2026年は宮崎県で開催!「モニタリングサイト1000 」現地調査研修・交流会レポート

10月10日~11日に、宮崎県にある宮崎大学田野フィールド(演習林)で「モニタリングサイト1000」(以下、モニ1000)の現地調査研修・交流会を行いました。今回は熊本県や大分県などから合計7名の方が参加されました。当会からは自然保護室・奴賀が一般サイトのモニタリング結果を報告しました。現地調査研修会の様子をレポートします。

増えている鳥、減っている鳥

越冬期のアオジの減少について解説する当会職員

室内での座学では、環境省生物多様性センターから「モニタリングサイト1000」事業の概要や、その成果が「レッドリスト」や「生物多様性国家戦略」にも活かされていることなどの説明がありました。

日本野鳥の会とバードリサーチからは、これまでの調査でわかってきた鳥類の増減傾向などをお話ししました。コア・準コアサイト担当のバードリサーチからは、沖縄のサイトでのシロハラやアカヒゲの減少、埼玉のサイトでの越冬期のコガラ個体数の増加などの事例が紹介されました。

一般サイトを担当している日本野鳥の会は、キビタキ、アオバト、リュウキュウサンショウクイの増加、越冬期のアオジの減少などを紹介。また、どちらにも共通して、シカによる林床植物の食害により、ヤブに生息するウグイスなどが減少傾向にあることや、外来種であるガビチョウ、ソウシチョウが分布拡大していることなどを報告しました。

これまでの鳥類の増減傾向について、参加者の方にも野外で観察や調査をしていて同じような感覚があるか尋ねたところ、概ねモニ1000の調査結果と同様に感じているとのことでした。

田野サイト調査員の中村豊氏が田野サイトの特徴や鳥類の変化などについて説明

最後は、コアサイトでもある研修地の田野サイトの調査担当・中村豊氏から、サイトについて紹介していただきました。ある地点では、モニ1000開始当初は樹高も低く、隣の定点が見えており、低木や林縁環境を好むホオジロが記録されていた定点があったそうですが、モニ1000を開始してから20年以上が経過した現在は、森林が成熟し、隣の地点が見えなくなり、ホオジロも記録されなくなったという変化が確認されているとのことでした。

フィールドでスポットセンサス、植生調査実習

簡易植性調査。どのぐらい葉が覆っているか(被度)を調査している

2日目の現地研修では、実際にコアサイトの定点で、スポットセンサスを2回、簡易植生調査を1回、行いました。10月ということで、繁殖期も終わり、さえずりがたくさん聞こえるわけではありませんが、シジュウカラやヤマガラ、アオゲラ、ヒヨドリ、リュウキュウサンショウクイなどを鳴き声で記録しました。

モニ1000では、スポットセンサス調査をする際には、自分を中心に半径50mの範囲の個体数を記録しますが、その距離感について講師陣が解説を行い、鳴き声で記録する際の距離感なども体験していただきました。田野サイトでは九州南部にのみ生息するヤマドリの亜種コシジロヤマドリも時々みられるとのことで、ぜひ見たい!と思っていましたが、移動途中で何名かの方が目撃されていました。

個人的に感じた点では、田野サイトは標高が200m程度の山地ですが、ゴジュウカラが普通に生息していることに驚きました。ゴジュウカラといえば関東の感覚では標高の高い山地の鳥というイメージだったので、鳴き声を聞いた時は、すんなりゴジュウカラと記録するのをためらってしまいました……。

文/奴賀俊光(自然保護室)

12月開催オンライン研修のご案内

12月6日(日)に、オンライン研修も開催予定です。オンライン研修は、パソコン等とネット環境があれば、全国どこからでも参加することができますので、ぜひご参加ください。
2026年12月6日(日)13:00~16:00
参加費:無料

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