高病原性鳥インフルエンザの発生状況(2017年02月08日現在)

2017年02月08日掲載
自然保護室

 国内で、鳥インフルエンザの確認例が引き続き出ています。また、隣国の韓国からも鳥インフルエンザの確認報告が届いています。これからのシーズンはこれまで以上に注意が必要と思われますので、バードウォッチング等の際の留意点と国内での発生情報をお届けいたします。

むやみに野鳥を恐れる必要はありません

 環境省によれば、鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密な接触等の特殊な場合を除いて、通常では人には感染しないと考えられています。日常生活においては、鳥の排泄物等に触れた後には手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありません。

  • 野鳥の死体を発見した際は、直接、素手で触れるのは避け、都道府県の自然保護関係部署に相談してください。実際に鳥インフルエンザの検査が行われるかは野鳥の種や死体の数によって替りますが、その地域へのウイルスの侵入の早期発見につながることがあります。

野鳥から家禽への感染については、最大の注意を払う必要があります。知らず知らずのうちにウイルスの運搬役にならないように以下の配慮をお願いします。

  • バードウォッチングのために、カモ類が多くいる探鳥地を訪れた場合、野鳥の糞の落ちているような水辺には近づかないように配慮する。
  • バードウォッチング終了後には、靴底や三脚の石突、車のタイヤ等アルコールスプレー等で消毒する。
  • 探鳥後にその足で養鶏場や飼育鳥に近づかない。

バードウォッチングに関する留意事項は、以下をご覧ください。
http://wildbirdfkg.seesaa.net/article/444682580.html

  • 餌台に鳥を集めることは野鳥への感染のリスクを高めることにつながります。餌台は清潔に保ち、定期的に消毒をしましょう。近くで感染が見つかった際には、給餌を自粛しましょう。

餌台に関す留意事項は、以下をご覧ください。
http://wildbird.seesaa.net/article/444679541.html

鳥インフルエンザ 高病原性H5N6亜型の感染発生について

2017年2月08日現在

1.1 野鳥における概況

種名 都道府県 高病原性鳥インフル エンザウイルス(H5N6亜型) 確定検査機関で検査中
ヒシクイ 石川県 2
マガン 宮城県 2
コブハクチョウ 青森県 1
コハクチョウ 岩手県 3
新潟県 14
鳥取県 2
ハクチョウ類 岩手県 1
オオハクチョウ 北海道 5
青森県 5
岩手県 11
福島県 2
茨城県 4
栃木県 1
新潟県 2
ヒドリガモ 愛知県 1
鹿児島県 3
マガモ 岩手県 1
オナガガモ 北海道 1
東京都 1
鹿児島県 1
ホシハジロ 茨城県 1
愛知県 2
山口県 1
キンクロハジロ 兵庫県 1
スズガモ 愛知県 2
カンムリカイツブリ 茨城県 3
マナヅル 鹿児島県 1
ナベヅル 鹿児島県 23
オオバン 岩手県 1
滋賀県 1
ユリカモメ 茨城県 10
兵庫県 1
オオタカ 青森県 2
栃木県 1
三重県 1
ノスリ 大分県 1
フクロウ 北海道 1
ハヤブサ 北海道 2
新潟県 2
長崎県 1
ハシボソガラス 新潟県 1
121 1

1.2 飼育鳥での検出

種名 都道府
高病原性鳥インフル エンザウイルス(H5N6亜型) 確定検査機関で検査中
コクチョウ(飼育下) 秋田県 3
茨城県 14
愛知県 3
コブハクチョウ(飼育下) 茨城県 30
京都府 7
兵庫県 15
シジュウカラガン(飼育下) 愛知県 4
シロフクロウ(飼育下) 秋田県 3
ヒドリガモ(飼育下) 愛知県 1
マガモ(飼育下) 愛知県 2
82 0
  • 野鳥では、20道府県において22種の野鳥121個体から鳥インフルエンザH5N6亜型が確認されています。また、確定検査中の個体が、東京都で回収されたオナガガモの1個体あります。野鳥等での発生件数は、12月が124件と最も多く、11月が42件、1月が45件となっていました。
  • 2.家禽等における感染

  • 秋田県と愛知県の動物園での飼育下の個体の死亡例の他に、茨城県水戸市の千波湖で野外飼育下のコクチョウ、コブハクチョウ、兵庫県の昆陽池でコブハクチョウ死亡が相次いでいます。
  • 青森県のアヒル農場で2件、養鶏場では新潟県で2件、北海道、宮崎県、熊本県で各1件の高病原性鳥インフルエンザ(H5N6亜型)が確認されています。また、岐阜県でもA型鳥インフルエンザが確認され、殺処分が行われています。
  • 中国、香港、ベトナム、ラオスにおいては、2015年から2016年にかけて、家禽や飼育鳥のアヒル、ガチョウ、コクチョウ、ニワトリ、キジ、クジャクなどからこのウイルスが見つかっています。また、台湾ではH5N2亜型のウイルスが家禽から見つかっています。
  • 韓国においても、2016年11月から、アヒル、ニワトリへのH5N6亜型の感染が発生していましたが、新たにH5N8亜型の感染例がでています。また、野鳥では、ワシミミズクやオシドリ、カルガモでの感染が確認されています。

3.病原性、人への感染

  • このウイルスは、鳥類に対して高病原性を示します。
  • 鳥の種類によって感染した時の症状に差があり、ニワトリのように死に至る種類もあります。
  • 哺乳類への感染性は今のところ低いと見られています。農研機構で行われたゲノム配列の解析で、哺乳類や人に対する感染性を持つような変異は見られず、人に感染する可能性は低いと推定されています。中国ではごく少数、人への感染事例が中国で見つかっています(2014年以降16人)が、家禽と接触した人が感染したことが報告されている例が多く、また人から人への感染事例は見つかっていません。

詳しい情報は、下記も併せてご覧ください。