No.5
2004年8月号
ロゴマーク


 理事会、評議員会議事録
 野鳥誌アンケート結果
 事務局からのお知らせなど

理事会、評議員会議事録

●理事会などの議事録を本通信に掲載します
 当会の会議議事録(理事会、評議員会、常務会等)については、これまで各支部へ郵送してきましたが、より迅速にお届けするため、今後は本通信上に掲載いたします。したがって重ねての郵送はいたしませんのでご了承ください。今号では「第32回評議員会(5/25)」「平成16年度第三回理事会(6/30)」について掲載いたします。

●第32回評議員会(平成16年度定例)議事録
■日時:2004年(平成16年)5月25日(火)14:30〜16:45
■会場:東京新宿区 三省堂文化会館 第2研修室
東京都新宿区西新宿4-15-3 三省堂新宿ビル2F

■評議員現在数:30名(うち出席評議員数:22名)
■出席評議員:22名(敬称略)

ブロック推薦評議員
【北海道ブロック】山田 三夫、盛田 徹
【東北ブロック】針生 倖吉、大河内 重男
【関東ブロック】池野 進、橋口 長和
【東京支部】川端 一彦
【中部ブロック】高木 清和、福井 強志
【中国・四国ブロック】真鍋 啓二、日比野 政彦
【九州・沖縄ブロック】佐久間 仁
学識経験者評議員
芦ア 治、遠藤 孝一、川村 研治、白井 健、曽我 千文、中村 桂子、蓮尾 純子、日野 迪夫、
松田 道生、横山 隆一

■欠席評議員:8名(敬称略)
ブロック推薦評議員
【近畿ブロック】狩野 清貴、福田 和夫
【九州・沖縄ブロック】高野橋 豊
会長推薦評議員
安藤 正治、磯崎 博司、伊藤 勝、木内 正敏、国松 俊英
■出席執行役員:4名(敬称略) 
柳生 博、佐藤 仁志、海老原 美夫、中村滝男
■出席監事:1名(敬称略) 
高松 健比古
■傍聴:8名(敬称略)
花田 行博(理事)、松富士 将和(理事)、三宅 武(理事)、住友 順子(札幌支部)、
藤掛 保司(埼玉県支部)、浅黄 正明(東京支部)、中村 一也(東京支部)、
東 陽一(本会職員労働組合委員長)
■事 務 局:11名
飯塚利一(事務局長)、原元奈津子(総務室長)、小林豊(会員室長)、箱田敦只(普及室長)、
古南幸弘(自然保護室長)、葉山政治(サンクチュアリ室長)、
岩下路子(総務室経理グループチーフ)、森下祐子(同経理グループ)、
白蓋由喜(総務室総務グループ)、吉家奈保美(同総務グループ)、
吉倉浩子(同総務グループ)
出席者合計46名

●開会
 飯塚利一事務局長より、評議員総数30名中22名の出席を得て「寄附行為」第32条第6項および第27条に基づき、本評議員会成立の旨報告があった。

●会長挨拶 
 柳生博会長より、会長として初めての評議員会に出席するにあたり就任にあたっての所信表明、中西悟堂初代会長の墓参ならびに小谷様(中西初代会長令嬢)を訪問したこと等の報告、本会の山積する課題のなかでも最優先すべきは仲間である会員を増やすことであり皆で取組んでいきたいとする旨の挨拶があった。

●議長団紹介
 飯塚事務局長より、前回の第31回評議員会で決定されたとおり、議長として佐久間仁評議員、副議長として松田道生評議員が紹介され、それぞれ挨拶があった。

●傍聴者承認
 佐久間議長より、傍聴希望者として、札幌支部の住友順子氏、埼玉県支部の藤掛保司氏、東京支部の浅黄正明氏と中村一也氏、日本野鳥の会職員労働組合の東陽一委員長の紹介があり、本評議員会の傍聴が承認された。

●議事日程の説明
 遠藤孝一幹事会代表幹事より、5月22日に幹事会を開催して本評議員会の議事等について審議したこと、本日の議事日程は、議題審議を約50分、報告を約15分、質問・意見交換を約35分としたい旨説明があり、異議なく承認された。

●近況報告 
 佐藤仁志専務理事より、4月17日の理事会で執行役員が選出され、執行体制としては中村常務理事が月の半分程度の常勤となること、柳生会長のマスコミを通じた会のアピールはマニアでない新たな層へ浸透しつつあること、決算については、一時三千数百万円の赤字が予測され職員の努力で圧縮されたものの赤字には変わりなく依然厳しい状態であること、予算についても、実行予算の段階で赤字がさらに膨らむ可能性があり削減努力が必要であること、また中長期目標の作成や支部との連携等山積する課題に対処したいこと、職員の欠員については、当面は補充しない方針のためマンパワー不足による悪循環が懸念されること等の報告があった。
 続いて、海老原美夫常務理事及び中村滝男常務理事より、所信表明があった。

●議事録署名人選出 
 評議員会規程第5条および理事会規程第6条第3項に基づき、真鍋啓二評議員と曽我千文評議員を議事録署名人として選出した。

第1号議案 平成15年度事業報告及び決算案の件
 佐藤専務理事より、事業報告及び決算案に関する要点の説明があり、本会の基本理念に照らし必要な事業に取組んだが採算の悪いものもあり全体としては赤字決算となったこと、今後はバランスを勘案し効率化やコストダウンを図りたいこと、決算報告については、決算見込み時点では3150万円の赤字見込みであったが、賞与の一部カットや経費削減等により最終的に1600万円の赤字に圧縮されたものの依然厳しく、さらなる固定経費削減や職員人件費も含めた人件費全体、支部事業補助金の見直し等、総合的に整理、効率化する必要があること、また収入の大きな割合を占める寄付の多くは使途指定であり、今後は一般寄付の増大を図りたい等の説明があった。
 続いて、原元奈津子総務室室長より、平成15年度事業報告(案)について、重点的に取組んだ事業として、自然保護事業のIBA事業では基準生息地のリスト作成とシンポジウム開催等、支部の協力も得て具体的に事業を開始したこと、タンチョウの保護活動では、藤田野鳥保護区酪陽を増設したこと、普及事業ではバードプラザを設置したこと等を挙げ、その他、鳥インフルエンザ発生に関連し急遽対応したことや寄附行為を全面的に改正したこと等、資料に基づき説明があった。
 続いて、岩下路子総務室経理グループチーフより、平成15年度決算(案)について、収入では、会費収入が予算時の計画を下回り減少したが、個人指定寄付は大口寄付により増加したこと、支出では、自然保護事業の土地購入の追加実施のため増加したこと、結果として当期収支差額は1620万円の赤字であること、収支計算書欄外の予備費38万円余の充当はバードソン93特定預金の使途変更に関わる経費であること、正味財産は藤田様の寄付等により273万円増加し本会の純資産総額としては約23億円となったこと、財産目録に新たに藤田野鳥保護区酪陽の土地が追加されたこと等について、資料に基づき説明があった。

 以上の説明に続いて、高松健比古監事より、監査報告として、5月10日に伊藤直人監事と共に監査を実施して承認したこと、感想として、財政的に依然厳しく一丸となって取組むべきだが、正味財産はわずかながら黒字であり、また大口寄付など会への支援の動きは潜在的にあることから、これをどう引き出し支援に結びつけるかが課題であり、新体制が機能し始めれば会の勢いは上向くと思われるとの報告があった。

 川端一彦評議員から、貸借対照表の流動資産の未収入金が多い理由について質問があり、岩下経理グループチーフより、この未収入金は平成15年度受託事業の4月入金予定分であり、未収として残るものではないとの回答があった。

 高木清和評議員から、野鳥誌1回分の発行について、部数、発送費、制作費についての質問と、収支損益によってはカラー頁の削減などを会員の理解を得て実施すべきではないか、との意見があった。これに対し、小林豊会員室長より、昨年度1年間の編集・発行の費用は概算で5763万円、人件費込で約7178万円、これを会員数で割ると1会員の会費のうち2466円が発行経費となること、これは1998-1999年時に比べると500円程度の削減となっており、年間11号化や頁数削減等によるものであるとの回答があった。

 遠藤評議員より、補足資料H15年度決算についてのポイントの調査研究事業費の利益率について予測と結果との差が大きいことを指摘し、利益率の一般的な見込数値と受託にあたっての方針について質問があった。これに対し、佐藤専務理事より、昨年度は予算時の常務会で7000万円の赤字が見込まれ希望的な数字を織り込まざるを得なかったと聞いていること、一般的な利益率は20%程度と思うこと、今年度赤字予算を組んだのはこうした無理を止めて事実を表面化させた結果であるとの回答があった。さらに古南幸弘自然保護室長から、予算段階では利益率について希望的数字を入れてあり、年度後半に新規受託を獲得したが実際の利益率はそれに届かなかったとの回答があった。

 曽我評議員より、平成15年度事業計画に記載のある、法人特別会員拡大の取組みについて、どのような取組みがなされたのかとの質問があり、小林会員室長より、法人特別会員については新規入会が少ない状況の中、現在会員である法人に対し、野鳥誌に無料で法人紹介を掲載する等コストをかけない方法で継続依頼に力を入れていること、マンパワー不足により営業面が十分でないが努力の必要性は認識しているとの回答があった。

 横山隆一評議員より、補足資料H15年度決算についてのポイントの調査研究事業費について、1400万円の予算超過となっているが支出の根拠は何か、評議員会が承認するにあたり、承認額を超えて支出していることが気になるとの質問があった。これに対し佐藤専務理事より、指摘は当然とし予算主義の法人会計で予算超過の取扱いは十分整理されてこなかったとした上で、監査の指摘事項でもあるので今後取扱いを厳しく整理したいとの回答があった。
 さらに日比野評議員より、本会のような信用ある団体が調査するという意義付けがあれば、また単独の事業で収支をみれば利益も出ており、予算主義に囚われて他の営利主体に流れることを防ぐ意味でも、評議員会は全体のチェックをし、個々の事業については執行部門でその都度チェックをすればよいと思うとの意見があった。

 以上の審議をふまえ、第1号議案は原案通り承認された。

●報告事項
1.役員報酬の件
3.常勤役員の退任慰労金の支払いについて
 佐藤専務理事より、役員報酬の件については、先の理事会において従来の「役員報酬の支払いに関する規則」を廃止して「役員報酬規程」を新設することが承認され、これに基づき会長が額を決定することとなったこと、これを本評議員会に報告する理由は、外部監査の指導をふまえてのことであると説明した上で、5月末まで常勤の木村前常務理事の後、6月以降は中村常務理事が常勤となること、中村常務理事の報酬の額は職員の総年収の半額400万円をベースとしたこと、予算をオーバーする部分については補正予算などで今後調整を図りつつ支出する予定であること等につき理事会の承認を得た旨、資料に基づき報告があった。
 ひき続き、木村前常務理事の退任慰労金について、常勤役員退任慰労金規程に基づき2年間の常勤に対し支払うことが理事会で承認された旨報告があった。

 川端評議員より、役員報酬額は実際どのようにして決定したのか、との質問があり、佐藤専務理事より、従来は「役員報酬の支払いに関する規則」により理事会で報酬の上限額を決めていたが、先の理事会で新設された「役員報酬規程」により理事会の承認も不要となり今後は予算時の承認と決算時の監査および承認を得ればよいとし、今回はこれまでの継続性から理事会の議題としたとの説明があった。

 以上の審議をふまえ報告事項1および3は承認された。

2.野鳥保護区購入について
 古南自然保護室長と葉山政治サンクチュアリ室長より、新規土地購入の件で理事会において承認を得たこと、今回は寄付者である持田氏の意向を受けて、初めてシマフクロウ対象の保護区とすること、土地単価は立木を含む山林としては安価に抑えられたこと、今回の取得面積はそれほど広くはないが、隣接する土地の一部は既に国有林として保護されており、残りの隣接地の地権者2名も売却に前向きであり追加購入の期待が持てること等、資料に基づき報告があった。

4.70周年記念事業について
 箱田敦只普及室長より、70周年記念探鳥会では18名のゆかりのある方ならびに著名な方の協力を得ることが確定し数名について調整中であること、記念石碑建立では、寄付が中西家や小柳様からの大口寄付はじめ地元の社団法人の助成等により本日までに560万円集まっており6月2日には落成の予定であること、関連記念行事については20支部から協力の申し出があったこと等の報告があった。

 報告事項2に関して、遠藤評議員より、会としてのシマフクロウ保護の具体的な展望について質問があり、葉山サンクチュアリ室長より、会としては新規の取組みであり今後研究者と情報交換を密にしつつ今年度中に方針を決めたいとの回答があった。

 同じく報告事項2に関連して、山田三夫評議員より、環境省の復元事業ではフィードバックシステムがあるが、シマフクロウ事業についても同様にフィードバックシステムを考慮してほしいとの意見があった。

●質問・意見交換等
1.あらかじめ提出された質問・意見について
 佐久間議長より、まず質問・意見を提出した評議員に対し、質問・意見とその回答が記載された資料について補足や意見があるかを尋ねた。

 中村桂子評議員より、自身の意見4の意図について、全支部が密対連に加入しているわけではないので未加入の支部に協力の検討していただきたく、まず評議員会の場を借りてお願いしその後個別に連絡を取りたいとの説明があった。

 橋口長和評議員より、受託事業の利益率20%は民間レベルとしては低く、1件毎に予算と方針を決めて受託するか否かを決定するべきとの意見があり、佐藤専務理事より、予算時にそうした観点が不足していたことは反省するべきで、今後改善していきたいとの回答があった。さらに飯塚事務局長より、予算計上時に1件毎に収支計画を経理に提出し、実際に受託する際に再度収支計画をあげ、これをとりまとめて全体の把握をしているが、年度末ぎりぎりになっての受託で期間的に間に合わず外注とせざるを得ないこともあり、また特に環境省からの受託では利益率の確保が困難でも事業内容として重要なものが多く難しいところもあるとの説明があった。

 白井健評議員より、「報告事項」である「役員報酬の件」と「常勤役員退任慰労金の支払いについて」を承認したことについて、評議員会の承認は不要と思われ、承認が必要なら評議員会に責任が生じるため「議案事項」とすべきではないのか、との質問があった。これに対し、佐藤専務理事より、外部監査の指摘事項でも具体的な指示はなかったとした上で、解釈としては「役員報酬規程」に評議員会の同意を要件として盛り込むことも考えられるがそこまでの必要はないと考えられること、そこでこの「報告事項」については、「承認」ではなく報告に対し評議員会からは「大きな異論がなかった」ものとして扱いたい、との回答があった。

 日比野政彦評議員より、決算資料10頁の特定預金については、寄付者の意思に沿うため寄付を独立会計的に管理していると考えられるが、その中に寄付者からの条件付のものがあれば評議員会に公表してほしい、特定預金積立額4400万円は寄付者の意思に沿って支出されたと解釈できるとの意見があった。これに対し、原元総務室長および岩下経理グループチーフより、今期4400万円は、例えばそのうち額が大きい8番のF氏基金では15年度に寄付を受けたものの年度内には使用しなかったので積立てたこと、これら個人による使途指定の寄付では寄付者の意思に沿って毎年積んでは取り崩すことを行っている等の説明があった。さらに飯塚事務局長より、以前には特別会計があり本件のような寄付はそこに組み入れていたが、現在は全ての収入がまず一般会計に入り使途限定の寄付金についてはそこから支出され特定預金に組み入れられているとの補足があった。

 針生倖吉評議員より、昨日初台事務所へ行き、部署名札があったなど改善点もあったが、セキュリティ面からも各職員に写真入りの名札をつけてほしいこと、相変わらず事務所全体が倉庫状態であるので文書資料等のコーナーを中央にまとめたらよい、との提案があり、また職員慰労の会を実施した旨報告があった。

 曽我評議員より、会の大きな課題は会員拡大と財政再建であるがその解決にあたり、例えば会員増のために本部と支部で協力し効果的に取組むにはどうすべきか、売上増のためにホームページのトップページでショップを大きく扱ったらどうか等、様々なアイディアを出し合い具体化して問題解決にあたる場を評議員会に設けたらどうか、その際、事務局の経費や負担を増やさないために、評議員がどれだけボランティア精神で集まりアクションを起こせるかが重要であり、またその議論が現場と乖離せず課題の解決につながるものでなければならない、との意見があり、一同の拍手があった。

 以上をもって、第32回評議員会は終了した。

 上記の審議を明確にするため、この議事録を作成し、議長および議事録署名人の名において署名、捺印する。

2004年 7月 13日

財団法人 日本野鳥の会
評議員会議長 評議員 佐久間 仁
議事録署名人 評議員 曽我 千文
議事録署名人 評議員 真鍋 啓二

●平成16年度第三回理事会(臨時)議事録
■日時:平成16年 6月30日(水) 
■方法:寄附行為第29条第3項に基づく書面表決
■理事現在数 :20名
■書面表決者 :19名
会長 柳生 博
専務理事 佐藤 仁志
常務理事 海老原 美夫 常務理事 中村 滝男
理事 親泊 素子   理事 小杉 隆   理事 鈴木 君子   理事 滑志田 隆
理事 樋口 広芳   理事 松田 輝雄  理事 吉田 新    理事 花田 行博
理事 山川 正吾   理事 河地 辰彦  理事 坂本 宗吏朗  理事 細野 哲夫
理事 阿瀬 誠一郎  理事 三宅 武   理事 松富士 将和
■議案:副会長、専務理事及び常務理事の選任の件
 提案内容は以下のとおり 
副会長  佐藤仁志理事(現専務理事)
専務理事 中村滝男理事(現常務理事)
常務理事 吉田新理事、鈴木君子理事
※注 柳生博会長、海老原美夫常務理事は変更なし
■議事録署名人:
 会長からの指名により、滑志田隆理事、坂本宗吏朗理事を選任し、両氏もこれを承諾した。
■議事の経過の概要及びその結果 :

 上記議案について、書面表決を実施した。その結果、6月30日までに書面による回答のあった理事19名のうち、18名の賛成を得たので本議案について承認可決した。

 上記の議事を明らかにするために議事録を作成し、議長及び出席理事の名において記名、捺印する。

平成16年 6月30日

財団法人 日本野鳥の会
議 長    柳生 博
議事録署名人 滑志田 隆
議事録署名人 坂本 宗吏朗

(総務室/吉家奈保美)
↑トップへ

野鳥誌アンケート 2003(平成15)年度の結果

評価上位は写真のページ、特集は1月号の「ナベツル・マナヅル」

●回答数369件、回収率0.11%
グラフ1.2003年度の野鳥誌アンケート回収率 会員の皆さまのご意見をより野鳥誌に反映させるため、2003年より毎号アンケートを実施しています。03年度のアンケート回収率はグラフ1のとおりで、年間の回収率は0.11%でした。年間の回答数は369件で、最多は11月号の64件、最少では9/10月号の11件、平均では33件です。
 回収率向上のため、11月号から送料受取人払いを導入したところ、毎号0.1%以上となり一定の効果があったと思われます。しかしながら最高0.215%でして、今回のご報告はこのようなごくわずかな回答からであることにご留意ください。

●回答者数は271人、60代男性が最多
 グラフ2のとおり、回答者の2割が2回以上アンケートにお答えいただいていました。このうち11号全号にお答えいただいた方は1名(女性30代会員歴1年)いらっしゃいました。
 実際の回答者数は271人で、グラフ3のとおり男性が6割を占めていました。また年齢別では、グラフ4のとおり男女とも10代、20代が少なく、多いのは男性で60代、女性では50代と60代でした。特に男性の60代の回答者が突出して多くなっています。一方、10代、20代では男女の回答者数に差がほとんどありません。

 次に回答者の会員歴ですが、グラフ5のとおり5年以内の人が約4割を占めており、会員歴が長くなるほど回答者が減る傾向があります。ちなみに最高は会員歴53年と回答された60代の男性でした。
グラフ2.回答回数別の回答者数割合グラフ3.回答者数の性別

グラフ4.回答者の男女別年齢構成グラフ5.回答者の会員年数構成

●上位3位は写真や絵のページ
グラフ6.2003年度野鳥誌の常設ページの評価 03年度の野鳥誌で毎号掲載されるページを常設ページとし、その評価を集計したのがグラフ6です。アンケート回答の「よかった…○」を2点、「まあまあ…△」は1点、「つまらなかった…×」を−1点とし、回答1件あたりの平均を算出しています。以後、点数として表示しているものは、すべてこの計算の仕方になっています。
 「バードギャラリー」が3位となっていますが、9/10月号でカレンダー採用作品掲載のため「バードギャラリー」が休載になっており、この休載がなければ「とっておきの一枚」や「野鳥スケッチ図鑑」と同じぐらいになったと思われます。
 目次ページの評価が高いのも、写真が載っているためと思われます。総じて、鳥の写真や絵を掲載すると評価が上がる傾向が伺えます。

●特集の第1位は「ナベヅル・マナヅル」
グラフ7.特集ページの評価 グラフ8.特別ページの評価 各号の特集への評価は、グラフ3のとおりでした。全般に野鳥そのものやバードウォッチングを扱ったものが上位のようですが、5月号の「あこがれのアイツに会いに行こう!」は9位と低調でした。これは、上位を占める特集では「よかった…○」と評価する回答がほとんどで、「つまらなかった…×」とした回答は無いのに対し、5月号では「つまらなかった…×」と評価した回答が2件あり、さらに5月号のアンケート回答は20件と回収率がかなり低かったため平均点数が下がっていました。「つまらなかった…×」とした理由は、「特定の場所を例にあげると、「あぁ、行けない」が先に立つ。」(女性50代会員歴3年)とされていました。もう1件は理由が記されていませんでした。
 一方で、2月号の「生きもののにぎわう森づくり」は、里山の森の管理という堅めのテーマでしたが3位になっています。「よかった…○」の意見として「鳥たちの話し合い形式でわかりやすかったし、最後のオチまであって楽しめました。」(女性50代会員歴5年)、「子どもたちに説明するのにとても分かりやすく良かったです。特に「面白い」のがいいです!」(男性40代会員歴15年)など、鳥の座談会というまとめ方が評価されたようです。
 毎号掲載ではなく、特別に掲載されるページの評価はグラフ8のとおりで、5月号の「おめでとう!藤前干潟のラムサール条約登録」が比較的高い点数を得ていました。


●女性から好評価、会員歴長いと辛口
グラフ9.常設ページに対する男女別の総合評価 常設ページへの評価を男女別で見るとグラフ9のとおり、男性より女性から高い評価をいただきました。また年齢別ではグラフ10のとおり年齢が高くなるほど、会員歴でもグラフ11のとおり年数が長いほど点数が低い傾向がありました。
グラフ10.常設ページに対する年齢別の総合評価 グラフ11.常設ページに対する会員年齢別の総合評価
●「活動」のページへの評価
 財団事務局の事業結果やお知らせなどを掲載している「活動」のページで、分かりやすいとの回答が多かった記事はグラフ12のとおりでした。一方、分かりにくかったとという回答が多かった記事は、グラフ13のとおりです。
2、3月号のアンケートでは設問項目を変更し、分かりにくかった記事へのご意見を記入していただいています。この2、3月号で分かりにくいと回答が多かった記事への理由を一部ですが以下に紹介します。
<2月号 日ロ渡り鳥会議>
・もう少し突っ込んだ記事にして欲しい。詳細は言及すべき(男性30代会員歴21年)
・全部の項目の羅列より、ひとつでも分かる内容がほしい(男性70代会員歴7年)
<3月号 カラス対策フォーラム>
・内容が散漫(男性、70代会員歴17年)
・内容を具体的に(男性60代会員歴16年)
<3月号 バードウォッチング検定>
・受験者総数が無い。受験者がなぜ少ないか受験しない理由などを掘り下げて欲しい(男性70代6年)
・点数のみの表現は考えものと思う(男性50代会員歴11年)
グラフ12.活動のページで分かりやすいとの回答が多かった記事グラフ13.活動のページで分かりにくいとの回答が多かった記事

●取り上げて欲しいテーマや意見
グラフ14.入会してから現在の満足度 取り上げて欲しいテーマでは、特定の鳥や渡り鳥などの行動や生態を詳しく、渡り鳥が見られる離島、各地の支部や地域での活動情報、各国での野鳥保護の状況、給餌の問題、密猟対策、家庭でできる環境保全、野鳥撮影やバードカービングのノウハウ、お菓子に付いている野鳥の玩具まで非常に幅広く挙げられていました。時期的に、鳥インフルエンザ、イラクの野鳥について、戦争と野鳥への影響というものもありました。
 またページ配分への意見では、写真、イベント、書籍紹介、会員投稿など、さまざまなのページを増やして欲しいという希望をいただきました。文通欄を設けて欲しいというものもありました。
 1月号から文字を大きくしたことについては、10件の意見がありました。このうち読みやすくなったとする意見は7件、読みにくい、字が大きすぎなどの意見は3件でした。
 誌面全般についての意見では、よかった、楽しかったというものがほとんどでした。これはグラフ14のとおり、回答者のほとんどが入会後の満足度が高いためと思われます。しかしそのようななかでも以下のような厳しいご意見もいただきました。
  ・限られたページ数にあれもこれもで、薄っぺらな内容(男性50代会員歴10年)
  ・5月号の特集の中身少なくがっかり(男性70代会員歴不明)
  ・11月号のような特集が続くなら退会する(男性40代会員歴21年)
こうした厳しいご意見をいただけることは、大変ありがたいことです。

●おわりに
 会の財政からページ数の増加は難しい状況で、特集に十分なページ数を割り当て、同時に写真ページや会員投稿ページなどを増やし、さらに活動のページも確保するというのはなかなか厳しいところです。このような多様なご希望に、現在の毎号、同じ体裁での発行でお応えすることは無理があるのかもしれません。
 またアンケート回収率が非常に低いことも問題と思います。野鳥誌の発行経費は本部会費のおよそ半分を占めていますが、会員の多くは野鳥誌にあまり関心をお持ちでないのかもしれません。そうなりますと、会費中の野鳥誌発行経費の割合をより小さくする必要があるのかもしれません。
 このようにいくつかの課題がありますが、寄せられたご意見を参考しまして、会員の皆さんにより評価していただける野鳥誌を作っていきたいと思います。今後ともご協力よろしくお願いいたします。
(会員室長/小林豊)
↑トップへ

事務局からのお知らせなど

サンクチュアリ室より

■指定管理者募集の情報をお寄せください ■
 本会では全国で12の施設について、地方自治体より管理運営や観察指導などの委託を受けサンクチュアリ事業として活動しています。ところが平成15年6月に行われた地方自治法の一部改正で、指定管理者制度が導入されました。
指定管理者制度とは、これまで自治体が直接管理するか、自治体の出資した団体や財団法人のような公共的団体に管理を委託していた施設の管理を、自治体が指定した団体に委ねる制度です。広く民間のノウハウを生かし、かつ行政の経費節減を目指して、NPOや株式会社も含めた様々な団体を指定管理者の対象としています。また、この制度では、多くの団体の中から管理者を指定するため、多くの地方自治体では、広報やホームページを使って、応募を募り選考する公募性をとるようです。

 現在、本会のサンクチュアリでも、いくつかの施設では、指定管理者制度に移行が検討されており、会としてもサンクチュアリ事業を継続するための検討に入っております。また、環境保全など特異な専門分野の仕事として、現行の業務委託のままでいく施設もあるようです。
 指定管理者制度の施行は、うまく取り組まないと、収入源である委託費がなくなりかつ、自然保護の拠点であるサンクチュアリを失うことになります。

 しかし一方では、地域の重要な自然環境を有しているような公園などの施設で、十分な活動が行われていない施設に、会が新たなサンクチュアリとして取り組むチャンスであるとも考えています。20年以上のサンクチュアリでの実績を生かして公募に応じることができるからです。みなさまの支部のお近くで、サンクチュアリにふさわしい場所にある施設で、指定管理者の公募があるという情報がありましたら、サンクチュアリ室までお寄せください。
(サンクチュアリ室長/葉山政治)

会員室より
■ 会員数 ■
 
8月1日会員数 47,449人(対前月 −176人)
 残念ながら今月も会員数減少となりましたが、入会者数の7月までの今年度累計は、昨年度累計(4〜7月)より60人増えています。
7月の入会・退会者数
入会者数 退会者数
個人特別会員 4人 23人
総合会員(おおぞら会員) 45人 124人
本部型会員(青い鳥会員) 38人 63人
支部型会員(赤い鳥会員) 50人 102人
家族会員 38人 57人
合計 175人 366人
年度累計 980人 1,580人
7月の入会案内発送件数 3,874件(年度累計15,346件)
7月のホームページアクセス件数 18,973件(年度累計107,059件)
(会員室/八木典子)

■ 寄付金収入、前年同期比約150万円増! ■
 寄付拡大策の一環として3月に「寄付パンフレット」を新規製作し、野鳥誌やカタログDMへの封入、各種イベントでの配布を行っておりますが、6月末の段階での成果が集計できましたのでご報告いたします。
 下表のように、一般寄付、バードメイトをあわせた寄付金収入は前年度同期に比べ約150万円増加しています。
 内訳としてはバードメイトが減少していますが、一方で一般寄付が増加しており、寄付金全体としては増加した形になっています。
 バードメイトの減少については、寄付パンフレット上でバードメイトとあわせて一般寄付をご案内しているため、従来バードメイトとしてお申込いただいていた分が一般寄付に流れているものと考えられます。
 これらの変化は寄付パンフレットの効果によるものと考えられますが、寄付金収入については高額寄付の有無により増減が激しいこともあり、短期間では比較が難しい点があります。今後も入金状況を把握しつつ、拡大努力を続けていきます。
なお、パンフレットに折り込んでいる払込票には識別記号をつけ、どの媒体で配布された分かがわかるようにしています。各支部で配布いただいた分については、総額で約33万円の寄付がありました。
 今後、寄付パンフレットを野鳥誌8月号、12月号で再度同封し、またバードショップカタログ秋冬版を非会員の購入実績者にDM送付する際にも同封しますので、さらなる寄付増収を期待しています。また、探鳥会など支部の行事での配布にもご協力お願いします。寄付パンフレットはご連絡いただければお送りいたします。
  寄付合計額 内  訳
一般寄付 バードメイト
今年度(2004年4月〜6月) 7,022,540 3,576,680 3,445,860
今年度のうちパンフレットによるもの (3,735,640) (1,096,780) (2,638,860)
パンフレットのうち支部配布分 (331,030) (24,100) (306,930)
昨年度(2003年4月〜6月) 5,465,856 425,426 5,040,430
※この集計は会の活動全般に対する寄付についてであり、特定の事業への寄付金については除いてあります。
(会員室/斉藤英一郎)

支部ネット通信担当より
■ 送付先を一部変更しました ■
 一部の支部からこの支部ネット通信を知らないというお話しを伺いましたので、その対応として今月号から一部の支部で送付先の変更をさせていただきました。
 この支部ネット通信の前身で前年度まで発行していました会員室通信は、財団事務局から各支部へ定期的にお送りしている会費送金一覧表に同封してお届けしていました。これにより会員室通信は送料がかからず、支部ネット通信も同じように送料をかけずお送りしております。ただ、会費送金一覧表に同封のため、封筒の宛先は支部で会費を扱う会計担当宛となります。大半の支部では事務局で会計も扱われていますので、実際には支部事務局に届くのですが、一部の支部では会計担当が分けられており、そのため支部ネット通信も会計担当の方へ届いておりました。
 前述の支部ネット通信を知らないとのお話しは、この送付方法に原因があることも考えられましたので、今月号から送付先をすべて支部事務局に変更した次第です。この変更により一部送料が発生しますが、ご理解のほどお願いいたします。
今後も不具合な点などは随時修正して参りますので、ご意見ご指摘などございましたら、どうぞお知らせいただきますようお願いいたします。

■ メール配信 ■
 この支部ネット通信のテキスト版(図表や写真が入らず、文字だけのもの)を電子メールでお送りしています。配信アドレスは1支部2アドレスまで登録可能です。電子メール配信ご希望の場合は、お手数ですが[email protected]まで、登録希望アドレスと支部での役職をご通知ください。支部役職の通知は、以前に支部事務局で承知されていない登録希望があり、手違いの無いようにお願いしております。支部ネット通信は、一般会員向けではなく支部の運営に携わっている役員向けに発行しているものですので、ご理解のほどお願いします。
 このメール配信は、無料配信サービスを利用していますので、配信メールに広告が入りますし、登録アドレスに広告メールが届きます。ご不快に感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、経費節減のためご理解のほどお願いします。

■ インターネット閲覧 ■
 支部ネット通信は、ホームページ上の限定ページにも掲載しています。こちらではバックナンバーも閲覧できます。限定ページのURLは以下のとおりです。
   http://www.wbsj.org/info/shibu/net/
 この限定ページは、ホームページの選択メニューやサイトマップには表示されません。ただアクセス制限などを設定しているわけではないので、URLで指定していただければ表示されます。
(会員室長/小林豊)
↑トップへ
支部ネット通信 第5号
発行:財団法人日本野鳥の会 2004年8月24日
担当:会員室
   〒151-0061 東京都渋谷区初台1-47-1
   小田急西新宿ビル1F
   TEL03-5358-3510・3511 FAX03-5358-3608
   E-mail:[email protected]

イメージ
イメージ
バックナンバー覧に戻る