Important Bird Areas in Japan
Important Bird Areas in Japan -翼が結ぶ重要生息地ネットワーク-

IBAサイト詳細 千葉県:盤州・富津干潟

小櫃川河口、盤洲干潟、富津干潟および周辺海域
千葉県:木更津市、富津市

位置 N 35°24′ E 139°54′
面積 2,400ha

環境構成


富津干潟 
写真提供:田村 満 

干潟

◆盤洲干潟:小櫃川右岸防潮堤の北西側に広がる河口三角州(43ha)と、その先の前浜干潟(1,400ha)から成る。三角州はヨシ、アイアシを主とする塩性湿地で、感潮クリーク(塩水と淡水の影響を受けている水路)が入る。一部にアズマネザサ群落、エノキ林、クロマツ植林、人工池がある。前浜は大潮時に1.5〜2km沖まで干出する日本でも最大級の砂質の自然干潟。干満差2m、干潟の勾配約1/1000。

◆富津干潟:富津岬の北東側に広がる砂質干潟。アマモ、コアマモの藻場があり、東部は潮干狩り場となっている。岬全体が千葉県立公園。クロマツ林の中に遊歩道があり海浜はレジャーが盛ん。

選定理由

A4i スズガモ・シロチドリ・ミユビシギ・キアシシギ

保護指定

サイト名 保護区指定 面積
盤州・富津干潟 県指定富津岬鳥獣保護区 291ha

保全への脅威

盤洲干潟 ・干潟に隣接してスパ・宿泊施設営業(排水・照明の影響)
・三角州渚線の後退・干潟の底質変化(潮流変化、河川からの流入土砂)
・ゴミ・アオサの漂着
・海上、前浜でのカモ猟(陸部は銃猟禁止区域)
富津干潟 ・海浜レジャー、潮干狩りによるアマモ場撹乱
・ゴミ漂着

保全活動

日本野鳥の会 千葉県 ・小櫃川河口定例探鳥会
盤洲干潟をまもる会 ・盤洲干潟自然観察会


2006年の動き

保全活動(盤洲干潟)
日本野鳥の会 千葉県
・盤洲干潟をまもる会
・ 7月:小櫃川河口三角州を千葉県環境保全地域に指定する要望書提出(対千葉県知事)
盤洲干潟をまもる会 5月、10月:干潟クリーン作戦(河口干潟域のゴミ掃除) 

普及活動(盤洲干潟)
日本野鳥の会 千葉県 ・2、4、6、8、10、12月(年6回実施):定例探鳥会
盤洲干潟をまもる会 ・2、5、6、8、10月(年5回実施):干潟の自然観察会
下記リンク先各団体 ・各種イベント、干潟体験、観察会など(各団体のHP参照)

見られる鳥

 鳥は小櫃川河口付近に集中している。シギ・チドリ類、カモメ類は干潟。小鳥、タカ類は三角州ヨシ原。人工池ではカワウが繁殖、カモ類は小櫃川河口から1〜2km上流の金木橋付近。年間約120種が見られる。富津干潟ではシギ・チドリ類、カモ類、クロマツ林で渡りの夏鳥、冬鳥。
(盤洲干潟)

留鳥 カワウ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、トビ、キジバト、ヒバリ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、セッカ、カワラヒワ、イソシギ、カワセミ
夏鳥 オオヨシキリ、ツバメ、チュウサギ
冬鳥 ミサゴ、チュウヒ、ハヤブサ、オオタカ、ノスリ、ヨシガモ、ヒドリガモ、スズガモ、オカヨシガモ、マガモ、オオジュリン、アオジ、ジョウビタキ、ツグミ、ハマシギ、ダイゼン、ミユビシギ、シロチドリ、セグロカモメ、ズグロカモメ
旅鳥 メダイチドリ、ムナグロ、トウネン、キアシシギ、アオアシシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギ、ソリハシシギ、オオソリハシシギ、エリマキシギ、アカアシシギ、アジサシ、コアジサシ、ウミネコ、アリスイ、ノビタキ
富津岬の渡り
(秋)
エゾビタキ、ノビタキ、オオルリ、キビタキ、アマツバメ、ヒヨドリ、サシバ、ハチクマ、ツミ、ノスリ
迷鳥 チシマシギ、オニアジサシ、カラシラサギ、チフチャフ

交通

盤洲干潟 JR木更津駅から ・中島・金田行きバスと徒歩
盤洲干潟 JR巌根駅から ・徒歩
富津干潟 JR木更津駅、青堀駅から ・富津公園行きバス