JP043 三貫島(さんがんじま)

岩手県:釜石市

岩手県:釜石市

位置 N 39°18′ E 141°59′
面積 25ha

環境構成【島嶼/森林】

関川實
写真:関川實

箱崎半島のオイデ崎の沖約0.7㎞に位置する無人島。島の周囲は高い崖で周りに大小の小島や砂浜がある。島内は、南方系のタブノキの老齢林が全体を覆い、トチノキ、ミズナラ、オオバイボタなどが混じる。タブノキ林内は裸地となっている。尾根筋は、ヤダケが広く覆い、オオバジャノヒゲ、オオイタドリ、ツルマサキ、ヨモギ類などが見られる。島内は急傾斜地が多く、岩や浮き石が多い。南斜面は土砂崩れが時々、発生している。

選定理由

A4i ウミネコ
A4ii オオミズナギドリ
A4iii オオミズナギドリ

保護指定

サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(三貫島)、国立公園(三陸復興)、自然環境保全地域
<その他>
国指定天然記念物三貫島オオミズナギドリ及ヒメクロウミツバメ繁殖地

保全への脅威

  • 食物となる海洋生物の減少
  • ウミツバメ類の営巣地となるオオバジャノヒゲなどの減少
  • ウミツバメ類を捕食するオオセグロカモメの増加
  • ヤダケの拡大
  • 島の周辺の延縄、刺し網等
  • PCBや環境ホルモン、マイクロプラスチックなどの海洋汚染
  • 重油流失等の事故
  • 繁殖期の釣り人などの上陸
  • 2014年三貫島の南側尾崎半島沖が洋上風力発電の試験地に指定された。今後施設が設置される。
  • 東日本大震災の地震と津波により島の斜面の岩石の崩落と砂浜の一部流失が発生。

保全活動

  • 環境管理:実施者(環境省大船渡管理官事務所)
    内容:島内の海鳥の繁殖状況、環境変化等
  • モニタリング調査:実施者(環境省)
    内容:環境省モニタリングサイト1000

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 666KB)
※三貫島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら