カワウの脚輪を見てください 加藤 七枝(研究センター(現自然保護室)
 カワウは成鳥を捕らえるのが難しいので、各都県の許可を得て集団繁殖地に立ち入り、ヒナを樹上の巣からおろして、脚輪を付けます。営巣地は、カワウの糞や吐き戻しで、生臭い独特なにおいが立ちこめています。そして、安全な場所だからこそできた繁殖地に人が立ち入るのですから、彼らの驚きやいかに、糞やげろを、時にはまだ新鮮な魚をぼとぼと落とします。親がヒナに魚を渡しそこなうこともあり、足元にはボラ・コノシロ・フナなどの魚も転がっています。以前、10メートルくらいの高さから大きなニゴイが落ちてきて肩にあたった時は、痛みでしばらくうずくまってしまいました。地上にいて魚に当たるとは…。作業はそれらにまみれて進行しますので、どんなに晴れていても雨具は必需品です。ヒナを巣から取り出す時が特に要注意です。自分のほうにヒナのお尻を向けていると、糞のシャワーを浴びてしまいます。大  
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事な記録用紙も斑模様になり、帰宅後開くとフワーと香りがたなびきます。ヒナはふかふかの産毛に覆われていて暖かく、目の色は青みがかった黒色です。成鳥のきれいなエメラルドグリーンになるのは、まだ先のことです。繁殖への影響を最小限に押さえるよう、手早くリングを付けて巣に戻しその場を立ち去ります。人が離れると、親もすぐに戻ってきます。
 カワウの脚に環境省のメタルリングと識別用のカラーリングを付ける標識作業は、今(2001年)、東京都・千葉県・愛知県・兵庫県にある6ヶ所の集団繁殖地で行われています。これは、リングの目撃情報を通して、カワウが生まれた場所からどこへ移動していくのか、いつ繁殖を始めるのか、どのくらい生きるのかなどの基礎的な情報を得るために行われています。
 彼らから見たら、この作業は恐ろしい怪獣に一時拉致されたかのようでしょう。幼いカワウの大冒険に応えるためにも、ぜひリングの確認情報をお寄せください。これらの情報がこの作業の命なのです。カラーリングには、地域別に、黄・青・緑・白があり、そこに数字とアルファベットと棒線を組み合わせた記号が彫られています。右記のことをお知らせください。
 全国の水辺のバードウォッチャー様、「なんだ、カワウか」などと見捨てずに彼らの脚を見てください。

 
〈連絡先〉
日本野鳥の会 自然保護室
識別リング
カラーリング識別リーフレットはこちら↑
日本野鳥の会 自然保護室
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]
 
1. 観察場所(できるだけ詳しく)
2. 観察年月日・時刻
3. カラーリングのついている脚(右か左か)
4. カラーリングの色と記号
5. 観察時に見たカワウの羽数
 
 
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