Important Bird Areas in Japan
Important Bird Areas in Japan -翼が結ぶ重要生息地ネットワーク-

IBAサイト詳細 愛媛県:鹿野川ダム

愛媛県:大洲市、西予市

位置 N 33°26′ E 132°42′
面積 1,216ha

環境構成


写真提供:井上勝巳
ダム湖
樹林 
(広葉樹林・二次林)
河川



 鹿野川湖は肱川水系の上流部に作られたダム湖である。周辺の林はかつて、薪炭林として利用されてきたため、ドングリ類の実るクヌギやアベマキ、コナラなどが多い。炭の需要が減少した現在では、しいたけ栽培の原木林として利用されている。また、アラカシやスダジイなど、堅果の実る常緑樹も多い。
 ダム湖沿いに道路があり、車で移動しながらの観察が可能。交通量は少ないが、道幅が狭くカーブの連続なので注意が必要。


選定理由

A4i オシドリ

保護指定

サイト名 保護区指定 面積
鹿野川ダム 県指定鹿野川ダム周辺鳥獣保護区
(特別保護地区)
1,216ha
(230ha)
肱川県立自然公園 660ha

保全への脅威

鹿野川ダム ・バス釣りボートの進入による、オシドリへの間接的な威嚇行為
(鹿野川湖はヘラブナの釣り場として、全国的に有名なポイントである。この種の釣りは、特定の場所にボートを浮かべて、静かに釣るのであまり問題にはならない。しかし、近年になって船外機をつけた、バス釣りのボートがダム湖に侵入するようになった。湖面を移動しながら釣りをするので、休息中のオシドリが追い立てられる。)

保全活動

日本野鳥の会 愛媛県支部 カモ類生息調査2004
(重要調査地点)

2006年の動き

日本野鳥の会 愛媛県支部 ・1月:ガンカモ調査 

見られる鳥

 オシドリの越冬個体数は1,000羽から5,000羽程度までと、年による変動が大きいものの、単一の越冬地としては日本最大規模である。通常は2,000〜3,000羽程度が渡来し越冬する。昼間は水辺の陸地で休息しているため、その存在に気付かないことが多い。双眼鏡や望遠鏡で水辺を、丹念に探すと良い。100羽から300羽ほどの群れでいることが多いので、クォッ、クォッと鳴く声で見つかることもある。夕方になると、採餌のために周辺の山へ移動するので、水面で群れるようになる。鹿野川湖に渡来する規模の壮大さを実感するとともに、オシドリの生き生きした姿を観察できるのは、この時間帯がベストかもしれない。薄暗くなったころ、群れが次々と湖面から飛び立ち、山肌に消えていく。
 そのほかのカモ類では、オシドリの群れに混じって30羽程度のトモエガモが越冬する。また、マガモとカルガモも観察できる。なお、写真撮影は地形的な制約があり適さない。ドングリ類の実る林が多いためと考えられるが、アオバトの越冬個体が多いことも特筆される。冬期なら、オシドリを観察中にオオタカやハイタカ、ノスリなどの猛禽類に遭遇する可能性が高い。
 また、ダム湖に流入する舟戸川や黒瀬川、大谷川の流れ込み部では、ヤマセミを観察できるが、出現頻度は高くない。

留鳥 カイツブリ、トビ、オオタカ、ヤマセミ、カワセミ、アオゲラ、カケス
夏鳥 ハチクマ、サシバ、キビタキ、オオルリ、サンコウチョウ
冬鳥 カワウ(ごく一部が越夏)、オシドリ(ごく一部が越夏・繁殖記録なし)、マガモ、カルガモ、トモエガモ、ハイタカ、ノスリ、アオバト(ごく一部が越夏)、ルリビタキ(平地では冬鳥)アオジ

交通

 山間部のダム湖なので、自家用車かレンタカーの使用が望ましい。観察のために、車をブラインドとして利用することも有効である。
自動車 松山空港から ・国道56号・197号を経由して1時間30分程度で、鹿野川ダム堰堤に到着する
・ダム堰堤の近くに、温泉と宿泊施設あり(鹿野川荘)

リンク

  • 日本野鳥の会 愛媛県支部