No.74 2010年5月号


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目次 ■支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
■理事会・評議員会議事録
 平成21年度第5回理事会(定例)議事録
 平成21年度第2回評議員会(定例)議事録
■事務局からのお知らせなど
 カンムリウミスズメ 初一斉調査で441羽!
 『ミニミニ野鳥図鑑』をご活用ください
 名称等変更のお知らせ
 支部名称変更に関するお願い
 「支部報とりまとめ発送」次回のご案内
 震災などに備えた、会員・支援者データの保管
 2011年の会員証作品を募集します
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.505

●2010/1-2 宮城県
・ハヤブサの獲物 (中村
・第3回伊豆沼・内沼自然再生協議会報告
・蒲生干潟のシギ・チドリ類と支部の関係
・2009年秋シギチドリ類生息調査報告
●2010/2 埼玉県
・唐沢流・自然観察の愉しみ方
・2009年秋シギ・チドリ類調査報告
●2010/2 東京
・東京のクマタカ生息状況
・珍鳥情報のお問合わせについて
・コハクチョウ
●2009/12 岐阜県
・モビング
●2010/1 岐阜県
・変化する野鳥の生活 
●2010/2 徳島県
・2009年秋 タカの渡り調査報告
・ゴルフコース内に野鳥保護の看板設置

●2010/1-2 宮城県
・ハヤブサの獲物
 新幹線くりこま高原駅前のホテルにハヤブサが住みついている。ドバト等のハトを獲っているが、アオバトの比率が高く、ホテル玄関前にもアオバトの羽根が散乱している。北西風が吹く季節に他へ移住する。
(宮城県「雁」NO.239,P16)

・第3回伊豆沼・内沼自然再生協議会報告
 10/31、伊豆沼・内沼自然再生全体構想案が決まった。ミコアイサは潜水し甲殻類や魚類を採食し、動植物の再生状況を示す指標生物とされ、H19年の数を上回るのを目標とする。10年を1サイクルと考え、5年経過後評価し、後の5年の見直しをする。
http://www.pref.miyagi.jp/sizenhogo/sizen/izunuma-saisei/00%20top.htm
(宮城県「雁」NO.239,P16)

・蒲生干潟のシギ・チドリ類と支部の関係
 61年、山階鳥研は戦後中断していた標識調査のため、蒲生干潟を訪れ、翌年から標識調査が始まった。62年、ミヤコドリの飛来で、同地の知名度は全国に高まった。71年、新仙台港開港で干潟は半分になった。73年、環境庁の二級鳥類観測ステーションが設置され、当支部でもシギ・チドリ標識調査チームによる調査が始まった。ここで放鳥されたトウネン(1羽は5年3ヶ月後)、キョウジョシギ、オオジシギは豪州で、メダイチドリは中国遼寧省で11年8ヶ月後に回収されている。標識放鳥は78年の378羽をピークに、近年は20羽前後に終わっている。05年、自然再生推進法により「蒲生干潟自然再生協議会」が発足した。
(宮城県「雁」NO.239,P20〜21)

・2009年秋シギチドリ類生息調査報告
 県内の湖沼、干潟7個所で、9月観察の内での最大羽数を記録した。31種、751羽で内訳は、トウネン408、ミユビシギ129、メダイチドリ38、アオアシシギ29、ムナグロ24等。場所別では石巻工業港25種、348羽、蕪栗沼10種、75羽、蒲生海岸7種、17羽等。
(宮城県「雁」NO.239,P22)

●2010/2 埼玉県
・唐沢流・自然観察の愉しみ方 
 年末の講演会から。愉しみ方の3箇条、「吾輩はカラスである」(鳥の立場で見る)、「平凡な鳥の非凡な生活」、「歴史を通して自然を知る」(鳥や自然にも歴史がある)。明治10年頃、英国人が江戸の鳥の事を書いている。釣竿を伸ばした範囲にソデグロヅル、セイタカシギ、トキがいた。当時はトキは害鳥で駆除した。「スズメはアフリカ起源で日本に帰化した」は私の仮説で、稲作と共に東へ分布を広げたと考える。ツバメは万葉集に家に来る燕の句がある。ハシボソガラスは地上で最大23分、千歩以上歩いた。ブトは歩くのは30歩以内で、主にホッピングをする。東京のカラスは6千羽位に減るのを期待している。
(埼玉県「しらこばと」NO.310,P2〜3)

・2009年秋シギ・チドリ類調査報告
 9/21、さいたま市の大久保農耕地で調査した。タシギ9、ムナグロ8であった。ムナグロは前年同様、地上でなく上空通過確認である。ムナグロは87〜99年、連続して記録されたが(最大は97年の203羽)、2000〜02年、04、05年、記録されず、06年:13羽、07年:8羽、08年:70羽、そして今回:8羽と減少している。
(埼玉県「しらこばと」NO.310,P4)

●2010/2 東京
・東京のクマタカ生息状況
 06年から同チームは東京都の標高300m以上の約500km2を調査している。その結果、ディスプレイ飛行等から繁殖可能性がある場所が18個所、その内、4年間で幼鳥が確認されのが9個所、内5個所で営巣木が特定できた(モミ3、アカマツ1、ツガ」1)。東京都でのクマタカ生息数100km2当り3.6番は全国的にも高い密度である。西中国山地のクマタカは、80年代前半は約9割の繁殖成功率が、90年代前半は約4割、90年代後半には1割以下と低下している。同期間中、繁殖間隔も毎年からほぼ2年間隔、そして数年に1回となっている。観察、撮影にはマナーを持って行い、不用意な接近は繁殖放棄に至る。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/mhe/index.html
(東京「ユリカモメ」NO.652,P12〜13)

・珍鳥情報のお問合わせについて
 野鳥の生息保護の観点から、支部では珍鳥情報(珍しい鳥が何処に現れたか)、営巣情報(巣が何処にあるか)の提供は一切行っていません。お問合わせ頂いてもお答できません。
(東京「ユリカモメ」NO.652,P16)

・コハクチョウ
 コハクチョウは北海道では越冬は少なく、オオハクチョウより南下して越冬し、繁殖地のシベリアではオオハクチョウより北へ行くため、巣材不足のためか同じ巣を続けて使う事が多い。オオハクチョウより長い距離を渡る関係をLeapfrog migration(蛙飛び渡り)と呼ぶ。カモ類は首の骨(頸椎)は8〜19個に対し、ハクチョウ類は23個もあり、深い水底の餌に適応している。東京近辺での飛来地は埼玉県川本町、荒川、本庄市、利根川、群馬県館林市、多々良沼等があり、給餌自粛の影響で東京にも飛来例が増えているが、無関心の関心で見守って頂きたい。
(東京「ユリカモメ」NO.652,P23)

●2009/12 岐阜県
・モビング 
 長良川でハクセキレイ、セグロセキレイがコミミズクにモビングするのを見る。この擬攻撃の性質を利用して、小鳥を捕る猟「ずくひき」は古くからあった。アリストテレスの動物誌にあるように、昔から知られている。ガン・カモ類でもこの行動があり、キツネに対し、ヒシクイやカモが集まっているのを見ている。
(岐阜県「濃飛の野鳥」NO.506,P2)

●2009/12 北九州
・ヒヨドリの渡り報告 
 秋に関門海峡を渡るヒヨドリの群れの記録は10/15:8時以前:902、8時代:2,515、9時代:1,292、10時代:603、11時代:478、それ以降渡り記録無。10/19:8時以前渡り記録無、8時代:3,042、9時代:975、10時代:499、11時代:46、それ以降渡り記録無。
(北九州「北九州野鳥」NO.282,P9)

●2010/1 岐阜県
・変化する野鳥の生活 
 1935年の「観察手引き 原色野鳥図」にはヒヨドリは留鳥とはっきり書いてあり、当時から留鳥的要素があった。キジバトは昔は山鳩と呼ばれていたが、今では街中の普通の鳥である。イワツバメは嘗ては高山の代表種であったが、今では平野部で繁殖する。ウグイスも丘陵部の笹が多い森で繁殖していたが、今では河川敷の笹原でも繁殖する。カッコウは高原を代表する鳥であったが、今では河川敷でも鳴く。餌をやる行為は否定はしないが、鳥の生活を変えてしまうかも知れない。
(岐阜県「濃飛の野鳥」NO.507,P3)

●2010/2 徳島県
・2009年秋 タカの渡り調査報告
 全データを誌面では掲載できないので、「徳島県2009年秋タカの渡り観察報告」を参照。 http://www4.airnet.ne.jp/style/taka/2009autumn.htm
(徳島県「野鳥徳島」NO.377,P2〜11)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.506

●2010/2 千葉県
・クロサギたちの夏2009
●2010/2 石川
・2009年野鳥10大ニュース
・標識付きのマガン
●2010/1 奈良
・傷病野生鳥獣の保護
・大台ヶ原のコマドリ
・秋のタカ渡り記録2009
●2010/2 福井県
・支部の運営にご協力を
・オジロワシ、オオワシ渡来状況調査
・2009年刈安山林道におけるタカ類の渡り調査
●2010/2 兵庫
・ヒタキ類の地鳴き
・コウノトリの野生復帰について
●2010/2 山口県
・2009年第73回秋期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
●2010/2 筑豊
・鳥と写真 

●2010/2 千葉県
・クロサギたちの夏2009 
 南房総の海岸の照葉樹とブッシュに覆われた斜面で、クロサギとササゴイが一緒に繁殖した。両種の親は近くの河口でも隣り合って魚を捕っていた。其々20m程離れて3番のクロサギの巣があり、巣立ち雛が親ではない若い個体(ヘルパー?)から給餌を受けるのを唐沢孝一先生にも見て貰った。クロサギにヘルパーがいるとは聞いた事は無い。同時期、ササゴイもここで繁殖し、体の大きいクロサギの威をかりる感じである。
(千葉県「ほおじろ」NO.346,P3〜6)

●2010/2 石川
・2009年野鳥10大ニュース
 本県初記録6件:2/8、邑知潟でナキハクチョウ、島根県からの北上個体。5/5、舳倉航路でカツオドリ。9/29、舳倉島でマミジロノビタキ。11/7、金沢市でアサクラサンショウクイ。1/2、河北潟でシラコバト、篭脱けの可能性あり。4/18、舳倉島でヨーロッパコマドリ、篭脱けの可能性あり。芦原風力発電が強行建設された。鴨池のガン飛行に悪影響が予想される。
(石川「石川の野鳥」NO.150,P6)

・標識付きのマガン 
 12/25、鴨池で緑の首環が付いたマガンが見つかった。05年、ロシア極東部で標識されたもので、その前2箇月、上越市の朝日池にいた。鴨池に来るガン類はカムチャッカ半島から北海道、秋田、新潟を経て飛来する。更に琵琶湖まで行く事もある。
(石川「石川の野鳥」NO.150,P8)

●2010/1 奈良
・傷病野生鳥獣の保護
 鳥獣法での保護の対象は、野生の哺乳類と鳥類のみで、爬虫類、家畜、ペットは除かれる。県内では、年間2〜300羽の野鳥が保護、治療されている。07年はフクロウ4、オオタカ2、ハイタカ1、ハイイロチュウヒ1、ハヤブサ1、オオミズナギドリ2、アカショウビン1も保護されている。鳥が飛べない時は、外敵に襲われないように枝に止まらせ、翌日移動していないようなら、保護するのも一手段である。県農林部では野生復帰のリハビリボランティア養成講習会を開催している。
(奈良「いかる」NO.128,P1〜2)

・大台ヶ原のコマドリ 
 奈良県の鳥「コマドリ」が危うくなっている。支部は94年より、大台ヶ原西大台でモニタリング調査をしているが、この10年、全くコマドリを観察していない。33年前、4kmの沿道に22番の生息報告がある。20年位前まではニホンジカは狩猟圧で数が抑えられていたが、狩猟者の減少、積雪の減少でシカが増加し、スズタケが無くなり、奥まで見通せる。来年の繁殖期、支部と県で協働で緊急生息調査する事になった。
(奈良「いかる」NO.128,P3)

・秋のタカ渡り記録2009 
 10/4、吉野村高見山でサシバ694、ハチクマ5、ハヤブサ1、ミサゴ1。10/10、同所でサシバ674、ハチクマ6、チョウゲンボウ1。その他2009年秋タカ渡リ速報は支部のHP参照。
http://homepage3.nifty.com/ikaru/
(奈良「いかる」NO.128,P13〜14)

●2010/2 福井県
・支部の運営にご協力を
 80〜90年代は所謂文化人が楽しんだ「探鳥」が体験でき、仲間の連帯感もあり、支部活動も責任感と充実感があった。2000年以降はITによるデジタル化が進み、簡単に写真が撮れ、即座に情報交換ができるようになり、支部離れが進んだ。趣味の多様化で探鳥会へのリピーターは減り、現状打開にはスタッフの若返りが必要である。調査事業の多様化もあり、疲弊している活動に若い人の力を借りねばならない。会員の皆さんに年に数回、支部のために力を貸して頂きたい。

・オジロワシ、オオワシ渡来状況調査
 1/24、三方五胡に飛来する個体数と越冬期の生態を把握するために、調査した。この10年、両種とも越冬を確認していた。今回、オジロワシを11/28初認、1月上旬、1羽を確認していたが、今回、両種とも確認できず。ここで越冬するワシが消失するとの予測が、現実のものになりつつある。
(福井県「つぐみ」NO.155,P4〜5)

・2009年刈安山林道におけるタカ類の渡り調査 (坂井ブロック 大西五十二)
 9/14〜10/9、あわら市の石川県境にある刈安山林道で調査した。ピークは9/30の208羽(前年も同日の246羽)、時間帯では前年も今年も10時15分、11時、12時前後の3つのピークがあり、その間は極端に少ない谷になった。前日の石川県での飛び出し地点が3個所あるのではないか。
(福井県「つぐみ」NO.155,P13)

●2010/2 兵庫
・ヒタキ類の地鳴き
 録音して分析した結果、地鳴きの平均の声の高さは、キビタキ3.5KHz、ルリビタキ4.5KHz、ノビタキ4.8KHz、ジョウビタキ5.2KHzで、ジョウビタキは幅があり、ルリビタキとの重なりがあり、4.7KHz前後のヒィ、ヒィの声での両者の区別は難しい。ルリビタキは今秋も尻上がりに鳴く個体がいた。
(兵庫「コウノトリ」NO.174,P8〜9)

・コウノトリの野生復帰について
 12/25、石川県で8月に巣立ったコウノトリの死骸発見、12/28、三重県でも試験放鳥の個体の死骸が発見された。コウノトリ郷公園では餌に困っていたとは考えられず、本格放鳥では冬の餌場問題が影響すると思われる。コウノトリが完全自然復帰できるために、生息環境、餌場作りを人間生活に調和させる事が重要な課題である。支部はコウノトリ・エコツワーを検討している。
(兵庫「コウノトリ」NO.174,P10)

●2010/2 山口県
・2009年第73回秋期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
 9/13、県内21個所で調査した。20種、481羽で内訳は、トウネン83、ソリハシシギ80、メダイチドリ77、シロチドリ75、イソシギ55、アオアシシギ35、キアシシギ17、ダイゼン12等。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.207,P12)

●2010/2 筑豊
・鳥と写真
 野鳥写真を撮り、披露する事は否定はしない。むしろ、観察できなかったシーンを見せて貰える好意は嬉しい。野鳥を単に写真の被写体として、「珍しい野鳥の姿を撮影したい」は問題となる。嘗てHNKがヤイロチョウの繁殖場面を放映し、「この鳥の繁殖場面が撮影されたのは非常に珍しい」と解説し、公共放送でこのような放映は問題であると担当部門に手紙を出しても、「繁殖に差し支えのないよう、遠方から望遠レンズで撮影」とあった。鳥見人にも同様な撮影ハンターがおり、野鳥と関わる人のあり方を伝えていきたい。新聞社には繁殖場面を入選作に選ばぬよう申し出るつもり。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.384,P14)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.507

●2010/1 秋田県
・秋田県のハクガンが増えた
・県内初記録アカアシチョウゲンボウの発見
・見落していたミヤマガラスの記録
・秋のタカの渡り調査
●2010/2-3 宮古
・狩猟はもうやめよ
●2010/3 愛知県
・コウノトリの物語
●2010/2-3 京都
・2009年タカの渡り調査
・野鳥を捕らない、飼わない、供給しない!
・気まぐれレンジャク
・野鳥とビジネス
●2010/3 岡山県
・珍鳥コバシチドリ
・平成21年度ガン・カモ科鳥類生息調査結果報告
●2010/2 山口県
・見島航路で観察したサンコウチョウ

●2010/1 秋田県
・秋田県のハクガンが増えた 
 72/1、八郎潟にオオハクチョウの群れにハクガン1、これが県内初記録のようである。前年末に北海道のトウフツ湖、青森県、新潟県瓢湖へと移動したものが、瓢湖から飛来したと思われる。70年代は日本に渡来するのは1羽前後で、北海道から秋田経由新潟、北海道から秋田経由宮城の2つのコースがあった。97年を境に秋田県で越冬するハクガンは増え、昨シーズンは27羽、今シーズンは32羽を数える。
(秋田県「探鳥あきた」NO.53,P1)

・県内初記録アカアシチョウゲンボウの発見
 09/5/18、潟上市でアカアシチョウゲンボウ2を確認した。2日前には盛岡市で見られていた。秋田県では初記録となる。前日の発達した低気圧の影響で、中国東北部または朝鮮半島の繁殖地へ渡る途中に、流されて来た可能性がある。日本では長岡市で79/5、初記録で、12道県で記録がある。
(秋田県「探鳥あきた」NO.53,P2〜4)

・見落していたミヤマガラスの記録 
 94/1、大潟村での約100羽のミヤマガラスの群が秋田県内初記録とされていた。92/3に大潟村で撮ったハシボソガラスと思われていた50羽程の群の写真を、今回、パソコン上で拡大してみると、ミヤマガラスの群であった。当時、ミヤマガラスは九州の一部に小数渡ってくるだけとの知識で、鳥をよく見もせず判断していた。秋田県の初記録は2年遡る事になる。
(秋田県「探鳥あきた」NO.53,P8)

・秋のタカの渡り調査
 横手市の岩手県県境、萱峠で、9/7:サシバ1、9/15:ハチクマ2、クマタカ3、9/21:サシバ1、10/5:チゴハヤブサ1、10/19:ハイタカ5、ノスリ5。能代市南部の五城目町森山で、9/18:ハチクマ86+、ハイタカ72、オオタカ15、クマタカ1、ハヤブサ9。由利本庄市小友峠で、9/14:ハチクマ10、トビ1。
(秋田県「探鳥あきた」NO.53,P15〜16)

●2010/2-3 宮古
・狩猟はもうやめよ
 江戸前期まで盛岡付近にも鹿の大群がおり、一度に1,700頭の大猟があった。ツル、コウノトリ、トキがおり、トキは百姓から駆除願いも出ている。盛岡藩は野生動物の楽園であったが、明治になって村田銃の発明で、多くは滅んだ。岩手県は他県から遊猟するハンターが多かったが、昔の面影は無く、希少猛禽等が被弾している。有害駆除は公的機関が行うべきである。中西悟堂はS43年に「末期症状の狩猟時代」と題し、狩猟禁止を提言したが、狩猟は依然行われている。保護団体は狩猟はやめよと訴えるべきである。
(宮古「ミサゴの海」NO.208,P2)

●2010/3 愛知県
・コウノトリの物語 
 09年夏、兵庫県豊岡市の人工巣塔から3羽のコウノトリが巣立った。最後の雛は人に驚き、巣塔から落下、水路で動けなくなった。3箇月療養後、放鳥され、他の幼鳥と行動を共にしたが、逸れてしまった。環境がよく分からず、寒い11月の放鳥で、石川県内で雪に閉じ込められ、栄養不良で餓死した。
(愛知県「愛知の野鳥」NO.277,P10)

●2010/2-3 京都
・2009年タカの渡り調査
  岩間山定点(大津市南部県境)調査では、今期のサシバは4,500羽を越え、ノスリの2,416羽は我国の観察ポイントで最大数となった。ハチクマ847の内、232で識別ができ、幼鳥85、成鳥147、例年の幼鳥率25%よりかなり高かった。レーダー観測許可がなかなか下りず、超高空を渡るタカの来期以降の観察が期待される。 他地点での数の多い場所は、、9/18:福井滋賀県境駒ヶ岳でハチクマ202、9/19:湖北町湖北野鳥センターでハチクマ115、9/21:福井県大飯町でハチクマ145、10/4:三重県飯高町(奈良県境)でサシバ460+、10/10:同所でサシバ400+、10/31:湖北町でノスリ150。
(京都「そんぐぽすと」NO.162,P10〜12)

・野鳥を捕らない、飼わない、供給しない!
 48年、カスミ網狩猟が禁止されても、密猟は増えるばかり。20年以上費やし、全国からの署名39万で「カスミ網の使用・所持・販売禁止」への法改正が実現した。92年、全国野鳥密猟対策連絡会(密対連)が発足し、事務局を京都支部に置いた。その後、密猟に多い自治体を主に全国大会を継続し、09/11、第17回が熊本市で開かれた。今回は一般市民へのアピールのため、一般公開された。
(京都「そんぐぽすと」NO.162,P13)

・気まぐれレンジャク
 過去27年を見ると、京都でのレンジャクの当り年は、84〜85年、88〜89年、96〜97年、03〜04年と4回ある。観察時期は主に2〜4月で、前年末に必ず前触れがある。97/1、京都市二条城外堀のピラカンサに200羽のキレンジャクの群が集まった。
(京都「そんぐぽすと」NO.162,P14)

・野鳥とビジネス
 11/14、「大阪自然史フェスティバル2009」で、ワイバードの山本社長が、ボランティアや寄付に頼るだけでなく、野鳥という資産を活かして、地域が経済的に自立できる仕組みを作り、野鳥保護につながる考えを話した。ガラパゴス島のエコツアー、根室市のエトピリカ観察ツアー等により、野生生物保護への姿勢が変わった事例。エコツアー客への厳しいルール、ガイドの参加者を満足させる手法等、このようは視点は本会の探鳥会にも必要では。
(京都「そんぐぽすと」NO.162,P15)

●2010/3 岡山県
・珍鳥コバシチドリ
 昨年末から2月まで、倉敷市のハーバーアイランド埋立地にコバシチドリが滞在した。国内では10例ほどしか確認されておらず、今回は秋に淡路島で見られた個体が飛来したようで、岡山県では初記録である。ユーラシア大陸のツンドラ地帯で繁殖し、北アフリカの狭い範囲で越冬する。稀に日本へは旅鳥、主に幼鳥が渡来する。 (岡山県「野鳥おかやま」NO.177,P12)

・平成21年度ガン・カモ科鳥類生息調査結果報告
 県の委託で1月に県内のカモ類を調査した。支部は独自に11月(狩猟期前)も調査している(括弧内数値)。総計23,390羽(21,523羽)、内訳はホシハジロ7,216(4,033)、オナガガモ3,120(2,566)、ヒドリガモ2,566(3,613)、スズガモ2,212(1,889)、マガモ2,158(1,955)、キンクロハジロ2,094(2,767)、コガモ1,654(1,283)、カルガモ754(1,078)、ハシビロガモ574(822)、オシドリ313(318)、オカヨシガモ287(237)、ヨシガモ242(276)、トモエガモ74(0)、ミコアイサ60(2)等。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.177,P13〜15)

●2010/2 山口県
・見島航路で観察したサンコウチョウ (村本和之)
 02/4/29、見島から萩へ向かう定期船から海上5〜10mを南方向へ飛ぶ、長い尾羽をつけたサンコウチョウ♂1を見る。日本に来るサンコウチョウの越冬場所は中国南部からスマトラ島とされ(1984 桜井良三編 決定版生物大図鑑鳥類 世界文化社)、朝鮮半島から本州へ来る途中と考えられる。見島では春にサンコウチョウの観察例は多い。
(山口県「山口野鳥」NO.42,P3)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.508

●2010/春の巻 弘前
・「蝶々夫人」の駒鳥はコマドリか
・カラスなぜ逃げる
・岩木川河口の葦原の小鳥類
●2010/3 埼玉県
・観察地点の記録に緯度経度を活用しよう 
・2009年秋タカの渡り調査 
●2010/3 南富士
・カメラマンのマナー 
●2010/3 三重県
・三重県のミヤコドリ 
・三重県に飛来したコウノトリ
●2010/3-4 広島県
・ガンカモ調査2009速報
●2010/3 宮崎県
・テグスに泣く野鳥たち
・メジロは1羽しか飼えない、法律よく知って 
・愛鳥週間ポスターコンクール

●2010/春の巻 弘前
・「蝶々夫人」の駒鳥はコマドリか 
 オペラ「蝶々夫人」に「駒鳥が巣をかける頃、あの人は戻ってくる」との歌詞がある。駒鳥はrobinの訳、ヨーロッパコマドリなら市街地でも巣を作る。原作者は米国の作家、コマツグミかも?しかし舞台は長崎、何度も出てくる駒鳥はヒロインの切々たる真情の吐露で、抽象的な意味の歌詞である。
(弘前「初列風切」NO.157,P4〜5)

・カラスなぜ逃げる
 TYN害鳥獣対策研究会が開発したカラス撃退商品名で、フィルムが風で回転し、乱光線が反射する。長期の忌避効果が確認されている由。
http://www.hasehiro.co.jp/karasu.html
(弘前「初列風切」NO.157,P5)

・岩木川河口の葦原の小鳥類
 ここでの弘前大学の調査で分かった事。オオセッカとコジュウリンは繁殖場所が重複している。オオセッカの繁殖場所の一部にコヨシキリの営巣場所がある。オオセッカの給餌の半数近くはクモ目。コヨシキリの給餌は多種。
(弘前「初列風切」NO.157,P6)

●2010/3 埼玉県
・観察地点の記録に緯度経度を活用しよう 
 主な測地系はWGS84(米国):Google Earth、世界測地系:ウオッちず、東京付近では日本測地系と各12秒(約400m)の差がある。日本測地系:POINY TOOL。これらの電子地図で経緯度が分かる。環境や場所名変化しても、観察地点の記録が点で残せる。経緯度を知るツールはGPS内蔵デジタルカメラ、携帯電話、調査・登山用品にもその機能が使えるものあり。参考:国土地理院のHP
(埼玉県「しらこばと」NO.311,P2〜4)

・2009年秋タカの渡り調査
 9/23午前中、小川町の金勝山(標高264m)でサシバ6、ノスリ4、トビ8、ハイタカ1。東松山市の物見山(標高130m)でサシバ5、ミサゴ1。飯能市の天覧山(標高195m)でサシバ4、ハチクマ2、オオタカ1、ノスリ3、トビ5、ハイタカ2。
(埼玉県「しらこばと」NO.311,P4)

●2010/3 南富士
・カメラマンのマナー
 カメラマンにマナー順守を呼び掛ける看板を、富士市の協力を得て設置し、立入規制するロープを張り、水場に立入、終日撮影する姿は無くなった。しかし、ロープ外の植生を傷めるいたちごっこ。次はミルワームを過剰に投与、これはゴミムシダマシの幼虫で、ペットショップで入手できる。これでヒタキ類を呼び寄せる。カラ類はツブ餌やヒマワリを好む。ミルワームは栄養バランスが悪く、カルシュウム不足のため長期給餌で、鳥は動きがおかしくなり死亡する由。このような場面を見かけたら、勇気がいるが、是非声を掛けて頂きたい。
(南富士「さえずり」NO.328,P6)

●2010/3 三重県
・三重県のミヤコドリ 
 三重県の海岸で観察されたミヤコドリは95/3:2羽、98/11:5羽、02/12:16羽、04/2:26羽、06/3:40羽、09/3:57羽、10/1:74羽と増加し、100羽突破するかも。越夏する個体もおり、02/6:3羽、05/6:12羽、08/8:20羽、09/8:14羽を数える。
(三重県「しろちどり」NO.63,P6〜8)

・三重県に飛来したコウノトリ
 09/10/31、豊岡市より放鳥されたコウノトリ♀(4歳)は、神戸市、和歌山県を経由した後、12/29、三重県鳥羽市で死体で見つかった。参考:兵庫県立コウノトリの郷公園
http://www.stork.u-hyogo.ac.jp/
(三重県「しろちどり」NO.63,P9)

●2010/3-4 広島県
・ガンカモ調査2009速報
 12/23を中心に、県内一斉調査した。ヒシクイ5を含み、19種、21,634羽(前年21,875)が記録された。内訳はヒドリガモ6,511、スズガモ2,944、マガモ2,685、コガモ1,794、カルガモ1,664、オシドリ1,497、ホシハジロ1,158、オカヨシガモ784、オナガガモ741、ハシビロガモ656、キンクロハジロ550、ヨシガモ288等。カワウは2,892羽、カイツブリは計1,055羽(カイツブリ641、カンムリカイツブリ399等)。前年記録有のツクシガモは今回未記録、カワウは前年より一気に約1千羽も増加した。
(広島県「森の新聞」NO.167,P4)

●2010/3 宮崎県
・テグスに泣く野鳥たち
 世界で約2000羽のクロツラヘラサギ、宮崎市一ツ場入江で嘴にテグスが巻き付いた写真が1/27の地元新聞に掲載された。衰弱した様子はなく、2/1飛去した。一ツ瀬河口でも昨年末11羽飛来の内、1羽の嘴にテグスがかかり、うずくまっていた。2/2、11羽とも北へ移動した。福岡県では過去3年間で、4羽のクロツラヘラサギがテグスが原因で死んでいる。日本鳥類保護連盟のHPにテグスの害を受けた痛々しい鳥の写真が載っている。テグスを拾って持ち帰る運動を支部でも進めていきたい。
(宮崎県「野鳥だより みやざき」NO.218,P15〜16)

・メジロは1羽しか飼えない、法律よく知って
 野鳥飼養愛好家は西日本、特に九州に多い。野鳥の飼養は主に「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(H14年、通称鳥獣保護法)」で規制される。今は1世帯1羽のメジロ以外は認められない。これを知らない人も多く、違法と知っても罪悪感を持たぬ人も多い。鳥を籠に入れない他の楽しみ方が求められる。野鳥飼養の文化は動物園等で継続されている。商業ベースのブローカー、密猟で稼ぐ、鳴き合せ会のために大量に飼育する等は優先的に取り締まり、個人が知らずに飼っている例は、柔軟な対応で理解を得る必要がある。法の目的は個体や種の保護、生態系の中核地の保護、教育、啓発等である。保護のために、感情的な糾弾を控えて、論理的な説明が求められる。
(宮崎県「野鳥だより みやざき」NO.218,P17〜19)

・愛鳥週間ポスターコンクール
 10/22、09年度の同コンクールが日本鳥類保護連盟主催で開催され、全国小中高校よりの78,515点から連盟会長賞に9点が選ばれた。その中に、本県の中学生の分がある。クジャクが羽を広げ、その中に野鳥の顔が多数描かれている。
(宮崎県「野鳥だより みやざき」NO.218,P20〜21)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.509

●2010/3 東京
・NPO法人リトルターン・プロジェクト
・カンムリウミスズメ
●2010/2 神奈川
・丹沢ブナ党シンポジウム報告
・中西悟堂研究大会報告
・2009関東タカの渡り情報交換会に参加して
●2010/3 大阪
・野鳥ニュース&トピックス
・バードウォッチングで大切なことは
・ヨタカの尾
・日本バードレスキュー協会設立
●2010/3 徳島県
・人工海浜利用に関する要望書を提出
・深刻化する剣山山域におけるシカの食害
●2010/3 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査報告

●2010/3 東京
・NPO法人リトルターン・プロジェクト
 同プロジェクト増田直也代表に聞いた。01年夏、大田区の森ケ崎下水処理場屋上に約2百羽のコアジサシの営巣を発見。水道局や大田区へ屋上に砂利を敷くよう要望し、新聞報道、NHK放映もされた。02年より屋上営巣地整備が始まり、2haで606羽が孵化した。現在6.2haの広さになり、その間3千羽以上が孵化した。ボランティアも累計約7百名となり、昨年はデゴイを過去最高の約1千体設置した。営巣は3年連続しないと言われ、04、06、08年は少なかった。3月末に営巣地整備のボランティアを募集している。当支部は同プロジェクトの団体賛助会員になった。
(東京「ゆりかもめ」NO.653,P18〜19)

・カンムリウミスズメ 
 文化財保護法での天然記念物野鳥の内、地域指定が無いものが28種いる。その中にカンムリウミスズメとアホウドリがおり、海鳥が2種のみは海洋の「生物多様性」が軽視され、海鳥への関心が低いかと心配である。カンムリウミスズメを野鳥の会は重点保護種として保護、調査を進めている。日本近海の固有種であるが、認知度は低い。海上でも鳥を探して見よう。
(東京「ゆりかもめ」NO.653,P23)

●2010/2 神奈川
・丹沢ブナ党シンポジウム報告 (脇田信雄)
 11/15、開催。東京学芸大学の小泉武栄教授よると、カタクリは日本海側多雪地が本拠地で、神奈川では2万年前の氷河期に南下した生きた化石である。地質や地形を視野に入れて自然を読み解く「知的な山歩き」で感動が増すと話された。パネルディスカッションでは、丹沢のブナ枯死の進行、ニホンジカの採食圧による危機的な状況が議論された。ヘアートラップ調査で丹沢にツキノワグマが4、50頭?生息とされた。レース形式で走る山岳耐久レースの問題も指摘された。
(神奈川「はばたき」NO.453,P7)

・中西悟堂研究大会報告
 11/15、第2回同大会が横浜市で行われた。中西悟堂賞で佐渡のトキ保護に尽力された佐藤春雄氏が表彰された。中西悟堂先生の生涯、人柄、今日の自然保護活動の礎を築いた人々を育てた数々のエピソードが紹介された。生態系トラスト協会中村滝男会長より、同先生が野鳥村の理想を掲げ、今日の銃猟規制につながったと説明。当支部でも読書会の開催、著作の紹介を進めると報告。大会宣言「銃猟と銃の所有を禁止し、鳥も人にも安全な社会を」
(神奈川「はばたき」NO.453,P9)

・2009関東タカの渡り情報交換会に参加して
 12/12、東京の立教大学で第3回が開催された。関東でタカの渡りを観察している代表者等40名程集まり、情報交換した。風力発電対策のためのタカ渡り地図作成(バードリサーチ)、飛行高度と距離の測定法(天覧山グループ)、熱上昇気流(サーマル)とタカの渡り(神奈川県県央ふれあいチーム)が報告された。信州ワシタカ調査グループからは白樺峠のサシバの渡り、年々早まっていると報告された。茨城稲敷グループは定点調査ではなく、タカの渡る方向へ観察地を変える方法を説明した。05年に途絶えているタカ渡り全国ネットワーク全国大会、2010年の開催要望が出た。
(神奈川「はばたき」NO.453,P10)

●2010/3 大阪
・野鳥ニュース&トピックス
 環境省は12/22、里山の保護に取り組む市民団体を支援する法案を提出する方針を固めた。地権者と協定を結び易くする目的(12/22 共同通信)。キョクアジサシは年間8万km以上移動する事が欧州の研究チームが突き止めた。地球の周囲4万kmの2倍で、1日670km飛んだ個体もいた(1/12読売)。1月、大阪市に色素が変異した黒いスズメが現れた(1/20産経)。
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/osaka/100120/osk1001200210001-n1.htm
1月、青森県でクマタカの番が解消し、各々が新しい相手と番になった例が津軽ダム猛禽類検討委員会で報告された。死亡せずに番の解消は珍しい(2/4朝日)。
(大阪「むくどり通信」NO.206,P9)

・バードウォッチングで大切なことは
 この趣味がもっと広まり、鳥見が楽しいと思う人が増えること。鳥に興味を持つようになった人は、鳥を守りたい、生息環境を保全したくなるのは、自然の成り行きである。バードウォッチングを広めるには色々な情報発信が必要で、自分が知り得た事、知りたい事、疑問に思う事、気付いた事等を最大限公表するのが大切である。国内外を問わず、情報交換には英語力も強力な道具である。
(大阪「むくどり通信」NO.206,P13)

・ヨタカの尾
 図鑑にはヨタカの尾羽は外側4枚(4対)に白斑があるとある。鳥の尾羽は通常6対であるが、ヨタカは5対(10枚)である。中央の1対はどうなっている?鳥の尾羽中央の1対は目立つ色彩や模様が無いものが多く、尾を閉じると、最外側の羽が一番下になり、中央の一対の左右いずれかが最上部(上側)になる。尾を上側から写す写真にはこの白斑が見えない。この白斑は内外弁にある。写真撮影技術に伴い、このような事までわかる図鑑に進化して欲しい。
(大阪「むくどり通信」NO.206,P15)

・日本バードレスキュー協会設立
   1/4、特定非営利活動法人同協会が大阪に発足した。野生傷病鳥獣の救護、リハビリが目的である。
http://www.web-clover.net/cgi-bin/disp.cgi?fosk02241
(大阪「むくどり通信」NO.206,P20)

●2010/3 徳島県
・人工海浜利用に関する要望書を提出
   2/17、支部は徳島県自然保護協会、パンダクラブ徳島と連名で、徳島県知事とマリンピア沖洲環境調査検討委員会へ要望書を出した。絶滅危惧種ルイスハンミョウの移動先として人工海浜が造成されたが、その整備目的に市民の憩いの場が前面に出され、市民に開放する中途半端な対応はこの事業の目的を駄目にする。調査、研究以外での立入りは禁止すべき。
(徳島県「野鳥徳島」NO.378,P4〜5)

・深刻化する剣山山域におけるシカの食害 
 1/24、シカが増えすぎて困るとの話合いが130名で行われた。剣山での希少植物への影響が深刻であるが、食害から1年以内に柵とネットで防御すれば、再生させられる。シカの駆除は隣県と同日に実施するのがよい。間伐されていない杉檜の林内は餌が無く、シカは剣山国立公園を餌場として利用している。薄暗い人工林では、野鳥生息も大きく空洞化している。
(徳島県「野鳥徳島」NO.378,P6)

●2010/3 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査報告 
 1/9、県下の海岸、河口部を第10回目の一斉調査した。総数はヘラサギ5、クロツラヘラサギ106(成18、若25、不明63)、初めて100羽を超えた。ズグロカモメ343。2月末に熊本市で日本クロツラヘラサギネットワーク報告会、3月には九州大学で国際シンポジウムが予定されている。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.273,P1〜114)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.510

●2010/3 千葉県
・千葉県の鳥の世界で起こっていること
・録音して楽しむ野鳥の鳴声
・渡良瀬川にコクチョウ5羽飛来 (12/17 下野新聞WEB版)
・軽井沢鳥の囀り減少 (1/26 朝日新聞)
●2010/3 滋賀
・琵琶湖水鳥一斉調査2010報告
●2010/3 大阪
・ホオジロの生息状況から見た淀川の自然環境
●2010/3-4 島根県
・島根のレッドデータ種2009
●2010/3-4 愛媛県
・愛媛県の風力発電施設の状況
・シギ・チドリ類ネットワークに選ばれる
・愛媛県のキマユムシクイ
・2010年カモ調査結果

●2010/3 千葉県
・千葉県の鳥の世界で起こっていること
 スズガモは東京湾内に10万羽程度飛来するが、青潮等の影響で餌の欠乏が危惧される。今冬も東京外湾、太平洋岸の中小河川河口、漁港に群が移動して、不安定な状態である。コサギはもともと淡水域が主な生息域であったが、乾田化で今は漁港周辺に、例えば片貝漁港に150羽以上来ている。三番瀬ではこの10年、オオバンが増え、海水域や外海でも見る。九十九里浜の砂浜の侵食で、ミユビシギ激減したが、近年、三番瀬、南房の砂浜で増えている。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P2)

●2010/3 千葉県
・千葉県の鳥の世界で起こっていること
 スズガモは東京湾内に10万羽程度飛来するが、青潮等の影響で餌の欠乏が危惧される。今冬も東京外湾、太平洋岸の中小河川河口、漁港に群が移動して、不安定な状態である。コサギはもともと淡水域が主な生息域であったが、乾田化で今は漁港周辺に、例えば片貝漁港に150羽以上来ている。三番瀬ではこの10年、オオバンが増え、海水域や外海でも見る。九十九里浜の砂浜の侵食で、ミユビシギ激減したが、近年、三番瀬、南房の砂浜で増えている。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P2)

・録音して楽しむ野鳥の鳴声
   2/14の支部総会の講演にて。アマチュア向けの録音機はオリンパスのLS-10、LS-11がよい。ステレオマイクが付いており、更にパラボラ型集音機付けられ、500g程度で片手で扱える。音声編集ソフトが付き、パソコン上で必要な部分の切り出し、バックの不要な音を除去して、野鳥の声だけ取り出せる。
参考:上田ネイチャーサウンド
http://uns.music.coocan.jp/
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P3〜6)

・渡良瀬川にコクチョウ5羽飛来 (12/17 下野新聞WEB版)
 コクチョウは茨城や千葉で自然繁殖しているが、飛来した5羽は人が近づいても逃げず、飼育のものが逃げたのか不明。野生種は豪州原産である。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P13)

・軽井沢鳥の囀り減少 (1/26 朝日新聞)
 野鳥研究家の峯岸典雄さんが軽井沢の別荘で、89年以来の鳥の声録音を分析した結果、この20年間で野鳥の声が激減している事が分かった。90年代は繁殖期の早朝、1時間に16種程度の囀りが聞かれたが、2000年以降は数種程度で、08年には1時間で全く囀りが無い日もあった。別荘周辺での開発による環境変化が大きく影響していると言う。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P13)

●2010/3 滋賀
・琵琶湖水鳥一斉調査2010報告
 1/9〜11、琵琶湖及び周辺の内湖、河川99個所を、滋賀県野鳥の会、湖北野鳥の会と共同で調査した。結果は38種、154,793羽で、内、カモ科は110,828羽で前年より約1万羽減った。内訳はキンクロハジロ26,598、ヒドリガモ17,448、ホシハジロ13,442、マガモ10,180、コガモ8,121、オカヨシガモ5,196、カルガモ4,538、ヨシガモ3,628、オナガガモ2,493、ミコアイサ2,350、スズガモ1,984、ハシビロガモ1,158・・・、ヒシクイ258、コハクチョウ498等。カルガモ前年より29%減は大きい。オオバンは35,323で最大数の種である。その他ハジロカイツブリ2,884、カンムリカイツブリ1,954、カイツブリ577、ユリカモメ1,527、カワウ1,163等となる。オオバンは増加傾向にあったが、今回は約4千羽減った。
(滋賀「におのうみ」NO.20,P10〜15)

●2010/3 大阪
・ホオジロの生息状況から見た淀川の自然環境
 淀川の環境保全の指標に植物と魚類が取り上げられてきた。食物連鎖の上位にある鳥についても選定が必要である。国交省の2006年度「河川水辺の国勢調査」ではホオジロ、セッカ、ヒバリが取り上げられている。今回、淀川でホオジロ、カシラダカ、セッカ、ヒバリをラインセンサス法で調査した。ホオジロ、カシラダカは人の圧力が限度を超えると、その地域に寄り付かなくなり、人がいなくなるのを見計らって、その地に戻って来る鳥とは異なる。河川敷でのホオジロの生息状況は、人の出入りの程度を考慮した望ましい草地の自然度の指標に使えそうである。
(大阪「むくどり通信」NO.206,P5〜8)

●2010/3-4 島根県
・島根のレッドデータ種2009
   飯梨川で毎月、レッドデータ種の出現を調査している。最大数はヨシゴイ2(6/28)、オオタカ3(1/4)、ハヤブサ5(1/4)、ミサゴ9(1/4)、ヒクイナ1(4/4)、タマシギ1(9/3)、マガン165(2/15)、ホシムクドリ22(1/4)、ハイタカ1(10/24)、コチョウゲンボウ1(11/10)、コヨシキリ22(5/4)等。
(島根県「スペキュラム」NO.134,P2)

●2010/3-4 愛媛県
・愛媛県の風力発電施設の状況
   佐田岬半島に現在12基X1500KWがこの3月に運転開始する。これで58基となるが、電力系統につながる風力発電の出力変動が増加すると、既設の発電所での制御が困難になり、周波数等の電力品質に影響を与えるとして、既設系統へつなぐ風力発電の連系可能量を四国電力は規定している。
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P6)

・シギ・チドリ類ネットワークに選ばれる
 西条市の加茂川河口、大明神川河口・高須海岸・新川河口が今回、シギ・チドリ類ネットワーク(正式名称:東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ/東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク)の参加基準を満たす湿地として選ばれた。参加の国際基準は推定個体数の1%の利用、または渡りで0.25%が同時に通過する。
http://www.wwf.or.jp/activities/2010/02/782611.html
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P18)

・愛媛県のキマユムシクイ
 11/23、県内で初のキマユムシクイが撮影された。ムシクイ類は隠蔽種といって、外見上区別ができず、生態学的特徴や遺伝子レベルで種が区別されている。キマユムシクイは以前はP.inornatusという1種のみであったが、最近P.humei、P.mandelliiの2種が認められ、これら3種は見た目での区別は困難で鳴声が異なる。今回記録されたのはP.inornatusで、その他の種は当地で記録される可能性当は低い。鳴声にも注意が必要である。
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P19)

・2010年カモ調査結果
   1/9〜12、県内610個所でカウントした。結果はマガン1、カモ類20,762羽で21,000羽に届かないのは93年以来である。内訳は、マガモ6,276、コガモ5,031、ヒドリガモ4,344、カルガモ1,739、オシドリ1,357、オナガガモ589、ホシハジロ316、ハシビロガモ268、キンクロハジロ219、オカヨシガモ195、ヨシガモ139、ウミアイサ123、トモエガモ121、スズガモ15等。これとは別にカワウは1,216。
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P20)

・録音して楽しむ野鳥の鳴声
 2/14の支部総会の講演にて。アマチュア向けの録音機はオリンパスのLS-10、LS-11がよい。ステレオマイクが付いており、更にパラボラ型集音機付けられ、500g程度で片手で扱える。音声編集ソフトが付き、パソコン上で必要な部分の切り出し、バックの不要な音を除去して、野鳥の声だけ取り出せる。 参考:上田ネイチャーサウンド
http://uns.music.coocan.jp/
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P3〜6)

・渡良瀬川にコクチョウ5羽飛来 (12/17 下野新聞WEB版)  コクチョウは茨城や千葉で自然繁殖しているが、飛来した5羽は人が近づいても逃げず、飼育のものが逃げたのか不明。野生種は豪州原産である。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P13)

・軽井沢鳥の囀り減少 (1/26 朝日新聞)
 野鳥研究家の峯岸典雄さんが軽井沢の別荘で、89年以来の鳥の声録音を分析した結果、この20年間で野鳥の声が激減している事が分かった。90年代は繁殖期の早朝、1時間に16種程度の囀りが聞かれたが、2000年以降は数種程度で、08年には1時間で全く囀りが無い日もあった。別荘周辺での開発による環境変化が大きく影響していると言う。
(千葉県「ほおじろ」NO.347,P13)

●2010/3 滋賀
・琵琶湖水鳥一斉調査2010報告
 1/9〜11、琵琶湖及び周辺の内湖、河川99個所を、滋賀県野鳥の会、湖北野鳥の会と共同で調査した。結果は38種、154,793羽で、内、カモ科は110,828羽で前年より約1万羽減った。内訳はキンクロハジロ26,598、ヒドリガモ17,448、ホシハジロ13,442、マガモ10,180、コガモ8,121、オカヨシガモ5,196、カルガモ4,538、ヨシガモ3,628、オナガガモ2,493、ミコアイサ2,350、スズガモ1,984、ハシビロガモ1,158・・・、ヒシクイ258、コハクチョウ498等。カルガモ前年より29%減は大きい。オオバンは35,323で最大数の種である。その他ハジロカイツブリ2,884、カンムリカイツブリ1,954、カイツブリ577、ユリカモメ1,527、カワウ1,163等となる。オオバンは増加傾向にあったが、今回は約4千羽減った。
(滋賀「におのうみ」NO.20,P10〜15)

●2010/3 大阪
・ホオジロの生息状況から見た淀川の自然環境
 淀川の環境保全の指標に植物と魚類が取り上げられてきた。食物連鎖の上位にある鳥についても選定が必要である。国交省の2006年度「河川水辺の国勢調査」ではホオジロ、セッカ、ヒバリが取り上げられている。今回、淀川でホオジロ、カシラダカ、セッカ、ヒバリをラインセンサス法で調査した。ホオジロ、カシラダカは人の圧力が限度を超えると、その地域に寄り付かなくなり、人がいなくなるのを見計らって、その地に戻って来る鳥とは異なる。河川敷でのホオジロの生息状況は、人の出入りの程度を考慮した望ましい草地の自然度の指標に使えそうである。
(大阪「むくどり通信」NO.206,P5〜8)

●2010/3-4 島根県
・島根のレッドデータ種2009
   飯梨川で毎月、レッドデータ種の出現を調査している。最大数はヨシゴイ2(6/28)、オオタカ3(1/4)、ハヤブサ5(1/4)、ミサゴ9(1/4)、ヒクイナ1(4/4)、タマシギ1(9/3)、マガン165(2/15)、ホシムクドリ22(1/4)、ハイタカ1(10/24)、コチョウゲンボウ1(11/10)、コヨシキリ22(5/4)等。 (島根県「スペキュラム」NO.134,P2)

●2010/3-4 愛媛県
・愛媛県の風力発電施設の状況
   佐田岬半島に現在12基X1500KWがこの3月に運転開始する。これで58基となるが、電力系統につながる風力発電の出力変動が増加すると、既設の発電所での制御が困難になり、周波数等の電力品質に影響を与えるとして、既設系統へつなぐ風力発電の連系可能量を四国電力は規定している。
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P6)

・シギ・チドリ類ネットワークに選ばれる
 西条市の加茂川河口、大明神川河口・高須海岸・新川河口が今回、シギ・チドリ類ネットワーク(正式名称:東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ/東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク)の参加基準を満たす湿地として選ばれた。参加の国際基準は推定個体数の1%の利用、または渡りで0.25%が同時に通過する。
http://www.wwf.or.jp/activities/2010/02/782611.html
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P18)

・愛媛県のキマユムシクイ
   11/23、県内で初のキマユムシクイが撮影された。ムシクイ類は隠蔽種といって、外見上区別ができず、生態学的特徴や遺伝子レベルで種が区別されている。キマユムシクイは以前はP.inornatusという1種のみであったが、最近P.humei、P.mandelliiの2種が認められ、これら3種は見た目での区別は困難で鳴声が異なる。今回記録されたのはP.inornatusで、その他の種は当地で記録される可能性当は低い。鳴声にも注意が必要である。
(愛媛県「コマドリ」NO.195,P19)

・2010年カモ調査結果
   1/9〜12、県内610個所でカウントした。結果はマガン1、カモ類20,762羽で21,000羽に届かないのは93年以来である。内訳は、マガモ6,276、コガモ5,031、ヒドリガモ4,344、カルガモ1,739、オシドリ1,357、オナガガモ589、ホシハジロ316、ハシビロガモ268、キンクロハジロ219、オカヨシガモ195、ヨシガモ139、ウミアイサ123、トモエガモ121、スズガモ15等。これとは別にカワウは1,216。 (愛媛県「コマドリ」NO.195,P20)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.511

●2010/3 オホーツク
・ヒシクイ
●2010/2 佐渡
・佐渡島鳥類目録
●2010/3 新潟県
・スズメの個体数変化を調べる
・雪国の鳥を訪ねて
・サシバの求愛行動
●2010/3 奥多摩
・ハマシギ
●2010/3 富士山麓
・全国支部・ブロック代表者会議(仮称)に参加して
・富士山の「犬」事情
・H21年度ガンカモ調査結果
●2010/2 静岡
・リゾモルファ
・ガンカモ調査報告
●2010/3 静岡
・2009年度全国ブロック・支部連絡会報告
●2010/3 香川県
・21年度ガンカモ類の県下一斉調査の結果

●2010/3 オホーツク
・ヒシクイ
 日本に来るヒシクイはロシア極東やカムチャッカから千島列島を経由し、北海道の湖沼で休息後、宮城県等の太平洋側で越冬する。繁殖地はツンドラの開けた湿地である。亜種オオヒシクイはカムチャッカからオホーツク海を移動し、サハリンのアニワ湾、北海道のサロベツ原野に達し、ウトナイ湖等で休息し、秋田県等の日本海側で越冬する。繁殖地は森林と河川が入り込んだタイガ地方である。マガンは宮島沼からウトナイ湖、秋田県を経由し宮城県で越冬が多く、亜種オオヒシクイと渡りのルートが重なる。
(オホーツク「ばあどこおる」NO.274,P5)

●2010/2 佐渡
・佐渡島鳥類目録
 05年に発行した「佐渡島鳥類目録」は、その後新しく観察された14種が追加され、目録補遺を出した。佐渡島の鳥類は18目62科347種、繁殖種91種、希少種22種となった。
(佐渡「いそひよ」NO.20,P1〜9)

●2010/3 新潟県
・スズメの個体数変化を調べる
 09年、上越教育大学構内でラインセンサス法で調べた。結果は5月第4週から急激に増加し、幼鳥も見られる。3月に比べ7月は2.3倍に増えた。7月第4週から急減し、秋、冬は一定数であった。冬は群が大きくなり、3,4月はペアで、6,7月は3〜7羽の家族群が多く見られた。
(新潟県「新潟県支部報」NO.69,P6)

・雪国の鳥を訪ねて
 1/24の研究発表会より3件。ウミアイサの求愛行動は「かまえ」「くびふり」「水はね」等があり、エクリプスでも求愛行動が見られた。マガンの塒は渡来初期は荒れていない海上で、厳冬期は田圃である。ブナ帯では夏鳥は雪が消えるに伴い高い標高に移動し、カワセミは冬季でも見られるようになった。
(新潟県「新潟県支部報」NO.69,P7)

・サシバの求愛行動
 09/4/3、阿賀町でサシバを見る。棚田を見下ろす枝に止まり、飛び降りて畔でヤマアカガエルを捕えた。もう1羽が現れ、地上でカエルを受け取る求愛行動が見られた。その後、2羽は離れて枝に止まり、1羽がもう1羽の背後から交尾行動をした。尾を上げていないので、擬交尾と思われる。その間3秒。
(新潟県「新潟県支部報」NO.69,P8〜9)

●2010/3 奥多摩
・ハマシギ
 奥多摩支部のフィールドでは15年程前には多摩川で100羽以上のハマシギの編隊飛翔が見られたが、最近は殆ど確認できない。多摩川の昭和堰では94/1〜4に100羽前後、95/1には20羽前後、その後は殆ど見られず、羽村堰で1〜3羽が記録される程度である。同じ場所で見られたユリカモメも時を同じくして姿を消した。ハマシギは三番瀬では8月下旬から渡来が始まり、腹の黒斑は4月上旬から出始め、5/20頃、繁殖地へ向かう。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.193,P10〜11)

●2010/3 富士山麓
・全国支部・ブロック代表者会議(仮称)に参加して
 探鳥会への一般・非会員の参加促進の工夫についてが議題になった。実施例として、自然を楽しみながら散策し、鳥、花、植物を見て、その時々に詳しく知りたい人は知っている人の話を訊くスタイルで、探鳥会の「鳥おたく」の感じが無い。鳥見はエコライフ初めの一歩、自然を楽しみ、発見したい気持ちを大切にする。生涯学習の一環として探鳥指導。身近な自然とのふれあいを中心に、型にはまらない自然との付き合いを目指す。
(富士山麓「野鳥の声」NO.130,P5)

・富士山の「犬」事情
 1年以上人に飼われ捨てられた犬を「ノラ」と呼び、生後直ぐ捨てられ、野生が目覚める生活で成長した犬を「ヤケン」と呼ぶ。ヤケンは絶対に吠えない、めったに走らず、エネルギーを無駄に消費しない。ヤケンのリーダーは攻撃に加わらず、戦況を見守り、子分へ指示を出す。富士の裾野に5つのヤケン集団があり、獲物であるキツネやノウサギが冬に山を降りると、後を追い下る。
(富士山麓「野鳥の声」NO.130,P6)

・H21年度ガンカモ調査結果
 1/16、河口湖と山中湖で定点調査した。河口湖ではカモ類897羽(前年より240羽増)、山中湖では472羽(昨年並)であった。共にマガモが約4割、河口湖ではキンクロハジロ、ホシハジロが多く(計約4割)、山中湖ではカワアイサが多い(約3割)。山中湖ではカルガモ記録されず。
(富士山麓「野鳥の声」NO.130,P8〜9)

●2010/2 静岡
・リゾモルファ
 アオジの古巣を失敬し、産座を見ると、細いエナメル線みたいなものがある。図鑑にアオジ、マミジロ、ルリビタキ等は産座に蘚類、細根、獣毛、羽毛、リゾモルファ等を敷くとある。キノコの菌糸は複雑に束になり、菌子束となり、更に維管束植物の根のようになったものを根状菌子束(リゾモルファ)と呼ぶ。
(静岡「野鳥だより」NO.371,P2)

・ガンカモ調査報告  2010年、県内40個所の調査結果は、カワウ1,120、バン26、オオバン343、マガン2、カモ類合計5,911羽で内訳はヒドリガモ1,443、コガモ1,438、カルガモ918、マガモ562、キンクロハジロ385、オナガガモ379、ホシハジロ241、ヨシガモ134、オカヨシガモ130、スズガモ121等。
(静岡「野鳥だより」NO.371,P3〜6)

●2010/3 静岡
・2009年度全国ブロック・支部連絡会報告
 1/30、31、川崎市で開催された。初日は海鳥に関する講演、報告がされた。2日目は「探鳥会への参加促進」「新制度移行」「会員減少に対する対策」等で意見交換された。退会者数は以前と変わらず、入会者数が減ったため、会員減少と説明あるが、具体的な対応は見出せず。各支部の地道な努力が近道の感である。会員増加のための普及活動は幹事のストレスとなるので、行わない支部もある。会員減少で財団本部の責任追及の声もあった。今後もこの連絡会を(仮称)「日本野鳥の会連携全国総会(愛称:B91)」で年1回開催する事を確認したが、名称、愛称共不評であった。今回、全国90支部中、出席が26支部では「全国」の名称は?である。
(静岡「野鳥だより」NO.371,P2)

●2010/3 香川県
・21年度ガンカモ類の県下一斉調査の結果
 1/3〜11、県下177個所で調査した。カモ類が17種、18,744羽であった。08年の23,379羽をピークに今回も前年より減った。内訳はヒドリガモ4,512、マガモ3,306、ホシハジロ2,566、コガモ2,355、キンクロハジロ1,301、ハシビロガモ1,294、オナガガモ1,156、カルガモ756、オシドリ479、ミコアイサ350等。ヒドリガモ、ホシハジロ、ハシビロガモは前年より減少が大きい。地況別では人造湖(1111ha):13,102羽、海(2813ha):857羽、河口(669ha):2,652羽、ダム湖(242ha):403羽、河川(237ha):1,705羽等
。 (香川県「かいつぶり」NO.314,P1〜2)

(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)

事務局からのお知らせなど

■平成21年度第5回理事会(定例)議事録■

【日時】平成22年2月20日(土)14:00〜16:55
【会場】(財)日本野鳥の会 西五反田事務所会議室 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル3F 
【現在理事数】17名(うち出席理事16名)
【出席理事】
柳生 博、佐藤 仁志、鈴木 君子、吉田 新、滑志田 隆、安西 英明、飯塚 利一、土屋 正忠、 花田 行博、小室 智幸、河地 辰彦、西村 眞一、高木 清和、川瀬 浩、日比野 政彦、野 茂樹 (以下委任状出席1名) 磯崎 博司 /以上16名、
【来賓】
塚本 瑞天(環境省自然環境局野生生物課課長) /以上1名
【傍聴】
山本 幸((財)日本野鳥の会職員労働組合書記)/以上1名
【事務局】
岩下路子(総務室室長)、小林豊(会員室室長)、小林篤六(普及室室長)、葉山政治(自然保護室室長)、富岡辰先(サンクチュアリ室室長)、箱田敦只(人材育成PJ担当)、古南幸弘(自然保護室室長代理)、奥田秋穂(総務室経理人事グループチーフ)、五十嵐真(総務室総務グループチーフ)、小川富由美(総務室員)、田中綾(総務室員)/以上11名 (出席者合計29)

 開会に先立ち、「NEC学生バードソン2009」の実行委員会(深澤真梨奈実行委員長及び源関絢事務局長)より当会カンムリウミスズメ保護事業に対する寄付金の贈呈が行われた。

14:00開会
会長挨拶
柳生博会長より、3年に亘る公益法人制度改革に関する取り組み状況等の報告と挨拶があった。
来賓挨拶
環境省自然環境局野生生物課塚本瑞天課長より、今年10月に名古屋で開催される「生物多様性条約第10回締約国会議」に向けて、引き続き力添えほしい旨の挨拶があった。
会務報告
鈴木君子専務理事より、野鳥保護区の拡充等直近の事業に関する取り組み状況や、会員数は微減傾向が続いているが寄付が伸びていること等会員数及び財政状況に関する会務報告があった。
飯塚利一事務局長より、理事現在数17名中、出席16名、委任状出席1名の17名となり、寄付行為第27条に基づき本理事会は成立している旨の報告があった。 また、寄付行為第30条に基づく議事録署名人には、高木清和理事と川瀬浩理事が選任された。

第1号議案 平成22年度事業計画及び予算案承認の件
 飯塚事務局長及び各室長より、2年目となるカンムリウミスズメ保護事業として伊豆諸島での一斉調査等を行うこと、「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」第二弾を知床の野鳥保護区にて実施すること、生物多様性条約締約国会議に関連しIBA事業の認知度向上に向けた働きかけを行うこと、絶滅のおそれのある種に関する取り組みのうちチュウヒについて全国的な分布調査等を行うこと、「ヒナを拾わないで!!」キャンペーンは全国公立小学校へ働きかけを行うこと、「野鳥」誌は合併号を一回増やし年10回発行とすること等、平成22年度事業計画に関する説明があった。引き続き平成22年度予算案について、特定預金の取崩し等を行い、最終的に当期収支均衡の予算となったこと等の説明があった。
 「野鳥」誌について、西村眞一理事より合併号発行による経費削減効果に関する質問、河地辰彦理事ほかより野鳥誌の毎月発行や充実を求める意見、日比野政彦理事より今後の計画に関する質問があった。これらに対して、小林豊会員室長より、過去に発行数減と会員数減に相関関係は見られなかったこと、読者による評価は賛否両論あり会員層の多様化が進んでいるとみられること、最多の退会理由は高齢であること、新規入会者の拡大を目的に2006年12月より「Toriino」の定期刊行を行っている等の説明があった。
 日比野政彦理事より、平成22年度予算では、当期収支赤字の一部を特定資産取崩収入で補っており、単年度収入額を超えた事業規模を維持し、入会者や寄付者増につなげていくとの覚悟をもって予算案を承認したい旨の発言があった。
花田行博理事より特定資産期末額に関する質問、高木清和理事より職員の昇給に関する質問、高野茂樹理事より「Strix」復刊に関する質問があった。
以上の審議の結果、第1号議案について賛否を問い、異議なく承認された。

第2号議案 新制度における「定款」案承認の件
 五十嵐真総務室総務グループチーフより、本議案は寄付行為第33条に基づき理事現在数の3/4以上の承認が必要であること、公益財団法人としての登記を停止条件とした承認を得たいこと、また骨子案からの変更点と付則に記載された移行後の最初の代表理事及び会計監査人、評議員に関する説明があった。
 川瀬浩理事を始めほかの理事より、支部の規約改正に関するスケジュール等について質問があった。また花田理事より定款案第37条2項の内容について質問があり、岩下路子総務室長より、公益法人として寄付金優遇措置を受けるために必要な規定である旨の回答があった。
 日比野理事より新たな顧問制度の趣旨に関する質問があり、佐藤仁志副会長より機能別に顧問及び参与の2つに分けたとの回答があった。
以上の審議の結果、第2号議案について原案通り承認し、細部の修正は事務局へ一任することが、3/4以上の賛成を得て承認された。

第3号議案 評議員の選出の件
 これまでの理事会における次期評議員に関する方針決定に基づき、五十嵐総務グループチーフより、人数は27名で全て重任であること、任期は2010年4月1日から公益財団法人としての移行登記完了までであること等の説明があった。
審議の結果、第3号議案について候補者の信任を問い、27名の全候補者が満場一致で評議員に選出された。全評議員の氏名と任期は下記のとおり。

■ブロック選出評議員候補者(14名)
 北海道ブロック   山田 三夫、 盛田 徹
 東北ブロック    児山 章二
 関東ブロック    池野 進、  橋口 長和
 東京支部      川端 一彦  中部ブロック    石部 久、  伴野 正志
 近畿ブロック    鈴木 博、  納家 仁
 中国・四国ブロック 山橋 良治、 丸山 健司
 九州・沖縄ブロック 前田 幹雄、 広塚 忠夫

■学識経験者評議員候補者(13名)
 芦ア 治、 安藤 正治、伊藤 勝、 上田 恵介、遠藤 孝一、川村 研治、国松 俊英、
 曽我 千文、 中村 桂子、蓮尾 純子、樋口 隆昌、松田 道生、横山 隆一

任期:平成22年4月1日〜公益財団法人への移行登記まで

第4号議案 野鳥保護区新規購入の件
富岡辰先サンクチュアリ室長より、斜里郡斜里町のシマフクロウ生息地を野鳥保護区として購入する件について、購入目的や候補地の概要等の説明があった。
花田理事より、議案資料としてより詳細な地理情報を提供すべきとの意見があった。
以上の審議の結果、第4号議案について賛否を問い、異議なく承認された。

第5号議案 新制度における「会員規程」案及び「役員及び評議員の報酬等
並びに費用に関する規程」案承認の件

五十嵐総務グループチーフより、本議案は公益認定申請のために必要とされる資料となること、公益財団法人としての登記を停止条件とした承認を得たいこと、また現行規程からの改正点について説明があった。
日比野理事より、常勤役員の報酬について報酬総額を規程上に記載する必要があるのかとの質問があり、五十嵐総務グループチーフより、定款上に記載するか評議員会の決議によって定めることが法の要請であるとの回答、佐藤副会長より、実際の支給額は当会のホームページ上で公表する予定である旨の回答があった。
以上の審議の結果、第5号議案について原案通り承認し、細部の修正は事務局へ一任することが承認された。

第6号議案 「就業規程」改正案承認の件
 奥田秋穂総務室経理人事グループチーフより、法改正を反映した規程の改正を行うこと、育児休業に関して新設細則にて具体的な手続き等を定めるとしたこと等の説明があった。
 河地理事よりフレックスタイム制の導入予定はあるのかとの質問があり、岩下総務室長及び飯塚事務局長より今後の検討課題としたい、との回答があった。
以上の審議の結果、第6号議案について賛否を問い、異議なく承認された。

報告事項
1.平成21年度事業の進捗及び決算見込みの件
岩下総務室長より、寄付の増加が見込まれるため、決算時収支差額は少し上向く予定である等、第1号議案とあわせて説明があった。
2.平成21年度臨時理事会の表決結果の件
事前に送付した資料の通りであり、詳細な説明は省略された。
3.公益法人制度改革への対応の件
五十嵐総務グループチーフより、前回の理事会以降の新制度への対応状況について、「最初の評議員の選定に関する選定委員会」にて評議員候補者7名が選定されたこと等、第2号議案とあわせて報告があった。
4.WINGの近況報告の件
飯塚事務局長より、WINGは地域に根ざした施設にするため、国際の二文字をとり、「鳥と緑の日野センター」に改称したこと、主に市民を対象にした「野鳥講座」の実施や日野市の野鳥に関する小冊子の作成配布を行い、これまで以上に日野市や市民との良好な関係構築を図っていく旨の報告があった。
小室智幸理事より施設老朽化対策に関する質問があり、飯塚事務局長より修繕積立金による修繕を逐次行っているとの回答があった。また西村理事より蔵書を活用すべきとの意見があり、飯塚事務局長より閲覧コーナーを設置する等検討中であるとの回答があった。
5.その他
 古南幸弘自然保護室室長代理より、生物多様性条約締約国会議に向けて、湿地とチュウヒをテーマにしたイベントの企画、CBD市民ネットワーク等を通じた活動のアピール、バードライフ・インターナショナルのパートナー団体としての活動等を精力的に行っていきたい旨の発言があった。
以上により、16時55分、全ての議事審議及び報告が終了した。  上記の議事を明らかにするため議事録を作成し、議長及び出席理事の名において記名、捺印する。

平成22年4月22日
財団法人日本野鳥の会
平成21年度第5回理事会

 議 長  柳生 博
 議事録署名人  高木 清和
 議事録署名人  川瀬 浩


■平成21年度第2回評議員会(定例)議事録■

【日時】平成22年3月13日(土)14:00〜17:08
【会場】 大崎第二地域センター・区民集会所 第1、第2集会室
東京都品川区大崎2-9-4 大崎ウエストシティタワーズ
【評議員現在数】27名(うち出席評議員数:24名)
【出席評議員】敬称略
■ブロック推薦評議員
【北海道ブロック】  山田 三夫、 盛田 徹
【東北ブロック】   児山 章二
【関東ブロック】   池野 進、  橋口 長和
【東京支部】     川端 一彦
【中部ブロック】   石部 久、 伴野 正志
【近畿ブロック】   鈴木 博、 納家 仁
【中国・四国ブロック】山橋 良治、丸山 健司
【九州・沖縄ブロック】前田 幹雄、広塚 忠夫
■学識経験者評議員
伊藤 勝、上田 恵介、遠藤 孝一、国松 俊英、曽我 千文、
中村 桂子、蓮尾 純子、樋口 隆昌、松田 道生、横山 隆一 /以上24名
【欠席評議員(委任状提出あり)】
■学識経験者評議員
 芦ア 治、安藤 正冶、川村 研治/以上3名
【出席執行役員】
 柳生 博、佐藤 仁志、鈴木 君子、吉田 新、滑志田 隆 以上5名 /以上5名
【出席監事】敬称略
 高松 健比古/以上1名
【傍聴】敬称略
 田邉 八州雄(埼玉県支部)、/以上1名
【事務局】
飯塚利一(事務局長)、安西英明(主席研究員)、小林豊(会員室長)、小林篤六(普及室長)、葉山政治(自然保護室長)、富岡辰先(サンクチュアリ室長)、箱田敦只(人材育成PJ担当)、古南幸弘(自然保護室長代理)、岩下路子(総務室長)、五十嵐真(総務室総務グループチーフ)、奥田秋穂(総務室人事経理グループチーフ)、田中綾(総務室総務グループ)、小川富由美(総務室総務グループ)、横田智(総務室経理人事グループ)、渡辺順子(総務室経理人事グループ) /以上15名
出席者合計46名

 開会に先立ち、1月8日にご逝去された伊藤信義評議員に対し黙祷をささげた。

14:02 開会
 飯塚利一事務局長より、評議員現在数27名のうち、委任状を含め27名の出席を得て、寄付行為第32条第6項および第27条に基づき、本評議員会成立の旨報告があった。

会長挨拶
 柳生博会長より、本年11月頃の公益法人登記を目指している公益法人制度改革に関する取り組み状況等の報告と挨拶があった。

議長団紹介
 飯塚事務局長より、従前の決定に基づき議長として松田道生評議員、副議長として川端一彦評議員が紹介された。

傍聴者承認 
 松田議長より、傍聴希望者の紹介があり、本評議員会の傍聴が承認された。

議事日程承認
 遠藤孝一幹事会代表幹事より、3月6日幹事会を開催し本評議員会の議事等について審議したこと、本日の議事にかかる概ねの時間配分案が示され、異議なく了承された。

会務報告
 鈴木君子専務理事より、最近の事業に関する取り組み状況、会員数及び財政状況等、一連の会務報告があった。

議事録署名人選出
 寄付行為第32条第6項および第30条に基づき、児山章二評議員と上田恵介評議員を議事録署名人として選出した

●議案審議
第1号議案 平成22年度事業計画及び予算案の同意の件
 飯塚事務局長および各室長より、2年目となるカンムリウミスズメ保護事業として伊豆諸島での一斉調査等を行うこと、「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」の第二弾を知床の野鳥保護区にて実施すること、生物多様性条約締約国会議に関連し「IBA白書2010」の発行およびシンポジウムを計画中であること、休刊中の「Strix」は2011年の復刊に向け準備すること、「グリーンホリデー」プログラムを引き続き行うこと、「野鳥」誌は合併号を一回増やし年10回発行とすること等、平成22年度事業計画に関する説明があった。引き続き平成22年度予算案について、特定預金の取崩し等を行い、最終的に当期収支均衡の予算となったこと等の説明があった。

 シマフクロウ保護事業に関して、横山隆一評議員より保護区拡充とあわせて交通事故死への対策等の短期的効果を発揮する施策も実施すべきとの意見、池野進評議員及び川端一彦評議員より会員増につながるよう情報発信の仕方や戦略の更なる工夫を求める意見があった。

 モニタリングサイト1000事業に関して、横山評議員より調査結果の活用に関する質問、広塚忠夫評議員より当会とバードリサーチとの役割分担について質問があった。

 会員増や財政状況改善に向けて、石部久評議員や曽我千文評議員より野鳥誌の充実を求める意見、橋口長和評議員ほかより赤字事業の縮小等を求める意見、また、「Toriino」に入会申込書を添付する、支部の探鳥会で個別事業への寄付集めをするといったアイデアが出された。これらに対して、佐藤仁志副会長より執行部として改善策の検討を行っている旨回答があった。

 以上の審議をふまえ、第1号議案について賛否を問い異議なく同意された。

第2号議案 監事選出の件
 岩下路子総務室長より、伊藤直人監事の2月8日辞任意向の表明を受けて、寄付行為第16条第1項及び第18条第2項に基づき、後任監事を評議員会で選任すること及び任期途中で選任した場合は退任者の在任期間となるため2010年3月31日までの任期となること、候補者の門司和夫氏に関する略歴等の説明があった。門司氏の抱負を読む時間を1分間取り、その後、横山評議員より新監事選出後に執行役員と公益事業を行う団体としての経営方法を話し合うべきであるとの意見があった。

 松田議長より、選挙について、投票用紙は無記名とし「○」のみが信任となること、議決は寄附行為第32条第6項および第28条により出席評議員の過半数の賛成をもって承認とする旨の説明があり、投票に入った。開票の結果、満場一致により門司氏が監事に選出された。

第3号議案 新制度における「定款」案承認の件
 五十嵐真総務グループチーフより、本議案は寄付行為第33条に基づき評議員現在数の3/4以上の議決が必要であること、公益財団法人としての登記を停止条件とした承認を得たいこと、また骨子案からの変更点と付則に記載された移行後の最初の代表理事および会計監査人、評議員に関する説明があった。

 広塚評議員より活動地域を母体としない連携団体を検討してほしい意見があり、佐藤副会長より今回の改正は公益法人制度の改革に伴う点のみとし、提案の件は移行完了後に検討したいとの回答があった。

   橋口評議員より新評議員7名の略歴紹介を求める質問、川端評議員より第5条財産の種別の会費の位置付けに関する質問があった。

 以上の審議をふまえ、第3号議案について原案通り承認し、細部の修正は事務局へ一任することが、3/4以上の賛成を得て承認された。

第4号議案 新制度における「会員規程」案及び
「役員及び評議員の報酬等並びに費用に関する規程」案承認の件

 五十嵐総務グループチーフより、本議案は公益認定申請のために必要とされる資料となること、公益財団法人としての登記を停止条件とした承認を得たいこと、また現行規程からの改正点について説明があった

 審議の結果、第4号議案について原案通り承認し、細部の修正は事務局へ一任することが承認された。

第5号議案 役員選出の件
 これまでの評議員会における次期理事及び監事選出に関する方針決定に基づき、五十嵐総務グループチーフより、人数は理事17名、監事2名で全て重任であること、任期は2010年4月1日からであること等の説明があった。また、これまでの方針に基づき本年11月頃予定の公益財団法人としての登記完了を以って退任いただく理事の方々は、就任承諾書をいただく際に登記完了と共に辞任する旨の確約書を併せいただく予定である等の説明があった。

 松田議長より、選挙について、投票用紙は無記名とし「○」のみが信任となること、議決は寄附行為第32条第6項および第28条により出席評議員の過半数の賛成をもって承認とする旨の説明があり、投票に入った。開票の結果、賛成過半数により、19名の全候補者が役員に選出された。全役員の氏名と任期は下記のとおり。

■ブロック選出理事(8名)
北海道ブロック   花田 行博
東北ブロック    小室 智幸
関東ブロック    河地 辰彦
東京支部      西村 眞一
中部ブロック    高木 清和
近畿ブロック    川瀬 浩
中国・四国ブロック 日比野 政彦
九州・沖縄ブロック 高野 茂樹

■学識経験者理事(9名))
磯崎 博司、佐藤 仁志*、鈴木 君子、土屋 正忠、 滑志田 隆、柳生 博、吉田 新*、飯塚 利一*、 安西 英明*

■監事(2名) 高松 健比古、門司 和夫

任期:平成22年4月1日〜公益財団法人への移行登記まで(除:4名の執行役員*)

●報告事項
1.平成21年度事業の進捗及び決算見込みの件
 第1号議案とあわせて事業の進捗状況及び決算見込の概要が報告された。

2.公益法人制度改革への対応の件
 第3号及び第4号議案とあわせて前回評議員会以降の対応状況が資料に基づき報告された。

3.WINGの近況報告の件
飯塚事務局長より、WINGは地域に根差した施設にする為「鳥と緑の国際センター」から「鳥と緑の日野センター」に名称変更したこと、日野市と良好な関係構築を行っていること、今後日野市および日野市民とのWING協働利用を推進していきたい旨の報告があった。

●質問・意見交換等
 曽我評議員より、事業の外注に関連し当会の目指すべき職員像が不明瞭であるとの意見、橋口評議員より緊急連絡先を内側に記載した探鳥会用ネームプレートの紹介等があった。

 また、児山評議員よりWINGの平成22年度修繕費600万円の内容に関する質問、中村桂子評議員より会員獲得のため一般市民対象の探鳥会を支部定例で行う、上田恵介評議員より探鳥会を現会員の未婚の子供の婚活の場とするアイデアが出された。

 以上により、17時08分、平成21年度第2回評議員会(定例)(第44回)は終了した。
 上記の審議を明確にするため、この議事録を作成し、議長および議事録署名人の名において署名、捺印する。

平成22年4月12日 
財団法人 日本野鳥の会
  評議員会議長 松田 道生
  議事録署名人 児山 章二
  議事録署名人 上田 恵介


事務局からのお知らせなど

サンクチュアリ室より

■カンムリウミスズメPJ 初めての一斉調査を実施、441羽を確認!■

 4月は伊豆諸島北部海域のカンムリウミスズメの分布と個体数を明らかにするために、伊豆諸島北部の4島(新島、神津島、三宅島、御蔵島)周辺と、伊豆半島の神子元島(みこもとじま)周辺海域で同時に5隻の調査船を使い、一斉での洋上調査を初めて試みました。その結果、4月6日に441羽、4月20日に321羽を確認しました。いずれも新島と神津島の海域に多く出現しました。これほどの規模でカンムリウミスズメの個体数を調査したことは今までに無く、貴重な結果となりました。また、一斉調査以外の洋上調査では、御蔵島の南西約35kmに位置する藺灘波島(いなんばじま)および八丈島での洋上調査を初めて行いました。

 洋上での調査とあわせて繁殖地での営巣調査も実施しました。実施した場所は、伊豆半島・神子元島、神津島・?苗島(ただなえじま)、八丈島・小池根(こじね)です。このうち神子元島と?苗島では夜間の上陸調査を実施しました。結果、?苗島では営巣確認はできませんでしたが、島へ戻ってきた複数の成鳥を観察し、うち1羽に足輪標識を装着しました。また、複数個所の岩場で鳴き合う声を確認することができました。神子元島では営巣確認や痕跡発見はできず、ネズミ類の生息痕跡も確認できませんでした。小池根でも営巣確認はできませんでしたが、カンムリウミスズメと思われる死体を4個、卵の殻を5個確認しました。いずれも何者かに捕食された様子でした。

 4月の調査では、伊豆下田フィッシングの喜久丸、みこもと丸、新島の浜庄丸、神津島の萬作丸、三宅島の北洋丸、大和丸、第三松丸、八丈島の第11優宝丸、優宝丸のご協力をいただきました。

A.洋上の個体数調査
1.一斉調査

【場所】 伊豆諸島北部4島(新島、神津島、三宅島、御蔵島)と伊豆半島・神子元島の周辺海域
【方法】 チャーター漁船でカンムリウミスズメが集まっていそうな海面を航行しながら、目視した個体をカウント(ダブルカウントを避けるよう航行コースをとる)
<第1回>
【調査員】 当会職員16名、学生ボランティア2名、写真家2名
【日程と結果】 4月6日 成鳥441羽
内訳:新島335羽、神津島34羽、三宅島32羽、御蔵島6羽、伊豆半島34羽
<第2回>
【調査員】 当会職員14名、学生ボランティア2名
【日程と結果】 4月20日 成鳥321羽
内訳:新島108羽、神津島120羽、三宅島3羽、御蔵島0羽、伊豆半島90羽

2.個別調査
(1)伊豆半島

【場所】 伊豆半島・神子元島周辺海域
【方法】 上陸調査のため渡船で往復する際に目視した個体をカウント
【調査員】 当会職員3名
【日程と結果】 4月7日
8:49〜9:22 観察できず
13:55〜14:20 観察できず
(2)三宅島
【場所】 三宅島西側の大野原島(三本岳)にかけてと三宅島南側の海域
【方法】 チャーター漁船でカンムリウミスズメが集まっていそうな海面を航行しながら、目視した個体をカウント(ダブルカウントを避けるよう航行コースをとる)
<第1回>
【調査員】 当会職員5名、学生ボランティア2名
【日程と結果】 4月21日 成鳥2羽
<第2回>
【調査員】 当会職員4名、ボランティア2名
【日程と結果】 4月26日 成鳥125羽
(3)藺灘波島
【場所】 御蔵島の南西約35kmに位置する藺灘波島(いなんばじま)の周辺と三宅島から往復する海域
【方法】 三宅島自然ふれあい友の会と共同でチャーターした漁船で三宅島を出港し、目視した個体をカウント。ダブルカウントを避けるために往路と復路は5kmほどの距離をとった
【調査員】 当会職員2名、三宅島自然ふれあい友の会会員7名
【日程と結果】 4月18日 5羽
(4)八丈島
【場所】 八丈島西側沖、八丈小島を中心とした周辺海域
【方法】 チャーター漁船でカンムリウミスズメが集まっていそうな海面を航行しながら、目視した個体をカウント(ダブルカウントを避けるよう航行コースをとる)
【調査員】 当会職員3名
【日程と結果】 4月27日 成鳥4羽

(5)伊豆大島−神津島の定期航路
【場所】 伊豆大島〜神津島の定期航路に沿う海域
【方法】 東海汽船の定期船のデッキより洋上のカンムリウミスズメを目視で探す
【調査員】 当会職員5名
【日程と結果】 4月5日 6:20〜10:00 観察できず
(6)三宅島−東京の定期航路
【場所】 三宅島−東京の定期航路に沿う海域
【方法】 東海汽船の定期船のデッキより洋上のカンムリウミスズメを目視で探す
<第1回>
【調査員】 当会職員6名、学生ボランティア2名
【日程と結果】 4月8日 11:10〜12:00、13:30〜18:15 観察できず
<第2回>
【調査員】 当会職員3名、学生ボランティア2名
【日程と結果】 4月22日 15:05〜17:00 観察できず
(7)三宅島−八丈島の定期航路
【場所】 三宅島〜八丈島の定期航路に沿う海域
【方法】 東海汽船の定期船のデッキより洋上のカンムリウミスズメを目視で探す
【調査員】 当会職員2名
【日程と結果】 4月27日 5:05〜9:02 観察できず

B.繁殖地での営巣調査
1.昼間の上陸調査
(1)神子元島

【場所】 伊豆半島南部、下田市の南側の沖に位置する神子元島
【方法】 渡船で上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す
【調査員】 当会職員3名
【日時】 4月7日9:39〜13:55
【結果】 営巣確認、痕跡確認はできず。
(2)三宅島

【場所】 三宅島の西沖、大野原島(三本岳)の子安根(こやすね)
【方法】 チャーター漁船から泳いで上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す
【調査員】 当会職員3名、支援ダイバー2名
【日時】 4月26日
【結果】 海況が悪く危険が予想されたため、上陸を断念
(3)八丈島

【場所】 八丈島西方に位置する八丈小島付近の小池根
【方法】 渡船で上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す
【調査員】 当会職員3名
【日時】 4月29日10:50〜13:30
【結果】 営巣確認はできず。ただし、カンムリウミスズメと思われる死体を4個、割れた卵殻を5個確認した。何者かに襲われた可能性がある
2.夜間の上陸調査
(1)神子元島

【場所】 伊豆半島南部、下田市の南側の沖に位置する神子元島
【方法】 渡船から上陸し、岩の隙間などの巣を目視で探す。夜間は帰巣する成鳥や鳴き声を観察するとともに、天敵となるネズミ類の生息を確認するためトラップ(フットプリント)や自動カメラをしかける
【調査員】 当会職員2名
【日時】 4月20日16:24〜4月21日5:30
【結果】 営巣と痕跡の確認はできず、帰巣する成鳥や鳴き声も確認できなかった。またネズミ類の痕跡も確認できなかった
(2)神津島

【場所】 神津島の東側に位置する小島・祇苗島
【方法】 チャーター漁船から上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す。また夜間は帰巣する成鳥や鳴き声を観察する
【調査員】 当会職員3名
【日時】 4月19日14:00〜4月20日6:00
【結果】 抱卵中の巣は発見できなかったが、島へ戻ってきた複数の成鳥を観察し、うち1羽に足輪標識を装着。岩の隙間で鳴きあう声も複数箇所で聞いた

(サンクチュアリ室/江崎逸郎)

普及室より

■『ミニミニ野鳥図鑑』を探鳥会でご活用ください■

 バードウィークにあわせて、5月10日、初めてバードウォッチングをされる方を対象にした小冊子「ミニミニ野鳥図鑑」を3万部発行しました。この冊子は、特に会員ではない方に、バードウォッチングを楽しんでもらい、自然環境に関心を持っていただくことを目的に作成しました。
 支部の皆様には、既に多数のお申込みをいただき、現物をご覧いただいていると思いますが、ハガキ大の冊子に、身近な環境(家のまわり、公園、水辺、林)ごとに見られる野鳥23種と見分け方のポイントを紹介しています。掲載している野鳥は、通年どこでも見られる基本種が中心です。巻末には、日本野鳥の会へのご支援や、活動に参加していただけるような工夫を加えました。また、1月の全国ブロック・支部連絡会での意見交換を踏まえ、探鳥会に参加された方で、まだ会員ではない方を入会につなげるための、『野鳥』誌プレゼントハガキもご用意しました。『ミニミニ野鳥図鑑』に挟んで配布していただき、探鳥会を通じた会員拡大につなげたいと考えております。
『ミニミニ野鳥図鑑』・『野鳥』誌プレゼントハガキともに、追加でご入用の支部には、在庫がある限り無料でお送りします。ぜひ、探鳥会やイベント等で、会員でない方にさしあげてください。

◎『ミニミニ野鳥図鑑』仕様
ハガキ大(タテ14.8cm×ヨコ10.5cm)
16ページ構成・フルカラー

<追加注文の問い合わせ先>
日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ
 TEL:03-5436-2622 FAX:03-5436-2635
 E-mail:[email protected]

※『ミニミニ野鳥図鑑』ご注文の際には、『野鳥』誌プレゼントハガキを
 冊子と同数、同封いたします。
※『野鳥』誌プレゼントハガキのみの場合:日本野鳥の会 会員室 会員グループ
  TEL:03-5436-2630
  E-mail:[email protected]

総務室より

名称等変更のお知らせ

 名称の変更、支部長の交代、代表者様の呼称変更について下記の通りご連絡をいただきましたので、お知らせします。(すべて敬称略)

●東京支部(新名称および、呼称の変更)
・新名称:『日本野鳥の会東京』
・呼称の変更: 支部長→代表

●釧路支部(2010年4月17日より)
・新名称:『日本野鳥の会釧路』
・支部長の交代と呼称の変更(敬称略)
【新】 黒沢 信道  代表
【旧】 林田 恒夫  支部長

●小清水支部(2010年5月9日より)
・新名称:『日本野鳥の会小清水』
・支部長の交代と呼称の変更(敬称略)
【新】 宮原 俊之  代表
【旧】 伊藤 三七男 支部長

(※新代表の黒沢様、宮原様のご連絡先については、6月頃を予定しております共有名簿のお届けまでは、お手数ですが下記担当へお問い合わせください。) 総務室 総務グループ
  TEL 03-5436-2620 / FAX 03-5436-2635 / [email protected] (担当 田中)

●オホーツク支部 (2010年5月9日より)
・新名称:『日本野鳥の会オホーツク』
・支部長→代表

●弘前支部(2010年3月14日より)
・新名称:『日本野鳥の会弘前』
・支部長→代表

●北上支部(2010年4月4日より)
・新名称:『日本野鳥の会北上』
・支部長→代表

●吾妻支部(2010年4月11日より)
・新名称:『日本野鳥の会吾妻』
・支部長→代表

●南富士支部(2010年4月18日より)
・新名称:日本野鳥の会南富士
・支部長→代表

●奈良支部(2010年5月8日より)
・新名称:日本野鳥の会奈良
・支部長→代表

●郡山支部 (2010年4月25日より)
・新名称:日本野鳥の会こおりやま
・支部長→代表

●富山県支部
(取り急ぎ、下記変更についてのみご連絡くださいました。) ・新名称:日本野鳥の会富山
・支部長→代表

(総務室/五十嵐 真、田中 綾)

【お詫びと訂正】
 先月号の支部名称変更記事で、遠江支部の記事の見出しを誤って東京支部としておりました。また掲載予定の東京支部の記事が、欠落しておりました。
 お詫びして訂正いたします。

(会員室長/小林豊)

支部名称変更に関するお願い

 公益法人制度改革への対応に関して、支部名称等の変更をお願いしておりますが、総会あるいは役員会等で変更のご決定をなさった場合は、お手数ですが報告をよろしくお願いいたします。ご報告に際しては、新しい規約を添えて文書にて下記宛までお願いいたします。既にお送りいただいている支部様につきましては、お願いの重複ご容赦ください。

〒141-0031  品川区西五反田3−9−23 丸和ビル3F 総務室総務グループ

(総務室/五十嵐 真、田中 綾)

「支部報とりまとめ発送」次回のご案内

 次回の支部報取りまとめ発送は、7月6日(火)となりました。支部報は下記要領にてお送りください。(取りまとめ発送の詳細については、支部ネット通信2010年4月号をご覧ください。)

【送付〆切】 7月5日(月)必着
【送付部数】 110部
※東京支部は130部、お願いいたします。
※神奈川支部、埼玉県支部、奥多摩支部、千葉県支部は120部、お願いいたします。
※ご事情により必要部数に満たない場合は総務室で発送先を調整させていただきます。
【送付先】 〒141-0031
東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル3F
(財)日本野鳥の会総務室 総務グループ
本件に関するお問い合せ:TEL 03-5436-2620/メール  [email protected]  田中

(総務室/五十嵐 真、田中 綾)

会員室より

■震災などに備えた、会員・支援者データの遠隔地での保管について■
〜万一に備え定期的にお知らせしております〜

 当会では現在、会員を始め、寄付者や商品購入者なども合わせて約18万人分のデータを保有、事務所内のサーバーに記録しており、そのバックアップデータは事務所内にある耐火金庫でも保管しています。しかし、大震災などによりビルが壊れるような事態になると回収は困難で、その後の復旧に重大な支障を来たすことが懸念されています。
 そのため、2005年5月より、遠隔地の安全な場所に月1回の頻度でデータを保管しています。この保管は、輸送や保管時のセキュリティを考慮し、専門の保管業者「住友倉庫羽生トランクルーム」に委託しています。この施設は都心から約60km離れており、万一の災害などの際も同時被災を回避できます。また、建物自体も耐震・耐火構造となっておりセキュリティシステムも完備されています。
 残されたデータを元にして、地方在住の職員や支部の方々が会を再興する場合、このバックアップデータを使っていただければ、早期の事業を再開できます。取り出すにあたっての認証には会長印または会員室印が必要となります。これらの印鑑は佐藤仁志副会長に予備を預けてありますので、事務所が壊滅した場合には、予備印を使用してデータ回収、復旧をお願いいたします。手順などは以下のとおりです。

1.佐藤副会長にお渡してあるもの
 a. 緊急配達依頼書
  ・3の専用コンテナを開けるための書類です。
 b. 開封専用印
  ・上記の「緊急配達依頼書」に必要な印鑑です。

2.保管場所
  ・名簿およびシステムのデータは、群馬県に近い埼玉県羽生市の「住友倉庫羽生トランクルーム」で
   専用の小型コンテナに収められています。
  ・コンテナは専用の鍵で施錠されており、その予備鍵がトランクルームに封印保管してあります。

3.コンテナを開けるには
  ・直接トランクルームに行き、bの開封専用印鑑を捺印済みの「緊急配達依頼書」を提出し、
   預けてある予備鍵を使ってコンテナを開けることになります。

4.データを使えるようにするには
  ・コンテナにはDATテープおよびMOディスクが入っています。
  ・DATは名簿データのバックアップ、MOは会員システム自体の概要データです。
  ・システム業者などに依頼して、まずMOからシステム自体を復元します。
   システムは、マイクロソフトのアクセスを利用したデータベースです。
  ・システムの復元ができたら、DATから名簿データを読み込みます。

(会員室/猪沢 則子)

■2011年の会員証作品を募集します■

 『野鳥』誌6月号でもお知らせしますが、2011年会員証の作品を募集します。下記案内を赤い鳥(支部型会員)の皆様へも是非ご紹介くださいますようお願いいたします。

 会員の方ならどなたでもご応募できます。会員証は「会員の「野鳥と自然を守る仲間」のしるしです。 どうぞご自慢の作品をご応募ください。

●応募作品
*未発表の写真かイラスト。縦・横どちらでも可。
*写真の場合は、ポジフィルムまたはデジタルデータ
(紙焼き<プリント>の写真は不可)
*デジタルデータは以下の要領で受け付けます。
・JPEG形式
・データを保存したメディア(CD−R、MO、FDのいずれか)とB5サイズ以上の大きさのプリント
 (選考の際に用います)をお送りください。
・電子メールでの応募は受付ておりません。
・画像処理編集ソフトなどを使って鳥や背景の合 成・加工処理を行った写真は受付ません。
・データはできるだけ高解像度のものをお送りください。(解像度350dpi以上が目安です)
・お手元にデータのバックアップをお取りください。

●応募手順
作品に以下の事項を書いた紙を同封し、下記までお送りください。
@住所 A氏名 B電話番号 C会員番号
D鳥の種類 E撮影・スケッチ場所 Fエピソード
  〒141-0031
  東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
  日本野鳥の会 会員室 「会員証応募係」

●応募締切
2010年8月9日(月)消印有効

●応募に当たってのご注意
*会員ご本人様が撮影・制作されたものに限ります。
*お一人の応募数は写真・イラスト合わせて3点以内。
*繁殖行動などに影響を与える(与えた)と思われる作品は採用いたしません。
 マナーを守っての撮影をお願いいたします。
*作品が郵送の途中で傷まないように梱包してお送り下さい。
*応募時の配送途中の事故・破損・紛失につきましては責任を負いかねます。
*作品の取扱につきましては万全を期しますが、微細なキズや万一、紛失・汚破損などが発生した場合、
 保障いたしかねますことをあらかじめご了承ください。
*作品の返却をご希望される方は、送料分の切手を貼った返信用封筒を同封してください。
 書留等で返送をご希望の場合は、その分切手を貼付してください。
 返信用封筒が同封されていない場合は、返却できませんのでご了承ください。
*会員証への採用にあたって、トリミング等をさせていただくことがございます。ご了承ください。
*採用作品及びその類似作品を他のコンテスト等への応募や印刷物等に使用されぬようお願いいたします。
*採用作品は『野鳥』誌、および当会ホームページ(http://www.wbsj.org)でお知らせいたします。
 また、全応募作品もホームページでご紹介いたします。
(応募作品のホームページへの掲載を希望されない場合は、その旨お書きそえください)

(会員室/沖山展子)

■会員数■

●5月1日会員数41,373人(対前月-51人)

 会員数は先月に比べ51人減少しました。
 4月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より75人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。4月の入会者数は216人で、前年同月の入会者160人に比べ56人増加しました。
 また、4月の退会者数は291人で、前年同月の退会者数242人に比べ49人増加しました。

 表1.4月の入会・退会者数

 

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

 表2.都道府県別の会員数(5月1日時点)

 
備考:その他は海外在住の会員を示します。

 表3.支部別の会員数(5月1日時点)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)

■支部ネット担当より

 本通信のバックナンバーは、インターネットからご覧いただけます。URLは以下のとおりです。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/index_2010.html


 本通信はメール版も発行しており、支部単位で2アドレスまで送付先をご指定いただけます。印刷版では送付部数が限られますが、メール版ですと幹事さんがたくさんいても簡単に転送でき、情報共有に便利と思います。
 メール配信のお申し込み、お問い合わせは末尾のメールアドレスまでお願いします。

(会員室長/小林豊)

支部ネット通信 第74号
◆発行
財団法人日本野鳥の会  2010年5月25日
◆担当
会員室
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2632
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]