プレスリリース 2011.06.10
2011年6月10日
日本野鳥の会が知床地域に、”千人の森”の植樹を実施!
~Tシャツを買って、シマフクロウのすむ森を育てよう!~
公益財団法人 日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博 会員・サポーター数:約5万人)は、知床地域のシマフクロウ生息地を保全するため、本年6月1日~10日の期間、当会が設置した「持田野鳥保護区シマフクロウ知床(2009年設置)」内の1区画(500㎡)を「千人の森」と名付け、広葉樹の苗木を植樹しました。
この「千人の森」は、当会が販売する「寄付つきTシャツ千人の森」を購入することで、1枚につき250円を当会の「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」に寄付できるしくみです。1,000人の方がこのTシャツを購入すると、ちょうど1区画分(25万円)の植樹とその後の管理をすることができます。Tシャツを通じて集まった「千人」の想いが、シマフクロウが生息する未来の知床の「森」を育てていきます。現在、400名以上の方がTシャツを購入されており、引き続き、1,000人を目指して賛同をお願いしたいと考えております。なお、「千人の森」は、2009年から進行中である「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」の一環であり、「千人の森」区画を含め、2011年度は合計20区画に広葉樹の苗木2,000本を新たに植樹しています。
当会では、シマフクロウを代表とする希少な野鳥の生息地の保全を進めるとともに、植樹をはじめとする森づくりを通して、森林内の生物多様性を向上させる活動を推進しています。百年先にシマフクロウがすめる森を目指して、森林伐採跡の裸地へ広葉樹の苗木を植えることから始め、継続して適正な管理を行なうことで、豊かな森林環境を復元します。
シマフクロウの森を育てよう!プロジェクトについて

百年先、シマフクロウが住める森を目指して伐採跡地や放牧跡地へ植樹を行ない、生物多様性に富んだ森をつくります。また、同時に森林を育てることで二酸化炭素を吸収させるという、当会独自のプロジェクトです。
当プロジェクトは、
①森林内の生物多様性の復元
②森林の育成による二酸化炭素吸収の促進
③希少種のシマフクロウの保護
の3つの効果を同時に進めることを目標に、
2009年からスタートしたものです。
(詳しくはホームページ
http://www.wbsj.org/nature/hogoku/fishowl/index.html)
日本野鳥の会TOP→当会の活動→自然保護→野鳥保護区→シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト
「千人の森」キャンペーンについて
~1000人の想いを集めて、シマフクロウの森を育てよう~
当会が販売する「寄付つきTシャツ千人の森」1枚につき250円を、「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」に活用し、購入者1000人で同プロジェクト1区画分(100本植樹/25万円)の植樹を達成しようというキャンペーンです。1000人の想いを集めて、シマフクロウの森を育てよう!というコンセプトのもと、Tシャツの右裾についているシリアルナンバータグには、0001~1000までの固有の番号が記されています。
今回のキャンペーンでは、「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」の1区画分(500㎡)を「千人の森キャンペーン区画」とし、広葉樹の苗木100本を植樹、キャンペーンを象徴するTシャツ型の看板を設置しています。


寄付つきTシャツ「千人の森」 販売価格:2,980円(税込)
左)男女兼用(グリーン)、右)婦人用ネイビー
Tシャツのイラストは、日本野鳥の会のシマフクロウ保護事業のシンボルマーク。子どもから大人まで人気の絵本作家の村上康成氏の作品です。

Tシャツの右すそに付いている
シリアルナンバータグ
●「千人の森キャンペーン」と「Tシャツ」についてのお問い合わせは
公益財団法人 日本野鳥の会 普及室 販売出版グループ
TEL:03-5436-2626 FAX:03-5436-2636 メール:[email protected]
第三者評価のある協賛型植樹プログラム
当プロジェクトでは、植え付けや植樹後5年間の管理経費を「協賛金」の形で企業や個人から募集し、森づくりを実施しています。この協賛は、区画単位(広葉樹100本/区画)でお願いし、協賛いただいた協賛企業・個人へは、植樹証明書を発行しています。現地に駐在するレンジャーが、定期的な巡回による細やかな観察のもと、植樹後の管理を継続して行っています。
このプロジェクトは、(社)環境プランニング学会(会長:山本良一、東京大学教授)から第三者評価を受けています。苗木が生物多様性を乱さないよう選択されているか、一連の植樹作業に伴う廃棄物処理・二酸化炭素排出抑制などが適正か、同学会の現地調査を含む監査を依頼しています。2010年に実施した根室市内、及び、知床地域での本プロジェクトは、監査の結果、同学会からの「優良」との評価を得ています。
国内でもさまざまな植樹プログラムが行なわれていますが、このような広範な第三者評価を受けているものは、少ないと思われます。
2011年の植樹について
知床地域のプロジェクト実施地において、2011年6月1日~6月10日に植樹を実施しました。植樹を行ったのは、当会が2009年に設置した「持田野鳥保護区シマフクロウ知床」(面積15ha)の一部に残された森林伐採跡の裸地です。今回の植樹では、この保護区内の裸地1haに、地域内で採種・育苗されたミズナラ・ハルニレ・ケヤマハンノキ・イタヤカエデ・カツラの5種類の広葉樹を各400本ずつ植樹します。当会では、来年以降も継続して植樹を行ない、森林の回復に取り組む予定です。なお、シマフクロウの保護上、保護区の位置や植樹場所については公表していません。
野鳥保護区事業について
野鳥の生息地の保全を目的として、当会では「野鳥保護区」を設置しています。これまでに北海道東部を中心に33か所、2938.9haを買い取りや協定により確保してきました。これは東京ディズニーランドが59個入る大きさで、国内の自然保護団体が設置した保護区としては最大級の面積になります。この土地の買い取りの財源は、会員をはじめとする方々からの寄付で成り立っています。当会の最初の野鳥保護区は、1987年に根室に設置したタンチョウ営巣地の営巣地7.6haでした。それ以降、タンチョウ営巣地を中心に順次拡大を続け、タンチョウ保護では一定の成果が得られたため、2004年からシマフクロウの生息地の買い取りも開始しました。野鳥保護区が集中する北海道東部では釧路地区と根室地区に事務所を置き、当会の専従職員を常駐させ、保護区の巡回監視にあたっています。
持田野鳥保護区シマフクロウ知床について
2009年2月に購入した知床地域の山林、面積15ha(151,476㎡)で、この周辺ではシマフクロウ1つがいの繁殖が確認されています。知床半島は、国内で最も多くのシマフクロウが生息する重要な地域です。半島の先端側の約半分が国立公園や世界自然遺産として保護されているものの、それ以外のほとんどは法的な保護がされていません。当野鳥保護区も、半島内ではありますが法的保護がされてない地域であり、今後もこの地域を対象に野鳥保護区設置を進める計画です。
シマフクロウ Ketupa blakistoni blakistoni について
シマフクロウの生息分布この他、大陸に亜種マンシュウ
シマフクロウが生息している
シマフクロウは極東地域に狭い分布域をもち、我が国では、北海道および北方領土に生息しています。全長70㎝、翼を広げると約180cmの世界最大級のフクロウです。河川および湖沼で魚類やカエルなどを捕食し、広葉樹の大木の樹洞に営巣します。20世紀初頭までは、北海道全域に分布していましたが、森林伐採による営巣木の減少と河川改修によるエサの魚類の減少等により、現在、北海道東部を中心に約50つがい140羽ほどが生息しているに過ぎません。
また、現生息数の約半数が知床に生息し、残りが日高地域、根室、十勝地域に散在して生息しています。知床地域以外では人による、なんらかの手助けにより生息が維持されている状態がほとんどです。釣り人や心ない撮影者などにより、採食や営巣が妨害されている生息地もあります。人間の生活圏に近い場所では交通事故や感電事故に遭って死んだり、生息地が分断・孤立化していることにより、繁殖地から巣立った若い個体がうまく分散できず、近親交配が起こりやすい状態にあります。
<シマフクロウの保護指定状況>
・絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法) 「国内希少野生動植物種」
・文化財保護法 「天然記念物」
・改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物‐レッドデータブック‐ 2 鳥類 「絶滅危惧IA類(CR)」
・IUCN(国際自然保護連合)レッドリスト 「EN C2a(i)」
公益財団法人 日本野鳥の会について (詳しくはホームページ http://www.wbsj.org)
自然と人間が共存する豊かな社会の実現を目指し、野鳥や自然のすばらしさを伝えながら、自然保護を進めている民間団体です。全国5万人の会員・サポーターが、自然を楽しみつつ、自然を守る活動を支えています。
・創設:1934年 ・創設者:中西悟堂 ・連携団体:全国90団体
・2011年4月、「財団法人日本野鳥の会」は「公益財団法人日本野鳥の会」へ改称しました。
<野鳥や自然を大切に思う心を伝えます>
<野鳥や自然を守ります>
<公益財団法人です>
本リリースの配布先
・環境省記者クラブ
・環境記者会
・オホーツク総合振興局記者会
公益財団法人日本野鳥の会
(本件に関するお問い合わせ)
野鳥保護区事業所
担当:松本 潤慶(まつもと じゅんけい) 小畑 拓也(おばた たくや)
〒086-0074 北海道根室市東梅115-1 TEL/FAX:0153-25-8911 携帯電話:080-1179-2786
メール: [email protected]
(協賛申し込み先)
サンクチュアリ室
担当:富岡 辰先(とみおか たつゆき) 竹前 朝子(たけまえ あさこ)
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル TEL:03-5436-2634 FAX:03-5436-2635
メール:[email protected]

図.森林内における生物多様性向上のイメージ

図. 千人の森キャンペーン区画に設置したTシャツ型看板
※プレス用に以下のサイトに掲載されている写真をお使いいただけます。
>>画像ダウンロード先 URL: http://yacho-hogoku.seesaa.net/

図.森林伐採跡の裸地(植樹実施地)

図.持田野鳥保護区シマフクロウ知床
- 2011年4月、「財団法人日本野鳥の会」は「公益財団法人日本野鳥の会」へ改称しました。







