カワウの生態と調査 カワウの生態と基本的な調査について解説します。
 
 
もくじ
生態編
  カワウの形態
  分布と生息環境
  ねぐら・コロニー
  採食
  環境汚染の影響
  物質循環の役割
  行動圏
  生息状況の変遷
     
調査編
  ねぐら個体数調査
  繁殖状況調査
  河川飛来調査
  移動調査
行動圏
 カワウの一日の行動圏は広く、コロニー(集団営巣地)やねぐらから50km程度離れたところまで採食に行くこともあるという報告がある。関東では、ねぐらの分布及び個体数調査から、カワウが季節的に内陸と沿岸を移動していることがわかっている。また、カラーリングによる標識調査や送信機を装着して個体の移動を衛星から追跡する調査によって、実際にカワウが広い行動圏を持つことが分かってきている。
 このように広域に移動するカワウの保護管理を考える場合には、対象となるねぐらやコロニーのカワウがどのような行動圏を持っているのか把握しておかなければ、効果的な対策は実施できない。