Strix Vol.30

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原著論文

手井修三:同所的に繁殖するモズ・アカモズ・チゴモズの繁殖時期と繁殖環境
中濱翔太・佐原雄二:青森県におけるカンムリカイツブリの集団繁殖
千嶋淳・片岡義廣・長雄一・青木則幸・久保清司・笹森琴絵:北海道東部の太平洋上におけるカンムリウミスズメ Synthliboramphus wumizusume の観察記録
三上修・三上かつら:過去約20年における都市公園の鳥類種構成の変化:日本各地の定例探鳥会記録の解析より
松本英治・藤井寿江・白井英治:ヒドリガモの麦畑での採食に対する隣接池の水量の影響
上出貴士:和歌山県日高町の水田域における鳥類の少なかった2011~2012年の非繁殖期の鳥類群集の特徴-3シーズン(2010年10月~2013年4月)の調査結果から
三上かつら・今兼四郎・久野公啓・佐伯元子・吉岡俊朗:津軽海峡を越えるシマエナガ

短 報

多田英行:岡山県におけるチュウヒの再繁殖の一例
多田英行:岡山県におけるチュウヒの繁殖期と非繁殖期の採餌環境の比較
道川富美子:北海道の放牧地に一時的に形成された水溜まりに飛来したシギ・チドリ類
藤巻裕蔵:北海道におけるヤツガシラの渡来状況
安藤一次:北日本におけるヒメコウテンシの観察記録
遠藤政弘:福島県におけるアカマシコの初記録
岡井義明・岡本雄二郎・佐藤重穂:高知県におけるタカサゴモズの四国初記録
渡辺朝一:東日本の越冬地におけるコハクチョウの嘴模様3タイプの地域差,過去との比較
小林峻・傳田哲郎・伊澤雅子:ノグチゲラ Sapheopipo noguchii(キツツキ科)によるウジルカンダ Mucuna macrocarpa (マメ科)の盗蜜
井上賢三郎:モウソウチク林で繁殖するキビタキ
川崎康弘・鈴木美利里・花田行博・川崎里実・小笠原久美子・小山内庸博・小山内澄恵:北海道で観察されたサンショウクイPericrocotus divaricatus divaricatus とコサメビタキMuscicapa dauurica による同一巣へ巣材持ち込み行動

  • Strix編集部:『Strix』Vol.30をむかえて
  • 著者紹介
  • 『Strix』投稿規程・編集後記

正誤表

 ストリクス30号に下表の誤りがありました。また、著者紹介欄で、共著者の方の掲載漏れがありました。深くお詫びするとともに訂正いたします。

世界一斉個体数調査(2014年)

2014年6月26日

2014年クロツラヘラサギ世界一斉個体数調査の結果

日本クロツラヘラサギネットワーク・日本野鳥の会

東南アジアの各国が協力して毎年1月に実施されている「クロツラヘラサギの世界一斉センサス」(主催:香港バードウォッチング協会)の2014年の結果がこのほどまとまりましたのでお知らせ致します。
この調査は、世界的な絶滅危惧種であるクロツラヘラサギの最新の越冬個体数と分布を知るために日本、韓国、中国、香港、台湾、ベトナム、タイ、カンボジア、フィリピンなど東南アジア一円の自然保護団体が参加し、実施しているものです。
日本でも九州や沖縄などの越冬地で、「日本クロツラヘラサギネットワーク」や日本野鳥の会の支部が調査を行っています。2014年の国内での調査は1月17日~19日に11県46か所、130名を超える協力者を得て行われました。

1.2014年クロツラヘラサギ世界一斉個体数調査結果の概要

香港バードウォッチング協会

  • 2014年のクロツラヘラサギ世界一斉個体数調査は1月17日~19日に行われた。
  • 2014年の調査では前年(2,725羽)より0.04%(1羽)増加の2,726羽を確認した。
  • 台湾では1,659羽(すべての観察数の約61%)記録されており、特に台南エリアは1,621羽が観察され、クロツラヘラサギの主要な越冬地となっている。
  • 香港、深センでは99羽、中国での個体数は24羽減少し、それぞれ252羽、339羽が観察された。

表1. 地域別のクロツラヘラサギの記録数

場所 2013年調査 2014年調査 前年比
台湾 1,624 1,659 +35
后海湾(香港、深セン) 351 252 -99
中国本土 363 339 -24
日本 277 350 +73
ベトナム 39 40 +1 
マカオ 48 60 +12 
韓国 23 26 +3 
タイ 0 0
カンボジア 0 0
合計 2,725 2,726 +1

(日本語訳 公益財団法人日本野鳥の会)

原文のリリース元
2014 Black-faced Spoonbill
Results of International Census : Press Release of The Hong Kong Bird Watching Society

2.日本におけるクロツラヘラサギ一斉調査の結果

日本クロツラヘラサギネットワーク・日本野鳥の会

  • 2014年、日本では昨年よりも73羽増え(約26%増)、計350羽が観察された。
  • 県別では、熊本県の107羽が最も多く、福岡県73羽、鹿児島県62羽と続き、沖縄県36羽、佐賀県35羽、宮崎県25羽であった。また、東日本の宮城県、茨城県、東京都でも観察された。
  • 国外では、台湾が最も多く1,659羽、次いで、日本350羽、中国339羽の順であった。日本での増加に対して、中国や香港では減少しており、世界全体では昨年よりも1羽多い2,726羽がセンサス期間中に観察された。
  • 日本の越冬地では、内陸の農業用ため池を夜間にしばしば利用していることが明らかになっており、また、福岡市の多々良川河口において、ねぐらを整備したことにより越冬数が増加、安定化したことが今年のトピックとして挙げられる。


図1 日本におけるクロツラヘラサギの記録数の推移


図2 クロツラヘラサギの記録個体数の県別の推移

表2. 県別に見たクロツラヘラサギの記録数の推移

東京オオタカ・シンポジウム

開催趣旨

都内で撮影されたオオタカ
都内で撮影されたオオタカ(都市鳥研究会提供)

 2014年3月9日(日)、都市鳥研究会、日本野鳥の会東京、立教大学理学部の共催、(公財)日本野鳥の会後援で「東京オオタカ・シンポジウム」を開催しました。

 オオタカは、絶滅の恐れのある野生生物を保全する「種の保存法」で国内希少野生動植物種に指定されていますが、第4次環境省版レッドリストで、第3次に引き続き準絶滅危惧種(VU)とされたことから、環境省では指定解除に向けての検討にとりかかっています。

 このシンポジウムでは、首都圏各地のオオタカの実態を報告していただき、今後予定されているオオタカの指定解除の動きやパブリックコメントについて考えるための情報を明らかにしようというものでした。

シンポジウムの概略

 シンポジウムでは、東京都、埼玉県、神奈川県の行政担当者や調査に関わっている方から、それぞれの地域での繁殖状況について報告をいただきました。オオタカはかつて密猟が横行していた時代があり、また写真愛好家のターゲットにもなりやすいことから、その情報の多くは伏せられてきましたが、今回のシンポジウムでは、位置の情報は伏せながらも各地での繁殖の状況を共有することができました。

 またこれらの自治体では、種の保存法に対応して、それぞれ条例などで保護の取り組みを行なっていることが紹介されました。それぞれの地域で、地域の状況を把握し、保護を実現させる条例等の活用がなされて行くことの重要さを実感できました。

 現在、環境省では引き続き解除についての検討を進めていますが、会場からの声では、オオタカが各地の開発行為の抑制に果たしている役割や生態系の保全の視点から、解除は慎重にとの意見が多く出されました。日本野鳥の会では、環境省の方針が固まる今年の秋に公開での議論の場を設ける予定です。

各セッション詳細資料

各自治体での現状

東京都内でのオオタカの繁殖状況について
山口 孝 氏(東京都環境局多摩環境事務所)
(PDF 676KB)

埼玉県におけるオオタカの生息状況と保護対策
野澤 裕子 氏(埼玉県環境部みどり自然課)
(PDF 237KB)

神奈川県におけるオオタカ保護の現状と課題
川手 隆生 氏(神奈川野生生物研究会)
(PDF 441KB)

東京都内各地の生息・繁殖状況

西多摩地区:御手洗 望 氏(青梅自然誌研究グループ)(PDF 180KB)
西多摩地区:境原 達也氏(東京オオタカ保護連絡会)(PDF 116KB)
北多摩地区:板谷 浩男 氏(㈱ 緑生研究所)(PDF 120KB)
東京23区:高橋 嘉明 氏(日本野鳥の会東京)(PDF 123KB)

パネルディスカッション(PDF 374KB)

パネリスト(敬称略)
川手 隆生(神奈川野生生物研究会)
金 井 裕(日本野鳥の会 参与)
辻村 千尋(日本自然保護協会 保護・研究部主任)
葉山 政治(日本野鳥の会 自然保護室長)
上田 恵介(立教大学 理学部教授)
司会:川 内 博(都市鳥研究会 代表)

会場からの声(PDF 349KB)

オオタカの国内希少野生動植物種(種の保存法)からの指定解除に関する情報

環境省

平成25年6月3日
オオタカの国内希少野生動植物種(種の保存法)からの指定解除の検討に関する意見の募集について(パブリックコメント)

平成25年7月17日
オオタカの国内希少野生動植物種(種の保存法)からの指定解除の検討に関するパブリックコメントの結果概要(中央環境審議会自然環境部会 野生生物小委員会資料)

中央環境審議会自然環境部会 野生生物小委員会議事録

種の保存法の解説

(公財)日本野鳥の会

6/3付パブリックコメントへの意見(PDF 150KB)

(公財)日本自然保護協会

6/3付パブリックコメントへの意見(PDF 234KB)

日本野鳥の会 東京

7/2付パブリックコメントへの意見(PDF 166KB)

その他

東京における自然保護と回復に関する条例

埼玉県オオタカ等保護指針

神奈川県オオタカ保護指導指針

猛禽類保護の進め方(環境省)

オオタカ識別マニュアル(違法飼育を防ぐための外国産亜種との識別マニュアル)

ひばりは どこに?

~見かけなくなった、春の風物詩~

イラスト/東郷なりさ
写真/中野泰敬

見かけなくなった春の風物詩

のどかな田園で陽気なさえずりを響かせ、空高く舞い上がっていくヒバリ――。
かつては春の風物詩として、だれもが知っている身近な野鳥でした。
しかし近年、都市部などではその姿を見かけなくなりました。
丈の低い草地を好むヒバリは、開けた原っぱや麦畑などに生息していますが、土地の開発や農業の衰退などによって草地環境が消失・荒廃し、近年ではヒバリやセッカ、ウズラといった草地性の野鳥も減少しているのです。

ヒバリってどんな鳥?

ヒバリイラスト
イラスト/白石佳子

体長17cm。淡黄褐色で頭・体の上面・翼・胸には黒い縦斑があり、耳羽は赤褐色。雌雄同色ですが、メスは後頭の短い冠羽をあまり立てません。留鳥または漂鳥。

ユーラシア大陸、アフリカ大陸の北部、イギリスなど広範囲にわたって生息し、世界各地の古い詩や物語などにも数多く登場しています。世界的にも減少傾向にありますが、近年、EUではヒバリなどの農耕地に生息する生きものに配慮をした農業に方向転換しつつあります。

地表に巣をつくり、子育てするため、イタチやネコなどの肉食の哺乳類、ヘビやカラスなどが主な天敵となります。春になると繁殖期を迎えたオスは、メスを呼ぶために切り株にとまったり、舞い上がりホバリング(停空飛翔)したりしながら「フィチフィチフィチ / ピージョルピー チョフチョフチョフ/ピー ジ
ュルジュル…」とさえずり、長いときには20分間もさえずり続けるといわれています。

ヒバリ フォトギャラリーはこちら

ヒバリイラスト

ヒバリはなぜ減っているの?

ヒバリイラスト
イラスト/白石佳子

昭和の前半までは、東京都などの都市圏でも大きな原っぱや小さな丘などの緑地があちこちに残っていましたが、高度経済成長期(昭和29年~)になると開発ラッシュにより、そういったヒバリの生息に適した場所に、大規模な集合住宅や商業施設が次々に建設されていきました。

そのため、草地面積は、1960年(昭和35年)代からの20年間で3分の1にまで減少しました。1990年代になると、東京でも武蔵野を中心とした地域でしか、ヒバリの繁殖が見られなくなり、現在では、ヒバリは東京都版レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

東京都における1970年代から1990年代のヒバリの繁殖分布の変化

日本の戦後の草地面積の推移

耕地面積、農業就労人口等の推移

バードメイト「ヒバリ」

ヒバリイラスト
サイズ:約2×3cm

バードメイトは、自然保護に楽しく参加していただく寄付のしくみとして1996年から始まりました。毎年野鳥のキャラクターを決めて、一口1,000円のご寄付につき1個オリジナルピンバッジをお届けしています。

2014年度に小冊子と合わせてヒバリについて広く普及していくために、バードメイトも「ヒバリ」をモチーフにしました。デザインは、ほのぼのとした世界観で人気のフリーイラストレーター・白石佳子さんです。

バードメイトによる寄付金は、野鳥たちが安心してくらせる環境を守る活動に使われます。

「ヒバリ・バードメイト」
お申し込みはこちら

わたしの町のヒバリ情報(2014年~2016年)

 ヒバリとヒバリをとりまく環境の情報を広く集めるために、2014年からインターネットとヒバリの小冊子を通じて、アンケート形式の情報収集を行ってきました。ご協力頂いた皆さまありがとうございました。全国から165件の「私の町のヒバリ情報」が寄せられました。集計結果について報告します。

※「私の町のヒバリ情報」について、インターネットからの募集は終了しました。

(1)あなたはヒバリを見たことはありますか?


1-1 ヒバリを見たことありますか?


1-2 ここ10年でヒバリを見ていますか?


(2)ヒバリの鳴き声を聞いたことはある?


2-1 ヒバリの鳴き声を聞いたことはありますか?


2-2 ここ10年でヒバリの鳴き声を聞いたことはありますか?


(3)この春あなたの町でヒバリを見た?


3-1 この春、あなたの住んでいる町でヒバリを見ましたか?


3-2 ヒバリを見た場所は、どのようなところでしょうか?


  • 「ヒバリを見たことはありますか?」また「鳴き声を聞いたことがありますか?」の設問に対しては、どちらも約90%の方が見たことがある、聞いたことがあると回答しています。しかし、ここ10年でみると共に84%に減少していました。また「この春、あなたの町」でヒバリを見ることが出来たか?」と限定すると、72%とさらに減少をしていました。
  • この結果からみると、約9割の方がヒバリを確認しており、身近な野鳥ではあるものの、近年ではヒバリが減少している地域が増えてきていることが示唆されました。参加者から寄せられた声も合わせてみていくと、田園地帯が残っているような地域では、ヒバリの減少は感じていないという声も多く寄せられる一方、特に関東の都市部の方からは、宅地が増えて、草地や麦畑などヒバリの生息適地が少なくなっているという声も多く寄せられました。身近な野鳥の代表的な一種・ヒバリが地域によっては、環境の変化により減少していっているようです。
  • 「ヒバリがいつのまにかいなくなったー」そうならないように、ヒバリやツバメなどの身近な野鳥や多様な生き物がくらせる環境を守る活動に取り組んでいきます。これからも皆様のご協力よろしくお願いいたします。

(4)<参考>ヒバリ情報参加者から寄せられた声

<減っていない情報>

  • ぼくのまち、北海道厚沢部町鶉ではヒバリがないていますよ。毎日ヒバリのこえをきくのがたのしみです(北海道檜山郡・男性)
  • 自宅から15分程の所にある、開発地の放棄地で3~4番以上が繁殖している模様です。そこでは、他にセッカ、オオヨシキリ、コチドリの姿や鳴き声をよく聞きます(福岡県福岡市東区・男性)
  • 家の近所でもよく声をききますし、カヤネズミの観察のために定期的に訪れている平城宮跡(奈良)にも多いので、減っているとは知りませんでした。平城宮跡では、カセネズミの巣をよく「見かけない場所」=低茎草地でヒバリを多く見ることができるようです(兵庫県川辺郡・女性)
  • 幸い我家は一部、森が残っている所に隣接していて、ヒバリやウグイスの鳴き声を聞くことが多いです。彼らとの環境共生を切に願っています(福岡県北九州市八幡東区・男性)
  • 所沢市の三ヶ島公民館のそばの畑には、ほとんどいつもヒバリがいます。私は月に2、3回通ります。先日はすぐ足許にいたのでドッキリしました(きっとヒバリも)三ヶ島のひまわり幼稚園のあたりでは全く見かけません(埼玉県所沢市・女性)
  • 青梅市今寺天皇塚の田んぼで3/18、姿確認、以后、毎日、姿を見ることが出来ました。運がよければ口いっぱい虫をくわえた親鳥にも会うことが出来ました。多い時は4羽、同時に見ることもあります(東京都青梅市・女性)
  • 年々減少しているヒバリ、ツバメは現在住んでいる私の所は田園地帯なのであまり感じられないですね(茨城県つくばみらい市・女性)
  • 4月20日すぎから、ヒバリの姿とさえずりが聞こえます。毎年同じ様子です。そして、10月の末まで、姿を見ることができ、たくさんいるようです。人工の少ない地ですので、自然が残っており、その他の鳥も、種類が多いです(北海道沙流郡・女性)
  • 屋上緑化されている世田谷の団地マンションでヒバリの繁殖を確認(東京都世田谷区・男性)

<ヒバリの減少について>

  • 身近かだった空地、田、畑が、開発住宅地になりヒバリだけじゃなく環境が変わっています(岩手県紫波郡・男性(神奈川県海老名市・男性)
  • 毎春雄物川の河川敷でみかけますが、今年は鳴き声が少なく数が減ったのかな?と思っています
  • 周辺でも麦畑が少なくなり「ヒバリの鳴声が以前程聞かれなくなりました。幸い住居が小貝川に近いため河川敷や土手に行くと鳴声を聞くことが出来ます(茨城県龍ヶ崎市・男性)
  • 30年、自宅近辺の身近な鳥を中心に観察しています。本当にヒバリが少なくなりました。ずっと以前新聞に出た会の広告で、「ボーナスが半分になったら困りますか、ヒバリは半分になった」というフレーズが強く印象に残っています(神奈川県座間市・男性)
  • 小生の住居付近でヒバリを見たのは7~8年前が最後だと思います。空地の草原が住宅地化されたため、見かけなくなったと思います(神奈川県川崎市麻生区・男性)
  • 近くに荒川河口の河川敷があり、10年前までは揚ヒバリの声をよく耳にしました。何故聴くことが出来なくなったか疑問でしたが、小冊子の内容から把握できました(東京都江東区・女性)
  • 子供の頃(調布市多摩川)家の隣のムギ畑でヒバリをよく見ました。鳴き声もきれいです。やはり開発でいなくなったと思います。自然公園など生息環境を作れないものでしょうかね(東京都江東区・女性)
  • 今住んでいる場所も昭和42年当時はひばりが鳴き乍ら舞い上り、そして下りてくる姿が見られたものです。
  • むかしはヒバリがとんでいました。最近はみた事ないです(北海道登別市・男性)
  • 去年の春から1度も見ていないので心配です(神奈川県相模原市・女性)

<その他>

  • ヒバリがそんなに見かけなくなった鳥だとは思いませんでした。春、畑で仕事をしていると頭上でさえずる声にのどかさを感じ、原発事故で避難せざるを得ない地域がすぐそこにある不自然な状況に胸を痛めております。今、除染作業で木々を切り、草を刈り、大地を削っています。今後もヒバリは生きてゆけるでしょうか(福島県南相馬市原町区・女性)

ヒバリなど身近な野鳥を守る活動にご支援ください
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「四国横断自動車道吉野川渡河部の環境保全対策(原案)」に対する意見を提出

四国横断自動車道 吉野川渡河部の環境保全に関する検討会に対して
2月24日付で、以下の4団体名で「四国横断自動車道吉野川渡河部の環境保全対策(原案)」に対する意見を提出しました。

NPO法人ラムサール・ネットワーク日本
公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン
公益財団法人 日本自然保護協会
公益財団法人 日本野鳥の会



南岸より紀伊水道から和歌山を望む
撮影:三宅武

意見:
四国横断自動車道吉野川渡河部の建設に対し、自然環境への影響ならびに事業の必要性の観点から、事業の見直しを強く求めます。河口域生態系は、河川と海洋の出会う場に形成される変化に富む生態系で、生物学的にも経済的にも高い価値を持つことが世界的に多くの研究から示されています。我が国では多くの河口生態系が改変されている中、吉野川河口は、自然環境が比較的良い状態に保たれ、生物多様性が高く、河口干潟としては国内でも有数の規模と景観を持っています。また、シギ・チドリ類をはじめとする渡り鳥の渡来地として、東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップによって「フライウェイ生息地ネットワーク」への参加を承認されている他、環境省によって「日本の重要湿地500」ならびに「ラムサール条約湿地潜在候補地」に選定されるなど、その自然環境の生物多様性の高さは国際的に認められています。四国横断自動車道吉野川渡河部の建設に関し、上記4団体は吉野川河口の生物多様性保全のために、以下の事項を実現するよう事業者に要望します。

  1. 四国横断自動車道吉野川渡河部建設の影響評価ならびに保全対策を、既存のしらさぎ大橋やマリンピア沖洲埋立地などの周辺の大規模人工構造物と関連づけて行うこと。
  2. 将来の人口減少などの社会状況の変化を加味し、事業の効果、必要性を再評価すること。

理由:
四国横断自動車道吉野川渡河部の建設は、1994年発行の『徳島東部都市計画道路1.3.2小松島鳴門線徳島東部都市計画道路1.3.3川内線環境影響評価書』に基づき事業の実施決定がなされています。しかしながら、評価からすでに20年が経過しており、その間、当該事業区域では徳島東環状線阿波しらさぎ大橋建設およびマリンピア沖洲第二期事業が実施され、周辺の自然環境は大きく変容しました。阿波しらさぎ大橋環境建設に伴う環境調査では、橋建設により鳥類の飛行パターンが変化するなど、事業の影響が観測されています。四国横断自動車道吉野川渡河部が建設された場合、吉野川河口域が空間的に分断され、鳥類の利用を妨げるなど、複合的な要因による影響が懸念されますが、本事業の検討会では考慮されていません。過去20年間の自然環境の変化を踏まえ、生物多様性や自然環境に対する影響を改めて評価すべきと考えます。また、日本の人口は今後急激に減少する予測を政府が2010年に発表しており(国土の長期展望に向けた検討の方向性について,国土交通省)、徳島市においても人口は1998年の270,436人(推計値)を最大として減少傾向にあります。それに伴い交通量の変化も予想されるなど、社会情勢も大きく変化しています。建設後数十年を経過した橋梁や道路などは老朽化が進み、根本的な補修が必要とされており、今後は、新たな建設よりも現在の橋梁・道路の十分な補修とメンテナンスが優先される時代になることは明らかです。したがって、本事業が当初の事業目的の達成に必用不可欠なのか、既存の交通インフラ等の利活用など、より効果的な方策が無いかの再検討を行う必要があると考えます。

以上

Wild Migratory Waterbirds are the Victims of Bird Flu, not the Cause

渡り性の水鳥は鳥インフルエンザの犠牲者であり、原因ではありません

2014年1月24日

(東アジア・オーストラリア地域フライウェイネットワーク事務局からの声明)

As a new bird flu outbreak hits domestic duck farms in North Jeolla province in Korea this week, we are hearing the usual speculation and misinformation about the role of migratory waterbirds in the transmission of the disease. Mild, so-called Low Pathogenic, strains of avian influenza (LPAI) occur naturally in populations of wild and domestic birds, with no ill effects. However, High Pathogenic Avian Influenza (HPAI), such as the H5N8 strain reported from North Jeolla, is generally a disease of domestic poultry (chickens and ducks) raised at very high densities in unnaturally confined conditions, such as duck farms. This strain has not been reported to occur in wild birds before. Statements that HPAI H5N8 may have originated with flocks of wild migratory birds have not been substantiated.

今週、韓国・全羅北道のアヒル農場で鳥インフルエンザが新たに発生した時、私たちは鳥インフルエンザの感染における渡り性水鳥(ガン・カモ類)の役割についての不確かな推測と誤報を聞いています。低病原性と言われる鳥インフルエンザ(LPA1)株は、野生の鳥や家禽に自然にあるもので、病気にはなりません。しかし、全羅北道から報告されたH5N8 株のような高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)は、一般的にはアヒル農場のように不自然に密閉され過密状態で飼育されている家禽(ニワトリとアヒル類)に起こる病気です。この株は、野鳥で感染発生したという報告は今までありません。高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が渡り鳥の群に由来しているかもしれない、といった声明は、立証されていないものです。

To control outbreaks of HPAI, affected farms need effectively biosecurity measures. All contact with water sources both going into and out from affected areas needs to be halted, movement of live and dead birds and poultry products, bird feed, medicines, farming equipment and transport into and out of the farms has to be very strictly limited and controlled following the internationally agreed guidelines of FAO and OIE. Additionally, movements of people into and out of the farms need to be strictly controlled and monitored as per these internationally agreed protocols. Nearby unaffected farms also need to follow these protocols, especially with respect to avoiding potentially contaminated water bodies.

高病原性鳥インフルエンザの発生をコントロールするためには、発生した農場での効果的な防疫対策が必要です。汚染された地域から出入りするすべての水を止め、生きている鳥と死んだ鳥、鳥の加工品、鳥の餌、薬品、耕作機械と、その運搬のための農場への出入りは、以下のFAO(国連食糧農業機関)とOIE(国際獣疫事務局)で国際的に同意されたガイダンスにより厳重に管理されなければなりません。また、農場間での人間の移動も厳しく管理しなければならず、前述の国際的に同意された方法で厳しく監視(モニター)される必要があります。近くの汚染されていない農場でも、同じような手続きに従わなければなりません。特に、汚染の可能性のある水域からの感染を防ぐことが必要です。

It is likely that the HPAI strain has been transmitted from the affected domestic poultry farms to the wider environment including the water bodies used by the wild birds. In the case of wild birds, they can potentially pick up the virus from contaminated water bodies and pass it to other nearby water bodies. Most infected wild birds die very quickly. All evidence suggests that the role of infected migratory birds in spreading HPAI strains is very minor, especially compared to the trade in poultry and poultry products, the trade in cage birds and human movements.

高病原性鳥インフルエンザウイルスは、感染した家禽農場から、野鳥の利用する水域を含む広い環境中に運ばれたと考えられます。野鳥の場合、汚染された水域でウイルスを取り込み、それを近くのほかの水域へと移す可能性があります。しかし、感染したほとんどの鳥は、すぐに死にます。さまざまな証拠から、感染した渡り鳥が高病原性インフルエンザウイルスを広めることは、飼育鳥とその加工物の売買、愛玩鳥の売買、人間の移動に比べると、非常に少ないと言えます。

The flocks of Baikal Teal that winter in South Korea provide a wonderful spectacle for people living in the area, as well as visitors. They arrived from Russia three months ago and if they had some form of highly pathogenic disease, they would certainly not have been able to survive until now, when this recent outbreak of HPAI H5N8 first occurred on the duck farms. The Ministry of Environment has a duty to protect these birds, for which the Republic of Korea is the main wintering ground. By following the biosecurity protocols at the poultry farms, not only can further harm to the poultry industry be avoided, but Baikal Teals and other wild birds will be protected from HPAI infections.

韓国で越冬するトモエガモの群は、そこに住んでいる人々や、観光客にとって、素晴らしい光景をもたらします。トモエガモは、3か月前にロシアから到着しました。もしトモエガモが何らかの高原性の疾患にかかっていれば、アヒル飼育場で最初に高病原性鳥インフルエンザH5N8が発生した時点まで生きていることは、なかったでしょう。韓国環境部はこの鳥たちを守る義務があります。韓国はトモエガモにとって主要な越冬地だからです。家禽農場において防疫手続きに従うことにより、家禽飼育産業にこれ以上の被害を与えないだけではなく、トモエガモもほかの水鳥も高病原性鳥インフルエンザの感染から守られることになると思われます。

FAOの国際防疫基準について

東アジア・オーストラリア地域フライアウェイパートナーシップについて
 東アジア・オーストラリア地域において、渡り鳥の保全のために関係国政府、国際機関、NGOの国際的な連携・協力のための枠組みで、重要生息地の国際的なネットワークによる保全とその普及啓発及び保全活動を促進することを目的としており、現在国内30の湿地が参加しています。

EAAFP “Wild Migratory Waterbirds are the Victims of Bird Flu, not the Cause” 原サイト

韓国での鳥インフルエンザの状況について

2014年3月26日更新
2014年1月31日発表

 2014年(平成26年)1月17日、韓国農林畜産食品部は、全羅北道高敞(コチャン)郡のアヒル農場において高病原性鳥インフルエンザの発生を確認したと発表しました。検査の結果、1月19日にウイルスは高病原性鳥インフルエンザ(H5N8亜型)であることが判明しました。まだ国外の発生ですが、韓国は隣国で渡り鳥の往来もあることから注意が必要です。
ただし、日常生活においては、死亡した野鳥や鳥のフンなどを素手で触らず、もし触れた場合は手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありません。
今回の発生は、低病原性のウイルスがアヒル農場で感染を繰り返す間に高病原性を持つ株に変異した可能性が高く、野鳥は被害にあったと考えられます。渡り鳥たちを温かい目で見守ってください。

●3月24日までの状況(概要)

  • 韓国西部で3月24日現在アヒル農場17戸、ニワトリ農場11戸の計28戸で高病原性鳥インフルエンザ(H5N8亜型)の発生が確認されている。
    (3月17日以降、新たな発生農場なし)
  • 野鳥では16地点(クムガン河口地域の両岸2地点を含む)において10種(カイツブリ1件、トモエガモ10件、ヒシクイ4件、オオバン1件、マガモ5件、マガン2件、オオハクチョウ1件、コガモ2件、カルガモ1件、ダイサギ1件)および種不明の糞便、飼7件の35件で高病原性のH5N8亜型のウイルスが検出されている。
  • 韓国発表の要約部分では、カルガモが2件となっているが、検体ごとの表では、カルガモ1件となっており不明。
  • アヒル、及び野鳥への感染源、感染経路は特定されていない。(アヒルが元か、野鳥が元かは今のところ分からない。)
  • 1月24日、東アジア・オーストラリア地域フライアウェイパートナーシップ事務局では、渡り鳥は鳥インフルエンザの原因ではなく被害者であるとの緊急メッセージ(仮訳版)を発表。
    (要旨 家禽飼育施設からの排水で野外に広がった可能性が考えられる。3ヶ月も前から越冬しているトモエガモが高病原性鳥インフルエンザにかかっていたとは考えられない。家禽飼育施設の防疫を行うことはトモエガモを守ることにもなる。)
  • 1月30日、「鳥インフルエンザと野鳥に対する科学的タスクフォース*」は、現在、このウイルスの源が野鳥であるという証拠はないとの声明を発表。
    http://www.birdlife-asia.org/archives/news-and-world/news/2371.html
    (バードライフアジア仮訳)
    * ボン条約(移動性動物の種の保全に関する条約)とFAO(国連食糧農業機関)が共同で設立している、専門機関が参加する組織。

野鳥における高病原性鳥インフルエンザH5N8の検出検体

地域 地名 オオハクチョウ オオバン カイツブリ カルガモ コガモ ダイサギ トモエガモ ヒシクイ マガモ マガン 糞便 糞便、飼料等 野生鳥類の糞便 総計
忠清北道 清原 1 1
忠清南道 瑞山 1 2 3
天安 1 1 1 2 5
唐津 1 1
舒川 3 1 4
全羅北道 益山 1 1 2
群山 1 1
高敞 1 5 1 2 9
全州     1     1
全羅南道 新安 1 1
霊岩 1 1
仁川広域市 甕津 1 1
江原道 原州 1 1
京畿道 果川 1   1
  華城 1 1
水原 1 1 2
総計 1 1 1 1 2 1 10 4 5 2 1 1 5 35

3月17日 韓国農林畜産食品部プレスリリースより作成

●国内の行政機関の対応

1月20日 環境省は、全国での対応レベルをレベル1からレベル2に引き上げる事務連絡を発信。(レベル2は、国内で単発の発生時の対応のレベル。)

1月21日 環境省は、トモエガモ(リスク種3)を暫定的にリスク種2に引き上げる事務連絡を発信。(これにより、トモエガモは1羽から死亡個体(衰弱個体を含む)検査対象となる。)

** この措置について、環境省からの事務連絡文書では、トモエガモ自身が多数死亡していることから、本種がウイルスを運搬しているのではなく、感染しても発症せずにウイルスを運搬する他の種がいることも考えられます。トモエガモは鳥インフルエンザに対する感受性が高い(死亡しやすい)種と考えられるので、異常個体の発見は、早期のウイルス侵入の発見につながることになります。

農林水産省のホームページでは、韓国・農林畜産食品部、環境部からの報道発表を機械翻訳してウェブサイトに掲載中ですのでそちらをご覧ください。

野鳥の関わる情報
野鳥の検査状況(3/24 韓国農林畜産食品部公表)
野鳥の検査状況(3/17 韓国農林畜産食品部公表)
野鳥の検査状況(3/10 韓国農林畜産食品部公表)

より大きな地図で 2014韓国 H5N8の野鳥からの検出地点 を表示
参考
環境省 野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係わる技術対応マニュアル

アユモドキの保護に関する要望書

平成26年1月23日付で、京都府知事と亀岡市長あてに、アユモドキの保護に関する要望書を提出しました。
概要 アユモドキはドジョウ科の淡水魚で日本固有種である。かつては淀川水系や岡山県、広島県の水系に分布していたが、現在は京都府亀岡市に1個体群と岡山県に2個体群が分布するだけとなっています。国では天然記念物、国内希少野生動植物種に指定されている。京都府でも指定希少野生生物に指定されている。
 現在、亀岡市の生息地周辺でサッカースタジアムの建設が計画されており、保全のための検討会が開催されています。
 本要望書は、スタジアム計画の抜本的な見直しを求め、アユモドキの保護を求めるものです。

平成26年1月23日

京都府知事 山田啓二 殿

日本野鳥の会京都支部
支部長 石川 順一

公益財団法人日本野鳥の会
理事長 佐藤 仁志

アユモドキの保護に関する要望書

 平素は野鳥とそれらを取り巻く環境を守る活動に対しご理解とご協力を頂き感謝しています。
 さて、アユモドキは岡山県で2個体群、京都府で1個体群しか生息が確認されていない絶滅のおそれが極めて高い淡水魚で、国では天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定し、その保護を図っているところです。近畿圏では、かつては琵琶湖・淀川水系に広く生息していましたが、現在では京都府亀岡市の1小河川で確認されるだけになってしまいました。
 この亀岡市のアユモドキ生息地にサッカースタジアムの建設が計画されていますが、生息地にスタジアムが建設されますと近畿圏のアユモドキは絶滅してしまいます。つきましては、スタジアム計画を抜本的に見直し、アユモドキの保護を図ってくださいますよう、強く要望いたします。
 また、亀岡市の保津地域には、アユモドキの他にも多くの野鳥や、各種の水生生物が生息する豊かな自然環境が未だに残されています。このような環境は、地域の皆さんの営みと自然との長年の関わりのなかで形成されてきた、かけがえのない自然遺産と言えます。世界で亀岡にしかない生態系を守り活かすことを目指して、今後とも地域の方々とともにこの豊かな環境を残し、守り伝えていくことができるよう強く望みます。

連絡先
〒616-8211
京都市右京区常盤御池町21-4
事務局長 中村桂子
075-873-0660
[email protected]

東京都品川区西五反田3-9-23
公益財団法人日本野鳥の会
自然保護室 室長 葉山政治
Tel. 03-5436-2633
[email protected]


平成26年1月23日

亀岡市長 栗山正隆 殿

日本野鳥の会京都支部
支部長 石川 順一

公益財団法人日本野鳥の会
理事長 佐藤 仁志

アユモドキの保護に関する要望書

 平素は野鳥とそれらを取り巻く環境を守る活動に対しご理解とご協力を頂き感謝しています。
 さて、アユモドキは岡山県で2個体群、京都府で1個体群しか生息が確認されていない絶滅のおそれが極めて高い淡水魚で、国では天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定し、その保護を図っているところです。近畿圏では、かつては琵琶湖・淀川水系に広く生息していましたが、現在では京都府亀岡市の1小河川で確認されるだけになってしまいました。
 この亀岡市のアユモドキ生息地にサッカースタジアムの建設が計画されていますが、生息地にスタジアムが建設されますと近畿圏のアユモドキは絶滅してしまいます。つきましては、スタジアム計画を抜本的に見直し、アユモドキの保護を図ってくださいますよう、強く要望いたします。
 また、亀岡市の保津地域には、アユモドキの他にも多くの野鳥や、各種の水生生物が生息する豊かな自然環境が未だに残されています。このような環境は、地域の皆さんの営みと自然との長年の関わりのなかで形成されてきた、かけがえのない自然遺産と言えます。世界で亀岡にしかない生態系を守り活かすことを目指して、今後とも地域の方々とともにこの豊かな環境を残し、守り伝えていくことができるよう強く望みます。

連絡先
〒616-8211
京都市右京区常盤御池町21-4
事務局長 中村桂子
075-873-0660
[email protected]

東京都品川区西五反田3-9-23
公益財団法人日本野鳥の会
自然保護室 室長 葉山政治
Tel. 03-5436-2633
[email protected]

野鳥保護資料集 第26集「風力発電が鳥類に及ぼす影響の調査マニュアル」

第26集「風力発電が鳥類に及ぼす影響の調査マニュアル」の表紙の写真

当会は、風力発電による自然環境や鳥類への環境影響を評価し、悪影響を回避、最小化するための制度と方法論を日本でも確立することを目指し、2001 年以来、活動してきました。活動を通して明らかになったのは、わが国では風力発電施設建設後の鳥類への影響評価について、標準的な調査方法が確立されていないため、調査結果を比較できず、客観的な事後評価が困難な状態にあるということでした。
そこで2008 年10 月、影響評価のための標準的な調査方法を確立するための検討会を、実際に稼動しているウィンドファーム(むつ小川原ウィンドファーム/エコ・パワー社)で開催しました。
本書で取り上げている調査方法は、世界的にも調査研究が進んでいるカリフォルニア州のアルタモントパス・ウィンドリソースエリアで、ショーン・スモールウッド博士が関わる研究グループにより開発され用いられているものです。私たちは、バードコリジョン(鳥の衝突)の被害実態と衝突率を調査することについて、この調査方法を標準的に用いることを推奨します。
しかし、日本国内の風力発電施設は植生や地形、気候などの環境が異なります。そのため、本書の調査方法を国内で適用し、さらに他の地域や国での結果と比較可能にしていくには、日本の立地環境に合わせてスモールウッド博士らの方法を改変する必要があります。
そこで、スモールウッド博士らによる調査方法を国内で使用する際に課題になると考えられる環境要因を挙げ、その課題をどのように克服できるかについていくつか案を示し、調査方法のマニュアルとして構成したのが本書です。

●目次●

風力発電が鳥類に及ぼす影響の調査マニュアル ・・・・・ 12
K・ショーン・スモールウッド

  1. 調査目標と目的の設定 ・・・・・ 16

  2. 死亡率の推定 ・・・・・ 18
    2-1 死亡率の算出方法 ・・・・・ 18
    2-2 衝突危険率の算出方法 ・・・・・ 20
    2-3 データ収集 ・・・・・ 22
    2-4 発見されなかった死亡個体に対する補正 ・・・・・ 28
      推定死亡率を補正するための方程式 ・・・・・ 30
      死亡率の補正項を推定する ・・・・・ 34
    2-5 補正項を算出式に組み入れる ・・・・・ 52

  3. 死亡個体の探索調査 ・・・・・ 54
    3-1 死亡個体の定義 ・・・・・ 54
    3-2 探索調査の実施頻度 ・・・・・ 54
    3-3 探索範囲 ・・・・・ 56
    3-4 探索路 ・・・・・ 58
    3-5 死亡個体の記録 ・・・・・ 58
    3-6 データの管理 ・・・・・ 64

  4. 利用率調査 ・・・・・ 64
    4-1 調査の対象種と目的 ・・・・・ 66
    4-2 利用率の算出式 ・・・・・ 68
    4-3 観察定点と範囲の設定 ・・・・・ 74
    4-4 観察時間と実施頻度を設定 ・・・・・ 74
    4-5 観察の記録 ・・・・・ 76
    4-6 バイアスの確認 ・・・・・ 78

◆付録 死亡個体探索調査資料/死亡個体データ表/骨の状態 ・・・・・80
◆参考文献 ・・・・・ 86

日本国内で調査を行なうにあたっての課題 ・・・・・ 93
(財)日本野鳥の会・自然保護室/浦 達也
風車が立地する自然環境条件による死亡率推定へのバイアスと減少方法 ・・・・・ 96

風力発電のページもご覧ください

野鳥保護資料集 第24集「野鳥と風力発電・ワークショップ資料集」

第24集「野鳥と風力発電・ワークショップ 資料集」の表紙の写真

風力発電は地球温暖化対策のための自然エネルギー源として、欧米に続いて日本でも、政府が数値目標を掲げて導入が推進されてきています。しかし、欧米では鳥類やコウモリ類等への悪影響が報告されており、わが国でも導入量の増大につれて鳥類が衝突死したと見られる事故例が報告され始め、絶滅のおそれのある種の事故も発見されています。

欧米諸国と異なり,わが国では風力発電事業は環境影響評価法の対象外であり、ガイドラインによって行われる環境影響評価も十分機能しているとは言えません。また事故発生のメカニズムについても系統的な調査・研究はまだ始まっておらず、野生生物への影響の回避については制度的にも方法論的にも手探りの状態と言えます。

そこで、2007年8月に「野鳥と風力発電・ワークショップ」を開催し、風力発電が野鳥に与える影響の調査と評価方法について、海外の調査研究の実例や国内で行われてきた調査事例、また環境影響評価を行うための制度について、各地の皆様からご報告をいただき、また日本におけるあるべき方策について討議を行ないました。この資料集は、ワークショップの資料と記録を元に構成したものです。

●目次●

はじめに
概 論・・・・・5

  1. 風力発電と野鳥への影響評価・・・・・7
  2. 野鳥と風力発電-影響とその調査・・・・・17
    影響調査の事例① 事後調査・・・・・31
  3. 北海道における風車への鳥類衝突事故モニタリング調査・・・・・33
  4. 事後調査における留意点 -苫前の風力発電施設にて・・・・・45
  5. 風力発電の鳥類群集に与える影響調査研究-長崎県における調査状況 ・・・・・55
  6. 三重県青山高原の風力発電での調査事例-影響緩和の視点から・・・・・73
    影響調査の事例② 事前の環境影響評価・・・・・85
  7. 函館市戸井汐首岬風力発電 鳥類への影響についての最終報告 ・・・・・87
  8. 須坂市菅平高原におけるタカ類の渡りの調査の実例と影響評価の問題点・・・・・105
  9. ラムサール条約湿地・片野鴨池と福井県あわら市の風力発電建設計画について・・115
  10. 野鳥保護と風力発電施設との両立に向けて・・・・・127
    風力発電のための影響評価のあり方・・・・・137
  11. 中・大型風力発電計画に対する長野県の対応について・・・・・139
  12. 風力発電の立地アセス: 諸外国の施策から・・・・・159

付・資料集
根室市温根元~珸瑶瑁地区におけるオジロワシの生息状況調査 ・・・・・179
福井県あわら市富津における風力発電施設設置計画と鳥類への影響に関する検討資料・・・・・183

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