい。また、シャワーで体についた毒針毛を洗い流し、かゆみ止めやステロイド含有軟膏を塗る。 肝心なのは、かゆいからといって掻きむしらないことだ。数時間後まで毒針毛が残っており、掻くと毒針毛が皮膚の深くまで入り込んで症状がより重くなってしまう。かゆみが強いときには、病院に行き治療を受ける必要がある。

■ブユのなかま

*ブユとは?

 ブユのなかまは、体長2.5〜3.0mmの小さな昆虫で、地方によっては「ぶと」とか「ぶよ」と呼ばれている。ブユの幼虫は、水の比較的きれいな渓流に生息しており、谷川沿いの探鳥会などでは、特に注意が必要なやっかいな虫である。わが国には、約60種のブユが知られているが、人を好んで吸血するのは数種類だけといわれてる。カと同じく、吸血するのはメスだけで、産卵のためにおこなう。

*症状は?

 ブユに刺されると激しいかゆみが起こり、大きく腫れ上がることがある。腫れ上がった中央部に血のかたまりが見られるのも特徴の一つだ。  よく刺される場所は顔や手足で、人によってはアレルギー反応が出て、顔が腫れ上がったり発熱したりするなど、症状がひどくなることもある。

*対処方法は?

 対処方法としては、患部に市販の抗ヒスタミン剤含有のステロイド軟膏を塗る。アレルギー症状が出た場合には、すぐに病院へ行く必要がある。  なお、刺されないための対策が必要であり、探鳥会に出かける時などには、長袖長ズボンを着るなど服装に気をつけることや、市販の忌避剤(虫よけ)を塗っておくのも有効だ。ブユは、朝夕2回の吸血活動をおこない、そのときに被害を受ける(夜はだいじょうぶ)ので、夕方の4時から5時半ごろの時間帯に特に注意が必要だ。

■イラガのなかま

*イラガとは?

 イラガとは、イラガ科とよばれるガのなかまの総称で、毒針をもつものが多い。私たちがよく被害を受けるのは、毒針を持ったイラガのなかまの幼虫で、カキやクリなどの果樹やケヤキ、スズカケなどの街路樹、ソメイヨシノなどの造園木、山中の樹木などの葉で餌を食べているものにうっかり触れた時だ。イラガのほか、数種類のイラガのなかまがおり、それぞれに生息している場所や食樹が異なっている。

*ヒロヘリアオイラガに注意!

 近年大発生しているのが、外来種(インドや中国が原産地)のヒロヘリアオイラガで、身近な場所のどこにでも見られる。街路樹や庭木などに、写真のような繭の抜け殻がよくついているので、ヨメイヨシノなど樹木の幹の表面よく観察してみるとよい。

*症状は?

 イラガのなかまの幼虫は、毒のある鋭い棘をたくさん持っており、それにうっかり触れると激しい痛みを感じる。外敵を察知すると、全身にある棘の先端から毒液を一斉に分泌し、それが人の皮膚に刺さると、棘の先端が折れて体内に毒が注入される。地方によっては「デンキムシ(電気虫)」と呼ばれているように、刺された時の激しい痛みは、電気ショックを受けた時のようで、思わず飛び上ってしまうほどだ。
 刺された部位は、やがて赤く腫れ上がるが、痛みと腫れは数時間後に治まる。ただ、症状がひどい場合には、病院に行く必要がある。

*対処方法は?

 市販の抗ヒスタミン剤含有のステロイド軟膏を患部に塗る。予防方法として、探鳥会などに出かけるときには少し厚めの生地の服装とし、皮膚炎を起こさないようにすることや、幼虫が発生する8〜9月に特に気をつけることなどである。

(公益財団法人日本野鳥の会理事長 佐藤仁志)

事務局からのお知らせなど

普及室より

■ワイルドバード・カレンダー2014採用作品決定■

 「多様な風景 多様な野鳥」をテーマに、ワイルドバード・カレンダー2014に掲載する写真を募集し、373名の方から1358点のご応募をいただきました。たくさんのご応募をまことにありがとうございました。選考の結果、掲載させていただく12点が決定しましたので、お知らせいたします。
撮影者の方のお名前は会誌「野鳥」8月号で、採用作品は9・10月合併号および当会ホームページでの掲載を予定しております。
 なお、2014版カレンダーは今年9月発売の予定です。

●採用作品と撮影者(敬称略)
月/撮影者(敬称略)/主な野鳥名
1月 市川 進/ヒレンジャク
2月 小高英之/オジロワシ
3月 内藤 滋/イスカ
4月 宮 彰男/ウミネコ
5月 石橋孝継/キビタキ
6月 松廣浩二/タマシギ
7月 小宮山義光/ カヤクグリ
8月 中西康治/エリグロアジサシ
9月 辰井久時/コゲラ
10月 熊谷 勝/メジロ
11月 長渡成一/コハクチョウ
12月 吉田幸弘/ギンザンマシコ

●本件についてのお問い合わせ:
普及室 販売出版グループ
TEL:03-5436-2623、FAX:03-5436-2636、Eメール:[email protected]

(普及室/江面康子)

■新入会員の方へ『ワイルドバード・カレンダー2014』をプレゼントします■

 当会は、2014年に創立80周年を迎えます。それを記念して、2013年4〜12月に入会申し込みをされたみなさまへ、来年2014年の当会オリジナル壁掛けカレンダーをプレゼントいたします。新しい会員のみなさまに、80周年の年を日本野鳥の会のカレンダーと一緒に過ごしていただきたいと思っております。
 入会をご検討の方がおられましたら、ぜひおすすめください。
 どうぞよろしくお願いいたします。

【対象】
[期間] 2013年4月1日〜12月31日に、入会申し込みをされた方。
[会員種別] おおぞら会員、青い鳥会員、赤い鳥会員、個人特別会員

【プレゼント内容】
「ワイルドバード・カレンダー2014」1本をご登録のご住所に郵送いたします。お届けは、2013年9月以降です。

●支部のみなさまへ:「チラシ配布のお願い」

●本件についてのお問い合わせ先
公益財団法人日本野鳥の会 普及室 販売出版グループ
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
TEL03-5436-2626/FAX03-5436-2636/メール [email protected]

(普及室/江面康子)


総務室より

■ 公益財団法人日本野鳥の会 平成25年度第1回理事会(定例)議事録 ■

  1. 開催日時   平成25年 5月29日(水) 午後3時00分〜午後4時30分
  2. 開催場所  当財団会議室 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル3階
  3. 出席者
      理事現在数 7名
      出席理事   	7名(代表理事を含む。)
      理事     佐藤 仁志、吉田 新、佐久間 仁、安西 英明、飯塚 利一、遠藤 孝一、松田 道生
      監事現在数 2名
      出席監事 	2名
      監事     曽我 千文、見田 元
      事務局  葉山 政治(自然保護室長)
           富岡 辰先(普及室長)
           田尻 浩伸(保全プロジェクト推進室長代理)
           安藤 康弘(事務局長代理兼会員室長)
           岩下 路子(総務室長)
           奥田 秋穂(総務室長代理兼総務グループチーフ)
           五十嵐 真(総務室経理人事グループチーフ)
           植月 智子(総務室員)
    
  4. 議長    代表理事 佐藤 仁志
  5. 議決事項
    第1号議案 平成24年度事業報告及び決算(案)承認の件
  6. 議事の経過の要領及びその結果
     理事会開催にあたり、冒頭に佐藤仁志理事長から挨拶があった。佐久間仁常務理事兼事務局長が開会を宣言し、本理事会は定款第42条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。
     なお、議事録署名人については、定款第44条に基づき、出席した代表理事及び監事となっており、佐藤理事長、吉田新副理事長、曽我千文監事及び見田元監事が署名人となることを確認した後に、次の議案の審議に入った。
    (1)第1号議案 平成24年度事業報告及び決算(案)承認の件
    佐久間常務理事兼事務局長及び各室長より、資料に基づき平成24年度事業報告(案)について説明があり、引続き五十嵐真総務室経理人事グループチーフより平成24年度決算(案)について、収支(資金ベース)で21百万円の黒字、正味財産(損益ベース)で15百万円の赤字となること、また黒字の主な要因は、寄付金収入及び物品販売、中でも一般卸販売の好調と、一部事業見送りに伴う広告宣伝費、旅費交通費、臨時雇用費他の減少による旨資料に基づき説明があった。
    続いて曽我千文監事より、業務執行状況及び決算書類等について問題がない旨の監査報告があった。 松田道生理事より、HPアクセス数の倍増、サポーター数が増加しているとの説明だが、そのことが必ずしも会員増に結びついていない。会員増は必要ないとの考えもあるが、会員数の減少は対外的にはマイナスイメージにつながりかねない、会員数は横ばいか微増が望ましい。HPアクセス数の増加、サポーターの増加が会員増に結びつかない要因について分析をしてほしいとの意見が出された。
    審議を経て、議長が1号議案について賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
  7. 報告事項
    (2) 理事の職務執行状況の件
    定款第28条第4項の規定に基づき、平成24年度後期における理事の職務執行状況について、佐藤理事長より資料に基づき平成24年度予算の適正執行と25年度予算案の作成・検討、平成24年度事業報告及び決算案の作成・検討、政策提言等の実施、ツバメキャンペーンの取組、職員の自己申告書提出に関する取組、参与の充実、国土緑化推進機構との協働事業の展開等の報告があった。続いて、吉田副理事長より、サンクチュアリ等の現場の管理運営を担う当会が抱える人事リスクを回避するには、余力をもった人事運営・人材育成が必要である。80周年に向け、経営の立場から余力をもった人事運営が可能となるよう努力していくとのコメントがされた。引続き、佐久間常務理事兼事務局長より、職員の処遇改善について必要に応じ組合との話合いの窓口となっている旨の報告がされた。

■公益財団法人日本野鳥の会 平成25年度第1回評議員会(定時)議事録■

  1. 開催日時  平成25年6月11日(火) 午後3時00分〜午後5時30分
  2. 開催場所  ニューオータニイン東京 4F 会議室「つばき」 東京都品川区大崎1-6-2
  3. 出席者
      評議員総数	8名(敬称略、五十音順)	
      出席評議員  8名
    	  上田恵介、北白川道久、高松健比古、竹丸勝朗、原剛、平軍二、福澤武、柳生博
    	理事総数 	7名
    	出席理事  	7名
    	代表理事 佐藤 仁志(理事長)、吉田 新(副理事長)
    	理事	 安西 英明、飯塚 利一、遠藤 孝一、松田 道生、佐久間 仁
    	監事総数 	2名
    	出席監事 	2名
    	監事    曽我 千文、見田 元
    	事務局  葉山 政治(自然保護室長)
           富岡 辰先(普及室長)
           田尻 浩伸(保全プロジェクト推進室長代理)
           安藤 康弘(事務局長代理兼会員室長)
           岩下 路子(総務室長)
           奥田 秋穂(総務室長代理兼総務グループチーフ)
           五十嵐 真(総務室経理人事グループチーフ)
           植月 智子(総務室員)
  4. 議長 柳生 博
  5. 議事の経過の要領及びその結果
     佐久間仁常務理事兼事務局長が開会を宣言、その後、柳生博評議員長から挨拶があり、続いて、佐久間常務理事兼事務局長より、本評議員会は定款第22条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。  なお、議事録署名人については、定款第24条の規定により、出席した評議員長及びその会議において選任された1人となっており、事務局一任とする提案がなされ、佐久間常務理事兼事務局長が高松健比古評議員を指名、全員が異議なくこれを承認し、本人も承諾した。直ちに報告事項の説明に入った。
    (1)平成24年度事業報告及び決算の件
    佐藤仁志理事長より、平成24年度事業報告及び決算について、24年度は概ね事業計画を達成したこと、決算は寄付金及び一般卸販売売上が好調なことから、予算を大幅に上回り、資金ベースで21百万円の黒字、損益ベースで15百万円の赤字となる旨資料に基づき報告があった。最後に曽我千文監事より、決算について監査を行った結果、歳入歳出の状況は正確であること、事業報告に関する監査を行った結果、業務運営の状況を正しく示していること、理事の職務執行に関し不正の行為又は法令若しくは規程に違反する重大な事実はないことを認める旨の監査報告があった。柳生評議員より、2千万円強の黒字は役職員の努力の賜であり大変喜ばしいことである。是非、役職員への還元を検討して欲しいとの意見があり、佐藤理事長より、職員へはボーナス時に特別手当という形での支給を検討している旨の回答があった。これに対し、柳生評議員より、再度、役員への還元も検討してほしいとの意見があり、佐藤理事長より、赤字予算を計上している段階での役員への還元は難しい旨の回答がされた。
    (2)平成25年度事業計画及び予算の件
    佐藤理事長より、平成25年度事業計画及び予算について、資料に基づき説明がなされ、赤字予算32百万円とする旨の報告があった。
     北白川道久評議員より、会員減少の歯止め策、例えばHPアクセス者の活用、80周年の利用等は考えられないかとの質問があった。
    佐藤理事長より、歯止め策は役職員がそれぞれの立場で真剣に検討をしているがこれといった策が見いだせていない。当会の会費依存度は13%程度であるが、100%依存している支部等は切実な問題で、各支部等も真剣に検討しているが妙案は見つかっていない。ただし、当会の継続率は他団体に比べて高いが、それでも減少しているとの回答があった。 竹丸勝朗評議員より、世の中には社会貢献がしたい人が多くいる、そのような人に当会の活動を知ってもらうことで、会員になる人が出てくることも考えられるのではないかとの意見があり、佐藤理事長より、当会の活動を理解してもらうためにも、いろいろな形で会からの発信を増やしていくことを考えているとの回答がされた。 高松評議員より、ウトナイ湖サンクチュアリ及び鳥と緑の日野センター(WING)の状況について質問があり、佐藤理事よりウトナイサンクチュアリについて、鳥獣保護センターができたことでウトナイ湖サンクチュアリの役割は果たしたとの意見もあったが、今すぐどうこうするということは考えていない。当会の昔からの施設をどうしていくかこれから検討していくとの回答があった。また、吉田副理事長よりWINGについて、1997年にオープン、5年前までは調査研究部門があったが現在は蔵書の管理が主な業務となっている。土地を借りている日野市への還元ができていない状況にある。ただし、柳生会長になってから日野市との関係は良好であり、現在、日野市とWINGの運営について協議中であるとの回答があった。
    (3)理事会の結果の件
     佐藤理事長より、平成24年度第3回及び第4回理事会の開催結果について資料に基づき報告があった。
    (4)理事の職務執行状況の件
     佐藤理事長より、平成24年度後期における職務執行状況について資料に基づき報告があった。
  6. 議決事項
    (1)議決事項1 理事選任の件
     議長より、理事全員が本定時評議員会の終結と同時に任期満了となり、退任することとなるのでその改選の必要がある。これから新理事の選任を行う旨を述べた。
    ここで、一旦、理事及び監事の退席を求め、評議員のみによる審議に入った。
    審議の結果、評議員会としては退任の意向を表明している飯塚利一理事も含め理事全員留任として今後も頑張ってもらいたいとの結論に達した。
    理事及び監事の入室を求め、各自の意思確認をした結果、飯塚理事の退任の意志は固く退任を了承した。残る6人の理事はいずれもその就任を承諾したので、下記のとおり理事6人が重任、1人が退任することを可決確定した。
      理事 安西 英明(重任)
      理事 遠藤 孝一(重任)
      理事 佐久間 仁(重任)
      理事 佐藤 仁志(重任)
      理事 松田 道生(重任)
      理事 吉田 新 (重任)
    
      理事 飯塚 利一(退任)
    

■公益財団法人日本野鳥の会 平成25年度第2回理事会(臨時)議事録■

  1. 開催日時   平成25年6月11日(火) 午後5時40分〜午後6時30分
  2. 開催場所 ニューオータニイン東京4階 会議室「つばき」 東京都品川区大崎1-6-2
  3. 出席者
    理事現在数 	6名
    出席理事 	 6名
     理事  安西 英明、遠藤 孝一、佐久間 仁、佐藤 仁志、松田 道生、吉田 新
    監事現在数   2名
    出席監事 	1名
    監事     曽我 千文
    事務局  岩下 路子(総務室長)奥田 秋穂(総務室長代理兼総務グループチーフ)、
         五十嵐 真(総務室経理人事グループチーフ)、植月 智子(総務室員)
    
  4. 議長 理事兼事務局長 佐久間 仁
        (第1号議案)
        理事長  佐藤 仁志(第2号議案以降)
  5. 議決事項
    第1号議案 理事長選任の件
    第2号議案 副理事長及び常務理事選任の件
    第3号議案 理事会招集権者順序決定の件
    第4号議案 事務局組織の一部改編の件
    第5号議案 処務規程改定の件
  6. 議事の経過の要領及びその結果
     佐久間仁理事兼事務局長が開会を宣言し、理事長が選任されるまで議長として議事を進行することの承認を求め、出席理事全員がこれを了承した。続いて本理事会は定款第42条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。
     なお、議事録署名人については、定款第44条に基づき、出席した代表理事及び監事となっており、これから選任される理事長、副理事長及び曽我千文監事が署名人となることを確認した後に、次の議案の審議に入った。
    (1)第1号議案 理事長選任の件
    佐久間理事兼事務局長より、定款第27条第2項に定める理事長の選任について出席理事の意見を求めたところ、理事長に佐藤仁志理事を選任したい旨の提案があり、その賛否を諮ったところ、出席理事全員の賛成をもって承認可決された。
    ここで、定款第41条の定めにより、議長を佐久間理事兼事務局長より佐藤理事長に交代し、以後の議事を進行した。
    (2)第2号議案 副理事長及び常務理事選任の件
     定款第27条第3項の定めにより、副理事長及び常務理事の選出について、議長より副理事長に吉田新理事を選任したい旨の提案があり、その賛否を諮ったところ、出席理事全員の賛成をもって承認可決された。続いて、議長より佐久間仁理事を総務担当常務理事に選任したい旨の提案があり、その賛否を諮ったところ出席理事全員の賛成をもって承認可決された。
     なお、定款第27条第4項の定めにより、理事長、副理事長が代表理事となることについて、佐藤理事長、吉田副理事長いずれもその就任を承諾した。
    (3)第3号議案 理事会招集権者順序決定の件
    定款第40条第2項の定めにより、理事長に事故があった場合の理事会招集順序について、議長より吉田副理事長、佐久間常務理事とする旨の提案が出され、この賛否を諮ったところ、出席理事全員の賛成をもって承認可決された。
    (4)第4号議案 事務局組織の一部改編の件
       第5号議案 「処務規程」改定の件
    佐久間常務理事兼事務局長より、事務局組織の一部改編の件及び組織改編に伴う関連規程の改定について、密接に関連する内容であり一括して提案したい旨の説明があり、全員が了承した。そのうえで、野鳥保護活動、とりわけ特定鳥類の保護活動の、より効率的な事業展開を期して、保全プロジェクト推進室を廃止し、その業務を自然保護室及び施設運営支援室に移管する組織改編を行い、関連規程である「処務規程」の改正を行う旨の説明があった。
    ただし、本組織改編案については関係室長等の了解は得ているものの、所属員や関係事業所等への説明、理解がまだ十分できてないこともあり、組織改編時期は職員の理解が得られ次第執行したい。ついては、本日の議決は行わず、この2議題について理事全員の同意が得られれば、理事の全員の同意があった旨今回の議事録書面に残すことにより、定款第43条の規定に基づく理事会議決の省略を行い執行したい旨の説明があった。
    遠藤理事より、執行部が思いつきで組織改編を行っているとの不信感を持たれることのないよう、職員の理解を得た上で実施してほしいとの意見があった。
    審議を経て、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なく提案について承認した。

■支部名称等変更のお知らせ■

名称変更などがあった支部についてお知らせいたします。

【代表者等の変更】

●日本野鳥の会 奈良支部
旧支部長:川瀬 浩   新支部長:元吉 司

●日本野鳥の会 和歌山県支部
旧支部長:阿瀬 誠一郎   新支部長:中川 守

●日本野鳥の会 ひょうご
旧代表者:奥野 俊博   新代表者:丸谷 聡子

●NPO法人日本野鳥の会 鳥取県支部
旧代表者:福田 紀夫   新代表者:土居 克夫
旧事務局長:土居 克夫   新事務局長:津森 宏

●日本野鳥の会 滋賀
旧代表者:石井 秀憲   新代表者:山岸 忠彦

※住所・電話番号・メールアドレスに関しては本紙には掲載いたしませんので、ご連絡の際は下記担当者へご相談ください。

総務室総務グループ TEL03-5436-2620/FAX03-5436-2635

(総務室/奥田秋穂、鈴木美智子、植月智子)

会員室より

■会員数■

 7月1日会員数37,823人(対前月-20)会員数は先月に比べ20人減少しました。
 6月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より71人少なくなっています。
会員の増減は入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。6月の入会者数は142人で、前年同月の入会者182人に比べ40人減少しました。また、6月の退会者は213人で、前年同月の退会者174人に比べ39人増加しました。

 表1.6月の入会・退会者数

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

 表2.都道府県別の会員数(7月1日時点)

備考:その他は海外在住の会員を示します。

 表3.支部別の会員数(7月1日現在)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)

■支部ネット通信は支部の代表の方に電子メールでも配信をしています。電子メールでの配信を希望される支部の代表の方は下記メールアドレスまでお気軽にお申し込みください。



支部ネット通信 第112号
◆発行
日本野鳥の会 2013年7月23日
◆担当
総務室 総務グループ 奥田秋穂/植月智子
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2620
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]