Important Bird Areas in Japan
Important Bird Areas in Japan -翼が結ぶ重要生息地ネットワーク-

IBAサイト詳細 宮城県:伊豆沼

伊豆沼、内沼および長沼
宮城県:登米市、栗原市

位置 N 38°43′ E 141°07′
面積 1,800ha

環境構成


伊豆沼
写真提供:本田敏夫

湖沼
水田
沈水・挺水植物
耕作地



 宮城県北部の平野と丘陵地の接点に形成された湖沼。
 伊豆沼・内沼は古くは迫川流域に広がる広大な湿地だったが、幾度かの干拓により今の形になった。湖沼と言うよりは平らな湖盆を持った沢沼地の性格が強い点で蕪栗沼とよく似ている。水深が浅くハスやヒシその他の沈水・浮葉植物が繁茂し岸沿いにはヨシ・マコモなどの挺水植物帯が広がり、その外側や堤防、流入する河川に沿ってヤナギ林が形成されている。広い開水面は場所により渇水期に干潟のように泥底が露出する。
 沼周囲の平坦地のほとんどは水田であり、沼を囲むように西から伸びる低い丘陵は、スギ植林、コナラ−クリ二次林、畑、住宅地その他、多様な土地利用がされている。

選定理由

A4i マガン・オオハクチョウ・オナガガモ
A4iii カモ類

保護指定

サイト名 保護区指定 面積
伊豆沼
国指定伊豆沼鳥獣保護区
(特別保護地区)
1,450ha
(920ha)
伊豆沼・内沼 ラムサール条約登録湿地

保全への脅威

伊豆沼 ・伊豆沼湖畔に温泉計画があり、温泉排水による生態系への影響が懸念されている。反対活動にもかかわらず、県は、2006年3月温泉掘削許可を出した。
・当地域は国設鳥獣保護区(特別保護地区)、国指定天然記念物、宮城県県自然環境保全地域に指定され、さらにラムサール条約登録湿地でもある。このように複数の保護の網がかかっているがこれらによって強く保護されるのは、堤防に囲まれた水面を主とした地域であり、その外側地域の規制等は緩やかであるため比較的容易に開発行為を行うことが可能になっている。
このような実態は、人の日常的な生活空間の中にある重要な野鳥生息地の保全を図る上で大きな脅威になる可能性が高い。
・流入水の汚染などによる環境負荷の増大。水質は全国ワースト2位。
・ブラックバスの影響と考えられている淡水魚相の単純化や生息する淡水魚の大きさの特定の方向への偏り
・治水工に伴う湖岸形態の単純化
・特にガン類では採餌に利用する広域の水田の規模や環境改変(沼周囲の水田では冬期湛水化を実施して水鳥類の生息空間の創造をしている所もある)

保全活動

伊豆沼・内沼を温泉排水から守る会 ・伊豆沼湖畔の温泉計画に対する保護活動
・伊豆沼の水質を改善する活動
ガンを保護する会 ・生息数カウント
・保全活動
日本野鳥の会 宮城県支部 ・探鳥会
・伊豆沼湖畔の温泉計画に対する保護活動
宮城県伊豆沼・内沼
      サンクチュアリセンター
・普及活動ほか
追町野鳥観察館 ・普及活動ほか
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
(栗原市)
・環境保全
・啓蒙活動
・観察会
バスバスターズ(栗原市) ・ブラックバス駆除
伊豆沼湖沼群の自然を守る会
(登米市)
・自然保護
・観察会
日本雁を保護する会(栗原市) ・調査研究
・保護啓蒙活動

2006年の動き

日本野鳥の会宮城県支部 ・伊豆沼探鳥会 2月
ラムサール条約湿地・伊豆沼・内沼を温泉排水から守る会 ・温泉掘削不許可のための要望書提出 知事宛て3月、地元2市長宛て4月、知事宛て5月
・はがき・メール呼びかけ 3〜5月
・宮城県議会に2件の請願を提出 6月
 1) 温泉掘削許可の取り消しに関する請願
 2) 法整備等を求める請願
(財)日本野鳥の会 ・温泉掘削不許可のための要望書提出 知事宛て3月

見られる鳥

留鳥 カイツブリ、カルガモ、オオタカ、ノスリ、キジ、オオバン、カワセミ、ハクセキレイ、ウグイス、カラ類、ホオジロ
夏鳥 ヨシゴイ、ヒクイナ、カッコウ、ツバメ、キセキレイ、コヨシキリ、オオヨシキリ、ホオアカ、コムクドリ
冬鳥 カイツブリ類、ハクチョウ類、ガン類、カモ類、オジロワシ、オオワシ、ハイイロチュウヒ、ハヤブサ、ユリカモメ、タヒバリ、ツグミ、カシラダカ、オオジュリン、マヒワ
旅鳥 シギチドリ類

交通

鉄道 JR東北新幹線
東北線乗換えで新田駅
・伊豆沼はすぐ近くにある(宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターのホームページも参照)
自動車 JR東北新幹線
主要駅から
・レンタカーを利用する