No.52 2008年7月号


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目次 ■全国ブロック連絡会
 第2回 全国ブロック・支部連絡会開催概要
■支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
■07年度寄付・募金の結果
 07年度寄付・募金の結果報告
■公益法人制度改革対応
 理事、評議員の定数等に関する決定方針
■事務局からのお知らせなど
 ラムサール条約チャンウォン会議参加  
  Strix 26巻138ページのお詫びと訂正
 「野鳥のせかいへのパスポート」配布終了
 カレンダー2009採用作品決定
 「サマーフェア」開催中!
 H19事業報告・決算をホームページへ掲載
 「支部報とりまとめ発送」次回日程のご案内
 『野鳥』誌9月号は10月号との合併号に
 会員業務担当 異動のお知らせ
 会員数 前月比で19人減

全国ブロック連絡会

■第2回 全国ブロック・支部連絡会 開催概要■

 日程だけを先にお知らせしておりました第2回の全国ブロック連絡会ですが、下記のとおり開催することとなりました。
会議名称は、第1回でのご意見を受けまして、「全国ブロック・支部連絡会」と変更させていただきました。
 お忙しい時期とは思いますが、各支部からのご参加をどうぞお願いいたします。

●期日:
2008年11月15日(土)〜16日(日)
●会場: 大崎第一区民集会所 第1・2集会室
東京都目黒区西五反田3-6-3  TEL 03-3491-2000
JR山手線五反田駅西口より徒歩10分、東急目黒線不動前駅から徒歩3分
野鳥の会事務所から徒歩1分
●宿舎: 京王プレッソイン五反田
東京都品川区西五反田2-17-12  TEL 03-5436-0202
JR山手線五反田駅西口より徒歩10分、会場/野鳥の会事務所からは徒歩5分
●懇親会 北海道 五反田西口店
東京都品川区西五反田2-21-1  TEL 03-5437-0430
JR山手線五反田駅西口より徒歩2分、会場/野鳥の会事務所からは徒歩7分
宿舎から徒歩2分
●日程: 15日(土)
  13時30分 開会
   柳生会長よりの挨拶
   各ブロックからの報告、意見交換
   公益法人制度関係の報告、意見交換 など
17時00分 一日目会議終了
18時00分 懇親会
16日(日)
  9時00分 保護調査関係情報交換会
   各種保護問題、調査活動などについて
12時00分 昼食
13時00分 普及教育関係情報交換会
   探鳥会活動、フィールドマナーなどについて
15時00分 閉会
●出席 各ブロック・支部からの代表1〜2名
・人選は各ブロック・支部にお任せいたします
・財団よりは、柳生会長以下執行役員と主だった職員の出席を予定しています
●参加費: 14,000円(予価)
参加費には以下が含まれます
・上記ホテルの宿泊代(シングル室バス・トイレ付、軽朝食付き)
・懇親会と2日目の昼食弁当
この参加費と会場までの交通費は各ブロック、支部でご負担をお願いします
●申込: 【参加申込】
ブロック・支部名、氏名、連絡先を明記の上、ハガキ、FAX、メールで下記までお送りください
一次締め切り/9月末日到着分まで

・申込多数の場合は、先着順で上記ホテルをお取りします

・10月以降になりますと他のホテルをご紹介する場合がございます

最終締め切り/10月末日到着分まで

【報告事項など】
各ブロック・支部からの報告事項などありましたら、タイトル名および配付資料(原紙)を10月末日までに下記へメールまたはFAXでお送りください。
●問い合わせ・申込先
  財団法人日本野鳥の会 会員室 小林豊
〒141-0031東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2632  FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.421

●2008/3 北上
・第5回オオジシギ生息調査
・水鳥調査
・コノドジロムシクイ
・オオバンの飛来数
●2008/5-6 宮城県
・トカゲモドキ?
・2007年シギチドリ類生息調査集計結果
・伊豆沼・内沼自然再生事業準備委員会
・Strixの休刊
●2008/2 富山県
・コアジサシ生息状況調査2007
・タカ渡り調査2007
●2008/4 富山県
・巣箱について
●2008/4 三重県
・三重中勢五主海岸水鳥調査
・野鳥の報道についてお願い

●2008/3 北上
・第5回オオジシギ生息調査
 H19/6/3、朝5〜7時、西和賀町貝沢の7定点で調査した。全体で4回の鳴声を確認したが、過去最低となった。アカハラも確認が少なく、個体数が極端に減っている。
(北上「北上支部報」NO.14,P8〜9)
・水鳥調査
 1/13、北上市内の4箇所で調査した。結果はオオハクチョウ587、コハクチョウ34、アメリカコハクチョウ23、オナガガモ2982、マガモ670、ホシハジロ555、キンクロハジロ229、カルガモ139等。
(北上「北上支部報」NO.14,P15)
・コノドジロムシクイ
 1/29、北上市内の自宅で林檎の餌に腹部が白いメジロより少し大きいウグイスのような不明の種が飛来した。本部の安西主任研究員の同定でコノドジロムシクイであった。ほぼ同時期に東京都の水元公園でも観察され、北海道や山形でも観察されているが、珍鳥である。
(北上「北上支部報」NO.14,P26〜27)
・オオバンの飛来数
 気仙地方にはオオバンは冬鳥として少数が飛来していたが、数年前より増え出し、2005年には留鳥化して通年見られるようになった。真黒な変わった鳥がいると話題になり、2007年には繁殖も確認された。オオバンは従来は関東以南で留鳥とされたが、北上傾向は温暖化に関連しているのか。
(北上「北上支部報」NO.14,P28)  

●2008/5-6 宮城県
・トカゲモドキ?
 日本ヤモリは人の生活圏で共存している爬虫類である。蛙の指には吸盤があるが、ヤモリはそれが無く、極細の毛でマジックテープのように壁に張り付く。ヤモリに中には壁を登る事が出来ず、地面で暮らすものがおり、ペットヤモリの代表のヒョウモントカゲモドキである。トカゲモドキとあるように、トカゲではない。普通ヤモリと違い、トカゲ同様に、瞼があるヤモリで、餌やり回数は少なく、行動範囲も狭く、大きく成長せず、10年以上生き、飼い易い種である。
(宮城県「雁」NO.229,P9〜10)
・2007年シギチドリ類生息調査集計結果
 4月、9月に県内の湖沼、干潟、休耕田を調査した。伊豆沼では4/29:6種、51羽(ムナグロ35等)、9/30:9種、41羽(タシギ13、コアオアシシギ11等)。蕪栗沼では4/29:8種、86羽(ツルシギ49等)、9/24:9種、50羽(コアオアシシギ17等)。石巻工業港海岸では4/15:7種、429羽(ハマシギ300等)、8/27:14種、618羽(トウネン569等)。
(宮城県「雁」NO.229,P15〜18)
・伊豆沼・内沼自然再生事業準備委員会
 3/9、学識経験者、地元、環境関係団体、行政関係者で同委員会が開かれた。条約湿地では、近年、飛来水鳥種が単純化しており、オオクチバス等の外来魚の被害増加、依然として水質改善がされず、同地の自然を保全、再生する事業が必要で、その内容(H21〜H30年)、体制(H20/6発足)について論議された。
(宮城県「雁」NO.229,P21)
・Strixの休刊
 3/8、本部での第2回評議員会で、H20年度黒字化予算案は支部補助事業の休止、探鳥会保険の廃止等共に、論文集Strixの休刊にて決定された。Strixが600部しか出ないのは驚きであり、それしか売れないのであれば、この目的を見直す必要はある。休刊に反対し、個人で編集をやるとの申し出もあったが、この程度では査読に人手を掛けるのは難しい。発刊から20年以上経っており、「野鳥」誌見直しと同様に、魅力ある内容にするため、何を掲載すべきかを検討し、再発行を視野に結論を出したい。
(宮城県「雁」NO.229,P22)

●2008/2 富山県
・コアジサシ生息状況調査2007
 5/10〜8/25、黒部川河口で計29回調査した。5/21、成鳥200+、雛10、幼鳥2、6/29、豪雨と上流ダムからの排砂で河口のコアジサシのコロニーは流されたが、8/1、最大50羽の抱卵が確認され、8/16には雛13、幼鳥20が見られた。成鳥の最大数は7/11の320羽で、今回はダム排砂後にも再飛来、再繁殖した。
(富山県「愛鳥」NO.58,P4〜5)
・タカ渡り調査2007
 9/3〜11/16、新潟県との県境近くの烏帽子山林道で延36回調査した。総計はサシバ145、ハチクマ11、ノスリ274、オオタカ6、ツミ11、ハイタカ14、ミサゴ28、チゴハヤブサ12等を記録した。ピークはサシバは9/13の93、ノスリは10/24の72であった。
(富山県「愛鳥」NO.58,P6〜7)

●2008/4 富山県
・巣箱について
 巣箱は洞の代替、子供への教育、観察場所の提供、フクロウ類等の希少種を増やす等の功はあるが、罪として、特定の種が増えすぎる、樹木を傷める恐れがある等。参考資料として
http://www.birdfan.net/bw/hint/anzai/008.html
http://homepage1.nifty.com/bird-edu/bird/subako.html
http://www.abashiri.pref.hokkaido.lg.jp/ds/nmc/soshiki/kanrika/sougouriyou/taikenkoubou/subako/subakopage1.htm
http://www3.ocn.ne.jp/~kumataka/nestbox.html
(富山県「愛鳥ニュース」NO.69,P2〜3)

●2008/4 三重県
・三重中勢五主海岸水鳥調査
 支部は伊勢湾西岸の津市河芸町中の川から松阪市中ノ川までの海岸をラムサール条約に登録すべきとしている。3/2、この地区を5区画に分け、水鳥を調査した。総計は49,979羽で、内訳はスズガモ28,407、ヒドリガモ4,743、オナガガモ2,480、マガモ2,270、キンクロハジロ1,581、ハマシギ1,029(東アジア
飛行ルートの0.11%)、シロチドリは僅か79、ユリカモメ1,646、ミヤコドリは45(東アジア飛行ルートの0.18%)、2/24には234(同1.06%)であった。
(三重県「しろちどり」NO.57,P5〜6)
・野鳥の報道についてお願い
 野鳥報道での問題点として、野鳥観察者が集中し、野鳥への影響、周辺住民への迷惑がある。記録があるにもかかわらず、初記録と宣伝される、第1発見者の記載ミス、野鳥の説明内容の間違い等が出ており、間違った内容が世間に確定してしまう。報道機関へ通報する時は支部に意見を照会し、参考にして頂きたい。またネット上での不特定多数への公開で観察者が殺到すると思われる場合は、支部へも事前に一報お願いしたい。
(三重県「しろちどり」NO.57,P11)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.422

●2008/5 道南桧山
・風力発電施設建設について
・ハイイロミズナギドリの北上ルート
・パンダガラス
●2008/4-5 宮古
・放射能をたれ流さないで
・餌づいたオオヒシクイとマガン
●2008/5 奥多摩
・ユリカモメ
・奥多摩支部再出発の時
●2008/5 神奈川県
・箱根山岳マラソンの顛末
●2008/5 南富士
・春季シギ・チドリ調査
●2008/5 岡山県
・イカルチドリ
●2008/5-6 広島県
・風力発電問題
●2008/5 福岡
・ミサゴ
●2008/5 筑豊
・鳥インフルエンザ情報
●2008/5 熊本県
・フラッグ付きシギ・チドリを探して下さい

●2008/5 道南桧山
・風力発電施設建設について
 江差町での日本風力開発KKの計画に対し、野鳥を主にした調査結果を基に支部は話合いを進めている。汐首岬での計画は中断されている。北海道鳥類保全研究会は道内各支部の協力で、「北海道風車建設規制地図(アボイドマップ)」の作成を目指している。この地図で、主要な渡りルート、希少種の生息地、鳥類生息地の重要な場所、衝突事故発生の可能性が高い場所等を予め示す。
(道南桧山「はちゃむ」NO.2〜3)
・ハイイロミズナギドリの北上ルート
 ハイイロミズナギドリの繁殖地はニュージーランド周辺と南米南端周辺の2個所である。前者は太平洋の西側に沿って、後者は南米西岸に沿って共に北太平洋中央域に達する。窒素原子には質量が重い同位体があり、海洋中の同位体は前者で低く、後者は高く、水産庁は同鳥の胸筋内のその量を分析した。この結果より、両群が北太平洋で合流する事が確認された。
(道南桧山「はちゃむ」NO.4〜5)
・パンダガラス
 鹿部町に飛来しているコクマルガラスはH16年:7羽(白3、黒4)、H17:13(5、8)、H18:2(0、2)、H19:13(6、7)、H20:7(4、3)で、1月中旬 〜3月中旬、此処に留まり、ハシボソガラスと塒等で共同生活している。
(道南桧山「はちゃむ」NO.8)

●2008/4-5 宮古
・放射能をたれ流さないで
 我々は20年前から様々な野鳥が減っているのを訴えてきた。それは地球からの警告のメッセージだった。この百年で脊椎動物の数は半減し、人口は4倍に増えた。環境が悪化しているのに、電力を求めて、放射能が六ヶ所村の日本原燃から捨てられている。やがて高濃度の汚染物質が食物や海から検出されるのでは。人と野鳥はそれを食べて生きられるのか。我々は日本野鳥の会会員として、故郷の環境保護のため尽したい。
(宮古「ミサゴの海」NO>197,P2)
・餌づいたオオヒシクイとマガン
 津軽石川河口で今冬、オオヒシクイとマガン幼が越冬した。2羽は初めはオオハクチョウ百羽の後方で、人を警戒していた。3月、白鳥が渡去すると、カルガモを嘴で追い散らし、人から食パンを食べている。マガンは水がないと飲込むのに苦労し、ガンは平気である。1954年、瓢湖で初めてハクチョウに餌付けされたが、ガンの専門家はガン類への餌付けの報告は無いと言う。
(宮古「ミサゴの海」NO>197,P3)

●2008/5 奥多摩
・ユリカモメ
 伊勢物語に「名にし負はばいざこととはむ都鳥わが思う人はありやなしやと」(在原業平)とあり、ここに出てくる都鳥はユリカモメとされ、東京都の鳥になっている。学名のLarusはカモメ属のこと、種小名のridibundusは笑うようなの意味で、確かにその鳴声はそうとも聞こえる。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.182,P5)
・奥多摩支部再出発の時
 支部活動の1つに野鳥の会の趣旨を伝える機関紙の発行があり、読みたい支部報を目指して、探鳥会に参加できない(しない)豊富な知識のある人材を登場させては。2つ目に地域の自然保護団体としての役割があり、その期待に応えていかねばならない。3つ目に普及活動(探鳥会等)があり、識別中心からその生息環境、植物、昆虫等へ関心を広めたい。若手の担当者を増やし、相互に学ぶ姿勢が大切である。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.182,P6〜7)

●2008/5 神奈川
・箱根山岳マラソンの顛末
 昨年5/27、第1回箱根トレイルレースで参加者1028名が、箱根の外輪山、主峰の神山(1438m)等を通り約55kmを走破した。その後、支部は特別保護地を除外するよう、環境大臣、県知事、箱根町町長、レース実行委員会へ要望書を出した。再度、環境省箱根自然環境事務局長にも提出した。12/21、レース実行委員会から特別地区をコースから除外する旨の回答 があり、更に地元12団体が策定した「箱根の歩道利用に関するガイドライン」に沿って、箱根自然環境事務所の指導でH20年の大会は中止となった。
(神奈川「はばたき」NO.432,P2)

●2008/5 南富士
・春季シギ・チドリ調査
 4/29、富士川河口で調査した。13種、164羽を確認した。内訳はハマシギ111、チュウシャクシギ16、イソシギ8、コチドリ7、シロチドリ6等。いつもの種は確認できたが、年々数が少なくなっている。
(南富士「さえずり」NO.306,P7)

●2008/5 岡山県
・イカルチドリ
 イカルチドリの生息地は小石や砂礫が混じる河原で、コロニーは作らず、通常産卵は4個で、4週間ほどで孵化し、雛は数時間で巣を離れる早成性で、親には擬傷行動が見られる。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.166,P3)

●2008/5-6 広島県
・風力発電問題
 3/8の評議員会で、風力発電問題が議題となり、ブロックから下記を本部へ要請した。アセスメント実施の義務化とする法制定を働きかけする事、自治体へその実施の条例化をするよう要請する事、地方野生生物担当官の増員を要請する事。
(広島県「森の新聞」NO.156,P15)

●2008/5 福岡
・ミサゴ
 漢字表記は鶚、水を探る鳥からミサゴと言われる。殆どの個体が胸上部に褐色の帯があり、♂は細く、♀は太い傾向で雌雄の識別のポイントとなる。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.343,P2)

●2008/5 筑豊
・鳥インフルエンザ情報
 4月、韓国全羅北道の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザ(H5N1 亜型)が確認された。その時期、韓国から日本へ移動する鳥は殆どいない。野鳥がウイルスを遠い地域へ運ぶ可能性は分かっているが、渡りの経路に沿ってウイルスが伝播した証拠は発見されておらず、野鳥から人への直接の感染例は無く、アジアでの人の死亡例は飼っている鶏を介している。身近な野鳥からや鶏卵、鶏肉を食べる事で人への感染は世界的に報告は無い。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.363,P24)

●2008/5 熊本県
・フラッグ付きシギ・チドリを探して下さい
 山階鳥研は03年より、熊本県の荒尾海岸でシギ。チドリの標識調査をしている。今回は1月に計1200羽を放鳥した。右ふ蹠に環境省の番号入り金属リング、左臑に青、左ふ蹠にオレンジのフラッグが付いている。確認した時は、同研究所標識研究室へ(FAX 0471-82-4342)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.423

●2008/5 札幌
・ロシアのハクチョウ
●2008/5 茨城
・愛鳥週間の原点を振り返る
・防鳥ネットに羅網する野鳥調査結果
・茨城のシラコバト絶滅寸前
・オオジシギ
・アライグマ茨城県にも現れる
・カワウの塒入り数
●2008/5-6 群馬県
・沈黙の探鳥会
・メッシュ調査
●2008/5-6 鳥取県
・標識調査で捕獲されたチフチャフ
・タンチョウの幼鳥
●2008/5 徳島県
・風力発電所建設で要望書提出

●2008/5 札幌
・ロシアのハクチョウ
 ウトナイ湖にロシアの親善団体が来た時、カモに餌をやるのを見て、「カモに餌をやるのは変な感じ」と言う。ロシアではカモは人が食べるもので、見かけたら撃つ。ハクチョウの番は人間の夫婦を連想させ、その狩はタブー視されていたが、18世紀頃まで高級料理として食べていた。近年は芸術や愛玩の対象になっている。
(札幌「カッコウ」NO.300,P15)

●2008/5 茨城
・愛鳥週間の原点を振り返る
 5/10から愛鳥週間が始まった。これにはGHQの強力な指導があり、当初は4/10※のみをバードデーとしていた。S22年から始まり、その年、野鳥の会の「野鳥」誌が復刊、日本鳥類保護連盟の前身が発足した。米国の鳥学権威、オースチン博士は日本で野鳥が著しく少ないのを見て、野鳥保護の法整備に尽力された。(※後に鳥が多くなる、5/10に変更した(森))
(茨城「ひばり」NO.283,P2)
・防鳥ネットに羅網する野鳥調査結果
 1月後半に霞ヶ浦周辺で、防鳥ネットに掛かった野鳥を調査した。全体で1,110羽が網に掛かり、内訳はカモ類が7割(コガモ343、ヒドリガモ101、カルガモ88、不明種295等)、オオバン74、サギ類47、タシギ19、タゲリ6、オオバン6、猛禽類9(フクロウ4、ノスリ2、オオタ、ハヤブサ、コミミズク)。JAとの協議でも解決策は出ず、支部は鳥が掛かりにくいネットへの県の補助金供出、救出体制の整備、霞ヶ浦全体を鳥獣保護区にし野鳥に開放する等を提案している。
(茨城「ひばり」NO.283,P3〜4)
・茨城のシラコバト絶滅寸前
 我国のシラコバトはDNA分析で、インド産亜種が江戸時代に導入されたのが定説である。茨城県では1979年に初めて確認され、県西に広く分布していた。県からの委託調査結果、同鳥は規則正しい生活をし、8時半頃に同じ場所で採餌、11時頃から茂みで休息し、15時過ぎに、就塒前採餌を別の場所で行う。県西の畜産施設周辺での調査では、12地点で生息確認したが、殆どは単独か番で、群の最大は12羽で、計40羽以内(県全体でも100羽以下)と思われる。シラコバトの減少は畜産施設の廃業、猛禽類の進出等の影響があるかも。
(茨城「ひばり」NO.283,P6〜7)
・オオジシギ
 茨城県南部では02/6、龍ヶ崎飛行場でディスプレイが見られたが、繁殖は不明であった。県内では南下時に見られるのが多く、7/20頃には成鳥が見られ、早朝や夕方、畦でミミズを探している。
(茨城「ひばり」NO.283,P20)
・アライグマ茨城県にも現れる
 07/9、土浦市の夜間動物調査でアライグマが撮影された。茨城県は利根川で侵入が難しいと見られたが、侵入が確実になった。現在36都道府県で生息が確認されている。
(茨城「ひばり」NO.283,P22)
・カワウの塒入り数
 県からの委託調査で、12月、カワウの塒17箇所で調査した。カワウ総数は4,164羽で前年より1,678羽多く、98年以降最大数となった。これは県北での倍増が関係し、毎年10月下旬より徐々に数が増えていたものが、06年以降は12月に急に現れるようになった。冬の東京湾の海水温度上昇が影響している?海水温度低下で魚の動きが減ると、カワウは内陸に移動すると言われている。
(茨城「ひばり」NO.283,P22)

●2008/5-6 群馬県
・沈黙の探鳥会
 20数年前、埼玉県で10名程で探鳥会をしている団体に会った。皆同じ方向をじっと見て、黙ったままであった。プラカードが上がり、そこには大きく「お静かに!」とあった。聞こえるのは鳥の声のみで、今まで聞き逃していた野鳥の声や、姿を見るのも楽しいのでは。
(群馬県「野の鳥」NO.287,P2)
・メッシュ調査
 県からの委託調査「市町村別鳥類生息密度調査」をメッシュ調査で行っている。2万5千分の1の地形図を4分割したメッシュに4kmの調査定線を設け、時速1.5kmで歩き、左右各25m以内で観察さえた鳥の種、数を記録し、鳥の密度、種優先度、出現頻度や生息環境をまとめる。前回02〜06年の216のメッシュ調査では、繁殖期(5〜7月)はスズメが最も多く24%(5,304羽)以下ツバメ(2,529)ヒヨドリ(1,681)ムクドリ(1,423)、ホオジロ(1,001)で12〜1月はスズメ27.1%(8,793)ヒヨドリ(2,180)、カシラダカ(1,855)、カワラヒワ(1,801)、ホオジロ(1,504)であった。
(群馬県「野の鳥」NO.287,P3〜6)

●2008/5-6 鳥取県
・標識調査で捕獲されたチフチャフ
 10/18、米子水鳥公園の標識調査でチフチャフが捕獲された。山階鳥研によると国内での標識記録は宮城、北海道に次ぐ4例目となる。標識初記録は98年の島根県の斐伊川河口である。名前の由来は「チフチャフ、・・・」の声で、ロシアから欧州北部で繁殖し、欧州南部、アフリカ、インドで越冬するとされる。
(鳥取県「銀杏羽」NO.97,P10)
・タンチョウの幼鳥
 11/20から1月まで、県内でタンチョウの幼鳥が見られた。北海道では留鳥で、ロシア東部で繁殖する個体は中国で越冬する。中国ではタンチョウを国鳥とし、多数を放鳥しており、この個体は中国から渡来と考えられる。鳥取県では07/4、境港で2羽の成鳥の記録があり、四国から大陸へ渡る途中であった。
(鳥取県「銀杏羽」NO.97,P12)

●2008/5 徳島県
・風力発電所建設で要望書提出
 3/12、支部は大川原高原風力発電建設に伴う、環境影響モニタリング調査に対し、要望書をユーラスエナジージャパンに提出した。3/28の回答では、NEDOの「風力発電のための環境影響評価マニュアル」に基づき、有識者の指導で猛禽類及び渡り鳥の調査を(春、秋)実施した。騒音は風速8m、10m高さで測定で101dB、低周波音(パワーレベルdB)は12.5Hz:121、25:119、50:113、100:102で野生生物への低周波音の影響の知見は殆ど無いとする。「人工雑音が野生生物に与える影響」(ダム水源地環境技術研究所所報)により影響は少ないと考える。
http://www.wec.or.jp/center/jyouhou/ronbun/H14syohou/pdf/h14_1-4-3.pdf
(徳島県「野鳥徳島」NO.356,P6〜7)

前回分訂正
・餌づいたオオヒシクイとマガン(宮古)
 マガンは水がないと食パンを飲込むのに苦労し、ガンは平気である。
→水が無くても平気で食パンを食べるのはオオヒシクイでした。


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.424

●2008/5 苫小牧
・コクチョウ
・ラリージャパン2008道央圏で開催予定
●2008/4-5 盛岡
・Japaneseの冠を持つ鳥
●2008/5 福島
・カラス賢く生き抜く
●2008/6 石川
・カンムリウミスズメの調査
・風力発電建設計画に要望書を再提出
●2008/6 兵庫県
・カワウ及びサギ類のコロニー調査報
・キビタキの地鳴き
●2008/5-6 愛媛県
・夜間囀るヤブサメ
・佐多岬タカの渡り
●2008/6 福岡
・アオサギ
・イエスズメ
●2008/5 宮崎県
・ヤイロチョウを守ろう

●2008/5 苫小牧
・コクチョウ
 3/8、鵡川河口にオオハクチョウと共に行動するコクチョウが見られた。その後、千歳方面、ウトナイ湖、旭川でも観察された。南半球の鳥で、篭脱けであろうが、北海道では初記録?
(苫小牧「あおさぎ」NO.158,P3)
・ラリージャパン2008道央圏で開催予定
 ラリージャパン大会組織委員会(札幌市)は、10/31〜11/2、石狩、胆振、空知の3地区で未舗装林道を使って、走行時間を競うラリーを開催すると発表した。同委員会はコース選定に反映するため、関係団体に野生生物の生息地情報を求めている。国立・国定公園に隣接した林道でのラリーに対して、自然保護団体等からは抗議・反対の声もあがっている(Wikipedia)。
(苫小牧「あおさぎ」NO.158,P7)

●2008/4-5 盛岡
・Japaneseの冠を持つ鳥
 Collins社の「Birds of the Palearctic:Passerines(旧北亜区の燕雀目の鳥類)」の図鑑から、Japaneseの冠を持つ英語名の鳥を調べた。Japanese Wagtail:セグロセキレイ、J.Accentor:カヤクグリ、J.Thrush:クロツグミ、J.Swamp Warbler:オオセッカ、J.White-eye:メジロ、J.Yellow Bunting:ノジコ、J.Waxwing:ヒレンジャク、J.Robin:コマドリ、J.Bush Warbler:ウグイス、J.Paradise Flycatcher:サンコウチョウ、J.Grosbeak:イカル、J.Reed Bunting:コジュリン。
(盛岡「山翡翠」NO.316/7,P6)

●2008/5 福島
・カラス賢く生き抜く
 東京都はH13年にカラス対策プロジェクトチームを設置し、巣の撤去とトラップによる捕獲を行った。2年間で9,600羽が捕獲されたが、冬塒から割り出された都内のカラスは35,400羽で、僅か1,100羽しか減らなかった。一時減っても他からの流入があり、捕まるのは99%が若鳥で、本来死亡率の高い若鳥を減らしても、全数に余り影響が出ない。
(福島「きびたき」NO.184,P7)

●2008/6 石川
・カンムリウミスズメの調査
 4/22、能登半島沖の七つ島の大島で、環境省に同行して3年ぶりにカンムリウミスズメを調査した。巣穴等を探索したが、繁殖の痕跡は確認できず、岩場で3羽の死体回収した。他の諸島では繁殖しているのは確かで、危害を与えているドブネズミの継続的な駆除を行い、本種の繁殖北限地である本諸島の保護を、環境省に提言した。
(石川石川の野鳥」NO.140,P5)
・風力発電建設計画に要望書を再提出
 鴨池のマガン採餌コース上の北潟湖北西での電源開発の計画に対し、石川、福井県の2支部と本部は要望書を提出し、4/22、独自に要望書を出している加賀市と合同記者会見を行った。事業者の予測では年間の風車への衝突は、マガン0.6羽と個体群を減らすのもではないとしている。開発行為の原則は回避(場所の変更)、低減(影響を小さくする)、代償(代替生息地)の手順で、回避を飛ばし検討していない。
(石川石川の野鳥」NO.140,P8)

●2008/6 兵庫県
・カワウ及びサギ類のコロニー調査報
 アンケート調査で兵庫県内の07/5〜08/3のコロニーの情報を入手した。現存するコロニーは69箇所(カワウ:4、サギ類:62、混合:3)で多くは30巣以下で、消滅は29箇所であった。サギ類ではアオサギ54箇所(内単独22)、ダイサギ26(0)、コサギ13(0)、チュウサギ12(0)、アマサギ10(0)、ササゴイ3(3)、ゴイサギ21(1)でササゴイは多種と混合しない。アオサギは営巣地の選り好みが少なく、個体数が増加している。
(兵庫県「コウノトリ」NO.164,P6〜9)
・キビタキの地鳴き
 キビタキの地鳴き(ヒィプププププ・・・)を聞くのは少ないが、西宮市で6個体、北海道で2個体の声を録音した。キビタキの地鳴き平均高さは3.6KHzで、ルリビタキの4.5KHzよりかなり低い。
(兵庫県「コウノトリ」NO.164,P10〜11)

●2008/5-6 愛媛県
・夜間囀るヤブサメ
 98年、松山市内で虫ではなく、4月のみ、夜間に木の天辺で、ヤブサメに似るが、尻上りではない声を聞いている。97年、神奈川支部の研究報告BINOSに宮脇佳郎さんは「夜間さえずるヤブサメの記録」で簡単な観察記録を載せている。この間に得られた状況証拠から、♂が夜間に渡ってくる♀を呼んでいると考えられる。夜間鳴くのは渡来初期のみで、他の♂の声を聞かせても反応せず、昼夜で囀り方を変えていると推測される。07年の鳥学会で発表した。
http://www.soc.nii.ac.jp/osj/japanese/katsudo/taikai/2007Kumamoto/abst2007/22.pdf
(愛媛県「コマドリ」NO.184,P2)
・佐多岬タカの渡り
 3/16、7:05〜14:10、伊方町の権現山で観察した。通過数はハイタカ(西行)75、ノスリ(東行)60、ミサゴ5、オオタカ2、ハヤブサ1、ハチクマ(西行)1。ハイタカのピークは11時台、ノスリのピークは10時台にあった。
(愛媛県「コマドリ」NO.184,P8)

●2008/6 福岡
・アオサギ
 英名Grey Heronは名の通り灰色の鷺で、和名は蒼鷺で蒼は古代日本の4色(あか、くろ、しろ、あお)の1つで灰色かかった白を表し、英名と同じ命名である。魚食性で1日に体重の1/5程の大食で、大きい魚は突き刺して獲る。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.344,P2)
・イエスズメ
 GWに萩市の見島でイエスズメ♂を見る。1週間前より滞在している由。欧州列強国の入植に伴い、ほぼ全世界に拡がった。ロンドンの公園でドバトを押し退けパン屑を漁るのを見る。シベリア鉄道で東へ進出と言われ、北海道の島嶼や石川県の舳倉島に記録があるものが、西日本で見られるのは重大である。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.344,P9)

●2008/5 宮崎県
・ヤイロチョウを守ろう
 ヤイロチョウ観察で唯一開放されている御池野鳥の森では、カメラマンのマナーが悪く、渡来数が減っている。07年は3羽が渡来したが、繁殖確認できず、同森から3〜5km離れた場所で、計5羽が見られ、宮崎市近郊で3羽、延岡市でも2羽が報告され、御池の森からの人を避けた移動である。先駆的な高知県での高知大学生南谷幸雄氏の調査では、雛へ与える餌は8割がミミズ、ムカデ4%、カエル1%、残りは蛇の幼体、ヤマビル、バッタ等であった。猿を極端に嫌うので、人間の立入規制をしないと、ヤイロチョウは姿を消す。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.207,P3〜5)

(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)

07年度寄付・募金の結果

07年度寄付・募金の結果報告

 07年度(07年4月1日〜08年3月31日)の会全体の一般寄付金収入は、合計40,226,699円で、昨年度合計100,854,873円(遺贈2件75,968,223円を含む)の39.8%となりました。ただし、遺贈分を除く24,886,650円との比較では、61.6%増となりました。
  このうち、会員室で取り扱う以下@〜Hの寄付を対象とし、06年度実績との比較および寄付者の傾向等をまとめました。

@ バードメイト寄付・・・1口1,000円の寄付に対して、口数分のピンバッジをプレゼントさせていただくしくみ
A その他一般寄付(会員室)・・・使途が限定されない、会の運営基盤を支える様々な活動の財源とさせていただくための寄付。集計では比較をしやすくするため、前年度大口遺贈を除いて計算
B 生涯会員寄付・・・20万円以上の一般寄付をくださった方のうち希望される方を、その後年会費不要で生涯会員としてお迎えすることとしており、その制度を適用した分
C 募金箱寄付・・・全国に設置のご協力をいただいているオリジナル募金箱443台(08年3月末時点)からの募金
D ホームページ寄付・・・その他一般寄付のうちホームページよりオンラインでお申込みいただく分
E 日本野鳥の会カード寄付・・・株式会社オリエントコーポレーション(以下オリコ)の提携協力により、同クレジットカードの利用金額の0.5%がオリコより当会に寄付されるしくみ
F 野鳥と緑の信託寄付・・・三菱UFJ信託銀行との提携による、信託収益の寄付
G 協定寄付・・・協定レンタカー各社より会員の利用料金の3〜5%をいただく寄付
H タンチョウDVD寄付・・・「白いファンタジア」への寄付

 なお、寄付の送金方法としては、パンフレット付属の郵便振替用紙でいただくものが主ですが、この他にも銀行振り込みや匿名の現金寄付など、さまざまなケースがあります。できるだけいただいた方の属性情報や寄付金額など個別のデータを会員・支援者管理システムに入力していますが、個別の情報が不明のものはシステムへの入力ができない場合があり、それらは分析には反映されません。そのため以下の記述は、必ずしもいただいた寄付の全てを対象にして分析したものではありませんので、ご了承ください。


●バードメイトは微増、一般寄付は大幅増

 寄付の種類別では、@バードメイト寄付は8,737,302円で、06年度8,447,380円より3.4%増(口数では290口増)、Aその他一般寄付(会員室)(以下「一般寄付」)は21,672,443円で、06年度の大口遺贈を除く7,579,323円より185.9%の大幅増となりました。一方、B生涯会員寄付では、申込者数としては10名で前年度同様だったものの、金額では11.3%減の2,000,000円E日本野鳥の会カード寄付は0.2%減の9,218,539円となりました。また、その他寄付では、C募金箱寄付、Dホームページ寄付、G協定寄付ではそれぞれ減少したもののF野鳥と緑の信託寄付が、信託収益の増加(契約者増)と三菱UFJ信託銀行からのマッチング寄付により、前年度の約25倍となり、他の減少がカバーされる形で40.6%増となりました(グラフ1)。この内、新設されたHタンチョウDVD寄付には85,000円のご寄付がありました。


◎バードメイト寄付

 バードメイト寄付の件数と金額を、パンフレット封入媒体別の集計(グラフ2)で見てみると、専用申込みチラシを封入した媒体で、「野鳥誌4月号」および「バードショップカタログ(秋冬号)」では寄付件数・寄付金額とも増となりましたが、「バードショップカタログ(春夏号)」について、件数は若干上回ったものの金額では221千円減となりました。また、専用申込みチラシ以外の郵便振替用紙やパンフレットを封入した、「野鳥8月号」「野鳥12月号」「年末寄付DM」からの寄付件数および寄付金額もいずれも減となりました。一方、新規媒体である「トリーノ」については、昨年6月に発行のvol.3から、誌面アンケート上で申込みできる仕組みを始めたところ、1号あたり約100件、寄付額では11万円程度の申込みが得られる結果が出ました(表1:集計期間は発行日から次号の発行日)。

グラフ1.寄付金収入の推移(会員室扱分)

グラフ2.媒体別バードメイト寄付金額と件数の推移

表1.「Toriino」アンケートからのバードメイト申込み状況

 この他封入以外の申込み経路として、@通信販売を利用した商品購入と同時にお申し込みいただいた分は、前年度1,147千円に対し3.3%増の1,185千円、A会費支払い時に併せていただいた分は前年度166千円に対し24.7%増の207千円、B全国のサンクチュアリやバードショップ店頭での申し込みは前年度515千円に対し10%増の566千円と、全て前年度を上回る結果となりました(グラフ3)。


グラフ3.その他のバードメイト寄付経路

◎その他一般寄付(会員室)

 (グラフ4)で「その他一般寄付」を見ると、主だった全ての媒体からの寄付額は前年度と大差ないか増えていますが、件数では全て前年度を下回っていることが分かります。野鳥誌4月号封入分では前年度75件1,437千円に対し、07度は16件に大きく減じていますが(バードメイト専用チラシを封入したことが原因)金額としては7,111千円と、突出して増えています。これについては、1件6,920千円の高額寄付があったことによります。次に野鳥誌8月号では、前年度129件1,380千円に対し07年度127件1,279千円と大差ない結果となっており、野鳥誌12月号に封入したリニューアルパンフレットからの寄付も、件数は前年度の96件から今年度55件と約半数となったにも関わらず、金額では1,134千円に対し1,020千円と約10%減少した程度でした。また年末DMについて、件数では前年度326件から218件に下がったものの、金額では1,864千円から23%増の2,298円となりました。「その他一般寄付」を単価別に件数で表したのが(グラフ5)です。単価1千円までの寄付は、前年度424件から今年度262件へと38.2%の大幅減、5千円までの寄付はほぼ同件数、10千円以上の区分ではいずれも微増したことがわかります。特に今年度は1,000千円以上の高額寄付が個人・企業より計5件(前年度は0件:遺贈・特定事業への寄付を除く)あったことが、寄付額の増につながりました。


グラフ4.媒体別一般寄付額と件数の推移

グラフ5.一般寄付単価別件数

●寄付者の中心は男女とも60代、寄付最高額は50代女性

 寄付者の傾向を把握するために、内訳を調べてみました。前述のようにこの集計にあたっては、会員・支援者管理システムで寄付者個々のデータが把握できる分のみを対象としており、全ての寄付者を対象としているわけではありません。

@会員、非会員の属性では、寄付者総数3,875名のうち会員が2,354名、非会員が1,521名で、会員、非会員ともに06年度より微増となりました。会員の占める割合は06年度の60.6%に対し60.7%、非会員についても06年度39.4%に対し39.3%とほぼ変わらない結果となりました(グラフ6)。


グラフ6.寄付者会員属性の推移

A会員内訳をみると、おおぞら会員が最多の1,007名(42.8%)、次いで赤い鳥会員536名(20.8%)などとなっています。さらにこの内訳を08年4月1日現在の会員全体における種別毎の割合と比較すると、おおぞら会員、赤い鳥会員の割合は1〜2ポイントの増加ですが、青い鳥会員では約6ポイント、個人特別会員では8.6ポイントも割合が高くなっていることがわかります。(グラフ7)。

B男女比では男性2,091名、女性1,590名で男性の方が多いですが、会員全体の男女比率と比べると、女性の割合が増えています。(グラフ8)。

また、寄付者・会員の男女別に年齢の構成比を表したのが(グラフ9)です。

寄付者と会員の数は規模が違うため、実数ではなくパーセンテージで比較しています。このグラフを見ますと、男女とも寄付者の割合、会員全体の割合両方で60代が最も高くなっています。その次が50代となっており、50代・60代の方に会員としての支援やご寄付の要となっていただいている状況は05〜06年度と変わらない結果となっています。また、男女別、年齢別の寄付額を表したのが(グラフ10)です。


グラフ7.寄付された会員の会員種別比較

グラフ8.寄付者と会員の男女別比較

グラフ9.寄付者と会員全体の男女別年齢構成比較

グラフ10.男女別および年齢別での寄付額比較

 ここでも性別、年齢がわかる方のみを対象に集計しました。グラフを見ると、男性では寄付金額でも60代が一番多いですが、女性では一般寄付の高額寄付者が50代女性だったことから、寄付者の割合が最多だった60代より50代の寄付金額の方が突出した結果となっています。06年度との比較で大きく変化があった部分では、男女とも30代未満の方からの寄付が増えている点です。30代では女性からの寄付が286千円から741千円と大きな伸びとなり、70代女性からの寄付も644千円から1,415千円に倍増しました。さらに、寄付額の多い60代男性、50代女性、および全体について、どの媒体からのご寄付が多かったかをパーセンテージで示したものが(グラフ11)です。


グラフ11.主な媒体別の寄付額比較

 比較しやすくするために、ここで表示した主な媒体以外からの入金分は省略して集計しています。これを見ると、全体と比較して60代男性の場合は野鳥誌8月号および年末DM、50代女性の場合は野鳥誌4月号にそれぞれ封入したチラシ等による入金が特に多くの割合を占めています。4月号からの寄付額が突出していることについては、上記の「年代」における結果同様、高額寄付がこの媒体経由で入金されたことによるもので、件数の多寡とは関係ありません。

C寄付者の職業で最も多かったのは「会社員・団体職員」で、06年度の645名(17%)より1ポイント増の685名でした。次いで「主婦」262名(7%)「公務員」181名(5%)の割合は、06年度とほぼ同じ結果となっています(グラフ12)。


グラフ12.寄付者の職業(人)

●寄付拡大策の動向とコスト

 07年度は寄付拡大のため、以下のことを行いました。
@総合パンフレット・バードメイト専用申し込み用紙配布、年末寄付DM
 寄付拡大策として04年度より各種寄付について分かりやすく紹介した寄付パンフレット等を作成、配付しています。07年度は、バードメイト専用の申込みチラシを102,000部作成し、野鳥誌4月号に26,280部、「5月号プレゼントキャンペーン」に2,600部、バードショップカタログ春夏号・秋冬号に合計60,472部同封して配布しました(残りは支部、協定施設、イベント等に配布)また、11月には従来の「入会」「活動」「寄付」の3種のパンフレットを統合、リニューアルした「入会・寄付のご案内〜ようこそ野鳥の世界へ〜」を100,000部作成し、冒頭に導入部分を設けて、入会・寄付など当会への支援にスムースにつながるような構成にするとともに、製作経費削減および普及効果向上を図りました。これを野鳥誌12月号に26,668部、バードショップ ウィンターフェアに8,952部同封して配布しました。また、年末寄付DMでは、3,377名の方にご寄付のお願いをお送りしました。そしてこれらパンフレット類の作成・配布コストおよび、それぞれのパンフレットを利用した寄付額を表したのが、表2.で、封入媒体ごと個別に寄付率を調べてみたのが(グラフ13)です。なお、「入会・寄付のご案内」の今年度作成コストは、印刷製本に不具合が生じたため、その分の費用が0となり、今回はデザインにかかるコストのみとなったため、コストが低く抑えられています。


表2.封入媒体ごとのコストと寄付額

グラフ13.パンフレット類封入媒体ごとの寄付率

野鳥誌では4月号に同封したバードメイト専用申し込みチラシからのご寄付が0.5ポイント増加し、郵便振替用紙のみを封入した8月号では0.6ポイント減、リニューアルした「入会・寄付のご案内」を封入した12月号でも0.5ポイント減となりました。今年度より、野鳥誌4月号に関しては、バードメイトの新ピンバッジ紹介に合わせて、専用申し込みチラシを封入するようにしたことで、訴求効果が高まったと考えられる一方、8月、12月号では減少していますので、原因を探り今後改善が必要と考えています。
主に赤い鳥会員および非会員に送付するDMでは、バードメイト専用申し込みチラシを封入した、「バードショップカタログ春夏号」への同封分が0.7ポイント増、「バードショップカタログ秋冬号」でも0.7ポイント増と順調に伸びています。2号分の合計では、配布数では06年度より16,000部余り削減した一方、寄付率では06年度1.5%より0.7ポイント増の2.2%となりました。
06年度から始めた「ウィンターフェア」DMへはリニューアルパンフレット「入会・寄付のご案内」を06年度より3,000部余り多い8,952部封入しましたが、寄付者は33名、寄付率は0.8ポイント減の0.4%と低い結果となりました。  
今回の結果をふまえて、バードメイト以外でも寄付率を上げられるよう、工夫していきたいと思います。

A遺贈・高額寄付
 遺贈をテーマにしたNHKの番組「クローズアップ現代」(07年4月25日放送)に、当会における遺贈事例として野鳥保護区事業が紹介されたことがきっかけとなり、放送後の遺贈に関する問い合わせが相次いだ結果、前年度の2倍を超える14件の問い合わせがありました。そのすべてにパンフレットを送付するなどの対応を行いました。参考までに02年からの遺贈など高額のご寄付の問い合わせ件数および実際の寄付合計額は(グラフ14、15)のようになっています。今年度は遺贈がなかったため、実績は一般高額寄付となっています。


グラフ14.高額寄付・遺贈問い合わせ件数の推移

グラフ15.高額寄付・遺贈実績(金額)の推移

B募金箱
 新規申し込みは23件23箱で、06年度の10件10箱の2倍となり、07年度末の設置協力者数(個人・企業等)は319名、設置台数は443台でした。ただし募金箱収入では05年度に約500台の設置協力をいただいた企業が今年度撤去となったため、06年度の72%にとどまりました。


C年末寄付DM
 過去2年間に両年ともご寄付をいただいた方と個人特別会員の方合わせて3,377名に、上期の活動報告と専用の郵便振込用紙を同封し支援をお願いするダイレクトメールをお送りしました。その結果、290名の方から合計2,778,346円のご寄付をいただきました。06年度の実績511名2,390,016円と比較すると、全体としての寄付率では1.3ポイント増となり、寄付額でも16.2%増の結果となりました(表3)。

表3.年末DM実績比較
(募金・寄付以外の送金を除く)

 寄付の種類別では、バードメイトが06年度278件より40.7%減の165件で372千円、一般寄付が06年度314件より31.2%減の216件で2,287千円となっています。ただし一般寄付については、寄付件数としては減っていますが、寄付率では1.9ポイント、寄付金額では28.8%増えています。さらに一般寄付について、単価別に全体に占める割合を調べたところ、1千円の割合が大きく減り、06年度は0件だった100千円以上の寄付があったことで、効率よく寄付額が増えたことがわかります(グラフ16)。

グラフ16.年末DM寄付単価件数

 今回の年末DMでは、視覚的にメッセージが伝わりやすいよう、写真を多く掲載したことや、活動全般を支えるためのご寄付として強く呼びかける形にデザインを工夫したことなどが良い結果につながったと思われます。

 最後に、上記の全てにかかった経費(パンフレット類作成・封入費用、DM発送費用など。人件費は除く)は4,305千円で、その結果07年度の一般寄付金100円を得るためにかかった経費は10.7円となり、06年度の19.5円より8.8円マイナスとなりました。


●まとめ

 07年度の一般寄付については、遺贈によるご寄付はなかったものの、1件あたり100万円単位の大口ご寄付を5件(会員2件、非会員3件、合計12,920千円)いただいたことで、件数では06年度を下回ったものの、金額では大幅に上回ることができました。ただし、寄付増進の目的で04年度から実施している、野鳥誌への寄付パンフレット等封入からの寄付実績が減少傾向にあるため、08年度から早急に改善する必要があると考えます。例えば8月号では、本誌中に「ご支援のお願い」として1ページご案内していますが、同封している寄付用の郵便振替用紙自体は訴求力が弱く、会費更新用との誤認もあるため、改善が必要です。また、12月号については06年度の96件から07年度は55件に半減しており、一般寄付以外のご寄付を含めた寄付率も大きく減少しました。07年度は、リニューアルパンフレットのご紹介も兼ねて、「入会・寄付のご案内」を封入しましたが、既に会員である皆さまには、やはり訴求力が弱かったとも考えられます。毎年ご寄付の約6割を会員の方からいただいておりますが、会員の方の寄付率5.3%をさらに上げていけるよう、工夫していきたいと思います。さらに、過去からの高額寄付実績者については、継続的に基盤を支える支援者となっていただけるよう、アフターケアについて検討していくつもりです。
 次にバードメイトですが、07年度は申込者アンケートで人気の高かった「オオルリ」をデザインしたことをベースに、全体的に申し込みが増えました。前述のとおり、フリーマガジン「トリーノ」を介しての申し込みや、全国のサンクチュアリやバードプラザでの申し込みが増えてきていることから、会員の方はもちろん、非会員の方にも分かりやすくご支援いただきやすい寄付の形として、引きつづきイベントでの普及や企業での申し込み促進などにも力を入れていきたいと思います。
 他企業等と提携した寄付拡大では、イベントでのチャリティ寄付300千円、創立記念に際してのご寄付1,000千円(上記大口寄付の1件)、バードメイトの継続支援70口等がありました。また、ヤフー(株)が運営するウェブサイト「Yahoo!ボランティア」内の「インターネット募金」に団体登録を行い、幅広いネット利用者層への支援拡大をねらいました。これら支援企業についても、高額寄付者同様に次の支援拡大につなげていけるよう、良い関係を維持していきたいと思います。
 年末寄付DMについては、06年度の実績が伸びなかったことを反省し、対象者をさらに絞り込み、個人特別会員および過去2年に両年ともご寄付をくださった、支援意識の高いと思われる方々にお送りしました。これにより対象者は前年度の半数となりましたが、送付コストは削減、寄付率はアップという良い結果を得ることができましたので、次回実施にもこの結果を生かしていきたいと思います。
最後に継続課題である支援者層の拡大については、パンフレット類を制作する際など、一般の方にもイメージしやすく分かりやすい活動紹介・支援メニュー紹介に努めるとともに、フリーマガジン「トリーノ」も最大限利用して、寄付を募っていきたいと思います。また、遺贈に関するNHK番組放送後の反応の多さが示すように、メディア等への露出は非常に効果的なので、今後もそういった機会を積極的にとらえて、自然保護団体としての知名度を向上させ、支援拡大につなげたいと考えます。


(会員室/吉倉浩子)

公益法人制度改革対応

■新制度対応に伴う理事、評議員の定数■
■及び選出方法変更等に関する決定方針■

 「新制度対応検討委員会の一次答申」にかかる意見聴取に対しては、たくさんのご意見をお寄せいただきありがとうございました。いただいたご意見について4/25開催の新制度対応検討委員会にて1件ずつ検討され、まとめられた方針案は5/24開催の理事会、評議員会にて審議の結果、別表の「理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針」のとおり決定されましたので、お知らせいたします。(6月に各支部に封書にて郵送報告したものと同じ内容です)


別表.理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針

平成20年度第1回理事会(定例、H20.5.24開催)及び平成20年度第1回評議員会(定例、H20.5.24開催)において、新制度に移行後の理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する方針として、以下のとおり決定した。


別表.理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針
別表.理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針
別表.理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針
別表.理事、評議員の定数及び選出方法変更等に関する決定方針

(総務室長 原元奈津子)


事務局からのお知らせなど

自然保護室より

「ラムサール条約COP10チャンウォン会議」への当会の参加について(お知らせ)

 今年10月28日から11月5日にかけて、韓国のチャンウォン市で、第10回ラムサール条約締約国会議(COP10)が開催されます。東アジアでは1993年の釧路会議以来、15年ぶりともなるもので、当会からは職員2名の参加を予定しています。本会議直前の26日、27日には、日韓のNGOネットワークによる「世界湿地NGO会議」も開かれます。

 当会は、ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク(※略称ラムネット)に参加し、他のNGOと協力しながら、ラムサール条約締約国会議およびNGO会議に向けての準備を行っています。COP10の開催を通じて、

・「水田決議」の実現に協力し、参加する他の水田耕作国との情報交換および推奨される実践等についての共有。
・日本における湿地保全対策の検証の報告。
・日韓およびその他の国のNGOとのネットワーク構築。
を行っていく予定です。
※ラムサールCOP10のための日本NGOネットワーク(略称ラムネット)
締約国会議に向けて、NGO46団体にて発足。日本の湿地政策の検証、韓国NGOとの交流、本会議直前の世界NGO会議の開催等を行うためのネットワーク。

 なお、会場では、当会のこれまでの湿地保護の取り組みについてブース出展等により紹介する予定で、現在、準備や関係者との調整を進めているところです。
 支部の皆さまで、ブースへのポスター出展を希望し、参加を検討されている支部がございましたら、自然保護室/山本まで、支部のご担当者と連絡先をお知らせください(Eメールアドレス:[email protected]。ファックス:03-5436-2635。郵便の場合:〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル 財団法人 日本野鳥の会自然保護室宛て)。ブースの一部を確保できるよう調整していきます。また、現地に職員が行きますので、現地での行動など調整をとりつつ、出展をサポートしていくように考えています。(確保できるブースのスペースは未定ですが、参加される支部には決まり次第お知らせします。)

■現地でのおおまかなスケジュール(予定):
10月26日(日)−27日(月)
・日韓のNGOネットワークによる「世界湿地NGO会議」
・ブース出展
10月28日(火)−11月5日(火)
・ラムサールCOP10「本会議」
・サイドイベント(水田関係のイベントに参加、協力)
・ブース出展
詳しくは以下をご覧ください。
ラムサール事務局COP10のページ  http://www.ramsar.org/index_cop10_e.htm
韓国政府のラムサールCOP10のページ  http://www.ramsar2008.go.kr

 今回が第一報ですが、引き続き準備を進め、進捗や新たな情報が得られ次第お知らせしていきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

(自然保護室/山本裕)


Strix 26巻138ページのお詫びと訂正

 当会より発行されましたストリクス26巻の136ページの表について、下記のような誤りがありました。皆様に大変ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

[訂正箇所]
138ページの「表2. 各期のねぐらごとの利用状況.」は2つに分かれた表となっていますが、そのうち右半分側となる2005-2006の結果について、最右欄にくるべき「利用頻度」の欄が抜けておりました。訂正した右側の表を提示いたしますので、お手数ですが下記を切り取って本文に貼り付けるなどしてください。


(自然保護室/浦達也)

[訂正箇所]

普及室より


子ども向け小冊子「野鳥のせかいへのパスポート」配布をほぼ終了しました

 普及室では、子どもに身近な野鳥の存在やその行動のおもしろさに気づいてもらいたい、そして多くの子どもの心に生き物の命や自然を大切に思う気持ちを育てたいという思いから、小冊子「野鳥のせかいへのパスポート」を発行し、2006年5月から3年間で7万部を全国の子どもたちに無料でプレゼントしています。
 冊子の発行・発送にかかる費用は全て、この趣旨に賛同された法人からの寄付を充てております。また、お申し込みをいただいた方には会のご案内や子ども向けイベントの紹介をお送りし、より野鳥や自然への興味関心を深めてもらえるよう働きかけてきました。また、支部の皆様をはじめ、バードウォッチングの指導者や教育関係者の方には、子ども向けの観察会や学校教育の場で教材としてご活用いただき、配布の場を広げていただきました。
 この取り組みが、6月に2回にわたって読売新聞朝刊(全国版・近畿中四国版)に取り上げられ、わずか半月の間に7000件を超えるお申し込みが寄せられました。申込者は、お子さん本人(幼児〜小中学生)のお名前、ご両親(30〜40代)、祖父母(60代〜)と幅広く、今後当会が子どもへの普及活動を展開するための貴重な接点をつくることができました。
 在庫がほとんど無くなってしまったため、まとまった部数をご希望の方(学校、自然系施設、指導者の方など)には、増刷をお待ちいただいています。年度内の増刷を目指し、今回の反響を協賛してくださった法人にご報告し、さらなる寄付につなげたいと考えております。増刷時には支部の皆様にもお知らせいたしますので、今後とも「野鳥のせかいへのパスポート」を通した子どもへの普及活動にご協力をよろしくお願い申し上げます。

(普及室/岡本裕子、掛下尚一郎)


ワイルドバード・カレンダー2009採用作品決定

 「ワイルドバード・カレンダー2009」の制作を現在すすめています。今回も「野鳥も人も地球のなかま」をテーマに、486点(応募者106名)の写真作品の中から12点を選ばせていただきました。12点の内、9点がデジタル作品となりました。
 採用作品と撮影者のお名前の掲載は会誌『野鳥』8月号で、採用作品は9・10月合併号での掲載を予定しております。また、「ワイルドバード・カレンダー2009」は9月からの発売を予定しています。ご期待ください。
 たくさんのご応募ありがとうございました。


●採用作品と撮影者(敬称略)
[1月] ベニヒワ/石橋孝継
[2月] モズ/藪重幸
[3月] ミヤコドリ/土橋信夫
[4月] アオジ/深瀬伸介
[5月] クロツグミ/上杉和稔
[6月] ツメナガセキレイ/牛久正治
[7月] カワセミ/矢田和子
[8月] ヘラシギ/小園卓馬
[9月] ダイサギ/猪狩素巳
[10月] カケス(ミヤマカケス)/小田憲佳
[11月] ジョウビタキ/瀬井俊和
[12月] ケアシノスリ/田代靖子

●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。TEL:03-5436-2626、[email protected]

(普及室/江面康子)


「サマーフェア」開催中!支部卸販売をご利用下さい

 会誌「野鳥」6月号に「サマーギフト」、7月号に「サマーフェア」のカタログを同封させていただきました。また、支部販売事業ご担当の皆様には、これらのカタログについての支部卸販売のご案内を別途お送りいたしました。掲載されている商品は、すべて支部卸販売の対象商品となっております。探鳥会やイベント等で会員の皆様や参加者にご案内いただき、支部でご注文を取りまとめていただければ、支部卸価格で販売させていただきます。商品を通じたコミュニケーション、支援者の輪の拡大にぜひご活用ください。
 今回のお奨め商品は、支部ネット通信No.62でもお知らせいたしました「バードボイスセット」です。バードボイスペンでタッチするだけで、高音質な野鳥の音声を再生することができます。「無料お試しキャンペーン」にお申し込みいただいた支部の皆様に使っていただいておりますが、評価は概ね高く、たくさんのご注文をいただいています。個人で楽しむのはもちろん、イヤホン端子から外付けのスピーカー等につないで野鳥の声についての室内講義、解説などにも活用できます。
 また、「サマーギフト」チラシに掲載しているお茶、コーヒー他の食品類は、自然に配慮して製造されたものや、添加物等を一切使用していない等、販売スタッフが自信をもってお奨めする商品です。「お中元」、「暑中お見舞い」も当会がお奨めする商品をお選びいただければ幸いです。
 商品についてのご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。


●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2626 FAX:03-5436-2636

(普及室/瀬古智貫)


総務室より

■H19事業報告・決算をホームページへ掲載■

 平成19年度の事業報告と決算について、当会ホームページに掲載しましたのでお知らせします。なお、冊子版(平成19年度事業報告書・平成20年度事業計画書)については、新制度関係の資料と併せて、6月末に各支部へ発送しております。


■「支部報とりまとめ発送」次回日程のご案内■

 次回の支部報取りまとめ発送日は7月29日(火)ですので、支部報は下記の要領でお送りくださるようお願いします。(支部報取りまとめ発送についての詳細は、支部ネット通信2008年4月号をご覧下さい。)
送付期日:2008(H20)年7月28日(月)必着
送付部数:110部

※東京支部におかれましては130部お願いします
※神奈川支部、埼玉県支部、奥多摩支部、千葉県支部におかれましては120部お願いします
※ご事情により必要部数に満たない場合は、総務室にて発送先を調整させていただきます
送付先: 〒141-0031
  東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
  (財)日本野鳥の会総務室 支部報担当宛
本件に関するお問合せ先:
03-5436-2620 総務室 吉家(きっか)

(総務室/吉家奈保美)


会員室より


■『野鳥』誌9月号は10月号との合併号に■

  かねてからお知らせしておりますように、『野鳥』誌について、本年度は9月号を9・10月合併号として9月末に発行し、年間11回の発行とさせていただくことになりました。
発行スケジュールは以下のとおりになります。
7月末 8月号発行(従来どおり)
8月末 お休み
9月末 9・10月合併号発行
10月末 11月号発行(従来どおり)

  経済の不安定な状況が続く中で、当会の財政も依然厳しい状況が続いております。これまでに事務局としましても、人件費及び事務管理費の大幅削減、業務の効率化をはかり、経営の改善に努力してまいりました。しかし、これらの自助努力、さらに皆さまの多大なご支援にもかかわらず、会費収入や事業収入などが伸び悩み、経営の悪化が続き、本来の目的である自然保護活動に十分な予算をあてられなくなってきているのが実状です。
 『野鳥』誌は、当会と会員、また会員同士を結ぶ媒体として、最も基本的な役割を担っているものではありますが、1回発行をお休みさせていただくことで、約420万円の経費節減となり、その分を自然保護活動にまわすことができます。
 そのため、平成19年度第4回理事会(2008年2月16日開催)および同第3回評議会(同3月8日開催)での、「平成20年度事業計画及び予算」の承認および同意を経て、本年度9月号を9・10月合併号とさせていただくことになりました。
 会員の皆様には、『野鳥』誌上で、上記をご説明しご理解をお願いする記事を6、7、8月号に掲載するほか、8月号では封筒にもその旨を印刷し、さらにチラシを封入することで周知いたします。
 また『野鳥』誌と支部報の同封発送を行っている東京、埼玉県の両支部につきましては、上記の措置に加え支部報のみの発送となる9月については、封筒にその旨を印刷、チラシ封入も行うことで対応いたします。
 特に8月末のお届けがないことで、支部にもお問い合わせが来るなどして対応などでお手数をおかけする可能性がありますが、ご理解ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。

(会員室/齋藤英一郎)


■会員業務担当 異動のお知らせ■

  6月末をもって、会員グループの伊野純子が退職し、その後任として新たに上田康之が赴任いたしました。

【上田よりご挨拶】
 はじめまして、このたび会員室へ赴任いたしました上田康之と申します。今後伊野の後任として、会員業務を担当させていただきます。
 これまでの異業種勤務の経験を活かし、会員室の業務を円滑にすすめ、支部の皆様のサポートができるようがんばっていきたいと思います。不慣れな為、ご迷惑をおかけする事もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

(会員室/上田康之)


■会員数 前月比で19人減■

●7月1日会員数 43,951人(対前月-19)
 会員数は先月に比べ19人減少しました。
 6月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より47人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。この復活者数と入会者数との合計が退会者数よりも少なかったために、前月に比べ47人の会員数減少となりました。
 6月の入会者数は前年同月の入会者数に比べ-1人でした。


表1.7月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とはずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数

 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

表2.
都道府県別の会員数(7月1日現在)
備考:その他は海外在住の会員を示します。

表3.
支部別の会員数(7月1日現在)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/上田康之)


■支部ネット担当より

●第2回全ブロへご参加ください
 冒頭でお伝えしましたが、今年の全国ブロック・支部連絡会は11月15〜16日に東京で開催予定です。
 各支部からのご参加、よろしくお願いします。


●電子メール配信をご登録ください
 本通信は電子メールでもお送りしています。お申し込みは支部単位で下記のメールアドレスまでどうぞ。各支部2アドレスまでご登録いただけます。
 また第1号からのバックナンバーはインターネットでご覧いただけます。URLは次のとおりです。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/index.html


(会員室長/小林豊)

支部ネット通信 第52号
◆発行
財団法人日本野鳥の会  2008年7月25日
◆担当
会員室
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2632
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]