絶滅危惧種の保護

絶滅のおそれのある野鳥の多くは、私たち人間活動の影響により個体数を減らしています。開発による生息環境の減少、密猟、乱獲、釣りやレジャー等による繁殖地の攪乱、ごみの放置による捕食者の誘引など、減少原因は多岐にわたります。


タンチョウ

絶滅が危惧される要因
かつての乱獲、生息地である湿原の開発等による減少。
保護内容
タンチョウへの給餌活動、給餌に頼らない採餌環境鵜の整備、生息する湿原の保全や調査、新規生息地の住民によるタンチョウ保護の取り組みの支援、普及教育やボランティアの受け入れ。

シマフクロウ

絶滅が危惧される要因
森林伐採による生息環境と営巣木の減少、河川改修や砂防ダム建設による餌の魚類の減少。
保護内容
シマフクロウが生息する森の購入による野鳥保護区の設置、巣箱設置や給餌による繁殖の支援、シマフクロウが生息できる森づくり。

カンムリウミスズメ

絶滅が危惧される要因
営巣環境の減少や悪化、繁殖地に放置されたゴミやまき餌によるカラス類の誘致や人の移動に伴うネズミ類の侵入など外来捕食者の増加、刺し網による混獲、油汚染。
保護内容
現存の繁殖地の保護、人工巣の開発など個体数増加のための営巣環境の改善、移動経路や利用海域の調査などによる保護すべき地域や生態の解明。

オオジシギ

絶滅が危惧される要因
開発等による生息環境の減少。
保護内容
主要繁殖地である北海道の生息状況調査、衛星追跡による渡り中継地・越冬地の調査、保護すべき地域や環境の特定、オーストラリアの研究者との国際連携。

シマアオジ

絶滅が危惧される要因
渡りのルートとなる中国における違法な食用捕獲、越冬地となる東南アジアでの密猟、農地の集約化、農薬の使用。
保護内容
モニタリング、新たな繁殖地の発見、繁殖地や越冬地での調査、国際連携。

チュウヒ

絶滅が危惧される要因
チュウヒが好む生息環境(特に繁殖地及び越冬ねぐら)の開発、人の繁殖地への過度な接近による営巣環境の攪乱。
保護内容
北海道全域を対象とした繁殖期の分布状況調査と繁殖個体数の調査、保護すべき地域や環境の特定、風力発電の影響の受けやすさの特定、普及活動。

アカコッコ

絶滅が危惧される要因
ネズミ類による農林業被害対策のために三宅島へ放獣されたニホンイタチによる捕食、2000年におきた山頂噴火による規模な森林面積の減少、耕作放棄地の増加なの生息環境の変化。
保護内容
アカコッコの基礎データを積み上げ、生態および現況の生息状況を把握、生息環境の改善にむけた森づくりの実施、外来捕食者対策。

ナベヅル・マナヅル

絶滅が危惧される要因
水田のほ場整備や河川改修による生息環境の悪化。鹿児島県出水市に集中して越冬していることで感染症の蔓延や、大量死の危険が危惧されている。
保護内容
環境整備、普及・調査活動、資材・技術提供による新越冬地づくり、国の保護計画策定等の請負。

サシバ

絶滅が危惧される要因
生息地の開発、環境悪化、里山の減少、密猟。
保護内容
豊田市自然観察の森での「サシバのすめる森づくり」事業、里山保全、国境を超えたネットワークづくり。

その他の種

ヘラシギ

絶滅が危惧される要因
生息環境である干潟の消失、狩猟。
保護内容
ヘラシギに関する情報収集、海外への協力等。ヘラシギと湿地保全の大切さを広めるための教材「ティーチャーズガイド・ヘラシギと湿地を守ろう(Spoon-billed sandpiper teaching kit)を香港バードウォッチング協会と共同で発行。

クロツラヘラサギ

絶滅が危惧される要因
開発による生息地の破壊や劣化、狩猟、釣り糸・釣り針による死傷、電線への衝突。
保護内容
クロツラヘラサギの国際的な保全を図るためのネットワークの活用、世界一斉個体数調査、カラーリングによる個体の移動の情報収集等。

オオワシ

絶滅が危惧される要因
森林伐採や開発行為による餌資源の減少・鉛弾による鉛中毒、風力発電所におけるバードストライク事故。
保護内容
個体数調査、政策提言。

オオタカ

絶滅が危惧される要因
密猟、開発による生息環境の減少等による営巣環境の撹乱。
保護内容
個体数調査、政策提言。