No.32
2006年11月号
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■ブロックの動き
  中国・四国ブロック報告
■第三回理事会(書面表決)概要
■規程の変更
■事務局からのお知らせなど
  支部探鳥会の集計結果
  帝人グループの社会貢献活動に協力
  支部報とりまとめ発送
  フリーマガジン『Toriino』創刊
  06年度上期の寄付報告
  探鳥会と会員数の関係
  あなたの街の図書館などに野鳥誌を
  寄付パンフを12月号に同封、DMも
  支部での個人情報保護について
  会員数

ブロックの動き
■中国・四国ブロック交流会 出席報告■
三宅支部長の挨拶
 10月28〜29日に、徳島県徳島市にて徳島県支部の担当により中国・四国ブロックの交流会が開かれ、財団から鈴木専務理事と会員室小林、自然保護室山田の3名が出席しましたので、ご報告します。  中国・四国ブロックでは、持ち回り制で交流会が毎年1回開催されています。今年はブロック内9支部から約50名の参加がありました。会議の内容などは下記のとおりです。  三宅支部長をはじめ徳島県支部の皆さま、そして中国・四国ブロック各支部の皆さまには、大変お世話になりありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
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中国・四国ブロック交流会
 
日時: 2006年10月28〜29日
場所: かんぽの宿徳島(徳島県徳島市)
担当: 徳島県支部
出席: 岡山県、広島県、山口県、島根県、鳥取県、香川県、愛媛県、高知、徳島県の計7支部
ブロック外からは奈良県支部で、計50名の出席があった
このうち財団よりの出席は、鈴木君子専務、小林豊、山田康広(自然保護室)の3名 この他、徳島県自然共生室の早田健治氏
欠席: 無し
来賓: 無し
議題・内容:
1.挨拶
  ・徳島県支部 三宅支部長
・財団 鈴木専務
2.表彰
  (1)徳島市立城東小学校
  ・吉野川河口干潟での継続した観察や清掃活動を讃えて、財団鈴木専務より感謝状、三宅支部長より記念品が贈呈された。
(2)徳島県小松島警察署、三好警察署、牟岐警察署
  ・野鳥の密猟や違法飼育に対する取り締まりの成果を讃えて、財団鈴木専務より感謝状、三宅支部長より記念品が贈呈された。
3.徳島県における野鳥保護の取り組み 
    ・徳島県自然共生室の早田氏より、自然共生室の人員体制や業務内容の説明があった。
・業務内容では、密猟パトロールや第10鳥獣事業計画への取り組み、ツキノワグマ保護の取り組む、吉野川河口の干潟保全、希少種保護条例などについてであった。
4.各支部報告
    各支部より、以下の報告があった。
(1)鳥取県支部
  ・会員数はここ1年間で14名減少している。
・この10月にNPO法人化した。約2年前から準備を進めてきたもの。いまの時流から必要と考え踏み切った。
・県が新設した自然保護監視員制度で、定員5名の内4名を支部役員が占めた。鳥獣保護員と自然公園指導員をあわせたもので、月に17日間の勤務がある。
・ブッポウソウの保護は2000年より取り組んでおり、今年は県西部を中心に37個の巣箱をかけ、うち13個で営巣があった。
(2)島根県支部
  ・島根半島での風力発電計画に対して、各支部からの署名協力に感謝する。 ・この風力発電計画では、野鳥への影響の問題では地元での運動が盛り上がらなかった。その後、景観の問題にしたところ盛り上がりがあった。 ・しかしそのため、松江市街から見えない位置で建設されることになり、結果としてクマタカの営巣域に風車ができることになった。 ・思い出すだけで腹立たしい経過であった。
(3)岡山県支部
  ・ブッポウソウ・シンポジウムが盛況に開催でき、各支部からの協力に感謝する。 ・岡山でも風力発電計画がある。風車16基で計画されている。 ・コアジサシの保護では、今年、二百数十羽の営巣があった。支部独自で別の営巣地確保も検討しているところ。 ・塩田跡地でチュウヒが繁殖しており、これの保護に取り組むことも検討している。
(4)広島県支部
    ・県内各所で継続的してタカの渡り調査に取り組んでいる。 ・ブッポウソウの巣箱かけも行っていて、保護的な面だけではなくイベント的な形をとって効果の拡大を狙っている。 ・鳥の多いところもいいが人の集まるところも効果的と考え、市の中心部の広島城などで探鳥会を行っている。
  (5)山口県支部
    ・昨年、見島でブロック交流会が盛大に開催でき感謝している。
・会員はそんなに減っていないが、八代のツルが減っている。昨年は13羽だった。
・支部としてNPO法人化を考えたが、当時は本部との関係をどうするかなどあり、別団体で作った。
・NPOでは「きらら浜自然観察公園」の指定管理者を5千万円で受託し、9名のスタッフを配置している。
・きらら浜は県が作って5年が経過しポンプなどの補修が必要になっているが、補修は指定管理者で対応と言われており、協議が続いている。
  (6)香川県支部
    ・屋島でのミサゴの営巣は、今年は3巣だった。
・このミサゴの保護は、行政の区割りで屋島内でも対応が違っていた。
・最近では観光資源として活用したいという話も出ている。
・カワウで食害調査を行ったところ、漁協が心配するような結果は出なかった。調査は継続の予定。
  (7)愛媛県支部
    ・保護関係では風力発電対策やテグス対策に取り組んでいる。
・会員拡大につなげるため、テイジンの社員向け探鳥会を本部と一緒にやっている。
・鳥の方では、県内にコハクチョウが23羽飛来している。
  (8)高知支部
    ・タカの渡り調査では、これまで調査人員が少なく県内をカバーできていなかった。
・最近になり、観察ポイントの地元の人が見てくれるようになり、良い感じになってきている。このまま定着してもらえれば、より多くのポイントをカバーできるだろう。
・風力発電については、県内では鳥に対して危ないという話は聞こえてきていない。
  (9)徳島県支部
    ・徳島は全国から見て会員比率が高いと言われているが、家族会員が全体の25%ぐらいを占めていて他と違うと思う。
・定例探鳥会が月6回で、年間では80回ぐらいやっている。探鳥会の担当者は50人ぐらい。参加者数は平均十数人。参加者が少なくても続けていこうと考えている。
・出島野鳥園は、毎週末に担当者が当番で行って開園している。
5.徳島県支部からの特別報告
    次の2項目について徳島県支部から報告が行われた。
  (1)出島野鳥園の管理運営
    ・元々、防潮用として堤防が作られ、その内側に50haの汽水のヨシ原ができた。 ・80年代終わりにゴルフ場が作られることになり、ヨシ原を守る運動をして9haほどが野鳥園になった。
・毎週日曜日、9〜15時で担当者が常駐し、来園者対応をしている。
・95年にオープンし、96、97年頃は年間2千人を超える来園者があった。最近では千人程度になっている。
・県では商工部局の担当になっており、年間数十万円の管理予算がついていると思うのだが、すべて隣接のゴルフ場に行っている。ゴルフ場に管理委託の形になっていて、支部には全くお金は来ない。
・冬場になるとカモが全くいなくなってしまい困っている。
  (2)吉野川河口を巡る情勢
    ・吉野川河口ではこれまでに約170種の野鳥が観察されている。オーストラリアで発信機をつけたホウロクシギが記録されたこともある。
・中流部で堰を作り、旧吉野川に水を流す計画があり、建設が進んでいる。第十堰計画は、徳島市の市民投票が圧倒的に反対だったため止まっているが、凍結されているだけで計画が廃止されたわけではない。
・河口部では水流を使って干潟に穴を掘りアナジャコを獲る漁がされていて、それで干潟の状況が悪化している。
・河口の南側にある沖州地区は、川から出た砂泥が残って干潟になっているところ。ここに埋め立て計画があり第一期工事は済んでしまったが、第二期工事に対して運動している。
6.ツル類保護の取り組み 特にマナヅル、ナベヅルについて 
    ・財団の山田より、北東アジアツル類保護ネットワークの説明に続いて、マナヅル、ナベヅルの越冬地分散に関して以下の報告があった。
・ツル類にとっては水田環境が重要。
・出水はナベヅルの9割が集中するなどしていて、伝染病により個体数が急減するなどの危惧がある。
・佐賀県伊万里で、越冬環境の整備やデコイの設置など行い、個体数は少ないが越冬の実績が出ている
・次の分散候補地として四国を考えている。ツルが来ると農業被害なども懸念されるが、そういう場合にどうするかという勉強会をしたい。
・この勉強会は、既にロシアのムラビオフカなどで実績のあるもの。
・ツルのネットワークを元に、人のネットワークにしていきたい。
7.その他
  (1)奈良県支部
    ・奈良支部からの報告として、以下の話があった。
・今回は同じ評議員であった愛媛県支部の真鍋さんの誘いで参加させてもらった。
・ブッポウソウの巣箱かけを岡山で見た。奈良では近年、営巣の記録がない。巣箱は作っているので、年内にはかけてみたいと思っている。
・里山で竹林が拡大してきているので、県有地内で竹を切って減らす活動をしている。作業の人ではけっこう集まり、切った後には草が生えてきている。
・照葉樹林を増やすため、シイの実を植えたりしている。
  (2)次回開催
    ・今回の徳島開催で、中四国9支部を一巡したことになるため、次回どうするかが話し合われた。
・議論の結果、引き続き順番に開催することとし、来年は高知支部の担当で開催することとなった。
支部長会: ・本会議後に別室で支部長、支部代表が集まり会議が開かれた。議論の内容は以下のとおり。
・財団の規程が整備され、ブロックの役割が位置づけられた。理事、評議委員を通じて財団へ意見が行く仕組みになっており、理事、評議員の選出母体であるブロックの会議は重要になっている。
・中四国のブロック交流会は、元々、集まって鳥を見る場であった。それが会議になってしまい、おもしろくなくなったので参加者が少なくなっている。
・女性の参加者が減っているのは、参加に見合う対価が得られないからだ。
・もうブロック交流会は止めにして、全国支部長会議をやってはどうか。
・以前に全国の支部代表が集まり時間をかけて議論をしていた頃の反省があり、いまのような評議員を通じた会議になっているのではないか。
・ブロックの会議としては、各地から近い岡山などに支部長、事務局長が集まってやってはどうか。
・支部のNPO法人化の中で、財団は支部と本部が全く別団体という立場をとっている。それなら本部など無くても良いのではないか。
・ブロック交流会については本会議で継続して開催と確認されているので、そのとおりに進めることにする。それとは別に、支部代表が集まった実務的な会議を岡山などで開催する方向で検討する。
懇親会・探鳥会:
(1)懇親会
  ・会議後に、同会場で懇親会が開かれた。
(2)探鳥会
  ・翌早朝に吉野川河口でシギ・チドリ類などの観察会、鳴門海峡でタカの渡りの観察会がそれぞれ開催された。
会議風景   集合写真   鳴門海峡でのタカ渡り観察会
(会員室長/小林豊)

第三回理事会(書面表決)概要
 10月31日(火)付けで、平成18年度第三回理事会(書面表決理事会)が開催され、結果は以下のとおりとなりました。
  ●第1号議案 野鳥保護区購入の件
新規のタンチョウ野鳥保護区(北海道厚岸町および別海町の2ヶ所)の購入が承認されました。
●第2号議案 支部規程改定の件
「支部規程」の改定が承認されました。
※本通信上にて別途、規程全文を掲載しておりますのでそちらもご覧下さい。
(総務室/吉家奈保美)

規程の変更
 10月31日の理事会で改定された「支部規程」を印刷版でお送りしました。既存の規程の改定となりますので、お手数ながら今回改定したものと差替えをお願いいたします。
 インターネット版、メール版には掲載していません。
(総務室/吉家奈保美)


事務局からのお知らせなど
普及室より
■支部探鳥会の集計結果について■
 全国の支部で、一年間に何回の探鳥会が開催され、何人のリーダーの方々が運営に携わり、何人の参加者を迎えているのか。探鳥会活動は会の根幹をなす活動ですが、これまでこうした基本的な情報すら把握されてきていませんでした。
 当会の事業報告書では、探鳥会保険の加入人数から割り出した数字を使って報告していますが、探鳥会保険の加入人数は探鳥会開催前の予測人数であり、正確な参加者人数ではありません。普及室では探鳥会による普及活動を考えるとき、これまで把握されてこなかった探鳥会の実態把握をしたうえで支部の方々と議論していく土俵を作っていくことが必要と考えています。
 そこで、2004年4月の支部ネット通信にて、全国の支部に探鳥会の実績報告を送っていただくように依頼した結果、同年7月以降いくつかの支部からデータをいただけるようになってきました。今回は、いただいたデータを取りまとめました2004年度と2005年度の支部探鳥会の実績をご報告いたします。

■結果の概要
●実施報告を送っていただいた支部 
 支部での探鳥会の実施結果について、普及室に送っていただいた支部は2004年度が37支部、2005年度は35支部でした。送っていただいた支部の皆様ありがとうございました。
<2004年度にご報告いただいた支部(37支部)>
オホーツク支部、旭川支部、滝川支部、室蘭支部、秋田県支部、山形県支部、宮城県支部、福島支部、会津支部、郡山支部、いわき支部、吾妻支部、群馬県支部、埼玉県支部、千葉県支部、東京支部、奥多摩支部、神奈川支部、遠江支部、南富士支部、軽井沢支部、愛知県支部、三重県支部、京都支部、大阪支部、兵庫県支部、岡山県支部、香川県支部、島根県支部、愛媛県支部、北九州支部、福岡支部、筑豊支部、筑後支部、長崎県支部、熊本県支部、宮崎県支部
<2005年度にご報告いただいた支部(35支部)>
オホーツク支部、旭川支部、滝川支部、室蘭支部、秋田県支部、山形県支部、宮城県支部、福島支部、郡山支部、白河支部、いわき支部、長野支部、吾妻支部、群馬県支部、埼玉県支部、千葉県支部、東京支部、奥多摩支部、神奈川支部、南富士支部、遠江支部、軽井沢支部、愛知県支部、三重県支部、京都支部、大阪支部、兵庫県支部、岡山県支部、香川県支部、徳島県支部、愛媛県支部、福岡支部、筑後支部、熊本県支部、鹿児島県支部
●探鳥会の実施回数
 2004年度の7月以降に実施された探鳥会の回数は、2004年度が1,228回、2005年度は1,801回という結果になりました。
 しかし、その一方で探鳥会保険の加入件数は、2004年度は3,248件、2005年度が3,189件あります。当会の事業報告ではこちらの数字を使用しておりますが、この実績から推測すると、2004年度ではデータの回収率は約4割程度、2005年度では約6割程度だと思われます。今後、もう少しデータの回収率を上げていくように各支部の皆様にご理解とお願いを続けていくことが必要と考えております。
●探鳥会の参加者数
 2004年度7月以降の参加者数は、2004年度が29,097名、2005年度は45,733名でした。その一方で探鳥会保険の加入人数は、2004年度は78,445人、2005年度は90,586人ありました。事業報告書では探鳥皆保険の数字を使用しておりますが、この実績から推測すると、2004年度ではデータの回収率は約4割程度、2005年度は約5割程度だと思われます。
 探鳥会1回あたりの平均参加者数は2004年度、2005年度ともに23名でした。また、参加者の会員の割合は2004年度では81%、2005年度では90%でした。ただし、会員と非会員の区別については、2004年度は37支部中10支部、2005年度は35支部中7支部で回収することができなかったため、参考程度にご覧いただければと思います。
●探鳥会リーダーについて
 1回の探鳥会を運営しているリーダーの平均人数は2004年度が1人、2005年度は2人でした。また、リーダー1人当たりが対応している参加者の平均人数は、2004年度は34名、2005年度は26名でした。
 この数字からは、仮に探鳥会参加者を10,000人増やそうと考えたら、最低でも約390人のリーダーが必要であるということになります。今回の集計結果は、今後の人材育成の目標人数を考えていくときの根拠にしていきたいと思います。

■2004年度 支部ごとの結果
 2004年度の探鳥会の結果について、支部ごとに一覧表にしてみました。探鳥会の開催数が多い支部の順に並べてあります(表1)。
●開催回数
 2004年度(7月以降)で探鳥会の開催回数が最も多かった支部は、大阪支部の164回でした。続いて以下、上位5番目までの支部は、奥多摩支部の91回、愛知県支部の88回、埼玉県支部の85回、東京支部の79回でした。  一方で、開催回数が一桁だった支部については、念のため平行して支部報での確認を行い、正確な開催回数の把握に努めましたが、会津支部のみ探鳥会の結果が掲載された支部報が手元に無く確認することができませんでした。
●1回あたりの平均参加者数
 1回あたりの平均参加者数が最も多かった支部は、岡山県支部の55名。以下多い順に兵庫県支部、香川県支部が40名、埼玉県支部39人、東京支部36名という結果になりました。
●探鳥会参加者の会員比率
 探鳥会参加者の中で会員が占める割合が低い上位5番目までの支部としては、旭川支部38%、兵庫県支部64%、福岡県支部が68%、オホーツク支部が71%、筑後支部が75%という結果になりました。
●1回あたりの平均リーダー数
 1回の探鳥会の平均リーダー数については、最も多かった支部から順に、埼玉県支部が5.6人、遠江支部が4.9人、東京支部が4.6人、大阪支部が3.5人、神奈川支部が2.9人、という結果になりました。
●リーダー1人あたりの平均対応人数
 リーダー1人が対応する平均参加者数では、最も多かった支部は福島支部の244人、以下吾妻支部の154人、愛媛県支部の103人、郡山支部の91人、岡山県支部の55人という結果になりました。
 反対に、平均参加者数が少ない順で見ていくと、大阪支部の5人、遠江支部、長崎県支部の6人、埼玉県支部の7人、東京支部、千葉県支部の8人という結果になりました。

■2005年度 支部ごとの結果
 2005年度の支部ごとの結果です。探鳥会の開催数が多い支部の順に並べてあります(表2)。
●開催回数
 開催回数が最も多かった支部は、大阪支部の274回でした。なんと1週間に5回以上開催している計算になります。以下、上位5番目までの支部としては、東京支部の187回、奥多摩支部の165回、愛知県支部の139回、群馬県支部、埼玉県支部の114回でした。
 開催回数の少なかった支部については、2004年度と同様、平行して支部報での確認を行ってみたところ、データがそろっていなかった支部がいくつかありました。
●1回あたりの平均参加者数
 2005年度で1回あたりの平均参加者数が最も多かったのは、岡山県支部の46人、続いて埼玉県支部の43人、香川県支部の36人、東京支部の35人、旭川支部の34人という結果になりました。
●探鳥会参加者の会員比率
 参加者の中で会員が占める割合が低い上位5番目までの支部としては、軽井沢支部(58%)、吾妻支部(64%)、長野支部(66%)、福岡支部(69%)、室蘭支部(69%)という結果になりました。
●リーダー1人あたりの平均対応人数
 リーダー1人が対応する平均参加者数では、最も多かったのは岡山県支部の44人でした。以下、上位5番目までは、香川県支部の36人、鹿児島県支部の31人、南富士支部の24人、秋田県支部の22人という結果になりました。
 また、反対にリーダー1人あたりの平均対応人数が少ない支部では、大阪支部の6人、東京支部、埼玉県支部、神奈川支部が7人、山形県支部、吾妻支部が10人という結果になりました。

■終わりに
 今回初めて全国の探鳥会の実施結果を集計させていただき、データの回収状況が十分ではなかったとはいえ、ある程度の支部の探鳥会の状況を垣間見ることができました。
 特に、2004年度から2005年度にかけて、参加者の中の会員比率が平均で約8割〜9割を占めていたことは、会員拡大の観点から見ると会員の継続には機能している一方で、現状では新規会員の獲得の場としては機能しにくいということを認識いたしました。
 次に、2004年度〜2005年度にかけて、安定してリーダー1人あたりの対応人数が10人以下と低かった大阪支部、埼玉県支部、東京支部、神奈川支部では、リーダー数も多くリーダー育成の仕組みについて貴重な事例が眠っているのではないかと思いました。今後、このあたりのことをぜひ取材させていただきたいと思います。
 最後に、今回の結果を踏まえて、さらに正確な状況把握を進めて、探鳥会のあり方について議論していくための基本情報を支部の皆さんに還元していけるよう努力していきたいと思います。
(普及室長/箱田敦只)

■帝人グループの社会貢献活動に協力しています■
 普及室では、法人会員である帝人グループの社会貢献活動の一環として、帝人グループの社員に対して当会支部の探鳥会活動をPRし、支部のボランティアとして探鳥会活動への参加を推進する事業をおこなっております。  対象となる会社は帝人グループ7社で社員約1万人。社員のボランティア参加メニューとしては、「自然と親しむ活動」「里山保全活動」「海外植林活動」があり、このうち当会が協力しているのは「自然と親しむ活動」です。普及室では、社員対象の研修会の実施や社員ボランティアの受け皿となる支部との調整を担当しております。なお、活動への参加は、社員の自由意志によります。  この事業は、帝人グループにとっては、社会貢献活動の一環として社員のボランティア参加の場を創出することになり、当会にとっては支部の新たな人材を発掘する機会となることを期待しています。
●今年度の事業内容 
 今年度は、バードウォッチングを体験されたことのない社員の方々に、まずはバードウォッチングの楽しさと意義を知っていただくために、以下の事業を展開しています。
1.社員とその家族向けバードウォッチングイベント
 2006年度は、事業の初年度となるため、まずは帝人社員とその家族を対象とした探鳥会を11月〜1月の間に全国6箇所で実施し、探鳥会活動のPRをおこないます。開催地区の選定につきましては、帝人社員が居住する事業所や工場のある地区の中から、社員アンケートにより開催の希望が上がっていた地区を優先して選定されました。開催に当たっては、地元支部の皆さんにご協力をいただいております。
<全国6箇所の開催地>
  ・松山(愛媛県松山市)
  ・岐阜(岐阜県安八郡)
  ・宇都宮(栃木県宇都宮市)
  ・茨木(大阪府茨木市)
  ・東京都日野市
  ・東京都(三井住友海上ビル)
2.帝人グループ探鳥会リーダー研修会
 10月には全国の社員の中から募集した参加者を対象に、探鳥会リーダーの初歩的な研修会を1泊2日で実施しました。ここでは、研修会終了後に全国6箇所で開催するイベントの中でも展開する野鳥解説プログラムをいくつかご紹介、練習し実施できるところまでトレーニングします。

●支部の人材発掘の機会に

 支部の人材不足は、支部共通の悩みだと思いますが、この事業によって支部の新たなボランティアが発掘され、より一層支部活動が活性化することを願っております。
 また、今後この事業が帝人社内で定着していくにしたがって、さまざまな場所で活動のメニューが求められる可能性があります。こうしたニーズに応えるために、今後当会支部やサンクチュアリ、野鳥保護区などでさまざまな活動メニューを開発していきたいと思います。
(普及室長/箱田敦只)

総務室より
■「支部報とりまとめ発送」次回のご案内■
 次回の支部報取りまとめ発送は1月中旬を予定しております。本通信次号12月号で日程等の詳細についてあらためてお知らせいたします。
(総務室/吉家奈保美)

会員室より
■フリーマガジン『Toriino』創刊 支部でもぜひご活用ください■
『Triino』創刊号表紙
  『野鳥』誌12月号インフォメーション37頁でもご案内しておりますが、この12月に新雑誌『Toriino』(トリーノ)を創刊、発行します。『Toriino』は自然をテーマにしたビジュアルフリーマガジンで、季刊(12,3,6,9月発行)、発行部数は50万部です。野鳥のくらす自然環境が地球規模で危機的状況にあることを背景に、特に自然豊かな時代に少年期を過ごした方々にもう一度当時を想起していただき、次世代を担う子どもや孫たちに自然の大切さを伝えていただくきっかけになれば、との思いから創刊します。また、これだけの部数の定期刊行雑誌を発行するのは、会の創設以来始めてのこととでもありますので、これを軸に支援者層の拡大を図っていきたいと考えております。
 編集・製作・発送などの発行経費は、発行の趣旨にご理解くださる企業や団体、個人からの広告とご協賛によりまかなわれます。創刊号も各方面から温かいご支援をいただき発行の運びとなりました。創刊号では、前田真三氏、小島一郎氏、藤原新也氏、岩合光昭氏らの素晴らしい写真を中心に企画しています。表紙デザインはグラフィックデザイナーの小島良平氏(当会顧問)にお願いしました。発行予定日は12月4日です。 このフリーマガジンの配布方法は次のとおりです。
【総合型(おおぞら)、本部型(青い鳥)の会員】
  『野鳥』誌に同封してお手元にお届けします。創刊号は2007年1月号に同封予定です
【支部型(赤い鳥)会員】
  年2回バードカタログをお送りする際に直近の発行号を同封してお届けします。2007年は、4月にお届けするバードカタログに、『Toriino』vol.2(春号)、9月のカタログにvol.4(秋号)が同封される予定です。すべての号を直接お送りする送料を捻出することが難しいため、どうぞご理解のほどお願いいたします。
【支部事務局】
  毎号、事務局宛にお送りします。創刊号は、まず100部、12月10日前後にお送りいたします。探鳥会や支部のイベントなどで無料プレゼントとしてお使いいただけますので、ぜひご活用ください。追加が必要な場合は在庫がある限りお送りいたしますので、ご遠慮なくお申し出ください。
  その他の配布先としては、当会サンクチュアリ、協定旅館、協定施設(切手の博物館、宝生能楽堂)、募金箱設置場所でご希望のところ、主要な道の駅、全国の青山ブックセンターなどを予定しています。
(会員室/猪沢則子)
■06年度上半期の寄付報告■
●2件の遺贈の合計は約7千6百万円
 4月、5月と続いて2件の遺贈をいただき、その合計額は75,968,223円でした。
 会員室では、最近の遺贈に関する問い合わせの増加に対応する形で「高額ご寄付、ご遺贈・遺産ご寄付のご案内」という資料を用意し、野鳥誌9月号やホームページを通じて広報に力を入れ始めたところ、9月から11月までに4件の資料請求がありました。今後は、信託銀行などにも協力いただき、認知度を高めていく予定です。
●前年度より1.5倍の増加
 当会への寄付の04年度〜06年度の上期実績の比較をグラフ1に示しました。  ただし、定常的な寄付を比較するために、04年度の野鳥保護区寄付7千3百万円、今年度の野鳥保護区寄付約1千8百万円、遺贈約7千6百万円は、このグラフの集計対象からは省いています。
 グラフをみると、昨年度の寄付合計約2千万円に対し、今年度は約3千万円と、1.5倍に伸びています。これは、今年度は「道の駅」イベント企業協賛金約500万円や、新聞広告出稿のための企業協賛金約220万円など、特定の事業への寄付が多かったことが主な理由です。  一般寄付については、会員室取扱分は1千万円程度、他部署取扱分については250万円程度、「野鳥の会カード寄付」は440万円程度と毎年安定した収入となっています。
●生涯会員や一般寄付で増加、バードメイト減少
 次に、会員室で取り扱う寄付の主なものについて、04年度〜06年度の上期実績の比較をグラフ2に示しました。なお、ここでは遺贈など大口のものや特定の事業に対する寄付などは除外しています。
 会員室が取り扱う寄付全体では、約180万円の増収となりました。
 個別に見ると、生涯会員は昨年度の4名から7名に増加し、寄付金額は2倍以上の約170万円でした(各種活動への寄付に20万円以上の寄付を下さった方の振替を含む)。
 また、「一般寄付」については昨年度減少したため、今年は寄付パンフレットに「普及活動への寄付」「自然保護活動への寄付」と記載して寄付金の使途を具体的に広報したところ、大幅に増加の傾向となり、昨年度上期実績の約163%、約300万円となりました。その内訳はグラフ3で示すとおり、自然保護活動への寄付が約56万円(18%)、普及活動への寄付が約17万8千円(6%)、その他(指定なし)が約230万円(76%)で、パンフレットの改善効果があったと考えられます。(グラフ3 ※昨年以前は一般寄付の内訳を分けていなかったので経年変化は表示できません)
 バードメイト寄付については、昨年度の約570万円に対し87%の約495万円でした。減少の原因を探るために昨年度と今年度で寄付経路の比較をしてみたところ、グラフ4のような結果となりました。野鳥誌に封入したパンフレットからのご寄付はどの号からも減少、特に野鳥5月号に封入したパンフレットからの寄付は昨年度33万7千円に対し4万2千円と、大幅の減少となっています。これは、昨年から行っている野鳥誌5月号を、申し込みのあった一般の方にプレゼントするキャンペーンで、昨年は全国紙を含め18紙に紹介され、申し込み件数が3,561件だったのに対し、今年も17紙に紹介されたものの地方紙が中心で申し込み件数自体1,115件と少なかったことがひとつの原因として考えられます。野鳥誌の4月、8月号からの減少については、詳細な分析は現時点ではまだできていませんが、寄付パンフレットを同封した野鳥誌2号分の送付数が05年度の66,482部から06年度の63,952部に減少していることから、こちらも送付数自体の減少が関係している可能性があります。
 一方、バードショップカタログ春夏号への封入パンフレットによる寄付は増加しています。発送数自体は05年度の51,451部に対し、06年度は42,980部と少なくなっていますが、昨年度秋冬号を発送した際、単純に発送数を多くするより商品の購入歴のある方などに絞り込み、確度を高めた方が購入率、寄付率が高くなったという結果がありましたので、引き続き絞り込み発送を行った結果、前年度より寄付が増えたということが考えられます。
 下期も三宅島関係のイベントや、その他予定されているイベントなどで積極的に宣伝を行い、上期減少の挽回に努めたいと思います。
 募金箱寄付では、昨年全国500を超える店舗に設置してくださった企業から、5月、9月にそれぞれ約20万円の募金をいただいたことなどで、合計528,047円となり、昨年度の約8倍の増収となりました。今後もあらゆる機会で、大口設置の協力を求めていくことが目標です。
 オリコカード寄付では、ここ3年間とも安定した収入を保っていることから、新入会者へのカード申込パンフレットの送付を引き続き行うとともに、さらに積極的に紹介、申し込みへの呼びかけを行っていくことで、紹介手数料・ロイヤリティともに増収していく考えです。なお、グラフ3には掲載していませんが、ホームページ寄付(オンラインでの一般寄付)は昨年度上期には実績0だったのに対し、今年度は3万3千円の寄付がありました。下期に入った現在、すでに15万円の寄付をいただいています。
 下期も失速することのないよう、それぞれの寄付の増加に力を入れていきたいと思います。
(会員室/吉倉浩子)
■探鳥会と会員数の関係 探鳥会が多ければ会員数は.... ■
 日本の人口に当会会員が占める割合は、06年4月1日時点で0.036%でした。この全国平均より会員割合が高いのは15都道府県。第1位は東京都の0.057%、第2位は神奈川県の0.055%。そして第3位は四国・徳島県の0.051%です。0.05%以上を占めたのはこの3都県しかありません。平成17年度国勢調査によると、東京都の人口は1,260万人、神奈川県は880万人、徳島県では80万人。会員数でも東京都7,109人、神奈川県4,822人ですが徳島県は414人(各06年4月1日時点)と、神奈川と徳島では10倍違います。
 どうして徳島ではこのような高率が維持できているのか? かねてより不思議に思っていたので、今回、徳島での中四国のブロック交流会に合わせて、徳島県支部の探鳥会に参加させていただき、お話を伺ってきました。
●徳島では月例探鳥会が6回
 お邪魔したのは10月28日、徳島市の中心部から車で30〜40分ほどの距離にある「大麻山」の探鳥会です。山麓の大麻比古神社に8時集合で、境内から裏手の農耕地、大麻山の山腹を登り、2時間ほどで神社に戻るコース。参加者は毎回20〜30人ほどとのこと。この日見られた種数は23種でした。
 探鳥会の内容はオーソドックスで、おそらくたいていの支部の探鳥会とあまり違いはなく、何か特別な工夫を感じることはありませんでした。ただ幹事の方のお話で印象に残ったのは、月例探鳥会の回数。県内各地で毎月6回やられているとのことで、参加者が少なくても地道に継続する方針とのことです。東京支部の月例探鳥会は10回、神奈川支部では5回(それぞれ支部報で「月例」、「定例」と紹介されている探鳥会の回数)ですから、徳島の6回は支部の規模からしてかなりのものです。
 月例探鳥会が会員数に影響するとのお話は、以前に出席させていただいた九州ブロックの運営協議会でも伺ったことがありました。果たして探鳥会と会員数は関係するのか? 早速、分析を試みました。
●探鳥会回数と人口比は比例関係
 支部の探鳥会回数が正確に把握できていないことは、今号で普及室より報告している「支部探鳥会の実施結果について」のとおりです。そのため、まずこの普及室報告を元に分析をしてみました。
 対象となった探鳥会は、05年度分をご報告いただいた35支部の1,801回です。支部数からすると、35%ほどしか対象になっていませんので、限定的な分析であることにご留意ください。
 まず支部毎に探鳥会回数と会員数の伸び率を比較してみました。探鳥会は05年度の回数ですが、会員数では04年度と05年度の両方の伸び率を用いています。結果はグラフ1のとおり、はっきりした関係は分かりませんでした。
 次に、都道府県別に探鳥会の回数と会員数の人口比を比較しました。複数の支部がある都道府県では全支部の報告が揃っていないところ除き、また324回の東京都と247回の大阪府は他に比べ格段に多いためこの2つも除いて、150回以下の17府県を比較に用いています。結果はグラフ2のとおり、ばらつきはあるものの探鳥会回数が多いほど人口比も高くなる傾向が見られました。
徳島県支部 大麻山探鳥会 風景
●そして月例探鳥会は?
 月例探鳥会との関係は次号でご報告します。どのような結果が出るかご期待ください。(月例の回数は探鳥会保険の月々の申し込みデータから探さないといけないため間に合いませんでした...)
(会員室長/小林豊)
■あなたの街の図書館や自然観察施設に野鳥誌を!■
 野鳥誌を置いている図書館や博物館、自然観察施設などは、現在全国に約160か所ありますが、多くの方に野鳥誌をご覧いただくため、よりたくさんの施設に野鳥誌を置いていただきたいと考えています。既に全国の都道府県立図書館など一部の施設にDMを送付するなどの取り組みを行っていますが、経費面から全ての施設にDMを送ることは難しい状況です。もし野鳥誌を置いていただけそうな施設をご存じでしたら、会員室に紹介していただけないでしょうか。その施設宛に、見本誌とご案内をお送りいたします。
 また、施設をご利用の皆さまの生の声も効果的と考えられます。もしお近くの施設にリクエストコーナーなどがございましたら、野鳥誌を置いてもらえるようリクエストしていただけないでしょうか。
 なお、野鳥誌を毎月お送りする施設には「青い鳥会員」として登録していただき、年会費5000円をお支払いいただいています。公共施設などで会員としての登録が難しい場合は、特例として「頒布代」年間5000円を納めていただくことで対応することも可能です。
 皆様のご協力、お待ちしております。
 本件についてのお問い合わせ: 伊野(03-5358-3511 [email protected]
(会員室/伊野純子)
■寄付パンフレットを野鳥誌12月号に同封 寄付・入会DMを発送 ■
 会員室では毎年末、日頃ご支援いただいている皆さまへご寄付の呼びかけを行っております。昨年度は野鳥誌12月号に寄付パンフレットを同封しご協力をお願いしたほか、個人特別会員の方やご寄付をいただいた実績のある方には個別にDMをお送りし、これらの呼びかけを通じて昨年度末までにいただいたご寄付の合計は3,536,143円でした。
 今年度も同様に、野鳥誌12月号への寄付パンフレット同封と個人特別会員や寄付実績のある方計約7,000名へのDM送付を行います。DMは昨年同様、ノベルティグッズを封入するほか、封筒にデザインを施して開封率を高めるなどの工夫を行う予定です。
 また今回、上記の寄付DMと同時に入会促進のDMも発送いたします。こちらの入会促進DMでは、会員/支援者管理システムを活用し、過去に退会された方の中から3年以上前の退会や以前にDMをお送りしていない、などの条件で絞込みをかけた約9,000名、および過去にイベント等に参加されたがまだDMをお送りしていない方約14,000名にお送りする予定です。上記の寄付DMと共通のデザイン封筒を使い同時に発送すること、またこのDMをみて入会された方に「新・山野の鳥」プレゼントを行うことで開封率やレスポンスの向上とコストの削減をねらっています。
 これらのDMは12月中旬に発送予定です。
(会員室/齋藤英一郎・吉倉浩子)
■支部での個人情報保護について■
  2005年4月1日より、個人情報保護法が全面施行されており、5千人以上の名簿を保有する事業者は、この法律により「個人情報取扱事業者」として個人情報保護の義務を負っています。当会もこの「個人情報取扱事業者」に該当するため、施行にあわせて対応を行ったほか、その後も随時改善をすすめております。  本通信の2005年2月号でお伝えしましたが、特に支部で留意いただきたい点について、以下改めてお知らせします。
●合計5千人以上の名簿があれば
・支部でも5千人以上の名簿を保有していれば「個人情報取扱事業者」となります。
 ・支部会員だけではなく、退会者や商品購入者、イベント参加者などすべてが対象となり、この合計が5千人を超えているかどうかで決まります。
●5千人以下でも注意が必要
・5千人以下なら法律の対象にはなりませんが、しかし最近の風潮から、個人情報の漏洩や目的外使用があると管理体制を問われたり、マスコミに取り上げられたりする可能性があります。
・最近では個人情報の流出が報道されることも珍しくはありませんが、これらは実際には法律に違反していないレベルであっても、流出したということで報道されている場合もあります。
・5千人以下の名簿しか保有していなくても、個人情報の取扱には十分な注意が必要といえるでしょう。
●個人情報の漏洩を防ぐには
個人情報の漏洩や流出の多くは、うっかり置き忘れたり、偶然、盗難に遭ってしまうことが原因と言われています。こうしたことに注意すれば、個人情報の漏洩をかなり防ぐことができます。
【名簿配布は極力避ける】
  ・支部会員の名簿を印刷して配布している支部も多いようです。印刷して配布すると、会員相互の親睦だけに利用されるとは限りません。いろいろな会員名簿を売買する業者も存在しています。
・会員名簿が配布されたことを理由に退会される方もいらっしゃいます。名簿の印刷配布は、できれば避けた方がよいでしょう。 ・支部会員の名簿を印刷して配布している支部も多いようです。印刷して配布すると、会員相互の親睦だけに利用されるとは限りません。いろいろな会員名簿を売買する業者も存在しています。
・会員名簿が配布されたことを理由に退会される方もいらっしゃいます。名簿の印刷配布は、できれば避けた方がよいでしょう。
・同様に、支部報に入会者紹介や住所変更などを載せるときも注意が必要です。名前と居住市町村名だけにして、住所や電話番号は載せないなどの配慮をすると良いでしょう。
【受付での名簿記入も】
  ・探鳥会などの受付で、名前や住所を記入してもらうことも良くあることです。しかし、こういったところで記入された名簿も個人情報ですから、慎重な管理が必要になります。
・どうしても必要な場合を除いて、住所や電話番号は記入してもらわない方がよいでしょう。
【ノートパソコンには注意】
  ・ほとんどの支部では、パソコンで会員名簿を管理されていると思いますが、ノートパソコンだと紛失や盗難に遭う危険性が高まります。
・会員名簿は、デスクトップパソコンで管理するようにしましょう。
【ディスク、外部メモリは貴重品】
  ・会員データをディスクやフラッシュカード、外部メモリなどにコピーし、事務局から支部報担当幹事さんに渡すというようなことも良くあるかと思います。
・会員データの入ったディスクなどは貴重品として扱い、紛失や盗難に十分注意してください。
【データは速やかに確実に消去】
  ・コピーした会員データは、使用後速やかに削除するようにしましょう。コピーしたデータがあると、それだけ紛失や盗難のリスクが高まります。
・最近のパソコンでは、ファイルの削除を指定しても、データが完全に消えるわけではありません。データを削除するときは、データを完全に消去するソフトウエアなどを利用して、確実に消去しましょう。データ消去ソフトは、インターネットから無料で入手することができます。
●目的外使用を防ぐには
・漏洩や流出の次に問題になりやすいのは、個人情報の目的外使用と思われます。相手にとってよかれと思う行為でも、事前に告知した以外の目的に個人情報を利用すると問題となるおそれがあります。
・例えば、一般向け探鳥会の受付時に名前と住所を書いてもらい、後日、その人に室内例会の案内を送るとします。これは、個人情報の目的外使用として問題にされかねません。
・後から行事案内などを送りたいと思われている場合は、例えば受付名簿に「ご記入いただいた方には後日支部から行事案内などをお送りすることがあります」と明記しておくなどして、必ずその旨を相手に通知することにしましょう。
(会員室/吉倉浩子)
■会員数■
●11月1日会員数 45,501人(対前月−77)
 1年3ヶ月連続して会員数がマイナスとなり、先月に比べ77人の会員数減少となりました。
 10月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より89人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。この復活者数を入会者数に加えても、退会者数が多かったために、前月に比べて77人の会員数減少という結果になりました。
 10月の入会者数は前年同月の入会者数に比べ-5人でした。
表1.11月の入会・退会者数
入会者数 退会者数
個人特別会員 4人 6人
総合会員(おおぞら会員) 27人 86人
本部型会員(青い鳥会員) 32人 34人
支部型会員(赤い鳥会員) 57人 56人
家族会員 25人 52人
合計 145人 234人
年度累計 1,143人
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とはずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

10月の入会案内発送件数 5,313件
10月のホームページアクセス件数 31,722件
■都道府県および支部別会員数■
 都道府県別の会員数の合計45,791人には野鳥誌の贈呈数も含まれており、野鳥誌贈呈数290を引いた数が公称会員数となります。
表2 都道府県別の会員数 (11月1日現在)
都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差
北海道 2,052人 1人 神奈川県 4,744人 -9人 大阪府 2,366人 -3人 福岡県 1,579人 -2人
青森県 358人 -1人 新潟県 494人 -1人 兵庫県 1,763人 -4人 佐賀県 216人 -3人
岩手県 481人 -2人 富山県 259人 -1人 奈良県 648人 -6人 長崎県 277人 -4人
宮城県 591人 -1人 石川県 331人 0人 和歌山県 225人 -2人 熊本県 459人 -1人
秋田県 259人 -2人 福井県 291人 2人 鳥取県 235人 0人 大分県 272人 3人
山形県 219人 0人 山梨県 369人 -2人 島根県 161人 0人 宮崎県 302人 3人
福島県 869人 -5人 長野県 1,027人 -2人 岡山県 638人 -1人 鹿児島県 424人 -2人
茨城県 1,202人 4人 岐阜県 666人 0人 広島県 719人 -3人 沖縄県 155人 -1人
栃木県 555人 2人 静岡県 1,699人 0人 山口県 519人 3人 その他 190人 -1人
群馬県 985人 -1人 愛知県 1,888人 -2人 徳島県 403人 -5人 全国 45,791人 -72人
埼玉県 2,754人 3人 三重県 539人 -1人 香川県 269人 -3人  
千葉県 2,380人 -7人 滋賀県 379人 5人 愛媛県 403人 -2人
東京都 7,017人 -13人 京都府 971人 -4人 高知県 189人 -1人
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3 支部別の会員数 (11月1日現在)
支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差
小清水 4人 0人 福島 207人 -5人 長野 527人 -1人 島根県 173人 2人
オホーツク 212人 2人 郡山 229人 0人 軽井沢 265人 -1人 岡山県 616人 -1人
根室 87人 0人 二本松 59人 -1人 諏訪 264人 -1人 広島県 689人 -3人
釧路 190人 2人 白河 74人 0人 木曽 50人 -1人 山口県 527人 3人
十勝 156人 2人 会津 73人 1人 伊那 95人 0人 香川県 236人 -3人
旭川 92人 1人 南会津 18人 0人 甲府 255人 -2人 徳島県 440人 -5人
滝川 54人 0人 いわき 156人 0人 富士山麓 88人 -3人 高知 192人 0人
道北 33人 -1人 福島県相双 13人 0人 東富士 65人 0人 愛媛県 393人 0人
江別 23人 0人 南相馬 20人 0人 沼津 242人 -3人 北九州 432人 2人
札幌 411人 0人 茨城 1,160人 6人 南富士 293人 2人 福岡 779人 3人
小樽 150人 1人 栃木県  533人 2人 南伊豆 58人 1人 筑豊 223人 1人
苫小牧 229人 -1人 群馬県 868人 -2人 静岡 557人 -1人 筑後 188人 -2人
室蘭 166人 -1人 吾妻 103人 1人 遠江 468人 -2人 佐賀県 254人 -5人
函館 92人 0人 埼玉県 2,273人 1人 愛知県 1,493人 1人 長崎県 290人 -4人
道南檜山 71人 0人 千葉県 1,796人 -2人 岐阜県 694人 0人 熊本県 457人 -1人
青森県 217人 -1人 東京 4,958人 -15人 三重県 472人 -2人 大分県 278人 3人
弘前 156人 0人 奥多摩 1,061人 -1人 奈良 612人 -7人 宮崎県 300人 -1人
秋田県 256人 -2人 神奈川 3,772人 -25人 和歌山県 227人 -2人 鹿児島県 381人 -5人
山形県 219人 0人 新潟県 410人 -2人 滋賀 317人 7人 八重山 81人 0人
宮古 122人 0人 佐渡 22人 0人 京都 1,023人 -8人 やんばる 128人 -1人
盛岡 223人 0人 富山県 237人 -1人 大阪 2,289人 -5人 合計 41,695人 -94人
北上 137人 0人 石川 317人 0人 兵庫県 1,509人 -6人  
宮城県 579人 -1人 福井県 282人 0人 鳥取県 255人 -1人
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/伊野純子)

支部ネット通信担当より
 先月は中四国ブロックにお邪魔しました。支部の探鳥会にも参加させていただき、徳島県支部のみなさんにはお世話になりました。ありがとうございました。

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(会員室長/小林豊)
支部ネット通信 第32号
発行:財団法人日本野鳥の会 2006年11月27日
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