シマフクロウ保護の取り組み

シマフクロウ 日本周辺にだけ生息する世界最大のフクロウ

保護活動の最新情報

  シマフクロウの生息範囲
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シマフクロウとは

シマフクロウは極東地域に狭い分布域を持ち、日本では北海道および北方領土に生息します。全長70㎝、翼を広げると約180cmの世界最大級のフクロウです。河川および湖沼で魚類やカエルなどを捕食し、広葉樹の大木の樹洞に営巣します。
20世紀初頭までは、北海道全域に分布していたのですが、森林伐採による営巣木の減少と河川改修や砂防ダム建設による餌の魚類の減少等により、現在は、北海道東部の知床、根室、日高地域などで見られるだけになりました。生息数は約50つがい140羽で、絶滅のおそれが最も高い絶滅危惧ⅠA類に指定されています。このうちの約半数は、良好な自然環境が保全されている知床地域に生息しています。
映像:NHKクリエイティブ・ライブラリー

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生息できる環境が無く、多くのヒナや若鳥が死ぬ

知床地域では自然木の樹洞に営巣し、川に天然遡上する魚などを食べて暮らしています。しかし他の地域は大木や餌が少ないため、多くのシマフクロウは巣箱や給餌用生け簀などに頼って生きています。2009年時点で、国や民間などにより巣箱が約2百ヶ所、給餌用生け簀は11ヶ所に設置されています。それでも年に十羽ほどのヒナしか巣立ちませんので、餌不足でヒナを育てられないつがいが多くいると考えられます。
またつがい数も、4~5年で1つがいが増える程度ですので、巣立ちしても餌不足で死んだり、無事に成鳥になっても、2羽で暮らせるほどの餌がある場所は少ないためつがいになれない個体も多いようです。

生け簀

交通事故や繁殖妨害なども脅威に

人間の生活圏に近い場所では、交通事故や電線での感電事故に遭って死ぬものがあります。釣り人や心無い撮影者などにより、採食や繁殖が妨害されている生息地もあります。
生息地が分断・孤立化していることで、繁殖地から巣立った若い個体がうまく分散することができず、近親交配が起こりやすい状態にあることも懸念されています。

シマフクロウ交通事故

当会の活動の経過

日本野鳥の会では1987年に北海道阿寒郡鶴居村に「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」を開設し職員を常駐させました。同年、北海道根室市で約8haの湿原を買い上げ、当会所有の野鳥保護区を設置。これにより、北海道東部地域での自然保護活動へ本格的に取り組み始めました。
その後、1995年には根室市より春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターの業務を受託、職員を常駐させ、根室地域での活動を拡大しました。2004年には根室地域でシマフクロウが生息する13haの森を購入、初めてシマフクロウの野鳥保護区を設置しました。
2006年には春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター内に野鳥保護区事業所を開設し専従職員を配置、シマフクロウの保護活動を強化。2009年には、根室市内の元レストラン店舗を借り上げ、同事業所を移設。より規模を拡大した活動ができる体制を整備しています。
野鳥保護区事業所

野鳥保護区の設置

日本野鳥の会では、野鳥の生息地の保全を目的として、1986年から「野鳥保護区」を拡大しています。これまでに北海道東部のタンチョウが営巣する湿原や青森県のオオセッカ生息地、沖縄県のノグチゲラ生息地など37ヶ所3,571ha(2016年08月末現在)を保護区にしました。これらの保護区は、個人や企業からのご寄付を財源に土地を買い取り、その管理運営は寄付金や会費で行っています。
シマフクロウを守るための保護区は2004年から開設を始め、現在11ヶ所。総面積は880haで東京ディズニーランド17個分の広さになります。これらの保護区で10つがいのシマフクロウが生息しています。

森林環境の整備

シマフクロウが巣をかけるためには、樹齢三百年の大木が必要とも言われます。現在はそのような大木がないため巣箱で代用していますが、未来ではシマフクロウが自然の大木に巣をかけられるよう、森づくりに取り組んでいます。
2009年からは、生物多様性の向上と炭素吸収による地球温暖化防止にも役立つ植樹事業「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」をスタートさせました。知床地域と根室地域の当会野鳥保護区で、個人や法人からのご協賛をいただきながら広葉樹の森づくりを進めています。詳細は下記をご覧ください。
この他、地元の森林組合と協力して野鳥保護区内の森を育てる事業も進めています。より木が太く育つように、2009年には約20haの除間伐を行いました。これによって出る材木は森林組合を通じて販売し、除間伐作業の費用に充てています。

シマフクロウの森を育てよう!プロジェクトはこちら

植樹の様子

巣箱や生け簀の設置

現在、環境省によって、人工の巣箱の設置や給餌用の生簀による人工給餌が行われています。
当会でも、現状ではシマフクロウが生息していない保護区に、人工の巣箱や餌の確保のため給餌用生け簀を設置し、シマフクロウが繁殖できる場所を増やす計画を進めています。

■シマフクロウへの給餌活動

巣箱

シマフクロウ・グッズと活動へのご支援

シマフクロウをより身近に感じて頂くため、様々なグッズを製作して普及活動に取り組んでいます。これらのグッズによる収益は、シマフクロウをはじめとした野鳥や自然環境保護の活動財源に充てさせていただきます。
また、野鳥保護区設置のためのご寄付や、植樹へのご協賛も募集しております。詳細は以下からご覧ください。

アクセサリー・クラフト類・衣類

野鳥保護区設置のためのご寄付

シマフクロウの森植樹のご協賛

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