グリーン・ホリデーin根室「タンチョウのすむ湿原を守ろう」開催しました
2009年5月2日〜4日、根室市内の野鳥保護区で、第一回グリーン・ホリデー「タンチョウのすむ『湿原』を守ろう」を開催しました。10代〜70代まで様々な年代の、高校生、会社員、大学教員、リタイアされた方といった様々なバックグラウンドを持つ男女7名の参加者が、タンチョウが暮らす湿原を保全するための管理活動(ヤナギの挿し木)や、オジロワシの行動調査に取り組みました。
1日目【5月2日(土)】
集合場所はJR厚床駅。初めて出会う参加者同士、若干緊張した面持ちでレンジャーの説明を受けながらバスで渡邉野鳥保護区フレシマまで移動しました。夕暮れ前、広がる湿原と海を前に、リーダー・高野さんのガイドで自然観察。野鳥をはじめ、多様な生き物をはぐくむ野鳥保護区の大きさ、豊かさを身体で感じる時間を過ごしました。
翌日の作業に必要なヤナギの枝を採取し、廃校を活用した根室市の宿泊施設・夢原館の、小学校の教室を思わせる部屋で、明朝のオジロワシ行動調査について講義を受けたあと、5時半起床に備え、この日は参加者もスタッフも早々に眠りにつきました。
2日目【5月3日(日)】
朝食後、2〜3人一組に分かれて、明治乳業野鳥保護区牧の内を利用しているオジロワシの行動調査を行いました。この保護区では、現在、観察路の設置を検討しています。希少種であるオジロワシの行動を把握することにより、その生息に影響を与えない設置方法を探ることが調査の目的です。
強い風が吹く中、真冬並みの寒さに耐えるための防寒装備をして、双眼鏡を片手に、現れたオジロワシの位置をトランシーバーで確認しあいながら、地図に記入していきました。
調査場所までササやぶをかき分けて進む途中で、群生するミズバショウやエゾシカなど、思いがけない野生の生きものとの出会いがありました。参加者からは「体験を通して環境調査の意義、難しさがわかった」との声が聞かれました。
午後は、渡邊野鳥保護区ソウサンベツに移動し、タンチョウをはじめ生き物にとって貴重な生息環境である湿原への土砂流入を防ぐため、周辺の裸地に、前日に採取したヤナギ753本を挿し木しました。また、昨年度植えた苗木がシカに食べられないように、金属製の柵で囲う作業に、汗を流しました。
3日目【5月4日(月)】
最終日は、春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターで、今後の植樹に使うヤナギのポット苗づくりに取り組み、1時間余りで375ポット(914本)ができあがりました。上空をオジロワシが舞い、遠くからタンチョウの声が聞こえる中、スタッフ、ボランティア参加者ともに名残惜しさを感じながら、3日間の活動が終了しました。
参加者の声(アンケートから、一部を抜粋しています)
◎2009年は釧路で、2010年は加賀鴨池で行われたグリーン・ホリデーに参加し、夏のすてきな思い出ができました。加賀では、参加者全員が時間も忘れて夢中でカマで草を刈り続け、地元の方々もその量におどろかれていたのが印象的でした。一人ではできなくてもみんなが集まればすごいことができる、ボランティアってすばらしい!と2回の経験を通して思いました。
グリーン・ホリデーは旅行ではなくボランティア活動なので、野鳥の食事場所やすみかを整えるのはかんたんではありませんでした。しかし自然が大好きな私にとって、普段は入れない保護区など自然豊かな場所で活動するというのは大きなよろこびでした。冬に、自分たちの作業した場所が鳥たちに利用されると思うと達成感もひとしおでした。この活動が日本の自然を守り、鳥たちのくらしを豊かにすることを信じて、これからもボランティアとしてがんばります。 (佐藤貴文さん/学生)
◎丘の上から眺める景色や、時間によって変化を感じる風、自然に包み込まれる中でオジロワシやタンチョウを見ることができ、すごく貴重な体験ができました。
皆で協力しあって、何とも楽しい合宿のようでした。 (神奈川県20代女性 会社員)
◎とても短い3日間でしたが、充実していて興味深いことばかりでした。 いつもの生活では出会えない様々な世代の方や、職種の方と知り合えて良かったです。鳥がこんなにかわいいとは知りませんでした。(北海道20代女性 公務員)
◎日本野鳥の会がどういうことをしている組織なのかイメージがなかったが、長期的な視野のもと、考えながら具体的に活動していることがわかりました。(北海道40代女性 公務員)
◎日頃できない体験がたくさんできました。いろいろな世代の方と一緒に作業して、ボランティア同士のコミュニケーションもできたのが良かったです。また、違う季節に参加してみたいと思える内容でした。(東京都30代男性 会社員)
◎老若男女、一緒にワイワイ活動ができ、かつ色々な知識、技術を学べました。(神奈川県50代男性 会社員)
◎自然保護は土地を買うのも重要だし、その後の保全も大事だということが分かりました。ワシ・タカ類に興味があったので、調査が楽しかった。(神奈川県10代男性 高校生)
◎いかに自然を守るために努力がいるか、環境管理の大切さを知らされました。(東京都70代男性)
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