No.105 2012年12月号


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目次 ◆支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
◆事務局からのお知らせなど
 新事務局長決定
 「クロツラヘラサギ世界一斉センサス調査」協力依頼
 シンポジウムのご案内: 「野鳥と洋上風力発電-野鳥保護と自然エネルギーの共存を目指して」
 平成24年度第2回評議員会(臨時)議事録
 「支部報とりまとめ発送」次回日程のご案内
 支部名称等変更のお知らせ
 会員管理システムのリニューアルを 1月の予定で進めています
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.634

●2012/8 道北
・ワシの渡り観察会(鹿川明美 岩澤光子)
・高病原性鳥インフルエンザ(佐藤里恵)
●2012/11 東京
・「野学校」始業(漫画家 岩本久則)
・東京港のコアジサシコロニー2箇所の今年の様子
・野鳥の巣箱コンクール審査会(西村眞一)
・秋の小笠原航路で見た鳥(清水博之)
●2012/9 富士山麓
・青木ヶ原樹海の中の洞穴(太田恒雄)
●2012/10 南富士
・秋季シギ・チドリ調査(調査研究部)
●2012/9 沼津
・ツバメの話を聞いて(本多功)
●2012/10 石川
・石川のタカ渡り〜調査開始25周年記念(平野燕雀)
・トモエガモ調査結果(鴨池観察館 櫻井 田尻)
・お米を食べてトモエガモを守ろう

●2012/8 道北
・ワシの渡り観察会(鹿川明美 岩澤光子)
 4/8、宗谷岬で観察した。オオワシ、オジロワシ、トビ、オオタカ、ノスリ、ケアシノスリ、計60羽以上が 上昇気流に乗り、サハリンへ渡った。雪の上でユキホオジロ100羽程の群も見る。
(道北「オロロン」Vol36,NO.1,P2〜3)
・高病原性鳥インフルエンザ(佐藤里恵)
 5/12、サロベツ湿原センターで宗谷総合振興局の、鳥インフルエンザの勉強会があった。昨年は16道府県で60羽の野鳥が感染した。北海道では浜中町、厚岸町、稚内市のカモやオオハクチョウで感染があった。多くは春に韓国から入るが、稚内市大沼の事例は10月で、直接北方から道北に入ったと考えられる。
感染している野鳥の症状として、神経症(オオハクチョウが首を垂れ、首を体の方へ振り続ける例)、眼結膜炎(眼が赤くなる)等がある。
(道北「オロロン」Vol36,NO.1,P7)
●2012/11 東京
・「野学校」始業(漫画家 岩本久則)
 野学校(やがっこう)は文部省とは無関係で、「黴菌から鯨まで、皆で学ぶ」学校である。講師を「変さ値」を基準にお願いしてしている。ご本人が変な人、変な物を研究、調査している人、時々、変な事を口走る人等、「変さ度」が高い人が良い。野学校には自前の校舎が無いため、野鳥の会の会議室を使わせて貰っている。スタッフ9名で、年4、5回の授業を持つ。
(東京「ユリカモメ」NO.685,P3)
・東京港のコアジサシコロニー2箇所の今年の様子
 東京都のコアジサシのコロニーは葛西臨海公園と大田区の森ヶ崎水再生センターの2箇所である。今年の状況は、前者では昨年、22年振りにコロニーが復活し、生態教育センターのレポートによると、西なぎさで6/10、68巣まで順調に増えたが、6/14、雛誕生の中、台風直撃で15巣に減少。その後137巣まで増えたが、巣立ちは僅か5羽であった。40個以上の卵に穴があり、未確認であるが、他のコアジサシの仕業とされる。後者はリトルターン・プロジェクトからの報告では、約250巣が確認されたが、カラス対策をしても巣立ちは僅か4羽であった。猫の侵入が原因と考えられる。1990年代には東京湾岸のコアジサシのコロニーは羽田、中央防波堤、浦安、幕張、富津の5地区に7箇所が確認されていたが、毎年、状況が変わる。
(東京「ユリカモメ」NO.685,P10)
・野鳥の巣箱コンクール審査会(西村眞一)
 9/27、立川市で国営昭和記念公園主催の第42回野鳥の巣箱コンクールがあった。小学校23校、中学校2校から巣箱76個出品され、10名の審査員が最優秀賞、優秀賞、佳作を選出した。
(東京「ユリカモメ」NO.685,P13)
・秋の小笠原航路で見た鳥(清水博之)
 9/8〜13、小笠原航路を往復した時に見た海鳥を記す。カワリシロハラミズナギドリ1、シロハラミズナギドリ36、アナドリ多数、クビワオオシロハラミズナギドリ11、セグロミズナギドリ1、オナガミズナギドリ多数、オオミズナギドリ多数、コシジロウミツバメ1、カツオドリ複数、クロトウゾクカモメ1、シロハラトウゾクカモメ2、アジサシ80+、クロアジサシ多数、セグロアジサシ1、今回新種登録されたオガサワラヒメミズナギドリ1を聟島列島西北西沖で撮影した。
(東京「ユリカモメ」NO.685,P16)
●2012/9 富士山麓
・青木ヶ原樹海の中の洞穴(太田恒雄)
 歴史に残る富士山の大きな噴火は延暦19年(西暦800年)、貞観6年(864)、宝永4年(1707)の3回である。延暦、貞観の噴火で西湖、精進湖、本栖湖ができた。青木ヶ原樹海には約70個の洞穴が発見されており、そのでき方は2通りで、溶岩洞穴は溶岩流の表面が固まり、内部に閉じこめられた溶岩流やガスが吹き出てできた空洞で、溶岩樹型は溶岩流が林を通過した時、樹木が高熱で消失した痕にできた洞穴である。
(富士山麓「野鳥の声」NO.135,P4)
●2012/10 南富士 ・秋季シギ・チドリ調査(調査研究部)
 9/9、富士川河口で調査した。結果はコチドリ5、イカルチドリ1、トウネン21、ハマシギ2、アオアシシギ1、クサシギ1、キアシシギ6、イソシギ6、チュウシャクシギ4。96〜98年の調査では総計120羽前後であったが、最近は50羽前後になっている。
(南富士「さえずり」NO.359,P10)
●2012/9 沼津
・ツバメの話を聞いて(本多功)
 1930年代の秋、欧州を寒波が襲い、ツバメが南へ渡れなくなった。それを救ったのはオーストリアの国民で、数十万羽のツバメを飛行機で南仏までピストン輸送した。その後、欧州では国鳥を定める国が多くなり、イギリスはヨーロッパコマドリ、ベルギーはチョウゲンボウ、アイルランドはミヤコドリ、そしてオーストリアはこのツバメを国鳥とした。キジが日本の国鳥になったのは1947年、最近まで鍋に供され、剥製になっていた。名古屋のキシメンは一説にはキジメン(キジ肉のダシ汁での煮込みウドン)が訛った。
(沼津「野鳥だより沼津」NO.235,P12)
●2012/10 石川
・石川のタカ渡り〜調査開始25周年記念(平野燕雀)
 1988年、本部からの全国タカ渡り調査依頼で、石川県内でタカ渡り調査が始った。1998年までの一斉調査で渡りのルートは(金沢市北部の)宝達山の東を通り、県境の(加賀市南部の)刈安山から福井県に入る。富山県からの飛来は少なく、石川県内で繁殖したサシバ、ハチクマである。現在、「石川タカ渡りカウントグループ」が自主的にて定点調査を続けている。サシバ最多は06年の841羽、ハチクマは2011年の201羽、ハイタカは09年の196羽である。
(石川「石川の野鳥」NO.166,P2〜3)
・トモエガモ調査結果(鴨池観察館 櫻井 田尻)
 9月の東京大学での日本鳥学会で発表した。日本に飛来するトモエガモの約半数、1,500〜3,000羽が片野鴨池に来る。発信器を付けた調査で、(夜の)餌場は鴨池北東の柴山潟干拓地が最も多かった。4羽のトモエガモを衛星追跡した結果、2羽で繁殖地まで追跡できた。日本海を一気に越え、中露国境で2箇月休息し、その後一気に北極圏へ入り、インディギルガ川とフロマ川流域に3箇月留まり、その周辺が繁殖地と考えられる。トモエガモをこれほど長く追跡できたのは世界初である。
(石川「石川の野鳥」NO.166,P6)
・お米を食べてトモエガモを守ろう
 鴨池観察館友の会は「ふゆみずたんぼ」で作ったお米を、農家とカモを守るため、「加賀の鴨米ともえ」の銘柄で販売している。
注文、照会先:鴨池観察館友の会 TEL:0761-72-2200
(石川「石川の野鳥」NO.166,P6)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.635

●2012/10 神奈川
・湘南タゲリ米近況(幹事 樋口公平)
・神奈川県のサギ類のコロニー(幹事 新倉三佐雄)
・鳥鉄のすすめ(幹事 林庭弘征)
・藤沢市でのツバメの巣事情(森 要)
●2012/9 奥多摩
・奥多摩支部の発展のために(大場洋一)
●2012/10 甲府
・清里湖の野鳥 定線センサスのまとめ(八ヶ岳野鳥クラブ 竹内時男)
・野鳥観察の体験から、今考えること(甲斐大志)
・イワツバメのコロニーの変遷(都留文科大学講師 西教生)
●2012/10 徳島県
・生物多様性協働フォーラムに出席して(高井正明)
・中池見湿地ラムサール条約湿地登録記念式典(日本湿地ネットワーク 山内美登利)
・ちょっと気になる野鳥の和名 カモメ(曽良寛武)
●2012/10 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査(白石健一)

●2012/10 神奈川
・湘南タゲリ米近況(幹事 樋口公平)
 湘南タゲリ米販売は12年目を迎えた。神奈川県内のタゲリの越冬地は、県央、県西部、湘南地区に僅かに残るのみである。湘南地区(茅ヶ崎市、藤沢市、寒川町)のタゲリは10年前は55羽、09年は17羽、2011年は5羽まで減っている。茅ヶ崎市の当地では休耕田に年中水を張り、用水路からの魚道を改善している。関東建設弘済会と日本生態系協会の「関東水と緑のネットワーク百選」に選ばれ、ビオトープへの給水強化と用路内の生き物が残るよう支援を受ける事になった。
(神奈川「はばたき」NO.485,P2)
・神奈川県のサギ類のコロニー(幹事 新倉三佐雄)
 県内のサギ類のコロニーはかなり消失し、会員へのアンケート調査ではアオサギ等の単独種のコロニーが数箇所、複数種のものは2箇所のみとなっている。多くは屋敷林、斜面林、公園の一角、神社の境内で、人との距離が近く、住民に嫌われ追い出されている。やむなく遊水地など比較的に人との距離が保てる場所に誘引する事が考えられる。洪水時の満水で巣の水没が懸念され、高さへの配慮が必要となる。今回問題になった寒川町ではコロニーと共存した街づくりとお願いしたい。
(神奈川「はばたき」NO.485,P3)
・鳥鉄のすすめ(幹事 林庭弘征)
 7月、電車内からの「関東平野車窓探鳥会」を行った。おそらく、野鳥の会史上、初めてのスタイルである。バスや鉄道の車窓から野鳥の姿を追うのは鳥見人が日常的に行っているが、今回は鉄道趣味の1つの新しい分野で、車と違い、エコ志向である。車でのドライバーのマナーや野鳥撮影マナーの問題も無い。
(神奈川「はばたき」NO.485,P5)
・藤沢市でのツバメの巣事情(森 要)
 04年、本部の「ツバメかんさつ全国ネットワーク」の中で当時、藤沢市内で約250個のツバメの巣を確認していた。今回、市内3箇所を調査し、当時の結果と照らし合わせてみた。8年前は、2時間の散策で平均4個のツバメの巣を見ていた。今回は4時間で1〜2個で、当時の1/4〜1/8に減っている感じである。例えば長後駅周辺500mでは、当時の13個が3個へ、藤沢駅周辺500mでは14個が1個へ、田園地帯でも7個が2個といずれも激減していた。この間、建物出入り口に防犯カメラが激増したが、それはツバメの巣の激減に無関係である。
(神奈川「はばたき」NO.485,P6)
●2012/9 奥多摩
・奥多摩支部の発展のために(大場洋一)
 当支部も全国の支部も会員数減少の問題がある。全国で2000年の54,500人をピークに、05年:42,000人、その後、毎年約1,250人ずつ減少し、2011年:35,000人になっている。支部ネット通信によると、11支部は会員増加傾向にあり、比較的新しい、規模が小さい支部に多い。6月現在、90支部の内55支部にHPがあり、私見では特に、滋賀、大阪、栃木、京都、オホーツク、群馬、岡山、筑豊、甲府等のHPはよくできている感じで、会員増加傾向にある支部では、このような充実したHPも関係しているのかもしれない。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.208,P11〜13)
●2012/10 甲府
・清里湖の野鳥 定線センサスのまとめ(八ヶ岳野鳥クラブ 竹内時男)
 08年より毎月1回、清里湖周辺で定線調査を行っている。2011年までに73種の野鳥を確認し、それは山梨全県の244種の3割となる。約2km(湖畔1q、斜面林内1q)のコースで4年間で記録された個体数は8,002羽、その内、優占度が高い種はオシドリ2,485、マガモ1,570、イワツバメ522、カルガモ457、ホオジロ284、ヒヨドリ263、アオサギ227、メジロ225等で水鳥が多い。出現率が高いのはヒヨドリ(94%)、カルガモ、ホオジロ、シジュウカラ、コゲラ、オシドリ、ガビチョウ、カワウ(60%)、トビ、ハクセキレイ、ヤマガラ、カワラヒワ、アオサギ(56%)等で、留鳥が上位を占めた。
(甲府「カワセミ」NO.120,P2〜4)
・野鳥観察の体験から、今考えること(甲斐大志)
 野鳥保護活動をしていくためには、国際的な協力や理解が必要である。例えば東南アジアでは熱帯雨林に代わり、椰子の木が大量に植えられ、その植物油を私たちは洗剤等の原料としてその恩恵を受けており、この環境改変は、現地だけの問題ではない。
(甲府「カワセミ」NO.120,P5)
・イワツバメのコロニーの変遷(都留文科大学講師 西教生)
 都留文科大学構内でイワツバメのコロニーを観察した。03年、約50巣が繁殖に使われ、カラスの妨害が06年に4巣、07年に17巣であった。07年はハシブトガラスが約30m離れて営巣していた。イワツバメがカラスの妨害を受けた翌年は、イワツバメの渡来日は遅くなっていた。
(甲府「カワセミ」NO.120,P6)
●2012/10 徳島県
・生物多様性協働フォーラムに出席して(高井正明)
92年、リオデジャネイロで開催された地球サミットの後、生物多様性の重要性認識が深まり、日本も93年、生物多様性条約を批准した。2010年、名古屋のCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)で2020年まで の到達点が「愛知目標」が決まった。
http://www.wwf.or.jp/activities/2012/07/1076623.html
この目標に向けて行政、企業、市民が活動を進めている。8/26、同フォーラムが徳島県で初めて開催された。生物多様性の保全は経済活動と切り離す事ができないとして、生産地の徳島県と消費地を関西とし、視点が産業の循環となっている。
(徳島県「野鳥徳島」NO.409,P2〜3)
・中池見湿地ラムサール条約湿地登録記念式典(日本湿地ネットワーク 山内美登利)
8/4、敦賀市主催で同式典があった。中池見湿地は約87ha、「袋状埋積谷」と呼ばれる湿地中央部は約40mの泥炭層が堆積する独特な地形である。大阪ガスの基地になる計画があったが、地元団体「ウエットランド中池見」等の活動で、最終的に敦賀市に寄贈された。数百m先には北陸新幹線のトンネル工事が計画され、地下水への悪影響が懸念される。
(徳島県「野鳥徳島」NO.409,P5)
・ちょっと気になる野鳥の和名 カモメ(曽良寛武)
 カモメは奈良時代から「かもめ」又は「かまめ」とされている。この語源は小さなカモに似ているから、幼鳥、若鳥に籠目模様が見られるから、鳴き声がかましいからカモメになったとの説がある。どの説も無理があると思う。浜め(ハマメ)が語源で、「め」は群れる鳥を表す接尾語、「浜で見られる群れ鳥」から始まり、古代日本語では「は行」は「ふぁ行」もしくは、「ぱ行」で発音し、「はまめ」が「ふぁまめ」や「ぱまめ」となり、後にカモメに変化したと考える。
(徳島県「野鳥徳島」NO.409,P6)
●2012/10 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査(白石健一)
 1/15、県内10箇所で調査した結果、ヘラサギ6(成2、若3、不明1)、クロツラヘラサギ87(成22、若17、不明48)、ズグロカモメ511であった。クロツラヘラサギは1月の東アジア一斉調査では総計2,693羽(香港観鳥會まとめ)であった。
日本クロツラヘラサギ・ネットワークによると、衛星追跡調査で海から700qの中国内陸部の長江流域純淡水部で12〜5月、長期滞在する個体が確認された。これまで知られていたベトナムより南のタイ・カンボジア国境で越冬する個体も確認された。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.301,P7〜9)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.636

●2012/11 苫小牧
・売り上げの一部を寄付
・鳥ガールのための探鳥会
●2012/9 こおりやま
・アシ原の合唱団(水野忠次郎)
・福島の調査データは世界のデータ(事務局長 渡辺昭)
●2012/10 富山
・最初の野鳥の会女性会員(高橋輝男)
・2011年タカの渡り自主調査(調査部 和田浩一)
●2012/10 山口県
・下関市安岡沖の洋上発電施設の動向
・ツルの塒整備
・2012年秋期、第79回シギ・チドリ類一斉調査結果
●2012/10 北九州
・祝「北九州市響灘ビオトープ」開園(代表 森本嘉人)
・カモ類の夏期記録(森本嘉人)
・福岡県の希少鳥類(福岡県レッドデータブック2011)
・カラスの思惑 仲間の目を意識した利他行動(8/12日本経済新聞)

●2012/11 苫小牧
・売り上げの一部を寄付
 千歳市の和洋菓子店「もりもと」が「北の小さなケーキ ハスカップジュェリー」の売上額の一部を、本会のウトナイ湖サンクチュアリに寄付する事になった。商品に使われるハスカップは勇払原野が発祥地と言われる事から始った。
(苫小牧「あおさぎ」NO.185,P6)
・鳥ガールのための探鳥会
 9月、オホーツク支部で「鳥ガールによる鳥ガールのための探鳥会」が行われ、大成功であった由。野鳥を観るだけではなく、野鳥ビンゴ、探鳥会後の雑談等の女性心を掴む配慮が大きいと思われる。近年、山ガール、釣女、鉄女、歴女等、(森ガールはジャンルが違う)、野鳥の世界にも・・・と本部でも話題になっていると聞く。
http://denshobato.com/BD/N/page.php?id=64482
(苫小牧「あおさぎ」NO.185,P6)
●2012/9 こおりやま
・アシ原の合唱団(水野忠次郎)
 S40年代、「オオヨシキリの声が煩く、安眠妨害になるので何とかしてくれ」と住民から役所に申入れがあった。何と役所は突然、アシ原を全部刈り取ってしまった事がある。S50年代よりアシ原のこの合唱団団員は減り始め、現在は五百淵のアシ原でも10羽前後になり、7/28の早朝は、僅か3羽がアシ原に出入りするのみ。まさに沈黙のアシ原になってしまった。
(こおりやま「かっこう」NO.79,P5)
・福島の調査データは世界のデータ(事務局長 渡辺昭)
 原発事故での放射能の影響を調べるため、支部に調査協力打診が多く来ている。山階鳥研からはツバメの巣の収集依頼、支部で長年続いているカッコウ調査でも放射能影響の検証が求められている。大学等の調査も福島県東部で継続している。
(こおりやま「かっこう」NO.79,P9)
●2012/10 富山
・最初の野鳥の会女性会員(高橋輝男)
 山ガール、鉄子のような女性バーダーに対して決まった名称は無い。1934年に発足した野鳥の会の設立発足人は全員が男性であるが、1936年の会員名簿の407名の内、中西悟堂、川端康成、金田一京助、泉鏡花、武者小路実篤、柳田国男、三好達治、高村光太郎等の文人名士に混じり、14名の女性会員が載っている。東京都10名、西宮市、大阪市、広島市、富山市各1名で、富山市の分は1877年、カナダ生まれで、1903年、来日、1941年、日本に帰化した数少ない女性外国人会員であった。
(富山「愛鳥ニュース」NO.87,P2〜3)
・2011年タカの渡り自主調査(調査部 和田浩一)
 2011/8/28〜11/18の内、57日間、新潟県境に近い、朝日町の烏帽子山林道で16名で調査した。総計は1,482羽、内訳はノスリ891、サシバ202、ハチクマ129、ツミ118、ミサゴ61、チゴハヤブサ17、オオタカ11、ハイタカ10等。ピークはノスリは10/27〜11/1、サシバは9/11頃、ハチクマは9/24頃であった。
(富山「愛鳥ニュース」NO.87,P4〜5)
●2012/10 山口県
・下関市安岡沖の洋上発電施設の動向
 このほど、新聞紙上で事業者が計画内容を発表した。総事業費約250億円、合計出力6万KW、風車数20基、周辺海域(沖合1〜2km)の風況調査は終り、2015年から工事着手、2016年から順次稼働となっている。今後も支部は本部と連携し、野鳥への適切な環境評価を行うための要望を出していく。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.223,P3)
・ツルの塒整備
 10/6、周南市でツルの塒の草刈りを行った。当会、八代の鶴を愛する会、民間会社多数、山口大学学生、周南市職員、一般フリー参加者等で約200名の参加があった。野鳥の会からの参加者は8名で、年々減っている。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.223,P7)
・2012年秋期、第79回シギ・チドリ類一斉調査結果
 9/15、山口県内20箇所でカウントした。総計597羽、内訳はソリハシシギ194(内、下関市木屋川河口で165)、シロチドリ113(内、山口市土路石川河口で62)、ダイゼン52(全て厚狭川河口)、トウネン39、キアシシギ39、イソシギ33、アオアシシギ23、ハマシギ22、タシギ19、コチドリ13、ケリ7、メダイチドリ7、チュウシャクシギ6等。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.223,P8〜9)
●2012/10 北九州
・祝「北九州市響灘ビオトープ」開園(代表 森本嘉人)
 10/6、自然環境学習の場として開園した。84年から支部が「響灘バードサンクチュアリ」として北九州市に提案してきた場所である。響灘埋立地は誘致企業進出で様変わりしたが、廃棄物処分場跡地に自然環境が再生した。開園と並行して外来種対策を始め、環境保全に取り組む事が求められている。市から業務委託されている運営会社に対し、支部も支援協力をしなければならない。当会が中心の「響灘ビオトープ愛護会」もできている。
(北九州「北九州野鳥」NO.316,P4)
・カモ類の夏期記録(森本嘉人)
 今年の夏、カモの記録が多かった。北九州市内で、ウミアイサ♂♀各1、ヒドリガモ♂1、キンクロハジロ♂1、ハシビロガモ♀2、マガモ15、オナガガモ16等。オシドリの記録もあるが、近傍で少数が繁殖している個体と思われる。従来は番のいずれかの個体が故障で、2羽とも残る例であった。
(北九州「北九州野鳥」NO.316,P8)
・福岡県の希少鳥類(福岡県レッドデータブック2011)
 ブッポウソウ:福岡県では80年代には数箇所の生息地が知られていたが、近年は飛来が確認できず、絶滅状態にある。最近、繁殖期に観察例があり、北九州市でも繁殖している可能性がある(研究部)。
ヘラシギ:世界的な希少種で、生息総数は500羽前後と言われる。福岡県は渡りのルートに近く、他地区より出現頻度が高い。曽根干潟で1、2羽の記録が数回ある(研究部)。
(北九州「北九州野鳥」NO.316,P9)
・カラスの思惑 仲間の目を意識した利他行動(8/12 日本経済新聞)
 慶応大学の飼育施設に10羽程のハシブトガラスがいる。ボスの♂が地位が低い♂に、嫌がるのに無理やり羽繕いをする。同大伊沢研究員は♀にもてるためのアピール行動と見る。野外でも同じような光景を見る。人も他人の前では「いい人」で見られたがるように、カラス、人、共通する心の進化に迫る。
(北九州「北九州野鳥」NO.316,P10〜11)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.637

●2012/10 道南桧山
・2011年啼星小屋(鳥類観測ステーション)活動記(副代表 田中政彦)
・日本初記録 シベリアムナフオウギセッカ(09/10/30 北海道新聞)
●2012/11 埼玉
・野鳥の行動珍百景
●2012/11 千葉県
・越冬スズガモはどうなるのか(幹事会)
・ジオロケイターによるキアシシギの渡りルート解明 (クイーンズランド渉禽類研究会代表 ジョン・コールマン)
・ライチョウ保護増殖が必要(9/1 読売新聞)
・荒尾干潟の重要性を訴える(9/15毎日新聞Web版)
・生物多様性国家戦略-外来種リストを14年までに作成(9/14、毎日新聞)
●2012/10 長野
・救護ボランティア ツバメ、イワツバメ(鳥獣保護員 小蜴迺j 長野県野生傷病鳥獣救護ボランティア 小蜷テ代)
●2012/9 福井県
・ハシボソガラスの営巣場所(組頭五十夫)
●2012/10 奈良
・コマドリ調査3カ年を終えて(川瀬浩)

●2012/10 道南桧山
・2011年啼星小屋(鳥類観測ステーション)活動記(副代表 田中政彦)
 啼星小屋は99/9、環境庁と道南渡り鳥調査研究会が小鳥類の渡り把握のため、松前町に建設した。北海道と本州を行き来する鳥の姿が明らかになってきた。センダイムシクイ、エゾムシクイ、コルリは8月に本州へ渡去が判明した。2011/5/3〜22の内6日間で、放鳥200羽、31種、上位3種はウグイス、アオジ、シジュウカラ。
8/11〜24の内14日間で放鳥951羽、23種、上位3種はエゾムシクイ、センダイムシクイ、コルリ。秋期の27日間で放鳥1,589羽、59種、コノハズクが138羽(夜間にCDで誘引囀り流す)、フクロウ類の誘引音は翌日の小鳥の羅網数を減らす結果になった。
(道南桧山「はちゃむ」NO.100,P16〜18)
・日本初記録 シベリアムナフオウギセッカ(09/10/30 北海道新聞)
 08/10/2、松前町で我国初となるシベリアムナフオウギセッカを確認した。北海道-本州の渡り鳥の玄関とされる白神岬で見られる野鳥は約300種で国内で最も多い場所の1つである。林吉彦支部長は標識調査をして21年間、通算7万羽以上標識は国内トップクラスである。
(道南桧山「はちゃむ」NO.100,P42)
●2012/11 埼玉
・野鳥の行動珍百景
 深谷市で繁殖したツミ、巣立って2日目の雛の1羽が片足及び両足で宙吊りになり、首を持ち上げる余裕もあった。県内初のキガシラシトドが川口市で観察された時、クコの葉を頻繁に食べた。ホオジロ科は種子を食べるが、葉を食べるのを初めて見る。この葉は血圧を低下させるのに。ハクセキレイ♂が両翼を広げ、尾羽も左右に広げたまま、♀の後ろから4回も乗り交尾。♂は体を大きく見せたかった?
S59年4月、岩手県で河口の中洲に犬が入ると、コガモ19羽が泳いで立向かい、犬は来た方へ押し戻された。カモ科は犬にモビングする事がある?三郷市で嘴を高く空に向け、じっとしているヨシゴイが、嘴の先に止まったトンボをパクリと食べた。
(埼玉「しらこばと」NO.343,P2〜3)
●2012/11 千葉県
・越冬スズガモはどうなるのか(幹事会)
 千葉港沖のモニタリングポストによると、9/22午後から千葉港から三番瀬、東京都まで及ぶ青潮が発生し、9/29まで海水中の酸素が殆ど無くなった。船橋海浜公園では生物皆殺しの状態で、漁協の調査でも三番瀬海域でアサリ等が全滅。10月中旬、スズガモが飛来するこの冬、何処で採餌し、安全に越冬できるのか。
(千葉県「ほおじろ」NO.379,P2)
・ジオロケイターによるキアシシギの渡りルート解明(クイーンズランド渉禽類研究会代表ジョン・コールマン)
 豪州西海岸のキアシシギの群はアジアをゆっくり北上し、シベリア西部で繁殖し、東海岸の群は日本まで直接飛び、更に繁殖地の北部へ向う事が分かっている。
07/5/4、クイーンズランド州で標識されたキアシシギは12日後に7,000km離れた日本に到着している。モートン湾で放鳥した個体は、同一場所に戻っている。体重は日本へ出発する4月に最大となる。ジオロケイターは1.1gで、今回、千葉県支部の支援で、装着した21羽の内、2羽は渡りをせず、5羽は途中から戻って来た。(編集部注:ジオロケイターが重すぎた可能性がある)。再捕獲で渡りのデータが取れたのは2羽で、1羽は豪州北部で休憩後、比島で10日間休息、日本へは3日で到着し、日本で11日間休憩、カムチャッカ半島に6月に到着。もう1羽は日本に5、6日で到達し、繁殖地のカムチャッカ半島へ直行した。帰りはグアム島で3日間休息後、計14日間で出発地に戻った。新たに20個体で調査予定している。
(千葉県「ほおじろ」NO.379,P3〜6)
・ライチョウ保護増殖が必要(9/1 読売新聞)
 9/18、環境省はライチョウを「保護増殖事業計画」の対象に加える事を決めた。既に48種の動物が同対象になっている。ライチョウは8月、絶滅危惧U類から絶滅危惧TB類に変更された。同省はライチョウを特に保護が必要な種と判断し、「種の保護法」に基づく保護増殖事業計画の対象に加えた。
(千葉県「ほおじろ」NO.379,P12)
・荒尾干潟の重要性を訴える(9/15毎日新聞Web版)
 8/28、環境省は「第4次レッドリスト」でシロチドリ、オオソリハシシギを絶滅危惧U類(VU)に指定した。シロチドリは全国調査で04年:8千羽が07年:4千羽に減り、その後横這いで続いている。今回ラムサール条約湿地に指定された熊本県荒尾干潟には毎冬平均180羽前後、11年は283羽が飛来しており、荒尾市と熊本県支部は記者会見で荒尾干潟の重要性を訴えた。
(千葉県「ほおじろ」NO.379,P12)
・生物多様性国家戦略-外来種リストを14年までに作成(9/14毎日新聞)
 中央環境審議会の部会は生物多様性損失を止めるための世界戦略「愛知目標」を2020年までに達成するロードマップを示し、新たな「生物多様性国家戦略」を環境相に答申した。この中で、14年までに外来種のブラックリスト策定、13年までに気候変動を受けるサンゴ礁、干潟、高山の生態系に人の活動が与える影響の特定等48項目の主要行動目標が設定された。
(千葉県「ほおじろ」NO.379,P12〜13)
●2012/10 長野
・救護ボランティア ツバメ、イワツバメ(鳥獣保護員 小蜴迺j/長野県 野生傷病鳥獣救護ボランティア 小蜷テ代)
 ツバメ、イワツバメの雛を人が育てるのは難しく、ミルワーム主体の餌では目が見えなくなり死亡する。ドイツ製のネクトンという小鳥用栄養剤の20%溶液に浸した餌が良い。救護で感動した2例。H14年、営巣中の♂親が猫の爪にかけられ保護され、3日後、放鳥できた。♀親が現れ、番が復活しその後7羽の雛が巣立った。通常、猫に咬まれた小鳥は感染症で1週間程で死亡する。一般的にツバメの番は片方がいなくなると、別個体と入れ替わる。H19年、巣から落ちたイワツバメの雛を保護し、11日後放鳥すると、仲間のイワツバメ数羽が現れ、一緒に飛び去った。
(長野「野鳥ながの」NO.510,P4)
●2012/9 福井県
・ハシボソガラスの営巣場所(組頭五十夫)
 街路樹のアメリカフウが東西に延びる道路の両側にあるが、残されていたハシボソガラスの巣を見ると、6個とも136本並ぶ南側の街路樹にあった。
(福井県「つぐみ」NO.163,P6)
●2012/10 奈良
・コマドリ調査3カ年を終えて(川瀬浩)
 1977〜79年、奈良県の3つの山系でコマドリの生息調査をした。今回、2010〜12年、再調査した。各3年間で、前者は195羽、後者は23羽で、調査ルート1q当りで比較すると、195/67.7=2.88、23/87.7=0.26と1/10に激減している。環境省の2003年の調査でも1qに5羽が、翌年の支部の調査では0で、2003年当りで環境に大きな変化があった事が想像される。スズタケの消滅がコマドリの生息を不可にしたと考えられる。低場所ではコルリは倍増しており、コルリは適応力が高い?
(奈良「いかる」NO.139,P1〜3)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.638

●2012/11-12 群馬
・野鳥の会は左掛かった団体?(元支部長 卯木達朗)
・クロハラアジサシ(井上茂)
●2012/11 神奈川
・生物多様性を考える(3)(支部長 鈴木茂也)
●2012/11 軽井沢
・日本鳥類目録第7版
●2012/7-8 諏訪
・クマタカ感電死(林正敏)
●2012/9 三重
・セイタカシギ繁殖記録(今井光昌)
●2012/10 香川県
・カワウ調査奮闘記(大川庫弘)
●2012/11 北九州
・冬の渡り鳥、滞在期間1箇月短く(10/5 日本経済新聞)
・気になる冬鳥の渡来
・危うい、サギ類の将来
・福岡県の希少鳥類 ヨシゴイ、リュウキュウコノハズク(研究部)
●2012/11 熊本県
・ハイイロオウチュウ(白石久善)

●2012/11-12 群馬
・野鳥の会は左掛かった団体?(元支部長 卯木達朗)
 S30年後半〜S50年頃、日本国中で開発事業が行われ、自然環境が壊されていた。国と県がガッチリ手を組んだ尾瀬車道建設に会の存亡を掛けて反対運動をし、全国民の支援を受け、その運動は成功した。群馬県では今日では想像もできない開発計画が多数あり、それに悉く反対したので、当会は左掛かった団体と言われても仕方が無かった。鳥獣保護行政は林野庁が片手間にやっていたのが、保護団体の要望を受けて環境庁ができ、自然保護の指針が策定され、法律化されてきた平成以降、この反対陳情は激減した。
(群馬「野の鳥」NO.314,P9〜11)
・クロハラアジサシ(井上茂)
 館林の多々良沼に台風の影響で、クロハラアジサシが多数飛来した。10/1:約150羽、10/2:約100、10/5:約50、10/8:15、10/11:数羽、終認。
(群馬「野の鳥」NO.314,P13)
●2012/11 神奈川
・生物多様性を考える(3)(支部長 鈴木茂也)
 外来種による生態系の攪乱の課題がある。外来生物は文字通り「外から来た生物」で、主に人為的に持ち込まれたものであり、国内での「外来生物」もある。例えば元来、県内にいなかったモリアオガエルが県内で見つかっている例がある。カエル類はタヌキに対しては水中に逃れる事ができたが、アライグマは水中のカエルを捕えてしまう。タイワンリスは未熟な実を食べ、種子の散布ができなくなる。人によりもたらされた脅威は人の責任で取り除かねばならない。
(神奈川「はばたき」NO.486,P2)
●2012/11 軽井沢
・日本鳥類目録第7版
 日本鳥類学会発足100周年を機に、第7版が刊行された。2000年の第6版ではDNAによる分類は殆ど取り込まれず、伝統的な分類が踏襲されていた。今回、分類、配列がかなり変わった。ハヤブサ科はハヤブサ目としてスズメ目の直前に置かれた。従来アビ科、カイツブリ科は古い系統とされていたが、DNAの研究からキジ科、カモ科の方が古い系統とされ、これが目録の冒頭にきた。全蹼足という4本全ての脚指間に水掻きがあるとした従来のペリカン目はネッタイチョウ目、カツオドリ目、ペリカン目に分かれた。ウグイス科も7科に分かれた。
(軽井沢「野鳥軽井沢」NO.355,P10)
●2012/7-8 諏訪
・クマタカ感電死 (林正敏)
 3/24、諏訪市の南アルプス山系末端部の山中で、77,000V高圧線でクマタカ♀若が感電死した。同じ鉄塔で4/17、クマタカ♂若も感電死した。落雷による碍子破損防止のためのアークホーンと呼ばれる角(ホーン)間の距離が65cmあり、その間を触れた事によるショートで感電死したと考えられる。小鳥では問題は無いが、大型の鳥では問題になる形状であり、中部電力は3基の鉄塔を改修する事になった。♀若の計測値は体長83cm、翼開長160cm、体重3kg、尾長35cm。♂若は体長77cm、翼開長145cm、体重2.6kg、尾長32cmであった。
(諏訪「いわつばめ」NO.145,P2〜3)
●2012/9 三重
・セイタカシギ繁殖記録(今井光昌)
 三重県でのセイタカシギの繁殖は08、09年、四日市で記録されている。鈴鹿市以南では繁殖記録は無かったが、今回、曽原大池で初めて繁殖した。6/19、4番が飛来し、3番が巣作りを始める。1巣は産卵途中で放棄又は捕食された。
7/2、50〜70m離れて2巣で抱卵開始。1つの巣で4卵、7/25〜27、4羽が孵化し、親鳥の誘導で即泳ぐ。巣作り時、親鳥は近くにいたカルガモを威嚇し、他へ移動させ、その後はサギ類、カラス、シギ類まで追い散らした。雛が飛ぶのは孵化後28〜32日とされる。
(三重「しろちどり」NO.73,P1〜2)
●2012/10 香川県
・カワウ調査奮闘記(大川庫弘)
 3/22、高松港から県の船に乗って、島々を回り、海上部のカワウを調査した。総計1,696羽、確認した巣は840個で昨年より総数は若干少ないが、コロニーの状況はほぼ同じであった。内陸部のカワウは1月のガンカモ調査時、同時にカウントしている。夜の総数1,454羽、昼間の総数1,052羽、巣は441個であった。
(香川県「かいつぶり」NO.345,P1〜3)
●2012/11 北九州
・冬の渡り鳥、滞在期間1箇月短く(10/5 日本経済新聞)
 冬鳥の日本での滞在期間が1986年に比べ、約1箇月短くなっている事を東京都市大小堀洋美教授(保全生物学)が横浜市での観察データより突き止めた。横浜市民の森で記録された6種の冬鳥の初見日、終見日を解析した結果、初見日は遅くなり、ツグミでは約19日も遅い。終見日は早くなり、ジョウビタキは36日も早まった。6種平均で日本滞在は29.7日短くなった。
(北九州「北九州野鳥」NO.317,P3)
・気になる冬鳥の渡来
 2011年度のモニタリングサイト1000陸生鳥類調査から見えた2011年〜12年の冬鳥の状況。ツグミは標高の高い所や寒い場所では従来と変わりはなく、暖かい地区で前年より少なかった。山の食物が豊富であったようである。メジロは本州中部太平洋側と紀伊〜九州で減っており、シロハラも紀伊半島〜九州で少ない傾向で、メジロは日本海側と瀬戸内海周辺で多かった。ベランダバードウオッチの結果ではツグミは12月までかなり少なく、3月には例年通りまで回復した。ジョウビタキ、シロハラ、シメは最後まで少ないままで、シメは特に少なかった。ジョウビタキのように、毎年同じ場所に来る鳥が少なかったのは食物とは別の要因?
(北九州「北九州野鳥」NO.317,P9)
・危うい、サギ類の将来
 アマサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ゴイサギ、アオサギの6種は、数種が集まって集団繁殖をする事が知られる。その中で特にチュウサギは殆ど河川や干潟を利用せず、農耕地への依存度が高く、乾田化、圃場整備等で水生生物が少なくなり、渡って来る環境が悪化し続けている。人間生活とサギとのトラブルが発生しにくい河川敷内の自然を積極的に保存するのがカギとなる。
(北九州「北九州野鳥」NO.317,P10)
・福岡県の希少鳥類 ヨシゴイ、リュウキュウコノハズク(研究部)
 ヨシゴイは北九州市では08年、09年に小倉南区で各1羽が撮影されたのみで、非常に稀な種である。リュウキュウコノハズクは分布北限のトカラ列島から500q離れた福岡県の沖ノ島に繁殖のため飛来していると考えられる(福岡県レッドデータブック2011)。昆虫や爬虫類を主な餌とするため、越冬はしていないと思われる。
(北九州「北九州野鳥」NO.317,P11)
●2012/11 熊本県
・ハイイロオウチュウ(白石久善)
 9/21、苓北町でハイイロオウチュウを撮影した。同種は97/10〜98/1、益白町に続き、県下」2例目の極めて稀な迷鳥である。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.302,P6)

(自然保護室支援・野鳥の会 神奈川/森 要)

事務局からのお知らせなど

新事務局長決定

 小林豊事務局長の急逝に伴う後任の事務局長に、12月1日付けで佐久間仁理事が就任しました。 佐久間理事のプロフィールと抱負をご紹介します。

<プロフィール>

【氏名】 佐久間 仁
【役職】公益財団法人日本野鳥の会 理事兼事務局長
【簡単な活動プロフィール】

<抱負>

理事と、役職員のパイプ役としての事務局長職との兼務は、正直、荷が重い部分がありますが、前小林事務局長の急逝という想定外の事態の中、当面のピンチヒッターでお受けしました。 悩みつつ頑張っていますので、よろしくご支援下さい。

(佐久間)


自然保護室より

■「クロツラヘラサギ世界一斉センサス調査」へのご協力のお願い■

 クロツラヘラサギは東アジアにのみ生息し、IUCNのレッドリストでは絶滅危惧種(Endangered)、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧TB類に指定されています。本種の最新の越冬個体数と分布を知ることを目的に、「クロツラヘラサギ世界一斉センサス調査」(事務局:香港バードウォッチング協会)が1989年から行われています。
 この世界一斉センサス調査には、日本、韓国、中国、香港、台湾、ベトナム、タイ、カンボジア、フィリピンなど東アジア一円の自然保護団体が参加しており、日本では、これまで「日本クロツラヘラサギネットワーク」と当会が会員や連携団体に呼びかけて実施してきています。
 今年の調査(2012年1月13日〜15日実施)では、7県、29か所で、合計284羽のクロツラヘラサギが確認されました。県別では熊本県の87羽が最も多く、次いで福岡県77羽、鹿児島県55羽という結果になっています。(出典:The International Black-faced Spoonbill Census 2011 and 2012, (2012))。

●2013年の調査は、1月11日(金)〜13日(日)

データ送付先:日本野鳥の会自然保護室
Eメール :[email protected]
FAX:03-5436-2635

お名前、お電話、メールアドレス(あるいはFAXかご住所)、参加会場、参加日程、事例発表の有無、懇親会参加の有無をお知らせください。

※データ送付の〆切:お忙しいところ恐縮ですが、集計の都合上、2013年1月31日(木)までにお願い致します。
 皆さまからいただいた情報は、財団事務局で集計ののち、香港バードウォッチング協会に送ります。また、調査結果につきましては野鳥誌や当会ホームページなどでお知らせします。
 ご不明な点がございましたら、自然保護室(TEL:03-5436-2633)までお問い合わせください。何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

(自然保護室/山本 裕)


「シンポジウム・野鳥と洋上風力発電−野鳥保護と自然エネルギーの共存を目指して」のお知らせ

 現在、地球温暖化防止のための自然エネルギーとして、世界的に風力発電施設の導入が進んでいますが、欧州など国土の狭い国では近年、地形や土地利用による制約もあり陸上での建設適地が減少しています。
そのため、陸上よりも風況が良く安定しており、近隣住民への騒音問題も発生しにくい洋上風力発電の導入が進んでいます。日本でも3.11の原発事故以来、再生可能エネルギー導入の世論がかつてないほど高まっており、その中でも海洋エネルギーの分野は新しい技術として産業界からも注目されています。その一方で、欧州ではすでに、洋上風力発電による野鳥への影響もみられるようになっています。
 そこで、今後、国内でも大きく導入が進むと考えられる洋上風力発電について、日本でも適用可能で、野鳥への影響をなるべく出さない洋上風力発電の開発のあり方を提案するためのシンポジウムを開催いたします。
 まず、導入実績が高い英国とデンマークのゲストから、洋上風力発電の野鳥への影響やその評価手法、アセス制度などについて、海外の先行事例を学びます。国内ゲストからは、環境省とNEDOが行う洋上風力発電の国内実証実験事業のほか、アセス制度とその問題点、海鳥の生息状況や生態、その調査手法等を報告します。
 そしてディスカッションでは、法制度と海鳥の生態や調査手法の両面から、洋上風力発電を取巻く国内外の状況を比較、整理し、日本の自然条件に合った洋上風力発電の影響評価への考え方を提案し、野鳥への影響をなるべく出さない洋上風力発電のあり方について議論します。


日時:2013年1月13日(日)10:00〜18:00(開場9:30)
場所:立教大学9号館大教室(東京都豊島区西池袋3-34-1)
●池袋キャンパスへのアクセス
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/direction/
●池袋キャンパスマップ
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/_asset/pdf/img-campusmap_ike.pdf
※入場料無料/定員600名(申し込み不要)/同時通訳あり

【プログラム】

10:00−10:15   開会の挨拶
柳生博(日本野鳥の会会長)、葉山政治(日本野鳥の会)
【第一部:国内における風力発電実証事業】
10:15−10:45   着床式洋上風力発電実証研究について NEDO
10:45−11:00   環境省 浮体式洋上風力発電実証事業における取組について 環境省・地球温暖化対策課
11:00−11:20   我国の洋上風力発電実証プロジェクトにおける鳥類調査について イーアンドイーソリューションズ(株)/芙蓉海洋開発(株)
11:20−11:30   休憩(10分)
【第二部:国内外の法アセス制度とその課題】
11:30−12:30   英国の洋上風力発電計画において鳥類へのリスク低下をもたらす 戦略的初期投資の仕組み Chris Lloyd(海洋エネルギーコンサルタント)
12:30−12:45   風力発電事業に係る環境影響評価制度 環境省・環境影響評価課
12:45−13:00   風力発電所に関わる環境影響評価の現状とその課題 北村亘(電力中央研究所)
【第3部:野鳥の生態、影響とその評価】
14:00−14:25   日本に生息する海鳥の特徴:点在する営巣地と柔軟性の高い繁殖行動への配慮 風間健太郎(名城大学)
14:25−14:40   海鳥調査の注意点(予定) 福田佳弘(知床海鳥研究会)
14:40−15:00   根室半島における海鳥調査の結果と調査手法の検討 浦達也(日本野鳥の会)
15:00−15:15   船舶用レーダーを使った海上の鳥の調査〜その可能性と限界〜 植田睦之(バードリサーチ)
15:15−15:30   休憩(15分)
15:30−16:30   野鳥と洋上風力−デンマークでの経験から Mark Desholm(Aarhus Univ.)
16:30−16:45   休憩(15分)
16:45−17:45   ディスカッション:野鳥との共存と影響評価
 コーディネーター:松田裕之(横浜国立大学)
17:45−18:00   まとめ、閉会の挨拶
 葉山政治(日本野鳥の会)
 佐久間仁(日本野鳥の会理事)

〈主催・後援〉

主催:(公財)日本野鳥の会
共催:立教大学
助成:地球環境基金
後援:環境省 (公財)世界自然保護基金ジャパン (公財)日本自然保護協会 (公財)自然エネルギー財団

〈問い合わせ〉

公益財団法人日本野鳥の会 E-mail:[email protected]
詳しくはこちらのホームページをご覧ください http://www.wbsj.org/

(自然保護室 植月智子)

総務室より

公益財団法人日本野鳥の会 平成24年度第2回評議員会(臨時)議事録

  1. 開催日時:平成24年11月7日(水)午後4時05分〜午後4時55分
  2. 開催場所 : ニューオータニイン東京 4F会議室「つばき」
  3. 出席者: 
    評議員総数 8名
    (敬称略、五十音順)
    出席評議員  8名
     	 上田恵介、北白川 道久、高松 健比古、竹丸 勝朗、原 剛、平 軍二、福澤 武、柳生 博   
    理事総数	 7名
    出席理事	 6名
    代表理事	 佐藤 仁志(理事長)
        	 吉田 新(副理事長)
    理事	 安西 英明、飯塚 利一、松田 道生、佐久間 仁
    監事総数	 2名
    出席監事	 2名
    監事	 曽我 千文、見田 元
    事務局	 岩下 路子(総務室長)、五十嵐 真(総務室経理人事グループチーフ)、奥田秋穂(総務室総務グループチ-フ)
    
  4. 議長  柳生博
  5. 議事の経過の要領及びその結果
     岩下路子総務室長が開会を宣言、奥田秋穂総務グループチーフより資料確認が行われた。その後、柳生博評議員長から挨拶があり、続いて、岩下総務室長より、本評議員会は全員出席で定款第22条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。
     なお、議事録署名人は、定款第24条の規定により出席した評議員長及び会議において選任された福澤武評議員の2名に決定した。
  6. 報告事項
    (1)平成25年度事業計画及び予算編成方針の件
     吉田新副理事長より、平成25年度事業計画及び算編成方針について、資料に基づき説明があった。
     再来年が当会設立80周年にあたるので、今年度から3年間で財政安定、会員減少の下げ止まりを目指す。来年度は今年度に引続き事業の見直しを行い、財政の健全化、寄付収入の拡大を図る。会員は減少しているが寄付者の割合は増えている。寄付者を会員に誘導することを考えたい。また、会員拡大の好事例を支部へ還元したい。政策提言に力を入れ当会の意見を積極的に社会にアピールしていきたい。
     上田恵介評議員より、支部の会員拡大担当者を集めたセミナーを開催してみたらいかがとの提案に対し、吉田副理事長から大変興味深い提案だがまだそこまでには至っていないとの回答があった。福澤武評議員より80周年行事への資金手当はどうなっているのかとの質問に対し、吉田副理事長から特別な積立などの予算措置はしていない、年度内予算の範囲でやれることを考えるとの回答があった。
     竹丸勝朗評議員より、会員の減少は当会の魅力不足も一因、会員になることが誇りになるような会にすべきとの意見があった。また上田評議員より、WWF入会の最大の理由は社会貢献がしたかったという実態調査がある。当会にもそういう人が大勢いるはずでありWWFの実態調査を参考にすべきとの意見があった。
    (2)平成24年度補正予算の件
     佐藤理事長より、3,400万円の最終赤字とする補正予算を組むことについて資料に基づき報告があった。
    当初予算に比べ赤字幅が広がる主な要因は先行投資、中でも販売好調なオリジナル長靴の在庫切れを防ぐための生産増加、カンムリウミスズメの映像制作、フレシマ、洋上風力発電に関する先行調査などであるとの説明があった。
     高松健比古評議員より、カンムリウミスズメの映像物を作るのはよいが、肝心なのは活用策である。当会の保護活動をいかに周知するかがポイントである、何か具体策はあるのかとの質問に対し、佐藤理事長から、無理をしても、まず手持ちの材料を確保するというのが執行部の方針であるとの回答があった。
     高松評議員より、カンムリウミスズメの調査は数年前から力を入れ、研究成果も積み上がっているが、一般向けのアピールが不足しているのではないか、調査と広報の両方をやっていかないといけないとの意見があった。
    (3)理事会の結果の件
     佐藤理事長より、平成23年度第2回理事会の開催結果について資料に基づき報告があった。
    議長は以上をもって全部の報告を終了した旨を述べ、16時55分閉会を宣言し解散した。

   以上


■「支部報とりまとめ発送」次回日程のご案内■

次回の支部報取りまとめ発送は、2013年1月29日(火)となりました。支部報は下記要領でお送りください。(取りまとめ発送の詳細については、支部ネット通信2012年4月号をご覧ください。)

送付〆切:1月28日(月)必着
送付部数:110部

※東京は130部、お願いいたします。
※神奈川、埼玉、奥多摩、千葉県は120部、お願いいたします。
※必要部数に満たない場合は、こちらで発送先を調整させて頂きます。

【支部報の受付、お問い合わせはこちらまで】
〒141-0031東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル3F
(公財)日本野鳥の会総務室 総務グループ (担当:鈴木)
  TEL03-5436-2620/メール [email protected]

■支部名称等変更のお知らせ■

【名称変更】
● 日本野鳥の会こおりやま
・新名称:『日本野鳥の会郡山支部』(従来の名称へ戻す)(2012年11月25日より)


【代表者等の交代】
● 日本野鳥の会佐賀県支部
新支部長:宮原 明幸   旧支部長:島田 洋
新事務局長:島田 洋   旧事務局長:青柳 良子 

※住所・電話番号・メールアドレスに関しては本紙には掲載いたしませんので、ご連絡の際は下記担当へご相談ください。
総務室総務グループ TEL 03-5436-2620 / FAX 03-5436-2635

(総務室/奥田秋穂、鈴木美智子、松井江里奈)


会員室より

■会員管理システムのリニューアルを1月の予定で進めています■

 平素より各支部の皆様には、会費事務でお世話になっています。現在の会員管理システムは2004年にハード・ソフトとも構築されたもので、基本OSがwindows7に対応していない、サーバーの保守期限切れ、システム(ソフト)が現状に対応していないなど多々の不具合がありました。そこで、昨年から、システムとハードの全面リニューアルを準備しており、いよいよ2013年1月19・20日(予定)には新システムに入れ替える運びとなりました。新システムでは、当会の支援者増をより戦略的に実施することを目的に構築しています。

<新システムが従来のシステムと違う主な点>
① いままで、会費、寄付、販売と別々に把握していた情報を一元管理できること
② 支援者・会員増戦略のための多様な分析を可能にすること
③ メールアドレスの活用や、HPからの登録の取り込みなどに対応していること
④ 業務効率をあげ、かつ個人情報保護のセキュリティ対応や人為的ミスへの対応を万全にすること


会員管理事務は、若干野鳥誌のラベルの大きさが変わる程度で、大きく変更の予定はありませんが、下記については若干の変更が予定されています。


<新システム導入後の変更点>
① 支部ラベルの打ち出し順や、名簿の体裁などが変わります。
新システムでは個人と法人の登録エリアを分けます。これに伴って、支部にお送りするラベル類は、最初に個人が打ち出され、そのあとに法人が打ち出されることになります。法人とは具体的には、「法人特別会員」と「購読会員(通称。図書館や行政など見積書、請求書が必要な会員のこと)」です。ラベルの仕様も連続シートから、A4サイズの単票に変更になります。また、会員名簿(紙、データFD/CDR)の並び順や体裁も若干変わる可能性があります。
詳細は、送付時にお知らせします。
② 送金一覧表での「近日入金予定者」の印字は別シートで。
これまで、自動引落とHPからの新規入会者は、「近日入金予定」として、印刷の末尾に続けて印字していましたが、今後は、別シートになります。
③ 送金一覧表に同封する支部連絡表を自動化。
これまで手書きで添えていた書類(名義変更、支部への新入会者、家族会員の入退会など)を一部、自動出力とします。
詳細は、個別に支部ラベルや送金一覧表を送付の際に、お知らせいたします。会員の方の登録情報や管理はそのまま移行させる予定ですが、万が一不具合がありましたら、会員室までメール、お電話、FAXなどでお知らせください。迅速に対応させていただきます。分析ソフトの導入により、支部の会員拡大戦略に役立てられる部分については、追って具体的な活用例をご紹介させていただきたいと思います。 

■会員数■

 12月1日会員数38,208人(対前月-192)会員数は先月に比べ192人減少しました。
 11月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より203人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。11月の入会者数は103人で、前年同月の入会者108に比べ5人減少しました。
 また、11月の退会者306人で、前年同月の退会者363人に比べ57人減少しました。

 表1.11月の入会・退会者数

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

 表2.都道府県別の会員数(12月1日時点)

備考:その他は海外在住の会員を示します。

 表3.支部別の会員数(12月1日現在)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)

■支部ネット担当より

 早いもので2012年もあとわずかとなりました。朝夕の冷え込みに加え、1年の疲れが出る時期でもあります。1年の疲れを癒しながら体調管理を心がけたいと思います。
  今年度も支部ネット通信のご愛読有難うございました。来年度もどうぞよろしくお願いいたします。

(総務室)

支部ネット通信 第105号
◆発行
日本野鳥の会 2012年12月25日
◆担当
総務室 総務グループ 奥田秋穂/松井江里奈
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2620
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]