Important Bird Areas in Japan
Important Bird Areas in Japan -翼が結ぶ重要生息地ネットワーク-

IBAサイト詳細 北海道:能取湖・網走湖

北海道:網走市、網走郡大空町

位置 N 44°03′ E 144°10′
面積 16,000ha

環境構成


能取湖
写真提供:渡辺義昭

潟湖
湖沼



 能取湖はオホーツク海沿岸部に並ぶ7つの海跡湖の一つで、網走市の西に位置している。湖岸延長は約35km。壺状の形をしており、壺の口の部分でオホーツク海とつながっている。卯原内川を筆頭にいくつもの小河川が流入し、それらの河口付近を中心に塩湿地が広がる。塩湿地にはアツケシソウが特に多く見られる

 網走湖は網走市と女満別町にまたがる湖で、湖岸延長は約39km。南北に細長い形状をしており、南岸に注ぐ網走川が流入河川としては最大である。湖の下流には約7.2kmに渡って網走川が延長し、オホーツク海と接する河口部は港湾として整備されている。湖の東側にはハンノキ、ヤチダモの巨木を中心とした湿性林が広がり、林床にはミズバショウが多い。女満別町側の一帯56haは「女満別湿性植物群落」として国の天然記念物に指定されている。

選定理由

A1 タンチョウ
A3 タンチョウ
A4i キアシシギ

保護指定

サイト名 保護区指定 面積
能取湖・網走湖 道指定能取湖鳥獣保護区 5,851ha
道指定呼人鳥獣保護区 155ha
道指定女満別鳥獣保護区(特別保護地区) 146ha(88ha)
網走国定公園 37,261ha

保全への脅威

能取湖・網走湖 ・農業 

・農畜産業、生活、工場廃水等による水質悪化、加えて無酸素塩水層の水位上昇(網走湖)

・農薬(フェンチオン)による環境汚染

・観光/レクリエーション利用による踏圧害、関連施設建設等による環境破壊

・湿性林の長期的な維持管理の方向性や方法が不明瞭

保全活動

日本野鳥の会 オホーツク支部 探鳥会

2006年の動き

日本野鳥の会 オホーツク支部 ・5月:呼人探鳥遊歩道(網走湖畔)探鳥会
・8月:能取湖探鳥会 
国土交通省北海道開発局網走開発建設部 ・1〜3月:網走湖塩水遡上制御実験 

見られる鳥

 能取湖は濤沸湖と並び、ヒシクイ(亜種ヒシクイ)の中継渡来地として重要度が高い。また、湖岸の塩湿地環境が広大であることから、シギ・チドリ類の種類・数が多い。

 網走湖はスズガモやキンクロハジロ等のカモ類が多く渡来するほか、湖岸に発達した湿性林にはアオサギの国内最大級の集団繁殖地(コロニー)をはじめ、オジロワシを頂点に、北海道の湿性林に典型的な種が数多く繁殖している。近年、タンチョウの繁殖も確認された。

留鳥

カワアイサ、トビ、オジロワシ、オオセグロカモメ、ヤマゲラ、コアカゲラ

夏鳥

アオサギ、ゴイサギ(網走湖)、チゴハヤブサ、タンチョウ(繁殖は網走湖のみ)、クイナ、コチドリ(能取湖)、オオジシギ、ショウドウツバメ、ノビタキ、エゾセンニュウ、シマセンニュウ、マキノセンニュウ、コヨシキリ、ホオアカ、アオジ、オオジュリン、ベニマシコ

冬鳥

ヒメウ、オオハクチョウ、ホオジロガモ、オオワシ、ワシカモメ、シロカモメ、クマゲラ(網走湖)、ベニヒワ、ミヤマガラス(網走湖)

旅鳥

カワウ、ヒシクイ(亜種ヒシクイ・両湖とも)、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモ、ミコアイサ、ウミアイサ、ミサゴ、チュウヒ、ハジロコチドリ(以下シギ・チドリ類は能取湖)、メダイチドリ、ムナグロ、ダイゼン、トウネン、ヒバリシギ、オジロトウネン、ウズラシギ、ハマシギ、オバシギ、ヘラシギ、エリマキシギ、アオアシシギ、タカブシギ、キアシシギ、オグロシギ、オオソリハシシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギ、タシギ、アジサシ、タヒバリ

迷鳥

シジュウカラガン(網走湖)、ヒメハジロ(網走湖)、クロツラヘラサギ(能取湖)、タゲリ(網走湖)、コクマルガラス(網走湖)

交通

能取湖 ・公共交通機関は路線バスのみ。マイカー・レンタカー利用が基本。

・自動車の場合、女満別空港から約30分。
・路線バスの場合は網走バスターミナルから湧網線を利用、「能取漁港入口」、もしくは「サンゴ草入口」で下車。

網走湖

・公共交通機関はJR・路線バスともにあるが、便数が少ないためマイカー・レンタカー利用が基本。

・自動車の場合、女満別空港から約10分で湖南端の通称「女満別湖畔」に着く。湖岸道路が網走市呼人まで通っているが、路面や天候状況により不通になることが多く(冬期間は全面通行止)、その場合は国道39号線を網走方向へ。約15分で呼人市街に着く。

・JRの場合、女満別駅か呼人駅で下車。路線バスの場合は美幌線を利用、「養護学校入口」、もしくは「湖畔入口」で下車。