JP048 栗駒・焼石(くりこま・やきいし)

秋田県:湯沢市、東成瀬村、横手市 岩手県:一関市、北上市、奥洲市、西和賀町、金ケ崎町 宮城県:栗原市、大崎市 山形県:最上町、真室川町、金山町、舟形町、新庄市、尾花沢市

秋田県:湯沢市、東成瀬村、横手市
岩手県:一関市、北上市、奥洲市、西和賀町、金ケ崎町
宮城県:栗原市、大崎市
山形県:最上町、真室川町、金山町、舟形町、新庄市、尾花沢市

位置 N 38°57′ E 140°47′
面積 112,000ha

環境構成【森林】

竹丸勝朗
写真:竹丸勝朗

高標高地にはハイマツ林とミヤマハンノキ、ダケカンバ、ナナカマドなどの低木林があり、東北のほかの山岳に多く見られるオオシラビソなどの針葉樹林帯がないのも特徴。雪田や湿原が多い山域であり、焼石山塊では多くの池塘や池沼を含むそれが特徴的である。両山塊ともに林床にササ類を伴ったブナ林が比較的広く残り、その下部にコナラ・ミズナラ・クリなどからなる二次林がある。針葉樹植林は主に低標高地に分布するが所によっては標高800m程度かそれ以上まで見られ、スギ・ヒノキ・カラマツなどである。鬼首カルデラ底は江合川が反時計回りに流下し、川に沿って水田を主とする農耕地がある。中央河口丘の荒雄岳斜面と外輪山斜面は常緑針葉樹植林が山裾の広範囲にあり、上部はブナ林になっている。また、外輪山の一角に比較的規模の大きい牧草地やレジャー施設(スキー場・ゴルフ場など)がある。
火山活動は静穏だが栗駒火山群や鬼首カルデラでは、火山ガスが噴気している地域もある。2008年6月14日の宮城・岩手内陸地震による地すべりや土石流で地形が大きく変貌した地域や河川がある。

選定理由

A3

保護指定

サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(栗駒、神室、焼石連峰)、国定公園(栗駒国定公園)、自然環境保全地域、保護林

保全への脅威

  • TPPに関連して畜産業の大規模化政策が進められた場合、牧場の大規模化に伴い、山地の開発が危惧される
  • 2008年6月に地震による大規模崩落があった。
    (宮城・岩手内陸地震による大規模な地すべり、土石流については、災害復旧工事として、地滑りの起きた河川の護岸が行われているが、今後その影響については不明である。2014年に一迫川上流部でオシドリの幼鳥が観察されており、河川環境は回復傾向にあると考えられる。)
  • 広域ジオパーク化に伴う、道路・駐車場等の観光地整備(2015年9月に「栗駒山麓」がジオパークとして認定)
  • ブナなどの自然林の伐採(伐採計画等の有無は不明、傾向としては自然林の伐採は少なくなってきている)
  • 高山植物花期をはじめ、近年の登山ブームを受けた無雪期の集中的な人の入り込みによる登山道の荒廃、湿原や雪田の踏みつけ、水系の汚染
  • 登山者の多数の車が林道に入り込むことによる林道周囲への環境負荷の増大

保全活動

  • 環境教育活動:
    内容:栗駒山での自然観察会、植樹(栗駒の自然を守る会(栗原市)、
    栗駒山での自然観察会(自然観察指導員連絡会みやぎ(仙台市)

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 864KB)

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