No.132 2015年3月号


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目次 ◆支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
◆事務局からのお知らせなど
 新たな『フィールドガイド日本の野鳥』に向けて
 増補改訂新版の取り組み

 連携団体(支部等)向卸販売をご利用ください
 第1回鳥類関係3団体交流会報告
 評議員会傍聴申込要領について
 支部名称等変更のお知らせ
 会員の方とのメールでの個人情報のやりとりについて
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.739

●2015/1 オホーツク
・アホウドリ オホーツク初記録
●2015/1 千葉県
・2014年カモ類調査結果 (調査・研究委員会)
・ホシムクドリ 石垣に飛来(11/14 沖縄タイムズ)
・ヘラサギ和歌山県内24年ぶり(11/20 紀伊民報)
●2015/1 神奈川
・ネコのような鳥
・神奈川県で初記録オオモズ
●2015/1 大阪
・大阪のオオタカ 現状と保護の課題
(小海途銀次郎X橋本正弘 対談)
・シンポジウム「オオタカ希少種解除の課題」に参加して
・ムクドリの塒探し
●2015/1 奈良
・奈良県産鳥類 ハリオシギ追加
・2014秋のタカの渡り
・マヒワとベニマシコ

●2015/1 オホーツク
・アホウドリ オホーツク初記録
6/13、網走川河口北東沖海上でアホウドリ幼鳥1が確認された。オホーツク初記録となる。(知床博物館研究報告 2014)
(オホーツク「ばあどこおる」NO.332,P3)

●2015/1 千葉県
・2014年カモ類調査結果 (調査・研究委員会)
 昨年1月、千葉県内162地点で調査した。24種、90,058羽が記録され、ここ10年、10万羽前後で推移している。スズガモはこの3年間で大幅減少し、全体に占める割合が65%から30%になり、その他のカモ(マガモ、コガモ、クロガモ)が増え、合計値が横這いになっている。内訳はスズガモ29,225、マガモ15,121、コガモ9,490、クロガモ8,514、ヒドリガモ7,771、カルガモ7,041、ビロードキンクロ4,241、オナガガモ3,444、ホシハジロ1,690、キンクロハジロ1,395、ハシビロガモ583、オシドリ485、ヨシガモ470、オカヨシガモ346等。特記は一宮海岸でアラナミキンクロ1。トモエガモ越冬地、ヒシクイ飛来地は調査地から外れた。
(千葉県「ほおじろ」NO.405,P3〜6)

・ホシムクドリ 石垣に飛来(11/14 沖縄タイムズ)
 11/8、石垣島新川河口付近で20羽程のムクドリに4羽のホシムクドリが混じっていた。欧州からカスピ海沿岸で繁殖し、北アフリカから中央アジア、インド北西、中国西部で越冬する。
(千葉県「ほおじろ」NO.405,P12)

・ヘラサギ和歌山県内24年ぶり(11/20 紀伊民報)
 11/19、和歌山県白浜町でヘラサギ1が確認された。和歌山県では1990/12の田辺市で確認以来である。北九州へは毎年、飛来しているが、他の地域への飛来は稀である。
(千葉県「ほおじろ」NO.405,P13)

●2015/1 神奈川
・ネコのような鳥
日本産の鳥でネコが名前に付く鳥は ウミネコだけで、日本近辺のみに生息し、英名はBlack-tailed GullまたはJapanese Gullでネコとは関係ない。(ただ)カモメの英名はCommonGullまたはMew Gullと呼ばれMewはネコの鳴き声である。外国の鳥の和名でネコが付くものはネコドリ、ネコマネドリ、ネコチメドリがおり、英名ではCatbirdが付く。
(神奈川「はばたき」NO.512,P4)

・神奈川県で初記録オオモズ
 11/8、藤沢市内での定点観察で樹冠に止まるオオモズ若1が撮影された。通過個体のようで、神奈川県での初記録となった。
(神奈川「はばたき」NO.512,P8)

●2015/1 大阪
・大阪のオオタカ 現状と保護の課題
(小海途銀次郎X橋本正弘 対談)
 大阪府で初めてオオタカの巣が見つかったのは1979年で、1990年代に里山にいたトビ、サシバ、ハチクマと入れ替わった。2000〜2001年には48番のオオタカ生息を確認している。その後6番の追加があるが、24番の大半が自然環境に変化が無い状態で消滅した。サシバ等がいなくなった隙間に野鳥を主食にするタカが入り込み一気に増えたが、その世代の寿命がつきた頃より徐々に減って来ている側面がある。京都府には「種の保存法」府県版がある。
http://www.pref.kyoto.jp/kisyosyu/1198225714475.html
(大阪「むくどり通信」NO.235,P4〜7)

・シンポジウム「オオタカ希少種解除の課題」に参加して
 10/4、同シンポジウムに支部を代表して参加した。環境省の説明では2008年関東周辺10都道府県で5,818羽(3,898〜10,392):関東での5qメッシュ88で、土地利用から個体数推定)とあり、同年の環境省推定で全国に5,010〜8,950、発見されていない営巣地を加えるとそれより多いとされる。自然保護団体からの主な意見は1・生息状況(生息数変化分析、地域毎の評価、繁殖への影響要因、将来の予測等が不足)、2・違法捕獲、飼育等、3・環境影響評価、里山保全での役割、4・今後のモニタリング、再指定方法。大阪支部の意見の要約:大阪府のオオタカは減少傾向にあり、関東地方での状況をもって、国内希少野生動植物から指定解除するのは時期尚早と考える。長期的に全国の状況を見て、判断すべきで、現時点での指定解除には反対である。大阪府のオオタカは2001年比で4割減っている。同シンポジウムの詳しい内容は下記(森)。
http://jawg.jp/2014symposium.pdf
https://www.env.go.jp/council/12nature/y125-05b/mat02_1.pdf
http://www.wbsj.org/activity/conservation/endangered-species/ag-hog/
http://www.nacsj.or.jp/diary2/2014/10/post-522.html
それに続き、10/16開催の中央環境審議会 自然環境部会 野生生物小委員会第5回会議録の中に国内希少野生動植物種の指定解除について(オオタカ)(審議)項目あります(森)
https://www.env.go.jp/council/12nature/y125-05a.html
https://www.env.go.jp/council/12nature/y125-05b.html
(大阪「むくどり通信」NO.235,P8〜10)

・ムクドリの塒探し
 2014/9〜12、大阪府内で18箇所のムクドリの集団塒を確認した。1990/12〜1991/1の確認箇所は21箇所で同じ場所の使用は無いようだ。集団塒の情報を得て数日で様子が大きく変わる場合もあり、ムクドリの寝る場所も結構変わる
ようである。ツバメの集団塒入り観察会はあっても、ムクドリは余り無い。参考:奥田(2008)大阪市おけるムクドリの就塒個体数の秋から春にかけての季節変化 Strixs 26:135-145.
(大阪「むくどり通信」NO.235,P11)

●2015/1 奈良
・奈良県産鳥類 ハリオシギ追加
 9/17、安堵町の田畑でハリオシギが撮影、同定された。奈良県産鳥類258種目となった。
(奈良「いかる」NO.148,P15)

・2014秋のタカの渡り
 9/23〜10/10、御杖村でサシバ1,350、ハチクマ10。9/23〜10/15、下市町でサシバ1,269、ハチクマ18。9/23〜10/25、五條市でサシバ1,374、ハイタカ4。ピークは10/8のサシバ717(御杖村)、サシバ777(下市町)、9/28のサシバ619(五條町)。
(奈良「いかる」NO.148,P17)

・マヒワとベニマシコ
 食べているものを見ると、マヒワは樹木の実が多く、ベニマシコは草の実が多い。マヒワはハンノキ類、アキニレ、サルスベリ、スギ、マツ等。ベニマシコはセイタカアワダチソウ、ヤマノイモ、アキニレ、イタドリ、ヨモギ等。奈良県ではマヒワは隔年で飛来数が増減しているようで、今冬は多い?ベニマシコは3年毎に飛来が少ない年があり、今冬は少ない?
(奈良「いかる」NO.148,P18)


○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.740

●2015/1-2 札幌
・濤沸湖水鳥・湿地センター
●2015/1-2 宮城県
・カンムリカイツブリ繁殖初記録
・レンカク
●2015/1 茨城県
・現実離れした狩猟制度の未来
・コウノトリ茨城県に飛来
・56年前の涸沼のコウノトリ
・福井県武生市で営巣したコウノトリ
●2015/1 東京
・アホウドリをやめてオキノタユウに
・鳥島におけるオキノタユウ集団の保全と再生の展望
●2015/2 福岡
・ハチクマ2014年春の渡り
●2015/1 長崎県
・9月タカ渡り日別通過数
●2015/1 熊本県
・2014年秋タカ類・ハヤブサ類の渡り調査

●2015/1-2 札幌
・濤沸湖水鳥・湿地センター
 同センターは2012/5、オープンした。濤沸湖は2005/11、ラムサール条約登録湿地となり、環境省が地元網走市と小清水町の要請で同センターを発足させ、管理は網走市が行っている。オオハクチョウは11月に飛来のピークがあり、一部はそのまま越冬する。厳冬期でも完全に凍結せず、同センターから野鳥が観察できる。野鳥の会オホーツク支部や濤沸湖ファンクラブの協力で観察会を開催している。
(札幌「カッコウ」NO.370,P11)

●2015/1-2 宮城県
・カンムリカイツブリ繁殖初記録
 宮城県内でカンムリカイツブリが初めて繁殖した。遅い繁殖時期で7/5、仙台市若林区の大沼で2羽を確認し、7/6、巣の上で交尾、巣を補強した。7/11、大風で巣が崩壊し、7/14、同じ場所で再構築、7/16、雌雄が抱卵交代する。7/31、卵3個、親が巣を空ける時、卵を隠さない。8/9、♀親の背中で雛を確認。8/11、雛3羽。8/14、第4子孵化。卵1個残っている。8/15、第5子孵化。8/17、空いた巣はカルガモが塒に使った。親が自分の胸の羽毛を咥えて雛に与える(食羽)。巣はカメ3匹が占拠。8/23、雛が独自に水に潜る。9/1、雛1羽が親から突き放され「ヒナ分け」か。9/13、♂親と雛1、
♀親と雛2にかれる「ヒナ分け」:親は特定の雛へ給餌を集中させ、他の雛へ攻撃的となる(バードリサーチ生態図鑑 2013/7)。他の雛2は死亡、ブラックバスかコイにやられた?
(宮城県「雁」NO.269,P11〜14)

・レンカク
 10/19、伊豆沼でレンカク幼、冬羽1が確認された。宮城県初記録である。蕪栗沼に移り、11/13終認。
(宮城県「雁」NO.269,P20)

●2015/1 茨城県
・現実離れした狩猟制度の未来
 環境省主催の「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」があった。狩猟人口の高齢化、有害鳥獣駆除がままならぬ危機感から若者に的を絞っている。動物の農業被害要因は山が貧弱になり、高齢化で自身の農地さえ満足に管理できなくなった事が大きい。農山村の環境整備をトータルで管理して然るべき。狩猟の負の側面の丁寧な説明が不足している。司法手続、獲物の処理方法、色々と面倒な事が多い。多趣味で自然体験の無い世代が使命感だけで動くとは思えない。
(茨城「ひばり」NO.323,P2)

・コウノトリ茨城県に飛来 
 昨年は、茨城県へ兵庫県豊岡市のコウノトリ郷公園から2度もコウノトリが飛来した。9/6、滋賀県長浜市の8羽が10/12、神奈川県藤沢市に〜横浜市1羽を残し(これは撮影された)、他の7羽が葛西臨海公園上空に現れ、10/17、茨城県稲敷市へ、その後渡良瀬遊水地、長野県上田市、10/20、福井県あわら市へと移動した。7/21には常陸大宮市に1羽が飛来し、足環から2011/5生まれで、その後上田市で見つかり、7羽の中の1羽であったかも知れない。
(茨城「ひばり」NO.323,P4)

・56年前の涸沼のコウノトリ
 1959/11、茨城町にコウノトリ1羽飛来記録がある。当時の「野鳥」誌に中西悟堂の文章と写真が残っている:「コウノトリは全国に僅か21羽、兵庫県と福井県にしかいないのが、今回茨城県で見つかった」。茨城県には「鴻」に由来すると思われる地名が6箇所ありい、往古、コウノトリが生息していたのかも知れない。
(茨城「ひばり」NO.323,P5)

・福井県武生市で営巣したコウノトリ
 武生市には昔からコウノトリが渡って来ていたが、明治以降激減した。1957年、電柱で営巣したが、2回の台風で繁殖失敗し、翌年に猟師に撃たれて食べられた。70年代末に1羽が飛来し、衰弱のため兵庫県豊岡市の施設に送られ、「武生」と命名され、23年間、45個産卵し、中国産♂との間に雛1羽が巣立った。
(茨城「ひばり」NO.323,P6)

●2015/1 東京
・アホウドリをやめてオキノタユウに
 38年間、アホウドリの保護研究に携わってきた。この酷い呼称をオキノタユウ(沖の大夫)に変えるよう1997年「月刊言論」で提案した事がある。様々な地方名があったが、何故アホウドリという和名が動物学会に定着したのか。1889年の「動物学会誌」に信天翁に「ばかどり」と振り仮名が付き、1891年、同誌で「アホウドリ」が用いられた。1922年の「日本鳥類目録」でその呼称が確定したと推測される。ツルより長寿でオシドリよりも夫婦仲が良く、人間にも愛でたい象徴となる鳥をオキノタユウと呼ぶようにしよう。
(東京「ユリカモメ」NO.711,P3)

・鳥島におけるオキノタユウ集団の保全と再生の展望
 鳥島のオキノタユウはこの35年間で毎年7.6%で増加している(10年で倍増)。昨シーズン600組の番で繁殖し、400羽が巣立った。繁殖期直後の推定総個体数は3,450羽。嘗て鳥島には20万組が繁殖し、現在はその0.03%、そのため、食物や営巣場所の制約は殆ど無く、今後20〜30年指数関数的に増加するはずである。5年後、5,000羽、2020年、6,000羽、2030年、13,000羽が予想され、鳥島集団の再確立は確実になった。
(東京「ユリカモメ」NO.711,P8〜9)

●2015/2 福岡
・ハチクマ2014年春の渡り
 5/11〜25、6/7、6/15、福岡市の片江展望台で観察した。ハチクマ総計で1,018羽、ピークは5/7の233、5/11の165、5/16の216であった。総数は秋の約1/5である。その間アサギマダラが45頭通過した。昨年2013年5/18には1,397羽のハチクマが通過している。
(福岡「野鳥だよりふくおか」NO.424,P1〜17)

●2015/1 長崎県
・9月タカ渡り日別通過数 
 佐世保市の烏帽子岳を通過するアカハラダカは1989〜2013年の平均を見ると、9/11に約3500羽が集中し、9/10、9/12〜19が約1500羽と継続する。同地を通るハチクマは9/23〜26に毎日約120羽のピークが続く。
(長崎県「つばさ」NO.325,P11)

●2015/1 熊本県
・2014年秋タカ類・ハヤブサ類の渡り調査
 9/8〜11/22、県内19箇所、県外の宮崎県、長崎県を調査した。アカハラダカは天草下島の六郎次山で9/10:1,259、9/14:1,122、.9/16:2,258、9/17:1,194、対馬では9/20、21、アカハラダカが多かったが、六郎次山では殆ど観察されず、渡りの大半は五島列島へ回ったようだ。大分県佐賀関でのハチクマは阿蘇方面へは飛来せず、県内確認は少なかった。サシバは10月に入り、数が増えたが、熊本県西部を南下するサシバは朝鮮半島から飛来している可能性が高くなった。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.326,P2〜11)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.741

●2015/初春の巻 弘前
・弘前公園のウソ
●2015/1-2 群馬
・「群馬県鳥類目録」から見えて来た事
・2014年秋のタカの渡り
●2015/2 神奈川
・鈴を振る鳥
●2015/1-2 諏訪
・ジョウビタキ繁殖・定着化
●2015/2 南富士
・ガンカモ調査
●2015/1-2 遠江
・2014年タカの渡り
●2015/1-2 愛媛
・由良半島のサシバの飛行
・2013年度重信川河口鳥類調査
●2015/2 北九州
・シジュウカラの♀は♂より記憶がいい
(1/2 日刊アメーバニュース)
・スズメ身近な鳥に、ヒヨドリが越冬 (12/31、どうしんWeb  北海道新聞)
●2015/2 筑後
・アトリ

●2015/初春の巻 弘前
・弘前公園のウソ
 昨年から弘前市はロケット花火や鷹匠によるウソの追い出しをしている。今年はロケット花火に加え、桜の木に展着剤を噴霧し、花芽を食べられないように膜をコーティングしている。市の「弘前公園は自然区園ではない。桜を見事に咲かせなければならない」との意識は如何なものか。
(弘前「初列風切」NO.183,P5)

●2015/1-2 群馬
・「群馬県鳥類目録」から見えて来た事
 群馬県内での確認鳥は確実な記録があるものは283種、記録はあるが確認写真が無いものは29種、逸脱は2種、疑問があるものは16種、定着した外来種は11種、一時的な外来種は10種。ガンカモ類の経年変化:著しく増加はオオハクチョウ、ミコアイサ。著しく減少:オカヨシガモ、ハシビロガモ、コガモ、カワアイサ。シギ・チドリ類の動向:穏やかに増加はムナグロ、コチドリ、タシギ、著しく減少はキアシシギ。
(群馬「野の鳥」NO.327,P2〜3)

・2014年秋のタカの渡り
 9/21〜28、県中央部7箇所で観察した結果、サシバ70、ハチクマ14を確認した。タカの渡りは9/18〜21に集中していた。
(群馬「野の鳥」NO.327,P4〜7)

●2015/2 神奈川
・鈴を振る鳥
 鳴き声や羽音が鈴を振る音に似ている鳥がいる。有名なのはスズガモ、和名でスズが付くものに、スズドリ類:スズミッスイは豪州南東部に生息し、侵入者を集団で鈴を振るような騒がしい声で追い払う。スズゴエヤブモズは東アフリカに生息し、濁った声で鳴く。英名でBell Birdを検索すると、この2種の他にモリツグミがいる。北米を代表する鳥で、囀りの終りに高めのブンブンいう顫音(せんおん)があり、これによりBell Birdと呼ばれる?トラツグミは高い声で、チィーンとお鈴(オリン)のように鳴く。
(神奈川「はばたき」NO.513,P4)

●2015/1-2 諏訪
・ジョウビタキ繁殖・定着化
 八ヶ岳山麓を中心に冬鳥のジョウビタキが諏訪地方に継続して繁殖している事が明らかになった。12/13、諏訪湖博物館でその発表会があった。2010年、富士見町で巣立ち雛5羽が確認され、その後も広域化し、繁殖に繋がる事例が18件あった。
(諏訪「いわすずめ」NO.160,P3)

●2015/2 南富士
・ガンカモ調査
 1/11、南富士地区の12箇所を調査した。16種、2,450羽で前年の3,162羽より減った。内訳はコガモ816、カルガモ497、マガモ399、ヒドリガモ255、キンクロハジロ241、オカヨシガモ132等。特記はツクシガモ2が富士川に飛来し、田貫湖で大型カナダガン2羽が捕獲を逃れており、他にオオバンが418羽と増加した。
(南富士「さえずり」NO.387,P7)

●2015/1-2 遠江
・2014年タカの渡り
 9/18〜10/9、浜松市北区滝沢で調査した。総計サシバ353、ノスリ45、ハチクマ9、クマタカ9、ミサゴ5、ツミ3等。ピークは9/22のサシバ247。
(遠江「遠江の鳥」Vol.275,P13)

●2015/1-2 愛媛
・由良半島のサシバの飛行
 愛媛県南西部の由良半島でのサシバ、9月下旬に中央ルート分、10月上旬に東(太平洋)ルート分が記録できた。9/26:1,580羽、9/28:1,133羽、10/4:1,052羽。由良半島の1/1000の地形模型を使い、風洞実験でタカが高度を上げる最適風速は2〜3m/秒、タカ柱は山の高さの1.6倍の風下側に、その高さは山の3倍(ここでは約600m)となり、実測と概ね一致した。その結果、この地のサシバは早朝は「海サーマル」を利用し、博翔と滑翔をし、10〜14時、北西風を使い、風が無い時は「陸サーマル」を利用し、帆翔して高度を上げ、南西へ渡って行く。http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/62/PC2-HS04.html
(愛媛「コマドリ」NO.224,P8)

・2013年度重信川河口鳥類調査
 確認種数が最も多いのは4月、少ないのは6月、総個体数では最も多いのは3月と10月、いずれも渡りの時期である。シギ・チドリ個体数はハマシギ31%、シロチドリ21%、チュウシャクシギ14%、キアシシギ6%、キョウジョシギ5%。カモの最大個体数はヒドリガモ53%、カルガモ15%、オカヨシガモ11%、マガモ7%、コガモ5%等。今回ヒシクイは愛媛県2例目であった。
(愛媛「コマドリ」NO.224,P22〜23)

●2015/2 北九州
・シジュウカラの♀は♂より記憶がいい (1/2 日刊アメーバニュース)
 スウェーデンのルンド大学でシジュウカラの記憶力を試してみた。シジュウカラにハシブトガラが餌を隠すところを見せ、1時間後、ハシブトガラが隠した餌を探させると、♀は40%の確率で、♂は15%の確率で覚えていた。♀の方が記憶力が良く、シジュウカラでは餌の確保で♂が強く、♀は生存のため記憶力が良くなったと指摘されている。
(北九州「北九州野鳥」NO.344,P12)

・スズメ身近な鳥に、ヒヨドリが越冬 (12/31、どうしんWeb  北海道新聞)
 1〜3月、野鳥の会札幌支部は市民に協力を呼び掛け、自宅に来た鳥、公園等に来た鳥を調べた。605件、30種、15,883羽が報告され、内訳はスズメ8,033(2005〜2006年、道内で大量死で大幅に減少していたが、安泰に戻った)ヒヨドリ1,652(街路樹のナナカマドの実で助けられている)、カワラヒワ114、メジロ3、これら冬は南下していた鳥が札幌で越冬している。ロシアから南下するキレンジャクが白石区や清田区で〜500羽の群が見られる。
(北九州「北九州野鳥」NO.344,P12)
 
●2015/2 筑後
・アトリ
 アトリはユーラシア大陸のタイガー地帯で繁殖し、その南で越冬する。日本にはシベリア東部から渡って来て、秋や春の移動時は大きな群が見られる。アトリはアトリ科であるが、その代表のカワラヒワ、マヒワ、ベニマシコ、イカル等とは少し生態が異なる。子育てでは主に植物の種子を吐き戻して雛に与えるが、アトリは主に昆虫を与える。
(筑後「まめわり」NO.165,P10)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.742

●2015/2 オホーツク
・標識鳥
●2015/1 ふくしま
・2015年阿武隈川ガン・カモ・ハクチョウ生息調査
・福島県北地区のツバメの巣回収
●2015/2 埼玉
・北海道地名の鳥
・シジュウカラガン (野鳥記録委員会)
●2015/2-3 京都
・日本野鳥の会連携団体全国総会
・2014年秋期タカの渡り調査
・夏鳥の初認日
・羽ばたけコウノトリ
・ヨーロッパビンズイ (編集委員会)
●2015/2 筑豊
・探鳥会におけるリスクマネジメント
・サバクヒタキ類
●2015/3 佐賀県
・レンコン畑の防護ネット問題 (役員会)

●2015/2 オホーツク
・標識鳥
 11/26、濤沸湖水鳥・湿地センターで足環付きオナガガモ♀を見る。2003年生まれで2004/1に新潟県の瓢湖、2006/11に再度濤沸湖で見られており、11歳以上である。環境省の鳥類アトラスを見ると、オナガガモの標識で日本から最長14300Km渡った例、放鳥から15年9箇月も生きた例があった。同日、隅田川で標識されたユリカモメ3羽も飛来していた。
(オホーツク「ばあどこおる」NO.333,P2〜3)

●2015/1 ふくしま
・2015年阿武隈川ガン・カモ・ハクチョウ生息調査
 1/11、阿武隈川の6箇所で調査した。総計6,700羽で、内訳はオオハクチョウ696、コハクチョウ213、オナガガモ2,381、コガモ1,358、マガモ1,163、カルガモ890、キンクロハジロ96、ホオジロガモ68、ヒドリガモ60、ホシハジロ42等。
(ふくしま「きびたき」NO.213,P4)

・福島県北地区のツバメの巣回収
 11月、本部自然保護室が来福し、県北部でツバメの巣を回収し、支部が立ち会い放射線量と巣の形状を調査した。
(ふくしま「きびたき」NO.213,P6)

●2015/2 埼玉
・北海道地名の鳥 
 鶴居村はS12年に命名され、故伊藤良孝氏が築いたタンチョウの里である。釧路市には鶴丘、鶴ケ岱の地名もある。釧路町には雁来(カリキ)、札幌市北東には雁里(カリサト)、共に雁が飛来していた。江別市には対雁(ツリシカリ)があるが、雁ではなくアイヌ語起源である。利尻島の鴛泊は入江を意味するアイヌ語からで、新ひだか町の鳧舞(ケリマイ)もアイヌ語からで敗戦の戦士が鮭の皮の靴を食べた言い伝えからである。紋別市の鴻之舞は当時のアイヌ語地名クオノマイ(弓を置く所)が金鉱山発見で鴻が舞うが如しとなった。JR函館線には鷲ノ巣駅があり、大型ワシが多い。登別市の鷲別、足寄町の鷲府はアイヌ語起源であろう。上砂川町には鶉(ウズラ)の地名があり、福井県からの開拓者の郷里の鶉村から来ている。稚内市のこまどりはコマドリが多い団地の地名である。
(埼玉「しらこばと」NO.370,P2〜3)

・シジュウカラガン (野鳥記録委員会)
 1/17、深谷市の荒川左岸でシジュウカラガン幼1が撮影された。以前足環付きの個体が撮影されていたが、野生種とならず、今回のものは逸出を窺わせるものは無く、埼玉県野鳥リスト331種目となった。
(埼玉「しらこばと」NO.370,P4)

●2015/2-3 京都
・日本野鳥の会連携団体全国総会
 11/8、9、千葉市幕張で開催された。全国半数の45連携団体(支部)が集った。今回は日本野鳥の会創立80周年に当り、支部から推薦を受けた功労者に表彰状が贈られた。本部各室の報告後、神奈川支部より多摩川河口干潟保全について発言があり、密対連から活動報告があった。東京支部からは葛西臨海公園のカヌー競技会場変更、石川支部から舳倉島の太陽光発電施設設置問題、千葉県支部からネオニコチノイド系農薬問題、筑後支部から三池島のベニアジサシの発言があった。
(京都「そんぐぽすと」NO.192,P10)

・2014年秋期タカの渡り調査
 9/21〜11/8、大津市の岩間山でカウントした。総数9,202羽で内訳はサシバ5,185、ハチクマ793、ノスリ2,643、ハイタカ属460(内東行129)等。観察史上最多更新であるが、全国的には異常がある。金御岳では例年の6割、伊良湖岬では2009年までは5千〜1万であったが、2010年以降3千、昨季は1,500と減っている。幼鳥が多い伊良湖岬は心配である。白樺峠では例年通りで、内陸ルートに移行しているのかも。岩間山のハチクマの成幼比は約7:3で例年並みであった。
(京都「そんぐぽすと」NO.192,P11〜13)

・夏鳥の初認日
 ツバメ類は越冬個体がかなりあり、調査から除外。カッコウ科は渡来はツツドリが早く、ホトトギスが遅い。カッコウ、ホトトギスに4月中旬と飛び抜けて1箇月も早い記録がある。サンコウチョウは初認日5/11〜15、キビタキは4/16〜25、オオルリは4/6〜15にピークがある。
(京都「そんぐぽすと」NO.192,P14〜15)

・羽ばたけコウノトリ
 S46/2、福井県武生市で捕獲されたコウノトリの♀、徳之島で捕獲された♀、S46/4、豊岡市で最後に捕獲された個体、これ以降我国では野生のコウノトリは姿を消した。S40年か始まった人工飼育はH1年に2羽が成功した。H17年からは自然界へ放鳥が始まり、H24には豊岡市の人工巣塔で野外生れの♂と人工飼育された♀の間に初の三世が誕生した。同年、京都府丹後市でも人工巣から巣立ちがあった。昨年10月には福井県あわら市に放鳥された7羽が集団飛来した。
(京都「そんぐぽすと」NO.192,P17)

・ヨーロッパビンズイ (編集委員会)
 9/22、琵琶湖の巨椋干潟でヨーロッパビンズイが撮影された。欧州から中央シベリアで繁殖し、インドや中央アフリカで越冬する。日本では数少ない記録があるが、京都府では初記録であろう。
(京都「そんぐぽすと」NO.192,P24)

●2015/2 筑豊
・探鳥会におけるリスクマネジメント
 全国90支部で、年間2,800回(2011年)を越える探鳥会が開催されている。主催者やリーダーは危険予測、事故回避、事故時の対処及び責任に関する認識が必要である。ヤマカガシの毒性はハブの10倍(ハブはマムシの8倍)と毒性が強烈である。比較的、最近までヤマカガシは強い毒を持つ蛇との認識がなかった。 ヤマカガシには毒牙は無く、毒腺は奥歯付近にあり、口奥で咬まれない限り毒が注入されないためである。(2013/4 探鳥会スタッフ通信)。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.444,P16〜17)

・サバクヒタキ類 
 日本で記録されたサバクヒタキの仲間はハシグロヒタキ、イナバヒタキ、セグロサバクヒタキ、サバクヒタキ、カオグロサバクヒタキ(これは未確認)。総じて同じような色彩パターンで、識別が難しい。尾羽の白黒パターンは重要な識別ポイントである。サバクヒタキは尾羽が広く一様に黒い、その他の種は尾羽に逆T字型の模様があり、ハシグロヒタキでは尾羽の先端の黒帯が尾の約1/3を占め、イナバヒタキは約2/3になる。セグロサバクヒタキは尾の中央部の黒帯が狭く、T字模様の尾の中央部にある縦線が長い感じ。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.444,P18〜21)

●2015/3 佐賀県
・レンコン畑の防護ネット問題 (役員会)
 佐賀県白石町の一部のレンコン畑に「野鳥の食害防止」のためのオレンジ色のネットがかぶっている。このネットにタシギ、ツクシガモ、コガモ等、様々な野鳥が絡まり犠牲になっている。佐賀県へ対処を要請する。
(佐賀県「野鳥さが」NO.198,P3)

(自然保護室・野鳥の会・神奈川/森要)

事務局からのお知らせなど

■普及室より

■新たな『フィールドガイド日本の野鳥』に向けて増補改訂新版の取り組み■

 支部ネット通信第120号から連載中の『フィールドガイド日本の野鳥』についてです。

 新版は印刷の遅れもありましたが、すでに文字原稿はチェックを済ませました。今回はそこで判断した最終的な修正箇所の事例を紹介致します。

<亜種?別種?>
 コガモの亜種とされるアメリカコガモは、典型的な雄であれば亜種コガモと識別できます(胸側や肩羽の白線の有無がポイント)。『フィールドガイド日本の野鳥』では高野がアメリカコガモ雄の図版を描いていますが、解説で「雌の識別点は知られていない」と書かれていました。ところが、田仲謙介さんから「海外の雑誌などで雌の識別点がいくつか検討されているようなので、『識別点は知られていない』はおかしい」という指摘がありました。それらを精査、検討する余裕はありませんでしたが、急遽、「雌の識別は難しい」と改めることにしました。
 コガモとアメリカコガモは、新版で科ごとの種数の参考にしたIOCのリスト(バージョン4,3)では別種とされています。新版の「分類と掲載順」という項目で、目録7版とIOCリストの分類が違う例としてキジとコウライキジ(目録7版では亜種、IOCのリストでは別種)を紹介していましたが、最終的にはコガモとアメリカコガモを例示する文章に差し替えました。文字原稿の最終チェックの際、「日本の野鳥」という項目の中で分類の流動性に鑑み、日本固有種の解説の中で「日本に分布するキジと大陸系のキジを別種とする説もあり、それに従うならキジは日本固有種になる」と書いていたことに気づいたためです。分類に諸説ある例としてキジを2回出すより、別情報としてコガモの分類の違いを例とすることにした次第です。

<ヨシキリ類?ヨシキリ科?>
 オオヨシキリの解説文に「ヨシキリ類の特徴として、嘴の付け根に口ひげ(細い剛毛状の羽毛)が発達している」と書かれていました。増補改訂版まではオオヨシキリはウグイス科に分類されていたので、ウグイス科の中のヨシキリ類という意味で問題なかったのですが、目録7版ではオオヨシキリはヨシキリ科とされました。となると、口ひげはヨシキリ科の特徴と言ってよいのかでしょうか?
 ヨシキリ科にどの属や種が含まれるか?によって異なる可能性はありますが、渡部良樹さんに海外の文献なども調べてもらった結果・・・Helm Identification Guides Reed and Bush Warblersなどの解説や写真を見た範囲では、ヨシキリ科のいずれの種にも口ひげがあるようです。ただし、オオヨシキリのように良く発達しているかどうかというと微妙で、ウタイムシクイ属(Hippolais)については口ひげが短い、ヒメウタイムシクイ属(Iduna)については、短くて細いと書かれています。ハシブトオオヨシキリは記述がよく分からなかったのですが、写真で見る限りでは口ひげがあるようです。その他のヨシキリ科の各属についても、おそらく口ひげは多少なりともあるようですが・・・最終的には「発達している」という高野の解説を生かすのならヨシキリ科ではなく、ヨシキリ属(Acrocephalus)とした方が良いという判断に至りました。

<検討中とは?>
 新版では目録7版に沿った和名のリストを作成して、亜種もすべて記すことにしました。目録7版には「外来種・亜種」と「検討中の種・亜種」もありますが、最終段階で「検討中の種・亜種」はリストにしなくてもよいのでは?という意見をいただきました。すでに発行されている図鑑などで目録7版の「検討中の種・亜種」の和名をそのまま紹介しているものもありますが、誤解や混乱があるかも知れません。
 実際の目録と同じように学名も併記すれば、学名から種なのか?亜種なのか?がわかるし、自分で調べることにも繋がります。ただ、新版のリストはすべての和名を記すことにして学名は省いてしまいました。これから学名を全部記すには時間もスペースもありません。そこで誤解や混乱を防ぐために、まず、目録における検討中とはどういうものかを但し書きで記すことにしました。
 目録7版の「はじめに」には「飼育個体の逸出か自然分布かが判定できない場合や、観察情報が不十分で種の同定のためにさらに調査が必要と判断される場合等は、目録本文への掲載を見送り、「Appendix B 検討中の種・亜種」としてまとめた。」「なお、和名は本来、目録本体に採用のさいに検討すべきものなので、「Appendix B掲載検討中の種・亜種」に掲載している種の和名はすべてを妥当と判断したわけではない。」という文章があります。つまり、今後の検討によっては自然分布ではない、同定が間違っていたという判断がされて目録に掲載されないものや、掲載された場合でも違う名前になっているものがあり得るわけです。
 ここでは新版のリストの「検討中の種・亜種」から、検討の対象が種なのか、亜種なのかをわかるようにした例を挙げておきましょう。亜種の場合は右に( )で種名を記すようにして、実際の印刷では本文の解説文と揃えて灰色の文字にする予定です。

●カモ目
 オオマガン(マガン)
 チュウカナダガン(カナダガン)
 チュウショウカナダガン(シジュウカラガン)
●ハト目
 カノコバト(カノコバト)

 以下は異名が知られている場合、/で併記するようにした例です。

●カモ目
 ホンケワタガモ/オオケワタガモ
●アマツバメ目
 マレーアナツバメ/ジャワアナツバメ(ジャワアナツバメ)
●スズメ目
 アムールムシクイ/ウスリームシクイ
 バイカルオウギセッカ/シベリアムナフオウギセッカ

<絶滅危惧種が記せない?>
 増補改訂版からリストにレッドリストの情報を加えるようにしました。前回、目録7版と環境省の指定とのずれは目録に沿わせると書きましたが、バードライフ・インターナショナルの指定とのずれでは、最終的に2種が表せなかったことを書いておきます。
 バードライフ・インターナショナルではPterodroma cervicalisがVU(絶滅危惧U類)指定ですが、目録7版では和名クビワオオシロハラミズナギドリとされ、「検討中」とされています。レッドリスト指定のマークは目録掲載種で表すので、バードライフ・インターナショナルの指定を表せませんでした。
 Puffinus bannermaniはEN(絶滅危惧TB類)の指定で、和名セグロミズナギドリという種と考えて目録掲載種としてレッドリスト指定を表したかったのですが、目録7版ではセグロミズナギドリはPuffinus lherminieri、日本で記録されているのは亜種セグロミズナギドリPuffinus lherminieri bannermaniとされています。目録7版に沿わせるという原則から、レッドリスト指定のマークを記すことは見送ることにしました。

(普及室/主席研究員 安西英明)

■連携団体(支部等)向卸販売をご利用ください■

 通販カタログ「バードショップ」2015春夏号が発行となりました。会員のみなさまには、会誌「野鳥」4月号に同封しております。
販売事業ご担当者の皆様には3月下旬に、連携団体(支部等)向卸販売のご案内と合わせてお届けします。販売を通じて、バードウォッチングや自然保護の輪が広まるとともに、販売収益が支部活動の一助となるよう、期待しております。拡販にご協力をお願いします。

●2015年春夏号の特集・おすすめ商品

(1)寄付付きTシャツ「千人の森2015」
今回で5回目となるキャンペーン。Tシャツ1枚につき250円を当会が実施するシマフクロウ保護活動の資金として使わせていただきます。Tシャツのイラストは、前回同様、絵本作家・村上康成氏です。

(2)オリジナルデザインTシャツ
「絶滅が危ぶまれる鳥たち」と「身近な鳥たち」の二つのテーマを、若いアーティストたちがTシャツに表現。「身近な鳥たち」は女性に人気のゆったりしたシルエットです。

(3)オリンパス OM-D EM1
オリンパス社のミラーレス一眼カメラ。軽量・コンパクトで驚異のピントスピードが特徴です。望遠撮影を可能にするレンズも併せて販売します。

ほかにも、新しい鳥類目録に対応した野鳥図鑑をはじめ、野鳥や自然に関する商品を多数掲載しております。みなさまのご利用、お問い合わせをお待ちしております。

●支部卸販売のご注文、お問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 Email:[email protected]

(普及室/江面 康子)

総務室より

■第1回鳥類関係3団体交流会が開始されました■


交流会の様子

 2015(H27)年2月17日(火)、日本野鳥の会五反田事務局会議室において、公益財団法人山階鳥類研究所、公益財団法人日本鳥類保護連盟、及び当会の鳥類関係3団体による第1回交流会が開催されました。
 公益財団法人山階鳥類研究所からは林良博所長以下5名、公益財団法人日本鳥類保護連盟からは矢島稔会長以下7名、当会からは佐藤仁志理事長以下21名が参加しました。
 はじめに、交流会の発案者である公益財団法人日本鳥類保護連盟室伏友三専務理事より、「以前から3団体でざっくばらんに話す場が作れないかと考えていた。野鳥の会の物販ノウハウ、山階鳥類研究所の調査研究ノウハウなど互いに学びながら3団体のいい関係を作っていきたい」との主旨説明がありました。


懇談会の様子

 その後、今後の運営についての意見交換が行なわれ、3団体が一緒に活動していることを広く知らしめることが肝要、合同でシンポジウムを開いたら、など色々な意見が出され、今後、各団体の担当者を中心に内容を詰めていき、継続的に出来る範囲でできるだけ公益なことにつながる活動を行ってくことを確認、また、幹事は持ち回りとし、次回は公益財団法人山階鳥類研究所が担当することを決め、閉会しました。

(総務室/植月智子)

■評議員会傍聴申込要領について■

平成27年度第1回定時評議員会の傍聴申込要領をお知らせします。

  1. 開催日時:平成27年6月15日
    14:00〜17:00
  2. 開催場所:ニューオータニイン東京
    4F会議室(つばき)
    JR大崎駅徒歩1分
    TEL:03-3779-9111
  3. 当日の議案:
    定款変更の件(議決)
    評議員選任の件(議決)
    理事選任の件(決議)
    監事選任の件(議決)
    平成26年度事業報告及び決算の件(報告)
    平成27年度事業計画及び予算の件(報告)
    平成26年度第4回、及び平成27年度第1回理事会の結果の件(報告)
  4. 申込要領:
    会場の都合上、傍聴は連携団体(支部等)1人を限度とします。
    参加希望者は、連携団体(支部等)の代表を通じ、メール又はFAXで下記あてにお申込み下さい。
    申込先:日本野鳥の会総務室総務G(奥田)
    メールアドレス ([email protected]) FAX(03-5436-2635)
  5. 申込期限:平成27年4月24日(金)必着

(総務室/奥田秋穂)

■支部名称等変更のお知らせ■

名称変更などがあった支部についてお知らせいたします。

【代表者等の交代】

●日本野鳥の会 諏訪支部
 新事務局長:片山 智子
 旧事務局長:林 俊夫

(総務室/鈴木美智子)


会員室より

■会員の方とのメールでの個人情報のやりとりについて■

 いくつかの支部より、会員の方から支部にあてて住所や電話番号の変更といった個人情報がメールで届くが、個人情報保護管理上、心配であるという声がありました。メールでの個人情報のやりとりについては、送信者がメールアドレスを間違えることによって、個人情報が関係ない方に伝わり、個人情報の漏えいにつながったケースが多く発生しています。メール内容を転送するときなどにもミスが起こりやすいと言われています。そこで、事務局より支部の皆様へ以下の2つの対応を会員の皆様にご紹介いただければと思います。

(1)会員登録のご変更は、事務局HPの『会員登録のご変更』ページへご誘導ください。
支部HPや支部報などに事務局HPのURLをご案内いただけると幸いです。

●日本野鳥の会トップページより
ご支援→ご入会・ご変更→会員登録のご変更
●URL
http://www.wbsj.org/join/join-and-changes/membership-changes/

 HPで登録された変更内容は会員室で対応いたします。支部には月2回の送金一覧表でお知らせいたします(HPでご連絡いただいてから、約10日で支部にお知らせしています)。

(2)メールやFAXでの会員登録変更のお届けに関しては、支部HPや支部報などに宛先にミスがないよう確認の注意喚起をお願いいたします。以下の文例をご参考にご紹介いたします。

<文例>
メールやFAXを使って個人情報をお知らせいただくことは、誤って第三者に送信した場合に情報漏えいのリスクがあるためおすすめしておりませんが、メールやFAXを利用される場合には、アドレス、番号にお間違いのないよう十分にご注意ください。

<<その他支部の皆様へのお願い>>
・メールをいただいた方に返信をする場合には、返信本文から必要のない個人情報は削除して送信されることをお勧めします。
・個人情報が含まれたメール管理については下記にご注意ください。

@PC端末には、英数混合で8ケタ以上のパスワードをつけ、3か月ごとに変更することをお勧めします。できれば、メーラーも同様にパスワードを設定できれば安心です。
Aパスワードの管理者も決め、特定の権限をもった方だけで共有するのが良いでしょう。
B不要な個人情報関連メールは速やかに削除されることをお勧めします。
C外部からの悪意をもった侵入を防ぐため、ウイルス対策をしておくことは必須です。

 最近は度々、個人情報漏えいがニュースになっております。会員の方並びに、支部の皆様が安心して活動できるように、ご協力していきたいと思っております。個人情報の取り扱いについて、ご不明な点がある場合は、会員室までご連絡ください。どうぞよろしくお願い申し上げます。

連絡先:会員室 亀崎愛
Eメール:[email protected]
電話:03-5436-2631/FAX:03-5436-2636

(会員室/亀崎愛)

■会員数■

 3月2日会員数36,305人(対前月-78)会員数は先月に比べ78人。減少しました。2月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より25人少なくなっています。会員の増減は入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。2月の入会者数は153人で、前年同月の入会者に99人比べ54人増加しました。また、2月の退会者は178人で、前年同月の退会者197人に比べ19人減少しました。

表1. 2月の入会・退会者数

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

■都道府県および支部別会員数■
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

表2 都道府県別の会員数(3月2日現在)

備考:不明は転居先が不明の会員を示します。

表2.支部別の会員数(3月2日現在)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。
これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)

■支部ネット担当より

 春とはいっても朝夕はまだまだ冷え込みますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。いつも支部ネット通信をご愛読いただき、ありがとうございます。
 今月号は、会員室より会員の方とのメールでの個人情報のやりとりについてが掲載されています。個人情報に関わる重要なことですので、ご一読いただき、会員の皆様にご紹介いただければと思います。
 天候の変わりやすい花どきの季節です。風邪など引かれませんように。

支部ネット通信 第132号
◆発行
公益財団法人日本野鳥の会 2015年3月24日
◆担当
総務室 総務グループ
奥田秋穂/植月智子/柴田英美
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2620
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]