No.116 2013年11月号


バックナンバー一覧に戻る

目次 ◆支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
◆シリーズ「探鳥会におけるリスクマネージメント」
 第8回:落雷
◆事務局からのお知らせなど
 「クロツラヘラサギ世界一斉センサス」参加のお願い
 12月は「ウィンターフェア」! 連携団体向け卸販売をご利用下さい。
 直営店「バードプラザ」。12月は土曜日も営業!
 平成25年度第3回理事会(定例)議事録
 支部名称等変更のお知らせ
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.679

●2013/9-10 宮城県
・2013年春シギ・チドリ類生息調査(調査・保護グループ)
●2013/9 伊那谷
・ノゴマ 
・ブッポウソウの保護活動
●2013/9 大阪
・いい出会いは、鳥たちの食べ物を知ることから 
・こんな鳥がこんなの食べた
・果実と秋の渡り鳥 
・オオタカの指定解除の検討に関する意見
・ベニアジサシの繁殖 
●2013/9-10 鳥取県
・ブッポウソウ木製電柱の巣穴 (なんだ&よみす)
●2013/9 北九州
・ナベヅルと暮らす村(第14フジテレビドキュメンタリー大賞作品より)
・小笠原諸島には3タイプのウグイスがいた(森林総合研究所)
・福岡県の希少鳥類 トモエガモ、ミヤコドリ

●2013/9-10 宮城県
・2013年春シギ・チドリ類生息調査(調査・保護グループ)
 4/29、県内の湖沼、干潟、7箇所を調査した。鳥の海で最大691羽、内訳はハマシギ220、チュウシャクシギ163、ミユビシギ118、メダイチドリ44、コチドリ33、シロチドリ26、キョウジョシギ20、トウネン14等。蕪栗沼でツルシギ28、セイタカシギ14等。伊豆沼・内沼でケリ14(5/15)。
(宮城県「雁」NO.261,P19)

●2013/9 伊那谷
・ノゴマ 
 ノゴマは安土桃山時代からノゴ、ノゴノトリの名で知られていた。ノゴは漢字で喉紅と書き、江戸時代にコマドリに似ているとしてノゴマになった。伊那地方ではノゴマの剥製にノドアカやヒノマルの名前が残っている。また、チョウセンゴマとも呼ばれ「地黄煎駒」の意で、穀芽から作った地黄煎飴(大正時代まで中部地方以西で作った茶色の飴)に似た色の羽根からきている(榮川 1991)。新潟県柏崎地方ではジガイチョウと呼ばれており、紅い喉から自害した人の鮮血を連想した(風間 1980)。
(伊那谷「かわせみ」NO.38,P2)

・ブッポウソウの保護活動
 ブッポウソウは長野県の天然記念物に指定されている。支部は行政と共同でブッポウソウの保護活動をしている。伊那谷各地で松枯防止の空中散布していない場所を選び、計43個の巣箱を設置した。内9個で繁殖が確認された。
(伊那谷「かわせみ」NO.38,P2)

●2013/9 大阪
・いい出会いは、鳥たちの食べ物を知ることから
 野鳥の食性をよく理解することは重要である。初夏から夏、鳥が来る実をつける草木の例として、ヤマザクラ、モミジイチゴ、ヤマグワ等。秋からはウルシ類、グミ類、ミズキ類、アザミ、イノコズチ、エゴノキ、コナラ、カラスザンショ、アキグミ、ズミ、ノイバラ、モッコク、マユミ、タラ、ヤドリギ、ハンノキ、ウツギ、アキニレ等の種や実がある。自宅にミニサンクチャリを設置する方法もある。
(大阪「むくどり通信」NO.227,P4〜5)

・こんな鳥がこんなの食べた
 意外な食べ物:カルガモが蛙を食す、カワウがカイツブリの幼鳥、ササゴイがトンボ、ダイサギがムクドリ、コサギが亀、ゴカイ類、ユリカモメが楠の実、ウミネコがアブラゼミ、ミサゴがカイツブリ、センダイムシクイが桜の蜜、スズメ、ハクセキレイが犬の糞を食べた。見る機会が少ないもの:ハチクマが蜂の子、アオバズクがクマゼミ、ハイイロオウチュウがハチ類、モズがネズミ類、ホオジロがヤブキリ。比較的観察例があるもの:オシドリが笹の羽、カイツブリがアメリカザリガニ、バンがジャンボタニシ、イソヒヨドリがカナヘビ、スズメがミミズ。
(大阪「むくどり通信」NO.227,P6)

・果実と秋の渡り鳥 
 西日本では春から夏に熟す果実はサクラ、ヤマモモ、タブノキに限られるが、秋から冬は多く、それを食する動物、鳥類が多い。その中には渡り鳥が多く、留鳥もその時期、個体数が増える。実の熟す期と鳥の渡りに関連がある事が北米や欧州では以前から指摘されている。
(大阪「むくどり通信」NO.227,P10)
 
・オオタカの指定解除の検討に関する意見
 オオタカの国内希少野生動植物(種の保存法)からの解除に関し、環境省に意見を出した。大阪府ではオオタカは減少で、関東地方の状況をもって指定解除は時期尚早である。長期的に全国の状況を見て判断すべきである。府内では2001年には48番の生息を確認していていたが、現在その4割程度に減っている。
大型開発では環境省の「猛禽類の保護の進め方」に基づき、営巣林の保護が図られ、結果として里山の生物多様性が保全されてきた。指定解除でその保護の法的枠組みが無くなり、これまでのオオタカ保護の取り組みそのものがなし崩しとなり、開発地の復活、オオタカ生息地保護が大きく後退する事が懸念される。絶滅危惧U類の鳥類は「種の保存法」に指定し、その保護の枠組みが必要である。生息地が危機に面しているチュウヒ、サシバは特に急がれる。
(大阪「むくどり通信」NO.227,P11)
 
・ベニアジサシの繁殖
 5月、泉大野市で数千羽のコアジサシのコロニーが形成され、この中にベニアジサシの飛来が確認され、6番が営巣した。巣はコアジサシの様に平坦地ではなく、埋立地の外縁部の開水面に面した斜面の上部近くにあり、巣間は最短1.7m、最長40mであった。親の1羽は昨年7月関西国際空港で標識された個体で、6巣から10羽程が巣立った。ベニアジサシは主に奄美群島、沖縄諸島に夏鳥として飛来するが、近年、大阪府内で繁殖が記録されている。今回、泉大野市では初繁殖となる。
(大阪「むくどり通信」NO.227,P21)

●2013/9-10 鳥取県
・ブッポウソウ木製電柱の巣穴 (なんだ&よみす)
 ブッポウソウの巣箱は2000年、日南町で8地点、設置されたのが最初である。そのきっかけは、1987年の木製電柱のコンクリート化工事である。当時、木製電柱の多くにキツツキが穿孔した穴があり、それをブッポウソウが使っていた。電柱立て替え工事で、地域の人たちは木製電柱を移設したが、シロアリの被害で1997年に撤去。その時、巣穴部分のみ切り離し、コンクリート電柱に取り付けたが、利用されなかった。ブッポウソウは自然木のキツツキの巣穴に出入りするが、繁殖は確認されていない。
(鳥取県「銀杏羽」NO.129,P15)

●2013/9 北九州
・ナベヅルと暮らす村 (第14回フジテレビドキュメンタリー大賞作品より)
 山口県周南市の八代盆地に10月、ナベヅルが越冬のためやってくる。ナベヅルは日本各地で見られていたが、本州では八代が唯一の渡来地として残った。ナベヅル捕獲に猟師が現れると、八代村の住民は半鐘を打ち鳴らし、鋤や鍬を持ってナベヅルを守った。明治20年、「八代村のツルの捕獲を禁じる県令」を作り、日本初の自然保護条例となった。この取り組みは後世に受け継がれ、住民は遠くからそっと見守り、野鳥監視員の弘中数実さん(故人)は「ツルの住めない場所は、人間も住めない」と訴え続けた。住民にはツルは「仲間」同然である。
(北九州「北九州野鳥」NO.327,P11)

・小笠原諸島には3タイプのウグイスがいた 
(森林総合研究所)
 小笠原諸島は父島、母島を含む小笠原群島と、硫黄島を含む火山列島からなる。ここにはウグイスの亜種であるハシナガウグイスが生息しているが、火山列島のものは群島のものから分離し、嘴が短くなり、異なる遺伝的集団となっている。群島の聟島では20世紀中頃、ハシナガウグイスが絶滅し、日本本土から渡って来たウグイスが観察され、定着する可能性がある。
(北九州「北九州野鳥」NO.327,P11〜12)

・福岡県の希少鳥類 トモエガモ、ミヤコドリ
 トモエガモは韓国では全世界の9割になる数十万羽が越冬する場所がある。福岡県には池やダム湖に100羽を超える群が見られる。ミヤコドリは1980年代までは博多湾が唯一の越冬地であったが、現在は東京湾、伊勢湾に、より大きな群が越冬する。博多湾の生息地の重要性に変わりはない。
(北九州「北九州野鳥」NO.327,P14)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.680

●2013/9 茨城県
・水戸市森林公園秋のタカ渡り10年間の記録
●2013/10 千葉県
・H25年千葉県内のサギのコロニー
・減りつつある種の記録
・聟島のアホウドリ、ペア復縁、雛誕生なるか(8/27 日本経済新聞)
●2013/9 奥多摩
・7月にコムクドリ
・奥多摩エリア内初記録
・ツミ
●2013/10 長野
・真夏にジョウビタキ
・ツミ
●2013/9 長崎県
・ことわざ辞典より
・長崎県の鳥類 
●2013/秋 鹿児島
・オニアジサシ渡来

●2013/9 茨城県
水戸市森林公園秋のタカ渡り10年間の記録
 2003年から8/15〜9/30、水戸市森林公園タカ渡り調査グループとして午前中調査している。2012年の結果はサシバ総計537羽(内渡り422)、ハチクマ18羽(同14)、ピークは9/24のサシバ61羽であった。
(茨城県「ひばり」NO.315)

●2013/10 千葉県
・H25年千葉県内のサギのコロニー
 県内のサギ類のコロニー15箇所で個体数が最大となる7〜8月、調査した。
シラサギ類は総計16,547羽(昨年16,484)で、内訳はチュウサギ6,607(40%)、コサギ4,503(27%)、ダイサギ3,472(21%)、アマサギ1,965(12%)であった。これとは別にアオサギは5〜6月の調査で総計1,767羽であった。2011年、チュウサギが大きく減少したのは、東日本大震災で採餌場所が減少した影響と考えられる。アマサギは長期に減少傾向にある。
(千葉県「ほおじろ」NO.390,P3〜6)

・減りつつある種の記録
 デジカメで撮った写真で種の同定の質問が多くなっている。種名を知るだけではなく、ご本人には観察記録を残す事を勧める。場所、日時、観察種、観察や記録した内容、観察者等。
(千葉県「ほおじろ」NO.390,P7)

・聟島のアホウドリ、ペア復縁、雛誕生なるか
(8/27 日本経済新聞)
 鳥島から聟島に移送された♂のアホウドリが、野生の♀と番になり、昨年11月、初の産卵が確認された。通常、番は1週間ごとに交代で卵を抱くが、この♂は交代せず、絶食状態で抱卵を続け、今年1月、山階鳥研の研究員が卵を取りあげると、既に腐っていた。当初、♀が育児放棄したと見られた。NHKの長期録画では、♀は1週間に1度程度戻ってきていたが、♂が♀を激しく追い払っていた。今年は仲たがいしたと思われたのが復縁しており、異例の番、今年はどうなるのか。
(千葉県「ほおじろ」NO.390,P12)

●2013/9 奥多摩
・7月にコムクドリ
 多摩川の羽村堰下で保全活動をして11年目、7/7、オオブタクサの抜き取り、イタドリの整理、クズのツル切りをした時、ウワミズザクラの実を食べるヒヨドリ、ムクドリの群の中にコムクドリが数羽混じっていた。この保全エリアではコムクドリを4、5月に見るが、7月は見ていなかった。「夏はコムクドリはいない」は改める。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.214,P11)

・奥多摩エリア内初記録
 2/28、多摩川羽村堰上流でホオジロ数羽の群の中に、コホオアカ1を確認、撮影した。4/16、多摩川昭和堰下流でダイサギの近くにいるカラシラサギ1を確認、撮影した。何れも奥多摩エリア内初記録となる。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.214,P20〜21)

・ツミ
 ツミは93年以降、市街地の公園で繁殖が目立ち出す。営巣木はソメイヨシノ、ケヤキ、ミズキ、シラカシ、クロマツ、モミ、ヒノキ等と多彩。巣内にスギやヒノキの青葉を敷く。毎年、巣を替え、近くを点々と移る。巣の近くにオナガが営巣する事が多い。抱卵日数は35日、巣立ちは18〜20日を記録。餌は小鳥が中心であるが、幼鳥がセミを捕った例もある。気性が荒い鳥で他の猛禽類やカラスにモビングするが、ツバメ、ハクセキレイ、オナガ等にモビングされている。ツミは夏鳥との認識であったが、冬期の記録も出だし、秋に渡る個体と越冬する個体がいるようだ。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.214,P23)

●2013/10 長野
・真夏にジョウビタキ
 8/16、涼を求めて訪ねた山ノ内町の高原で、ジョウビタキの幼鳥5羽を見る。親が餌をくわえて給餌する写真あり、近くで営巣したと思われる。
(長野「野鳥ながの」NO.520,P1)

・ツミ
 ツミは1970年頃は全国的に珍しく、長野県鳥類目録(1999年)では、1990年代から南信地方で結構確認情報があった。営巣中、防衛する縄張りは半径50m程度で、その中にオナガの巣がある。この外ではオナガの巣はハシブトガラスに襲われている(NHK ツミの子育て)。
(長野「野鳥ながの」NO.520,P5)

●2013/9 長崎県
・ことわざ辞典より
 「何処の烏も黒い」:同じ物は変わりがない。「飛ぶ鳥の献立」:捕らぬ狸の皮算用。「鳶が鷹を生む」。「鳥の鳴く音はいずくも同じ」。「鳥の将に死なんとすその鳴き哀し」:死に臨んで出る言葉は真実である。「鳥は木を選べども木は鳥を選ばず」。「鳥は古巣に帰る」。「鳴くまで待とう時鳥」「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」「鳴かぬなら鳴かせてみせよ時鳥」。「鳰の浮き巣」:人生の浮き沈み。「能ある鷹は爪を隠す」。「ふくろうの宵だくみ」:フクロウは昼間動かないので、計画ばかりで実行できない。「目白の押し合い」。「焼け野の雉、夜の鶴」
:目立つ場所におり、子思いの親心。「闇の夜の烏、月の夜の白鷺」:区別が付きにくい。
(長崎県「つばさ」NO.309,P2〜3)

・長崎県の鳥類
 長崎県は半島や島を含めた広がりは九州本土に匹敵する。半島や島のため、他県では見られるオオアカゲラやヤマセミは殆ど見られない。逆に日本西端のため、渡り時期に多くの鳥が通過する。アカハラダカの南北の渡り、ハチクマの東西の渡り、両者の十字路に当る。大陸からバゲコウも来る。長崎県では日本初記録も多く、第一次離島ブームの1970年代に、対馬でマダラチュウヒ、ヒメチョウゲンボウ、男女群島でミヤマヒタキが記録され、最近でも対馬でスゲヨシキリが確認されている。
(長崎県「つばさ」NO.309,P3)

●2013/秋 鹿児島
・オニアジサシ渡来
 4/11、万之瀬川河口で、モニタリングサイト1000シギ・チドリ類春季羽数調査を行った。河口から海岸線約2kmの調査で、ミユビシギ38、ハマシギ28、シロ チドリ16、ダイゼン3、オオメダイチドリ2、オニアジサシ1。オニアジサシは04年以来である。
(鹿児島「るりかけす」Vol.139,P7)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.681

●2013/10 東京
・東京都心部を歩いてみよう 
・自然教育園野鳥調査一年目 
・葛西臨海公園の自然を壊さないオリンピックを!
・オオタカが普通種に!?
●2013/10 ひょうご
・ナベコウとコウノトリの比較 
・2013年ツバメの集団塒調査 
・キセキレイの声 
●2013/10 宮崎県
・金御岳のサシバ最高!
・無人島仲ノ神島
・厳しい県内のコアジサシ
・今季もヤイロチョウ鳴き交わし聞かれず

●2013/10 東京
・東京都心部を歩いてみよう 
 東京都の緑を特徴づけるのは、下町では川筋や池の環境で、山の手では江戸時代から続く大名屋敷や水源地や大規模公園である。下町は戦災で焼け野原になったためか、シジュウカラがいなかったが、この15年程で普通に見られる。エナガも2、3年前から見かける。下町と山の手境の斜面林は、渡り鳥がルートにしていたりする。防犯上問題になる藪や、使い勝手が悪い湿地等はどんどん減ってしまう。大手町のビル街のカルガモ雛も東京の環境の中の風景で、建造物を作る時、ひとひねりできれば、東京の環境は深みが増す。
(東京「ユリカモメ」NO.696,P3)

・自然教育園野鳥調査一年目
 1980、90年代に記録があった、オシドリ、コガモ、ホオジロ、トビは2010年代には見られなくなった。この傾向は明治神宮、皇居でもあり、都心部の森の木々が大きく成長した結果と言える。自然教育園は嘗て、原っぱが多く、モズやホオジロが繁殖していたが、今では照葉樹を中心にした深緑色の森のため、ヤマガラやメジロが増え、クロジも生息する。幹や枝が枯れた木にはコゲラも進出している。
(東京「ユリカモメ」NO.696,P10)

・葛西臨海公園の自然を壊さないオリンピックを!
 9/6、支部は公団本部と連名で、2020年オリンピック東京開催決定を受けて、下記趣旨の意見を表明した。私たちは環境保全とスポーツの祭典が両立する事を望み、同公園でのカヌー競技場建設計画の見直しを求める運動を強めていきます。招致委員会には次の事を要求し、交渉に臨みます。IOCに提出した環境影響評価書を公開すること、IOCから指摘があったように、更に精密な環境影響評価を実施すること。
(東京「ユリカモメ」NO.696,P13)

・オオタカが普通種に!?
 環境省の「オオタカの国内希少野生動植物からの指定解除検討」に関し、7/2、支部はパブリックコメントを出した。 意見の要約:オオタカの都内の観察例は増加しているが、解除により乱開発や密猟が助長され、再び個体数の減少が起こるとともに地域環境の悪化が生じる恐れが強いと考えられる。よって、当会としては指定解除には反対である。詳しくは
http://tokyo-birders.way-nifty.com/blog/5/index.html
研究部はこの事態を受けて、都内のオオタカ生息実態調査を準備している。
(東京「ユリカモメ」NO.696,P13)

●2013/10 ひょうご
・ナベコウとコウノトリの比較
 ナベコウ(2012/11/2〜11/17)、コウノトリ(2012/10/26〜2013/1/4)、共に幼鳥が加古川市内に滞在した。両種を比較観察した結果、非常によく似ている項目は、滑空飛行様子、昼寝姿勢(片足立ちで喉の羽毛を膨らませる)、主な餌(種に10cm以下の魚)。多少違う項目は採餌動作(前者は水面下に長時間頭を深く入れて採食する、羽根を開いて敏速に小魚を追う後者は瞬間的に頭を水面に入れる、余り羽根を開かず敏速に餌を追わない)。全く異なる項目は、小休止の様子(前者は小魚を10匹食べると休息、後者は長時間沢山食べた後休息)、脱糞時動作(前者は同時に口を開ける事が多い)、採餌場(前者は葦等の奥へ進む、後者は葦等の周辺)、初列風切羽根(翼先分離数は前者は6枚、後者は7枚)。
(ひょうご「コウノトリ」Vol.196,P8〜10)

・2013年ツバメの集団塒調査
 2006年から県内でツバメの集団塒を調査しているが、塒場所の入れ替りが生じている。今年も8/3、4に調査し、10箇所から情報が得られた。市街地の電線や街路樹を利用する小規模な塒は3箇所あったが、今年は1箇所で欅の街路樹に40羽程に減っている。河川敷の葦原は5箇所で、内1箇所はオオブタクサの群落を使用し、近くの農地から移動してきている。溜池の葦原は2箇所で、最大個体数は加古川下流の河川敷で約8万羽であった。
(ひょうご「コウノトリ」Vol.196,P12〜15)

・キセキレイの声 
 キセキレイは地鳴きと囀りの声であまり違いが分からない。囀りは「チチチ、チッチッ、・・・」と2種類くらいの節を適当に交互に出しているようである。地鳴きのままを囀りに流用してる個体もいる。
(ひょうご「コウノトリ」Vol.196,P16)

●2013/10 宮崎県
・金御岳のサシバ最高!
 1978年、Nさんは三股町をサシバが通るのを聞いて金御岳の北東10kmの公園で不定期に観察を始め、シーズンを通して2万5千羽を越す事もあり、1985年、
観察場所を今の金御岳に移動した。同年、NHKラジオで「全国渡り鳥情報〜タカの道を追う〜」で同地のサシバの渡り、全国に生放送された。2012年までの過去10年間のサシバの平均出現数は10/1:854、10/2:796、10/3:976、10/4:889.、10/5:644、10/6:1,296、10:7:1,106、10/8:1,488、10/9:1,288、10/10:1,221、 10/11:1,342、10/12:1,408、10/13:455、10/14:71、10/15:624で、10/10前後の3日間が最大になる。サシバカウント応援問合せ先:0986-22-5170 中原さん
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.239,P5〜8)

・無人島仲ノ神島
 西表島南西15kmの仲ノ神島では嘗て、セグロアジサシの卵、羽毛、糞等の採集が大々的に行われ、危機的な状態になり、1967年、琉球政府により、本土復帰後は1972年、日本の天然記念物に指定された。1981年、同島は特別鳥獣保護区になり、1986年、上陸禁止となった。これにてセグロアジサシは1万羽以上に回復した。コロニーの調査は繁殖地を見渡し写真を撮り、巣をカウントしている(東海大学沖縄地域研究センター 河野裕美准教授)。この地区の世界自然遺産登録が検討されている。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.239,16〜17)

・厳しい県内のコアジサシ
 串間市の福島港では4/23頃、コアジサシが姿を見せ、野良猫対策の網を設置し、5月中旬には48巣、100羽を超え、6/1には101巣、200羽以上、雛も32羽を記録したが、6/中旬にはハヤブサが現れ、巣の放棄が続出し、それを見計らってカラスがやって来て6/26には全滅した。毎年、500羽位コアジサシが来る一ツ瀬川鵜右岸には工事用の大型機械が入り、鳥は姿を消し、他の場所でもカラスの食害が目立った。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.239,18〜19)

・今季もヤイロチョウ鳴き交わし聞かれず
 御池野鳥の森のヤイロチョウは今季も繁殖につながる鳴き交わしが聞かれず、3年連続して繁殖ゼロとなった。5/10から8月いっぱい立入禁止ゾーンが設けら
れたが、森の乾燥化が進み、倒木が増え、明るい森になり、シカが食べないバリバリノキ、サザンカ、ヤブツバキが増え、ミミズが減り、餌不足になっている。今後、人の立入規制と共に、植生回復を検討する。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.239,20)

(自然保護室・野鳥の会・神奈川/森 要)


シリーズ「探鳥会におけるリスクマネージメント」

探鳥会におけるリスクマネージメント

シリーズ第8回:落 雷

■サッカー試合中の落雷事故例から学ぶこと
サッカーの試合中に落雷があり、高校生の選手を直撃。被害を受けた生徒は、視力障害や両上肢機能障害等の重度の後遺症が残ったため、被害者側が担当教諭や主催者(体育協会)を訴えた事例がある。
この事故の場合、生徒と家族は6億円の損害賠償を請求した。これに対し、一審は「引率教諭らが落雷を予見することは不可能だった」、二審でも「ほとんどの者が落雷の危険性を全くあるいはほとんど感じていなかった」として請求を棄却した。ところが、最高裁は「事故は予見可能であった」として本件を高等裁判所に差し戻す判決を言い渡したのである。この結果、差し戻し控訴審で本人と家族に総額3億7百万円を高校と体協に対し連帯で支払うよう命じた。
この結果、高額な支払いを科せられた体協は、倒産の手続きをせざるを得なくなったのである。
探鳥会は、大河川の河口域や海岸部など、サッカー会場と同じような環境下で実施することが少なくなく、この事例は人ごとではない。
そこで、落雷に関する知識についてよく学んでおき、探鳥会における適切な対処が必要である。

■落雷に関する知識
雷の威力は絶大で、電圧は約1億ボルト(一般家庭使用量の100万倍)、エネルギーは約300キロワット(一般家庭の2ヶ月分)に相当する。
落雷による死傷事故は、毎年5〜10数件発生(例えば、H5;5件、H6;11件、H7;10件)しており、1954〜1989年の36年間では平均22人、2000〜2009年では平均14.8人が死亡している。 人が落雷を受けると、約80%が即死するといわれている。
雷は、電気を通しやすい物質かどうかに関わらず、高い場所に落ちやすい。以前は、「指輪や時計など身につけている金属類が落雷を引き寄せるから、速やかに金属をはずこと」などが指導されていたが、全くの見当違いであることが分かってきた。
また、ゴム長靴やレインコートなどの絶縁物を身につけていても、雷から身を守る効果はないことも分かっている。

避雷針で保護される範囲(保護範囲)は、先端部から60°の範囲の円錐状のエリアであるが、下図のように最近JIS規格が変更され、回転球体法による保護範囲が新たに設定されたので、よく理解しておく必要がある。

以上の他に、稲光を感じてから雷鳴が聞こえるまでの時間差が3秒の場合であれば、落雷地点までの距離は約1kmであることや、雷雲(積乱雲・入道雲)の移動速度は時速10〜40km(秒速2.7〜11.1m)で、あっという間に近づいてくることなども知識として知っておく必要がある。サッカー事故で「落雷は予見できた」と判断されたのは、このような雷に関する知識は指導者として知っていたはずの知識であるとされたからだ。
また、「遠雷」といった言葉があるが、雷鳴の聞こえる範囲は約10kmであり、そんなに遠くの雷が聞こえることはないことや、落雷と落雷の間は0〜10分、最も頻度が高いのは15〜16秒後だが、次の落雷がない安全時間というものは存在しないことなども知識として知っておく必要がある。
 
落雷は、近くの高い建物や樹木に落ちる。しかし、先行放電の位置などから必ずしも付近の最も高いものに避雷するとは限らない。

【落雷に対する対策】
野外で活動中に、雷が発生した場合には、次のような対応が必要である。なお、落雷に関す知識は次々と新しい情報が追加され変更されているので、最新の情報を得る努力が必要だ。
・落雷地点まで離れていると推測した場合でも、早めの避難を(雷鳴の聞こえる範囲は10km、聞こえているときには、次の雷が自分の近くに落ちる危険あり)
・雷鳴が聞こえた場合は、野外活動は中断
・雨が降っていても雷鳴が近くに聞こえる場合は、傘を閉じる(20cmの差が命取りの場合も)
・高い木のそばは側撃雷に見舞われることが多いので避ける。どうしても他に高いものが内場合は、幹や枝から4m以上離れ、なおかつ樹木の先端が45°の角度で見える範囲内に低い姿勢でしゃがみ込む(図参照)
・尾根筋など周囲に何もない場所であれば、その場でできるだけ低い姿勢をとり、両足を揃えてしゃがむ(稜線などの場合は、窪みを探し分散する)
・高電圧の鉄塔がある場合は、その下の2m以上離れ場所に避難する (図参照)
・建物に避難した場合でも、電気機器や壁から1m以上離れる
・ストックを持っている場合には、伸ばして自分の両サイド1mの位置の地面に倒しておき、その間に伏せる
・釣り竿や金属バットを振りかざして持つのをやめる
・落雷は雨の降り出す前や、小やみの時に多く発生するので要注意(降水量のピークは落雷頻度のピークの約5分後)

【落雷の予測】
落雷被害を避けるためには、これまで述べたような落雷に関する一般的な知識を習得しておくと共に、指導者は落雷の予測をする必要がある。
落雷の予測には次のような方法がある。
(1)人間の五感で判断する
・雷鳴を聞くこと(雷鳴が聞こえる範囲は10km、落雷地点の移動距離は1〜10kmの範囲 →雷鳴が少しでも聞こえる場合は危険信号! )
・雷雲(入道雲)の発達や頭上の厚い雲の広がりを観察する
(2)ラジオや無線機に受信される雷電波等を利用 する
・携帯型雷警報器や古いラジオ(AM)は、約50km以内の雑音を拾う。間隔が短くなり激しく連続的になると要注意 〔注〕最近のラジオは雑音処理機能が整備されているものが多いので、注意のこと
(3)天気予報・注意報を活用する
・最近の天気予報はかなり正確であり、地域的な詳細情報を入手できる場合もある。天気予報は必ずチェックし活用しよう。

(公益財団法人日本野鳥の会理事長 佐藤仁志)

事務局からのお知らせなど

自然保護室より

■「クロツラヘラサギ世界一斉センサス」参加のお願い■

クロツラヘラサギはその風変わりなくちばしと頭を左右にふる独特の採食行動から人気のある鳥ですが、世界的には分布が東アジアに限定されており、個体数が少ないことから、レッドリストで絶滅危惧種にあげ
られています。

 この鳥の保全のための情報を集める目的で、東アジア各国の野鳥保護団体が協力して、毎年1回、「世界一斉センサス」が行われています。
 これは1994年に始まったもので、現在「香港バードウォッチング協会」を事務局として、中国、台湾、韓国、タイ等のバードウォッチャーがこの調査に参加しており、日本では「日本クロツラヘラサギネットワーク」(事務局:福岡)が呼びかけ役を担い、当会も協力しています。
 2013年のクロツラヘラサギ世界一斉センサスで記録された個体数は、世界で2,725羽、日本では、8県、39か所で観察され、277羽でした(1月11日〜13日)。この調査により、世界のカウント数は1996年の551羽から年を追って増加しており、越冬地の分布や環境などの保全のための情報が集まっています。

http://www.wbsj.org/activity/conservation/endangered-species/bfs-pj/bfs-census/

 日本へのクロツラヘラサギの渡来数も増加傾向にあり、また以前は九州が中心だった越冬地も西日本を中心に広がって来ている傾向がありますが、従来の調査では東日本の記録があまり集まっていませんでした。
 そこで、皆さんの支部でもクロツラヘラサギを観察されている場所があれば、そこでの記録をぜひ一斉センサスにお寄せくださるようお願いするものです。探鳥記録を絶滅危惧種の保全に役立てるため、ご協力をお願い致します。

【参加の方法】同じ個体を何度も数えてしまうこと(ダブルカウント)を防ぐために、調査は世界一斉に、以下の期日で行われます。皆さんのフィールドで、この3日間のどれか1日に観察されたクロツ ラヘラサギの記録を、自然保護室までお寄せください。

●世界一斉調査の調査日:
  2014年1月17日(金)〜19日(日)

●お知らせいただきたい事項
(1)観察場所の地名(差し支えない範囲でできるだけ詳しく)
(2)観察した日と時間
(3)個体数
(4)観察された方のお名前
(5)ご連絡先(電子メール、お電話番号、ご住所)
(6)観察場所の環境(干潟、河川など)
(7)クロツラヘラサギの行動(採食、休息など)の情報、及び、もし写真があれば添えてください。

●お問合せ・連絡先
 日本野鳥の会自然保護室(担当:山本)
 電子メール [email protected]
 Fax 03-5436-2635 Tel 03-5436-2633

(自然保護室/山本裕)

普及室より

■12月は「ウィンターフェア」! 連携団体向け卸販売をご利用下さい。■

会誌「野鳥」12月号に「ウィンターフェア2013」のカタログを同封いたします。また、事業担当の皆様には、当フェアの連携団体向け卸販売のご案内を別途お送りします。
 探鳥会やイベント等で会員や参加者の皆様にご案内いただき、ご注文を取りまとめていただければ、卸価格で販売させていただきます。商品を通じたコミュニケーション、支援者の輪の拡大にぜひご活用ください。

※ご注文方法につきましては、11月下旬に、事業ご担当の皆様に案内お送りしますので、ご確認下さい。ご不明点はお気軽にお問合せ下さい。
※12月28日〜1月6日は休業いたします。ファックスでのご注文は休業中も受け付けております。

●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 メール:[email protected]

(普及室/江面康子)

■直営店「バードプラザ」。12月は土曜日も営業!■

 当会事務所併設の店舗「バードプラザ」は、通常、平日のみ営業をしておりますが、今年12月は土曜日も営業いたします[11月30日(土)も営業します]。「ウィンターフェア」カタログ掲載商品や、バードウォッチンググッズが詰まった「お楽しみ袋」などバードプラザだけのお買い得商品をご用意してお待ちしております。ぜひ、皆様のお越しをお待ちしております。
※お求めの商品の在庫は、事前にお問い合わせください。

【バードプラザ 年末年始の営業日・時間】
◎11月30日(土)〜12月28日(土)まで:平日・土曜日11〜17時/日曜祝日休業
◎12月29日(日)〜1月6日(日)は休業
◎1月7日(月)から(通常営業):平日11〜17時/土日祝日休業

●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 メール:[email protected]

(普及室/江面康子)

総務室より

■平成25年度第3回理事会(定例)議事録■

1 開催日時
平成25年9月25日(水)
午後4時45分〜午後5時50分

2 開催場所
当財団会議室
東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル3階

3 出席者

理事現在数 6名
出席理事 6名(代表理事を含む。)
理事 佐藤 仁志
吉田 新
佐久間 仁
安西 英明
遠藤 孝一
松田 道生
監事現在数 2名
出席監事 2名
監事 曽我 千文
見田 元
傍聴 1名
山本 裕(職員労働組合委員長)
事 務 局 富岡 辰先(普及室長)
田尻 浩伸(保全プロジェクト推進室長代理)
飯塚 利一(施設運営支援室長)
安藤 康弘(事務局長代理兼会員室長)
岩下 路子(総務室長)
奥田 秋穂(総務室長代理)
五十嵐 真(総務室経理人事グループチーフ)
植月 智子(総務室員)

4 議長 代表理事 佐藤 仁志

5 議決事項
第1号議案 平成25年度補正予算の件
第2号議案 平成26年度事業計画及び予算編成方針の件
第3号議案 野鳥保護区購入の件
第4号議案 評議員会招集の件
第5号議案 処務規程改定の件

6 議事の経過の要領及びその結果
理事会開催にあたり、冒頭、佐藤仁志理事長から挨拶があった。佐久間仁常務理事兼事務局長が開会を宣言し、本理事会は定款第42条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。
なお、議事録署名人については、定款第44条に基づき、出席した代表理事及び監事となっており、佐藤理事長、吉田新副理事長、曽我千文監事及び見田元監事が署名人となることを確認した後に、次の議案の審議に入った。

(1)第1号議案 平成25年度補正予算の件
五十嵐真総務室経理人事グループチーフより、資金収支ベースで一般卸を中心に予算比2千1百万円の収入増を見込むが、商品仕入、新会員支援者システム関連を中心に予算比3千8百万円の支出増が見込まれるため、予算比2千5百万円の収支悪化、最終収支差額5千7百万円の赤字とする平成25年度補正予算について、資料に基づき説明があった。
審議を経て、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。

(2)第2号議案 平成26年度事業計画及び予算編成方針の件
吉田副理事長より、事業計画及び予算編成方法を、これまでの各室ボトムアップの積上方式から、中期事業方針に基づき定めた今後の方向性と目標のもとで、各室の中心事業を策定する方法に変更する平成26年度事業計画及び予算編成方針について、資料に基づき説明があった。
なお、中期事業方針は「社会に貢献できる保護事業の再構築と会の理念に沿った自然保護・野鳥保護の普及」である。
審議を経て、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
(3)第3号議案 野鳥保護区購入の件
田尻浩伸保全プロジェクト推進室長代理より、資料に基づき持田野鳥保護区隣接地及び根室野鳥保護区隣接地のシマフクロウ生息地2か所を1千50万円で購入、購入後は既存保護区へ編入するとの説明があった。
見田監事より、第2号議案との兼合いで、他の案件が保護区購入事業よりも優先することも考えられるのか、との質問に対し、吉田副理事長より、第2号議案はあくまでも一般財源の取扱に関する方針で、保護区購入などの特別財源を対象にしたものではないとの回答がされた。
審議の結果、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。

(4)第4号議案 評議員会招集の件
奥田秋穂総務室長代理より、定款第20条の規定に基づき、下記要領にて臨時評議員会を招集する旨の説明があった。
審議を経て、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。

1 日時:平成25年12月3日(火)15:00〜17:00
2 会場:ニューオータニイン東京 4F つばき
3 目的事項
(1) 議決事項
 なし
(2) 報告事項
 1 平成25年度補正予算の件
 2 平成26年度事業計画及び予算編成の件
 3 野鳥保護区購入の件
 4 事務局組織の一部改編の件
 5 平成25年度連携団体全国総会の件
 6 理事会の結果の件
 7 その他

(5)第5号議案 処務規程改定の件
     奥田総務室長代理より、運営会議、事務局長及び事務局長代理に関する規定を整備するため処務規程を改定する旨、資料に基づき説明があった。
審議を経て、議長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。

7報告事項
(1)事務局組織の一部改編の件
佐久間常務理事兼事務局長より、本件は平成25年度第2回臨時理事会で、「組織改編については、所属員や関係事業所等への十分な説明を行い、理解を得たうえで執行するように」との付帯事項がついた案件である。
このため、所属員や関係事業所等の理解を得るため、6月から8月にかけて関係事業所等に説明を行ってきたが、その中で、昨年4月に実施した組織変更の主旨も十分理解されていないことが判明した。このため、前回の組織変更に関する理解に加え、今回の組織改編への理解を求めるには相当の時間を要するうえ、来年4月を目処とした事務局組織の大幅見直しにも着手していることから、これ以上の作業は現場の混乱を招きかねないと判断し、第2回臨時理事会で条件付き承認を得た当件について、白紙に戻すこととなった旨、説明があった。

(2)平成25年度連携団体全国総会の件
佐久間常務理事兼事務局長より、平成25年度連携団体全国総会の実施要領について資料に基づき説明があった。
安西英明理事より、会場変更の経緯について質問があり、奥田総務室長代理より、前回の会場が1年以上前に予約済となり、都内では希望の会場が見つからず千葉幕張の会場となったとの回答があった。

(3)加賀市鴨池観察館の今後の運営方針の件
佐久間常務理事兼事務局長より、昨年4月に運営体制を変更した鴨池観察館の運営について、地元との軋轢は如何ともし難いため、10月1日付のチーフレンジャー交代の人事異動を含む、今後の運営方針について了承願いたい旨、説明があった。
見田監事より、チーフレンジャーは一生懸命活動したが、結果的にこのようなことになり、大変残念である。異動後は仕事がし易いよう、十分な配慮をお願いしたいとのコメントがあった。

(総務室/奥田秋穂)

■支部名称等変更のお知らせ■

名称変更などがあった支部についてお知らせいたします。

今月は支部名称等の変更はありません。

会員室より

■会員数■

11月1日会員数37,457人(対前月-128)会員数は先月に比べ128人減少しました。 10月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より138人少なくなっています。 会員の増減は入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。10月の入会者数は98人で、前年同月の入会者120人に比べ22人減少しました。また、10月の退会者は人236で、前年同月の退会者170人に比べ66人減少しました。

 表1. 10月の入会・退会者数

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

■都道府県および支部別会員数■
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

 表2.都道府県別の会員数(11月1日現在)

備考:不明は転居先が不明の会員を示します。今月からは転居先不明の会員も会員数に含めています。

 表3.支部別の会員数(11月1日現在)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。
これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の 会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)

■支部ネット担当より

 朝晩の冷え込みが身にこたえる時節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。いつも支部ネット通信をご愛読いただき有難うございます。
 さて、今回は普及室よりウィンターフェアや直営店バードプラザの12月の営業に関するお知らせがありました。みなさん、この機会に是非、ご利用ください。
探鳥会などで屋外へお出かけの際は防寒対策をして風邪をひかないよに気をつけてください。

■支部ネット通信は支部の代表の方に電子メールでも配信をしています。電子メールでの配信を希望される支部の代表の方は下記メールアドレスまでお気軽にお申し込みください。



支部ネット通信 第116号
◆発行
日本野鳥の会 2013年11月22日
◆担当
総務室 総務グループ 奥田秋穂/植月智子
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2620
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]