JP031 松前小島(まつまえこじま)
北海道:松前町
| 位置 | N 41°21′ E 139°48′ |
| 面積 | 115ha |
環境構成【島嶼/草地】

写真:松前町教育委員会
松前町の西、沖合約26㎞に浮かぶ松前小島は、周囲およそ4kmの無人島である。島の大部分は草原であるが、火口原の御殿盆地にはイタヤカエデ林が生育している。島の海岸部は急峻な断崖で、海岸部から島内にはいることは出来ない。唯一避難港の背後から島内へ入るルートはあるが、国指定の天然記念物であるため、許可なく島内に立ち入ることはできない。以前、弁天神社西側にあったウトウのコロニーは、北岳の海岸寄りに移っている。松前小島周辺には大ヒヤク島、小ヒヤク島、天神島、サザエ島等大小様々な島々が点在し、海鳥の繁殖場所となっている。
選定理由
| A4i | ウミネコ |
| A4ii | ウトウ |
| A4iii | ウミネコ |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定小島鳥獣保護区、都道府県立自然公園(松前矢越道立自然公園)、自然環境保全地域
<その他>
国指定天然記念物松前小島
保全への脅威
- 無許可での島内への立ち入り
- 釣り人の残すゴミ、漂着ゴミ
- ゲリラ豪雨による土砂災害
- 避難港周辺の落石防止工事
- 御殿盆地のイタヤカエデ林の枯死等による湧水の減少
保全活動
- 法律制定、政策、規制:実施者(文化庁・北海道教育委員会・松前町教育委員会)
内容:国指定天然記念物である松前小島について、文化財保護法に基づき、
島本土への立ち入り等について規制を行っている。
*以前は密漁監視人が夏場だけ常駐して島内への無許可立ち入り者に注意していた
が、現在は行われていない。
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 360KB)
※松前小島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら
JP030 函館湾・亀田半島南岸(はこだてわん・かめだはんとうなんがん)
北海道:函館市、北斗市
| 位置 | N 41°46′ E 140°48′ |
| 面積 | 4,300ha |
環境構成【浅海域】

写真:有馬健二
函館湾:函館湾には沿岸に平磯と称する平坦な岩礁地帯があり、海藻類が豊富に生育している。この平磯は干潮時間帯には水深が浅くなり、大潮の場合は完全に露出する。コクガンはこの時間帯に平磯に来てアオノリ、アマノリなどの海藻類を食べる。平磯では近年海藻類の生育が悪く、コクガンの主群は函館市南茅部町に移ったが、その後も250羽程度が越冬する。また、この一帯は山々が海岸線に迫っているため、冬季の季節風、北西の風を防ぎ渡りの時期のカモ類の中継地であり憩いの場でもある。また、亀田半島南岸の岩礁地帯では、100羽程度が越冬する。 亀田半島(函館市南茅部町):海岸の離岸堤と岸の間の水面が餌場となっており、650羽程度が越冬する。
選定理由
| A4i | コクガン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(函館山)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域
保全への脅威
函館湾:この海域は津軽海峡から流入する対馬暖流の分流の影響をうけているが、近年の暖冬傾向の影響からか冬期の海藻類の生育が良くないため、コクガンの最大越冬地は南茅部海域に移行した。海藻類の生育の悪い原因として、山林の伐採による浮泥の平磯への堆積も推定されるが、何れも検証されていない。
保全活動
- モニタリング調査: 実施者(日本野鳥の会函館支部)
内容:コクガン調査(毎年・定期)、支部報「ちかっぷ」にて広報
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 399KB)
JP029 八雲(やくも)
北海道:八雲町
| 位置 | N 42°16′ E 140°13′ |
| 面積 | 300ha |
環境構成【森林/河川】
遊楽部岳、太櫓岳に源を発するユーラップ川は、全長約27kmにも及びサランベ川、音名川、鉛川、ペンケルペシュペ川、トワルベツ川をはじめとする多くの支流を抱える道南きっての河川である。一部支流を除きサケが遡上する水域には堰堤、砂防ダムがなく、とくに上八雲にある二カ所のサケマス孵化場付近には産卵を終えたサケの死骸が川底を埋め、ワシたちの冬期の食物となっている。ワシ類は河口からサケマス孵化場付近までの河畔林、および河岸から続く山の斜面の森林にとまって休息している。ねぐらは上流部の森林地帯にある。また、支流トワルベツ川では、ヒグマもサケを補食している。しかし、周辺のブナを中心とする森林伐採により、水量の減少が目立ち始めている。さらに、サランベ川では上流の砂防ダムのため土砂の供給が絶たれ、河床が低下し河岸の崩落も始まっている。
選定理由
| A1 | オオワシ |
| A3 | オオワシ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- 河川改修: 護岸改修
- 砂防ダム: 河床低下、河岸崩落
- 森林伐採: 水量の減少
- 雨後土砂流入による濁り
保全活動
- 環境教育活動:
ユーラップ川流域猛禽類探鳥会(日本野鳥の会道南桧山支部)
海と森の栄養循環を体験する学習事業「サケの秘密体験」実施(NPO法人NATURAS) - モニタリング調査:
河川環境調査(ユーラップファンクラブ)
1~3月の各月2回ワシ調査(日本野鳥の会道南桧山支部)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 561KB)
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JP028 支笏・洞爺(しこつ・とうや)
北海道:伊達市、恵庭市、千歳市、登別市、室蘭市、苫小牧市、札幌市南区、壮瞥町、留寿都村、洞爺湖町、豊浦町、白老町、喜茂別町
| 位置 | N 42°45′ E 141°20′ |
| 面積 | 116,000ha |
環境構成【森林/湖沼/火山/河川】
支笏・洞爺湖の二大カルデラ湖や有珠山(うすざん)・恵庭岳(えにわだけ)・樽前山(たるまえさん)など特徴ある火山があり自然の多様性を生み出し、千歳川、長流川(おさるがわ)など生態系に重要な役割を果たしている。エゾマツ・トドマツ・ミズナラ等の針広混交林が主体。
選定理由
| A3 | – |
保護指定
サイトの大部分(50~90%)に法的な担保がある。
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(支笏紋別岳、登別、白老王子)、国立公園(支笏・洞爺)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域、保護林
保全への脅威
- 林道を利用したラリー
- 風力発電施設の計画(伊達では黄金地区に22基稼働中、大滝地区でIBAエリアに27基の計画、方法書まで計画進行中)
- 火山の噴火の影響(有珠山噴火は30年周期といわれる。2000年噴火から17年経過した。)
- ウォータージェットの爆音の野鳥への影響(洞爺湖)
- 花火大会の影響(洞爺湖ではシーズン中毎日行われる)
- 温泉ホテルからの排水による水質汚染(洞爺湖)
- 景色を見えやすくするための、湖畔林の伐採(洞爺湖)
- 外来種ウチダザリガニ、アライグマ、セイヨウオオマルハナバチの生息域拡大(洞爺湖)
保全活動
- 環境管理:実施者(環境省、周辺市町村)
内容:オロフレ山高山植物保護 - 外来種のコントロール:実施者(環境省、周辺市町村)
内容:ウチダザリガニの駆除、アライグマの駆除内容:探鳥会、植物観察会 - 環境教育活動:
内容:探鳥会、植物観察会(日本野鳥の会室蘭支部、NPO森、水、人ネット)
自然観察会の開催、展示、パークボランティア(支笏湖ビジターセンター)
エコミュージアム構想が進む洞爺湖周辺地域を対象に、地域の自然と、その自然に親しむために必要な情報提供(洞爺湖ビジターセンター) - モニタリング調査:実施者(日本野鳥の会室蘭支部)
内容:野鳥調査 - その他:実施者(日本野鳥の会室蘭支部)
内容:伊達ウインドファーム計画に対する影響評価に対する意見書作成。野鳥調査を2年にわたり実施。22基稼働風車による野鳥への影響調査意見具申。
大滝風力発電計画に対し、配慮書、方法書に対して各方面に意見書作成。
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 614KB)
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JP027 鵡川(むかわ)
北海道:むかわ町
| 位置 | N 42°35′ E 141°56′ |
| 面積 | 3,800ha |
環境構成【水田/干潟/砂浜/牧草地/淡水池】

写真:門村徳男
1970年代に干潟の90%が侵食により消失したが、海岸侵食防止策、人工干潟の造成等を通して、住民・専門家・行政が意見交換をしながら、環境の回復をはかっている。 近年できた人工干潟や淡水池にもシギ・チドリ類が多くみられる。また、周辺の水田は、ウトナイ湖・勇払原野に飛来するマガンの採食地として利用されている。
選定理由
| A4i | マガン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- 海岸と川岸の侵食による河口干潟の減少
- 人工干潟の環境維持
- 鵡川水田が以前の三分に一以下になり、その水田も秋耕する水田が多くなり水鳥が食物を採れる水田は少なくなった。左岸の淡水池も埋め立てられた。
保全活動
- 環境管理活動:
内容:干潟の多くが消失したため、住民、学識経験者、行政による懇談会が発足(1996年)、その後自然愛好家も加わり「わくわくワークむかわ」が組織され(2000年)、勉強会や植樹、調査等を実施。(わくわくワークむかわ)「わくわくワーク・むかわ」との意見交換を踏まえ、海岸浸食防止対策、人工干潟造成を実施・モニタリングと環境管理を継続中。(北海道開発局室蘭開発建設部) - 外来種のコントロール:実施者(北海道開発局室蘭開発建設部)
内容:河口部のオオハンゴンソウ、刈り取り、抜き取り、調査含む(ネイチャー研究会も協力) - 環境教育活動:
内容:春秋の環境セミナーの開催、環境副読本制作(ネイチャー研究会inむかわ)
探鳥会(年二回)(北海道野鳥愛護会、日本野鳥の会苫小牧支部、札幌支部) - 保全のための人材育成活動:実施者(ネイチャー研究会inむかわ)
内容:7月頃人口干潟の除草作業の実施(ネイ研会員、室蘭開発建設部、苫小牧河
川事務所、わくわくワーク・むかわの一部、北海道ボランティア協議会会員10名程度(27年度は参加なし) - 法律制定、政策、規制:実施者(北海道開発局)
内容:鵡川右岸の一般車乗入れ規制 - モニタリング調査:実施者(ネイチャー研究会inむかわ)
内容:シギ・チドリ類の飛来数調査の実施(年間120日以上)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 792KB)
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JP026 ウトナイ湖・勇払原野(うとないこ・ゆうふつげんや)
北海道:苫小牧市、安平町、厚真町
| 位置 | N 42°39′ E 141°45′ |
| 面積 | 7,200ha |
環境構成【開放水面/湿性草原/樹林/農耕地】

写真:中村聡
勇払原野は、火山灰の降灰により堆積した泥炭層に形成された湿原であり、湖沼にはマコモ・ヒシなどの水生植物が繁茂し、その周辺にはヨシ・イワノガリヤスなどの草原やハンノキの低木林、さらにその周りにはコナラ・ミズナラの二次林が拡がっている。 ここはかつて釧路湿原にも匹敵する面積をほこる湿原であったが、干拓や都市開発などにより、現在は美々川・ウトナイ湖周辺にのみ原生環境を残している。 開放水面(ウトナイ湖 230ha、弁天沼 74ha)
選定理由
| A4i | コハクチョウ、マガン、ヒシクイ、オオジシギ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(ウトナイ湖)
<その他>
ラムサール条約湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
保全への脅威
- 乾燥化による植生の変化、窒素の過剰流入、土砂流入
- 周辺の土地利用による孤立化
- 工業基地計画や新たな土地利用の変化(弁天沼周辺)
- アライグマ等の外来種
- 外来植物(特にオオアワダチソウやユウゼンギク)の分布拡大による植生の変化
- メガソーラー施設の整備および稼働
- CCS実験施設の整備
- 多量の降雨による河川の氾濫や洪水
- 将来的に予測される樽前山の噴火
- カメラマンやバードウォッチャーのマナー
- 苫小牧東部開発地域(苫東地域)の土地分譲や工場進出
- 新たな道路建設
保全活動
- 環境管理:実施者(日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
内容:人工池の管理 - 外来種のコントロール:実施者(環境省、苫小牧市、日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
内容:アライグマの駆除(環境省、苫小牧市)
オオアワダチソウの抜き取り(日本野鳥の会) - 環境教育活動:実施者(環境省、苫小牧市、日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
内容:来訪者への自然解説(苫小牧市、日本野鳥の会)
自然観察会の開催(環境省、苫小牧市、日本野鳥の会)
小中学校の環境学習活動への対応(苫小牧市、日本野鳥の会)
工業高等専門学校の特別プログラム実施(日本野鳥の会) - 保全のための人材育成活動:実施者(苫小牧市、日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
内容:レンジャー養成講座の開催(日本野鳥の会)
自然案内ボランティアの育成(苫小牧市、日本野鳥の会) - 法律制定、政策、規制:実施者(環境省、北海道、日本野鳥の会)
内容:国指定鳥獣保護区(特別保護地区)指定(環境省)
特定猟具使用禁止区域指定(北海道)
ウトナイ湖鳥獣保護区管理員(日本野鳥の会) - モニタリング調査:実施者(苫小牧市、日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
内容:全域水鳥カウント調査(苫小牧市、日本野鳥の会)
ガン類個体数変動調査(苫小牧市、日本野鳥の会)
ハクチョウ類生息調査(苫小牧市、日本野鳥の会)
ウトナイ湖周辺地域鳥類調査(苫小牧市、日本野鳥の会) - その他 実施者(日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
千歳川放水路計画への反対運動(計画中止決定)
勇払原野保全プロジェクトによる現地調査と保全構想の提案
美々川自然再生技術検討懇談会への参画
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 417KB)
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JP025 旧長都沼(きゅうおさつぬま)
北海道:千歳市、長沼町
| 位置 | N 42°54′ E 141°41′ |
| 面積 | 130ha |
環境構成【水田/湖沼】

写真:島崎康広
千歳市と長沼町の境界に位置する延長約2km、幅130mの農業排水路で、千歳川に合流している。周辺一帯はかつて長都沼などの多くの沼があった広大な湿地帯であったが、灌漑事業により現在の形になった。水深は浅く、岸沿いにはマコモ、ヒシが分布している。水路の南西側にはおよそ30haのヨシ、アワダチソウを主体とする草地が隣接し、周囲をヤナギ、ニワトコなどの低灌木やシラカバ、ヤチダモなどからなる防風林が囲んでいる。周辺農地ではコムギ、豆類、てん菜、野菜の輪作が行われている。農地湿害解消の目的で千歳川の浚渫が行われたことにより、2005年秋より水路の水位が低下している。降雨などにより変動があるものの、確実に水位は低下し、水草類の減少と水面幅の減少により環境は悪化しつつある。
選定理由
| A4i | マガン・ヒシクイ・コハクチョウ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- 水質悪化(狭い地域に多くの野鳥が集まることによる)
- 水位の変動(農業用水路であるため、ガン等の渡りには関係なく、農業の都合により水位を調整しており、ガン等の渡りの時期に水位が低くなったり、シギ・チドリの時期に水位が高くなったりしている。)
- 周辺農家との軋轢(周囲の畑を含め、ガンやハクチョウの餌場になっているため)
- 餌付けによる周辺の家への食害誘発の恐れ
- 観光客の増加によるねぐら環境の悪化
- 水路幅減少により、キタキツネ・野犬などの脅威が増す
保全活動
- 環境管理活動:実施者(北海道自然環境協議会)
内容:環境美化 - 環境教育活動:実施者(しこつ自然体験クラブ トゥレップ)
内容:春にガンの探鳥会を兼ねて、重要性を知ってもらうために参加者を募り、周囲のゴミ拾いをおこなっていたが、近年は行われていない。
探鳥会(ながぬまおっ鳥くらぶ、栗山町おっ鳥くらぶ)
自然観察会(北海道自然観察協議会) - モニタリング調査:実施者(ながぬまおっ鳥くらぶ、栗山町おっ鳥くらぶ)
千歳川・夕張川流域ガン、ハクチョウ類飛来数調査
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 596KB)
JP024 石狩川流域湖沼群(いしかりがわりゅういきこしょうぐん)
北海道:砂川市、新十津川町、浦臼町、奈井江町、美唄町、月形町、岩見沢市、新篠津村、江別市
| 位置 | N 43°24′ E 141°50′ |
| 面積 | 19,000ha |
環境構成【湖沼】

写真:牛山克巳
宮島沼、手形沼(美唄市)、三角沼(岩見沢市)、浦臼沼、新沼(浦臼町)、茶志内沼(奈井江町)、袋地沼(砂川市・新十津川町)など、主に石狩川中流域に位置する河跡湖や旧川。周辺は稲作を主とする農耕地で、湖沼を囲むようにハンノキ、ヤナギ、ヨシなど低層湿原植生も見られる。大沼と小沼を含む月ヶ湖湿原では、一部に高層湿原植生も残されている。かつて石狩川流域には日本最大の湿原であった石狩泥炭地が広がっており、石狩川流域湖沼群はその貴重な生き残りと言える。
選定理由
| A4i | マガン・ヒシクイ・コハクチョウ・オオハクチョウ |
| A4iii | マガン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(宮島沼)
<その他>
ラムサール条約湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
*石狩川流域湖沼群は「日本の重要湿地」であり、月ヶ湖は北海道学術自然保護地区に、袋地沼は鉛弾使用規制地域に指定されている
保全への脅威
- 土砂の流入・堆積に伴う浅底化、水面縮小
- 数多くの外来種が定着
- 農業排水の影響、農地開発、治水・利水等に伴う環境改変
- 狩猟に伴う鉛汚染(袋地沼、宮島沼、鏡沼以外では狩猟が行われている)
- 釣り人による外来魚類導入の可能性
- 農薬や除草剤の影響
- 富栄養化
- 堤防の拡幅と一部コンクリート護岸化(浦臼沼)
- 大型水鳥による特に小麦への食害
- 農業政策や農法の変化に伴う水田や落ち籾の減少
- マガン、オオハクチョウ、コハクチョウの高圧線への衝突
- 市民による娯楽的な給餌
- 雪捨て場としての利用や追い払いなど人為的攪乱
保全活動
- 環境管理活動:
環境整備、ふゆみずたんぼ(宮島沼水鳥・湿地センター、宮島沼の会)
石狩川水系石狩川(下流)整備計画(国土交通省) - 環境教育活動:
普及啓発活動(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
探鳥会(北海道野鳥愛護会、日本野鳥の会 札幌支部、日本野鳥の会 小樽支部) - 保全のための人材育成活動:実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
- モニタリング調査:実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
- 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 470KB)
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JP023 日高山脈(ひだかさんみゃく)
北海道:帯広市、えりも町、様似町、広尾町、大樹町、浦河町、中札内村、芽室町、新ひだか町、清水町、新得町、南富良野町、日高町、平取町、新冠町、占冠村
| 位置 | N 42°31′ E 142°50′ |
| 面積 | 395,000ha |
環境構成【森林/湖沼】

写真:千嶋淳
日高山脈は狩勝峠から襟裳岬まで約140kmに及ぶ山系で、最高峰は日高幌尻岳の2,052mである。 日高山脈下部はミズナラ、イタヤカエデ、カツラなどの広葉樹林帯(標高500m以下)、それから上部はこれらの広葉樹にエゾマツ、トドマツを含む針広混交林、さらに上部はダケカンバ帯(標高1,200~1,300m)となり、山頂部はハイマツ帯(標高1,400~1,600m)と高山植物群落となっている。
選定理由
| A3 | – |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(日勝、歴舟川)、国定公園(日高山脈襟裳国定公園)、自然環境保全地域、保護林
保全への脅威
- 砂防ダム工事と工事に伴う作業用道路開削による川沿いの森林伐採
- 林道新設に伴う森林伐採
- 登山者増加に伴うゴミ投棄及び排泄物増加
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 525KB)
JP022 大雪山(だいせつざん)
北海道:士別市、旭川市、紋別市、富良野市、北見市、下川町、上川町、東川町、愛別町、当麻町、美瑛町、新得町、足寄町、陸別町、西興部村、滝上町、遠軽町、置戸町、上士幌町、鹿追町、上富良野町、南富良野町
| 位置 | N 43°35′ E 143°00′ |
| 面積 | 478,000ha |
環境構成【森林/湖沼】

写真:柳田弘子
北海道の中央部に位置し、標高2,000mを超える山塊からなる日本で最大の山岳公園である。火山活動により形成された広大な高山帯とその裾に展開する国内最大規模の原生的な針葉樹林が特徴である。植生は山麓部から標高800mまではミズナラ・イタヤカエデなどの落葉広葉樹とトドマツ・エゾマツなどの針葉樹林からなる針広混交林で、800mを超えるとエゾマツが優占する針葉樹林帯となる。さらに標高1,200~1,400mより上部ではダケカンバ帯となり、やがて高木限界に達し、標高1,600m前後からハイマツ帯となる。山地帯や亜高山帯には溶岩台地上に形成された山岳湿原も見られ、多様性に富んだ景観を形成している。
選定理由
| A3 | – |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(勇駒別、トムラウシ、幾寅、東京大学付属北海道演習林)、国立公園(大雪山)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域、保護林
<その他>
国指定特別天然記念物、道指定天然記念物然別湖のオショロコマ生息地
保全への脅威
- 森林伐採による天然林の減少、河川・湖沼への土砂流入
- 公園利用者の踏圧による浸食や植生の破壊、排泄物による汚染
- 外来種の侵入(セイヨウマルハナバチ・ルピナス・セイヨウタンポポ等)
- 高山蝶の違法採集・植物の盗掘
- 林道での自動車競技
保全活動
- 環境管理:
内容:国立公園の管理(環境省上川・東川・上士幌自然保護官事務所)
自然保護パトロールや登山道整備(大雪山国立公園パークボランティア連絡会)
ミユビゲラの生息可能な森林の復元活動(十勝三股森づくり21) - 環境教育活動:実施者(ヒグマ情報センター、層雲峡ビジターセンター、旭岳ビジターセンター、ひがし大雪博物館)
内容:公園利用者に対する普及啓発活動 - モニタリング調査: 実施者(層雲峡ビジターセンター、ひがし大雪博物館、上川町自然科学研究会、大雪と石狩の自然を守る会、十勝自然保護協会)
内容:大雪山国立公園等に関わる調査活動
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 606KB)

















