プレスリリース 2013.10.18
報道関係各位
2013年10月18日
苫小牧東部開発地域(苫東地域)で7種の希少鳥類を確認
同地域の重要性が改めて示された
日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリでは、今年の繁殖期(4~8月)に実施した苫東地域での調査で、国内レッドリストの絶滅危惧ⅠB類を3種、同Ⅱ類を2種、準絶滅危惧を2種、計7種もの絶滅のおそれのある鳥類の生息を確認しました。
このうちⅠB類はシマクイナ、アカモズ、チュウヒの3種です。このうちシマクイナは、繁殖期には釧路湿原と青森県仏沼の2カ所だけでしか確認されていない、非常に希少な水鳥です。今回の調査では2年連続3回目の確認となり、さらに2地点で少なくとも4羽確認できたことから、本地域で繁殖している可能性がかなり高いと考えられます。またアカモズは同地域で5つがいの繁殖を確認しました。その一方で昨年末に開通した道道(上厚真苫小牧線)沿いでは、工事前に2か所で最大3あった営巣地が、開通後は全てなくなったことが明らかになりました。Ⅱ類では、弁天沼で初めてタンチョウのつがいを確認しました。その他の種については、別紙資料をご参照ください。
このように多くの絶滅危惧種を含む希少鳥類が確認されたことから、苫東地域が釧路湿原や仏沼などのラムサール条約登録湿地に勝るとも劣らない、重要な野鳥生息地であることが改めて分かりました。当会では同地域の自然環境保全の必要性をかねてより訴えておりますが、この調査結果をもとに同地域の保全を関係者へより一層働きかけて参ります。
なお、情報公表により希少鳥類の繁殖へ悪影響が出ないように、発表をこの時期にいたしました。また詳しい確認位置等の公表は控えさせていただきますのでご了承ください。
絶滅危惧ⅠB類
シマクイナ(ツル目クイナ科 全長12 .5cm)
- シベリア南東部やモンゴルなどで繁殖し,日本には冬鳥として水田や湿地に渡来すると思われているが、生息状況は良く分かっていない。
アカモズ(スズメ目モズ科 全長20cm)
- もともと生息が局所的で個体数が少ないうえに近年減少し、2006年の環境省第3次レッドリストで、ランクが2段階上がっている。
- 夏鳥として九州~北海道の原野、灌木のある草原、河川敷等で繁殖し、東南アジア等で越冬する。
- 近縁種のモズより自然度の高い場所に生育するため、生息地や個体数が少ない。
(画像はデジタルデータで提供可能です)
問い合わせ先
日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ
担当:原田 修(はらだ おさむ) 電話:0144-58-2505 携帯:080-2872-2709
別紙資料
確認されたその他の希少鳥類
絶滅危惧ⅠB類
チュウヒ(タカ目タカ科 全長:オス48cm、メス58cm)
- 繁殖地のヨシ原が開発等で減少し、現在全国での推定生息つがい数は約80。
- 北日本で主に夏鳥として、平地の草原、湖沼や河川敷周辺の湿原で繁殖し、本州中部以南で越冬する。
- 当地域内では2000年代以降6つがい前後が繁殖していると推定され、まとまった繁殖つがい数および生息数を維持していることから、日本の重要な繁殖地のひとつと考えられる。
絶滅危惧Ⅱ類
タンチョウ(ツル目ツル科 全長:140cm)
- 北海道東部の湿原で繁殖し、冬は鶴居村などの給餌場に集まる。
- かつては道内全域に生息していたと思われるが、一時は絶滅したと考えられ、1924年の再発見以来、地元の方の保護活動が奏功し、現在は約1500羽まで回復している。
- 個体数回復に伴い、近年サロベツ原野でも繁殖するなど、分布域も回復しつつある.近い将来当地で繁殖する可能性が高く、当地域は北海道西部における個体数や分布域回復の基盤となる可能性がある。
オジロワシ(タカ目タカ科 全長:オス80cm、メス90cm)
- 北海道北部と東部で少数が繁殖するが、多くは冬鳥としてユーラシア大陸東部より渡来し海岸、河口、湖沼に生息する。
- 近年、苫小牧地方で周年観察されるようになり、繁殖している可能性がある。
準絶滅危惧
マキノセンニュウ(スズメ目ウグイス科 全長12cm)
- 2012年8月の環境省第4次レッドリストで新たにランクインした。
- 繁殖環境である低茎湿生草原が減少する中、当地域は道内でも特筆すべき生息密度と推察される。
- 夏鳥として北海道の海岸草原、湿原、牧草地で繁殖する。越冬地は東南アジア。
オオジシギ(チドリ目シギ科 全長30cm)
- 同地域弁天沼では2001年8月に400羽以上調査捕獲された実績があり、秋の渡りの前に集結し栄養補給する場所として知られている。
- 北海道の草原では夏鳥として普通に繁殖するが、国内でも世界的にも分布が局所的で個体数が少ない。越冬地はオーストラリア。
写真提供)シマクイナ:宮彰男氏 アカモズ、チュウヒ:新谷幸嗣氏
マキノセンニュウ:渡邉智子氏 タンチョウ、オジロワシ、オオジシギ:ウトナイ湖サンクチュアリ
■参考
今回確認された希少種の、環境省のレッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)におけるカテゴリー(ランク)の概要 ※環境省HPより
- 絶滅危惧ⅠB類(EN) :近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
- 絶滅危惧Ⅱ類(VU) :絶滅の危険が増大している種
- 準絶滅危惧(NT) :現時点での絶滅の危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
苫東地域での日本野鳥の会の環境保全活動
勇払原野は北海道三大原野のひとつとして、釧路湿原、サロベツ原野と並び数えられています。原野を構成する湿原の面積は、過去90年で約8分の1に著しく減少しているものの、残された自然環境は、ラムサール条約湿地であるウトナイ湖を含み、水鳥、草原性鳥類、絶滅のおそれのある鳥類の生息地として重要な役割を果たしています。一方同所では1960年代の高度成長期に、第三次全国総合開発計画の一環として苫小牧東部開発計画がスタートしました。しかしその後の社会情勢の変化により、当初計画の約1万700haの土地の多くが未利用地域として残され、また農地として開拓された場所が放置され原野化し、結果として鳥類の良好な生息地となっています。
当会はこの優れた鳥類の生息環境を将来にわたって維持していくために、2000年度から当該地域において鳥類調査を実施し、その生息状況から生息環境としての特徴を把握し、社会環境を考察して保全構想をまとめ、2006年に「ウトナイ湖・勇払原野保全構想報告書」を発行しました。以来、希少種の調査や弁天沼周辺での自然観察会を通じ、同所一帯の保全活動を行っています。
近年の主な活動は以下の通りです
| ・2006年 | 苫東地域におけるアカモズ生息状況調査を実施し、同地域がアカモズの国内有数の 繁殖地である可能性が明らかになった。 |
| ・2006年 | 弁天沼周辺のブロッコリー畑等の土地利用の変化が鳥類相に与える影響調査を実施 し、同所における耕作地化は、草原性鳥類の繁殖を阻害し個体数を減少させるだけ でなく、一帯の鳥類相をも変化させてしまう可能性があることが明らかになった。 |
| ・2006年~ | 弁天沼周辺での自然観察会「勇払原野ネイチャーウォーク」を毎年実施 |
| ・2007年~ | 苫東地域におけるシマアオジの生息状況調査を毎年実施し、道内各地の生息記録が途絶える中、同地域は継続して渡来していることが明らかになった。 |
| ・2008年1月 | 北海道知事宛てに「弁天沼周辺の土地利用に関する要望書」を提出 |
| ・2009年 | 勇払原野で衛星電波発信機によるチュウヒの行動圏追跡調査を実施し、チュウヒの繁殖期の行動範囲や、チュウヒにとって重要な環境が明らかになった。 |
| ・2012年2月 | 北海道知事宛てに「苫小牧東部工業開発地域内の鳥獣保護区指定に関する要望書」を提出 |
この他、「安平川下流域の土地利用に関する連絡協議会」(北海道主催。2008年5月設置)委員として、安平川下流域の治水対策としての遊水地(河道内調整地)計画に対し、希少鳥類の生息環境保全の観点から意見を述べています。
以上
プレスリリース 2011.05.24
日本野鳥の会が「タンチョウ」の生息地68.0ヘクタールを購入
2011.05.24
タンチョウのための野鳥保護区は21箇所2584.8haに
ラムサール条約登録湿地、厚岸湖・別寒辺牛湿原地域で、合計714.8ヘクタールの湿原を保全
公益財団法人日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博 会員・サポーター数:約5万人)は、渡邉氏(わたなべ・関東地方在住)からのご寄付を元に、タンチョウの生息する北海道厚岸郡厚岸町、登喜岱(ときたい)の湿原68.0haを購入した。現地は、寄付者のお名前を冠した「渡邉野鳥保護区トキタイ」とし、恒久的に保全する。
現在、タンチョウの生息数は1300羽を越えるまで、営巣数も350巣以上になっているが、何らかの保護の地域指定を受けている場所は、全体の約40%に過ぎず、繁殖地となる湿原の保全の重要性は依然として変わっていない。このため当会では、1987年よりタンチョウを保護するため、寄付を財源として土地を購入すること、また土地所有者との協定を締結することにより、生息地を野鳥保護区として保全する活動を継続している。今回の購入地を含め、当会が野鳥保護のために設置した保護区は合計33箇所、2938.9haとなった。
購入した土地について
購入地は、北海道厚岸郡厚岸町を流れ、ラムサール条約登録湿地である厚岸湖に流れ込むトキタイ川河口流域に広がる68.0ha(680,175㎡)の湿原である。ラムサール条約湿地である厚岸湖・別寒辺牛湿原周辺では、約50つがいのタンチョウの繁殖が確認されており、タンチョウの重要な生息地になっている。当会は2010年度末までに、当該地に6ヶ所の野鳥保護区を設置し10つがいの繁殖地を保全している。今回の購地周辺では、タンチョウ1つがいの繁殖が確認されている。ラムサール条約登録湿地である「厚岸湖・別寒辺牛湿原」(同国指定厚岸・別寒辺牛・霧多布鳥獣保護区特別保護地区)に隣接しているが、鳥獣保護区等の法的な網掛けの弱い湿原であったため、野鳥保護区設置に至った。今回設置した野鳥保護区を含めると、厚岸町内に7箇所の野鳥保護区を設置し11つがいのタンチョウの繁殖地を保全することになる。なお、当会では今後も、この地域のタンチョウの生息する湿原を対象に野鳥保護区の設置を進める計画である。
野鳥保護区事業について
野鳥の生息地の保全を目的として、当会では「野鳥保護区」を設置している。これまでに北海道東部を中心に33か所、2938.9haを買い取りや協定により確保してきた。これは東京ディズニーランドが59個入る大きさで、国内の自然保護団体が設置した保護区としては最大級の面積である。この土地の買い取りの財源は、会員をはじめとする方々からの寄付で成り立っている。当会の最初の野鳥保護区は、1987年に根室へ設置したタンチョウの生息地7.6haだった。それ以降、タンチョウの生息地を中心に順次拡大を続け、2004年からタンチョウ保護と併せて、シマフクロウの生息地の買い取りも開始している。野鳥保護区が集中する北海道東部では釧路地域と根室地域に事務所を置き、当会の専従職員を常駐させ、保護区の巡回監視にあたっている。
購入費について

当会が買い取りによって野鳥保護区を設置する際、土地の購入費用をはじめ自然環境維持のための管理費用など多くの資金が必要である。この資金は、一般個人や法人からの寄付金などによって支えられている。通常、いただいた寄付金の半分を土地購入費に充て、残り半分を管理基金として積み立てて、毎年必要な額だけ維持費として支出している。
今回の土地購入費用は、関東地方在住の渡邉氏からのご寄付を充てている。なお、渡邉氏はご寄付の際に匿名を希望されており、姓以外のお名前や居住地などの情報は伏せている。
タンチョウ Grus japonensis について
タンチョウは、かつて江戸時代までは道内全域に生息していたと言われているが、明治時代の乱獲と生息地である湿原の開発により激減し、一時は絶滅したと考えられていた。大正時代末期に釧路湿原で再発見されて以来、地元農家の冬期給餌などの保護活動が実り、個体数は1300羽を超えるまでになった。国の特別天然記念物にも指定されているが、分布は北海道東部に偏在し、冬期の人為的な給餌に依存している。また生息地である湿原の面積は減少する一方で、残されている湿原も営巣地の約半分は法律による保護指定がなされておらず、いつ開発されてもおかしくないのが現状である。
1987年、(財)日本野鳥の会(現:公益財団法人日本野鳥の会)は全国からの募金をもとに、タンチョウの越冬地である阿寒郡鶴居村の給餌人、伊藤良孝氏(故人)のご理解とご協力を得て「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」を開設した。そこでは日本野鳥の会のレンジャーが常駐し、タンチョウ保護のために生態調査や自然解説などを行なう現地拠点となっている。また繁殖地の保護状況調査をもとに、タンチョウの繁殖地でありながら法律で保護指定されていない湿原を購入、あるいは地主と協定を結ぶ等で、野鳥保護区を設置する活動を行っている。
<タンチョウの保護指定状況>
- 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法) 「国内希少野生動植物種」
- 文化財保護法 「天然記念物」
- 改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物‐レッドデータブック‐ 2 鳥類 「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」
- IUCN(国際自然保護連合)レッドリスト 「EN C1」
公益財団法人日本野鳥の会について
(詳しくはホームページ http://www.wbsj.org)
自然と人間が共存する豊かな社会の実現を目指し、野鳥や自然のすばらしさを伝えながら、自然保護を進めている民間団体である。全国5万人の会員・サポーターが、自然を楽しみつつ、自然を守る活動を支えている。
・創設:1934年 ・創設者:中西悟堂 ・連携団体:全国90団体
・2011年4月、「財団法人日本野鳥の会」は「公益財団法人日本野鳥の会」へ改称しました。
<野鳥や自然を大切に思う心を伝えます>
- 全国10か所のサンクチュアリやバードプラザを訪れる、年間約30万人に野鳥や自然のすばらしさを伝えている。
- 東京バードフェスティバルなどの大規模イベントへの参加や野鳥図鑑などの発行を通して、バードウォッチングの楽しさを伝えている。
- バードウォッチングの指導・案内のできる人材の育成を進めている。
<野鳥や自然を守ります>
- 北海道東部のタンチョウの営巣地を中心に、土地の買い取りや協定により野鳥保護区として保全している。現在、保護区の面積は33か所、2938.9haで、自然保護団体としては国内最大級である。
- 鳥類の生息地として保全が急がれる場所を明確にするため、国際的に重要な鳥類等を指標にした重要度の基準(IBA基準)を満たした野鳥の重要な生息地の選定、リストの公表を行ない、保全の推進、ネットワーク化を行なっている。
<公益財団法人です>
日本野鳥の会は、内閣総理大臣より「公益財団法人」に認定されており、個人や法人が支出した寄付金に対し「特定公益増進法人」として所得控除や損金算入等の税制上の優遇措置が設定されている。
本リリースの配布先
・釧路総合振興局記者クラブ
・環境省記者クラブ
公益財団法人日本野鳥の会
●本件に関するお問い合わせ
野鳥保護区事業所
担当:松本 潤慶(まつもと じゅんけい) 小畑 拓也(おばた たくや)
〒086-0074 北海道根室市東梅115-1
T E L:0153-25-8911 携帯電話:080-1179-2786
渡邉野鳥保護区トキタイの位置図
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渡邉野鳥保護区トキタイの湿原とトキタイ川
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プレスリリース 2013.06.05
平成25年 6月5日
(公印省略)
秋田県知事 佐竹 敬久 様
公益財団法人 日本野鳥の会
理事長 佐藤仁志
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
日本野鳥の会秋田県支部
支部長 佐藤 公生
秋田県潟上市天王追分86-15
日本雁を保護する会
会長 呉地正行
宮城県栗原市若柳川南南町16
八郎潟干拓地に生息する希少鳥類の保全に関する要望書
((仮称)大潟村風力発電所新設事業に際して)
日ごろより、私どもの自然環境保全活動についてご理解・ご協力をいただき、深く感謝申し上げます。
さて、八郎潟干拓地に大規模風力発電施設の建設計画がサミットエナジー株式会社により進められていることは、すでにご承知のことと存じます。私ども(公財)日本野鳥の会、日本野鳥の会秋田県支部及び日本雁を保護する会は、風力発電の導入について、既存のエネルギーを自然エネルギーへ転換していくために重要な事業と考えております。しかし鳥類の重要な生息地に風力発電施設が建設された場合には、絶滅危惧種等に悪影響を与え、生物多様性に脅威となる事例があるため、そのような場所を避けて施設を建設することが重要と考えております。特に八郎潟干拓地には、国の天然記念物(以下「天」と略記)、国内希少種(以下「希」と略記)、国の絶滅危惧種(以下「絶」と略記)の鳥類が多数飛来・生息します。とりわけ、マガン(天)、亜種ヒシクイ(天/絶)、亜種オオヒシクイ(天)、シジュウカラガン(希/絶)、ハクガン(絶)などのガン類の大多数が集結し、猛禽類のオジロワシ(天/希/絶)、オオワシ(天/希/絶)が越冬し、チュウヒ(絶)の国内最大級の繁殖地となっており、本来は計画地選定の段階で除外されるべき地域です。
しかし、事業者のアセス方法書は大潟村がガン類及び猛禽類の重要な生息地であるという認識が希薄で、調査内容も極めて不十分なので、これらの点を指摘した意見書をそれぞれの団体から事業者へ既に提出し、かつ(公財)日本野鳥の会からは計画の見直しを求める要請書も提出しております。
現在計画されている大規模な風力発電施設を八郎潟干拓地内に建設すれば、希少性の高いガン類や猛禽類への影響は不可避と考えます。このことは貴県が積極的に進められている再生可能エネルギーの導入にも悪影響を及ぼすものと考えます。
これらの状況をご賢察頂き、国際的にも重要な八郎潟干拓地の野生生物保全の観点から、関係行政機関としてサミットエナジー社に対して適切なご指導をとられるよう要望いたします。
記
八郎潟干拓地は、東北地方南部や北陸、新潟などで越冬した天然記念物のマガン、ヒシクイ(2亜種)など27万羽ものガン類の渡りの最大級の中継地であり、日本国政府をはじめ、関係国の政府機関、関係条約事務局、国際NGO等が参加する国際的な枠組みの「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」(現・東アジアオーストラリア地域フライウエイ・パートナーシップ )にも参加しています。http://www.sizenken.biodic.go.jp/flyway/
また、(公財)日本野鳥の会が世界共通基準に則り選定した「重要野鳥生息地」にも選定されている、我が国有数の水鳥の重要生息地です。
さらに、水路沿いのヨシ原は、絶滅危惧種1B類であるタカの一種チュウヒの生息地となっており、八郎潟干拓地はその日本最大級の繁殖地です。そして、オジロワシ(30羽)やオオワシ(10羽)が越冬するなど、希少猛禽類の重要な生息地となっています。
このようなことから、八郎潟干拓地のような重要な鳥類の生息地に巨大な風車群が建設されると、鳥類に対し下記のような影響があると考えます。
●ガン類への影響
①八郎潟干拓地は、ガンカモ類の国際的に重要な中継地/越冬地として、1999年に東アジアガンカモ類重要生息地ネットワーク(現・東アジアオーストラリア地域フライウエイ・パートナーシップ)に、20,000羽以上(基準1)、個体群の1%以上(マガン、亜種オオヒシクイ、亜種ヒシクイ)(基準2)、保護の優先度の高い個体群(亜種オオヒシクイ、亜種ヒシクイ)の生息地として参加し、また国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約の登録湿地潜在候補地にも指定されています。
②春季には日本で越冬するマガンやヒシクイ(2亜種)のほとんどが中継地として利用しています(Shimada,2009)。
③シジュウカラガンやハクガンは、ロシアやアメリカとの国際協力による数十年かけた復元事業によって羽数が回復しつつありますが、そのほぼ全てが前者は春の渡りの時期に、後者は春秋の渡りの時期に八郎潟干拓地に飛来します。
④ガン類は八郎湖でねぐらを取り、早朝にそこから干拓地水田へ向かい、夕方には再びその逆コースで八郎湖へ向かいますが、風車列が飛翔コースと直角に配置され、最も衝突の可能性が高いです。
⑤風車自体が大型で、羽の先まで131mあり、基幹送電線の高さをはるかに越える高さのため、回避するためには長い距離と多くのエネルギーを消耗します。また、視界不良(吹雪、濃霧等)の時には衝突事故が多発することが予想されます。
⑥干拓地内部の幹線排水沿いの風車列は、日中の移動の障害となり、航空機等による妨害で驚いて飛び立った場合等に集団で衝突する可能性が高いです。
⑦回復過程にある希少種のシジュウカラガン(呉地,2009)やハクガン(佐場野,2013)は同種の群れで行動するため、万一群れの衝突があった場合には、これらの鳥の個体群への影響は更に重大です。
⑧Shimada(2001)は、水田上にある高さ30m程度の送電線でもマガンの飛行ルートに影響することを述べており、水田のような平坦な土地では、計画されている風車の1/4程度の低い構造物でもマガンの行動パターンに影響を与えることがわかっています。
⑨(公財)日本野鳥の会が発行した野鳥保護資料集第25集によれば、海外ではマガンなどのガン類が風力発電施設に衝突死し、また、生息地放棄などの影響を受けている事例が知られています。
●チュウヒへの影響
①八郎潟干拓地にはヨシ原で営巣するチュウヒの本州最大の繁殖地であり、計画地は最もヨシ原が広いため、重要な営巣環境が消失します。また、チュウヒにはヨシ帯や水田及び水路上空を低空で飛翔しながら獲物を捕食する習性があり、風車に衝突する可能性が非常に高く、国内のチュウヒ個体群に致命的な影響を与える可能性があります。
②(公財)日本野鳥の会が発行した野鳥保護資料集第25集によれば、海外では実際にチュウヒが風力発電施設に衝突死した事例が知られています。
●オジロワシへの影響
①八郎潟干拓地には約30羽のオジロワシ、約10羽のオオワシが越冬しており、そのほとんどは幼鳥または若鳥です。オジロワシはこれまでに国内で30羽、オオワシは1羽が風力発電施設に衝突死しており、そのほとんどは幼鳥または若鳥であり、衝突死はオジロワシにおいて最も高い死亡要因となっています。そのため、八郎潟干拓地においてもオジロワシ及びオオワシが風車に衝突する可能性が非常に高いです。
●それ以外の鳥類への影響
①ハクチョウ類にもねぐらの水面と採食地の水田を行き来するものがあり、大型で小回りが利かないので、衝突や回避のための消耗が心配されます。
②カモ類には昼間水面で休息し、夜間に陸上で採餌するものがあるので、特に視界不良時には衝突事故が多発する可能性があります。
③大規模なヨシ原の改変はクイナ類や草地性の小鳥類の繁殖にも影響が大きいと考えられます。
このようなことからも、本事業は、ガン類やチュウヒ、オジロワシなど希少鳥類の生息に大きな影響を及ぼす可能性が非常に高く、風力発電施設の建設には不適切な場所であることは明らかであり、対象事業実施区域を八郎潟干拓地以外の場所にするなど、選定位置の見直しを行うべきです。
つきましては、当該風力発電施設の建設が野鳥の行動及び生息環境に対して極力少ない影響にとどまるよう、関係行政機関としてサミットエナジー社に対して適切なご指導をとられるよう要望いたします。
(添付資料)
資料・1)「(仮称)大潟村風力発電所新設事業環境影響評価方法書」に対する意見書(日本野鳥の会秋田県支部・公益財団法人 日本野鳥の会)(PDF 60.1KB)
資料・2)「(仮称)大潟村風力発電所新設事業環境影響評価方法書」に対する意見(日本雁を保護する会)(PDF 686KB)
資料・3)「(仮称)大潟村風力発電所新設事業」建設予定地である大潟村村に生息する希少猛禽類鳥類の保全に関する要請(日本野鳥の会秋田県支部・公益財団法人 日本野鳥の会)(PDF 178KB)
資料・4)大潟村に生息する天然記念物・国内希少種・絶滅危惧種(主要なガン類と猛禽類)(PDF 68.2KB)
資料・5)東アジアガンカモ類重要生息地ネットワーク・参加申込書(PDF 562KB)
資料・6)マガン春期個体数(PDF 351KB)
資料・7)オオワシ、オジロワシ分布図(PDF 461KB)
資料・8)オジロワシと風車衝突(風力発電の環境影響評価と海ワシ保護に関するフォーラム抜粋資料)(PDF 489KB)
http://hokkaido.env.go.jp/earth/mat/m_2_2_1.html
資料・9)欧州種別風発影響事例(PDF 1.03MB)
プレスリリース 2013.05.23
2013年5月23日
環境省記者クラブ 御中
日本野鳥の会秋田県支部、(公財)日本野鳥の会は
八郎潟干拓地(秋田県・大潟村)の大規模風力発電計画に対し、
計画の見直しを要請しました
日本野鳥の会 秋田県支部
公益財団法人 日本野鳥の会
日本野鳥の会秋田県支部(事務局:秋田県秋田市、支部長:佐藤公生)と公益財団法人日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博、会員・サポーター数約5万人)は5月23日、八郎潟干拓地(秋田県・大潟村)で計画されている「(仮称)大潟村風力発電所新設事業」について、チュウヒやマガンなど絶滅のおそれのある鳥類の生息や渡り経路に影響を与えるとして、事業者であるサミットエナジー(株)に対して、建設計画そのものを見直してもらうための要請書を5月23日に提出しました。また、本件については、環境省に対しても、要請内容を文書で提示いたしました。
八郎潟干拓地の風力発電事業の計画地には、海外で風車への衝突死事例が発生しているチュウヒ(絶滅危惧ⅠB類)が7ペア繁殖し、同じく風車による影響の事例が発生しているマガン(天然記念物、準絶滅危惧種)やヒシクイ(天然記念物、絶滅危惧Ⅱ類)のほか、希少なシジュウカラガン(絶滅危惧ⅠB類・国内確認数400羽)やハクガン(絶滅危惧ⅠB類・国内確認数100羽)などガン類の中継・越冬地となっており、これらの日本最大の生息地となっています。
以上のことから、この場所に大規模風力発電施設を建設すれば、これらの鳥類への繁殖阻害や生息地消失、衝突死のほか、渡り経路の阻害などの悪影響が避けられないと考えられます。そのため、事業者であるサミットエナジー(株)に対して、計画の見直しを要請するものです。
要請内容の概要
- (1)八郎潟干拓地は絶滅危惧ⅠB類のチュウヒの国内最大級の繁殖地である。計画では主に中央排水路沿いに風車の設置が計画されているが、中央排水路沿いのヨシ原はチュウヒにとって貴重な餌場であり、営巣もみられる。一方、海外ではチュウヒの風車への衝突死事例が発生している。このことから、本計画はチュウヒに対し、風車への衝突事故を起こすのみならず、それが引き起こすシャドーフリッカーや騒音による餌場や営巣地などの生息地破壊も引き起こす可能性が非常に高い。
- 八郎潟干拓地はマガン、ヒシクイ、シジュウカラガン、ハクガンなど希少なガン類における、国内最大の渡り中継地および越冬地である。海外ではガン類において、渡りや日々の移動経路の妨害(障壁効果)や生息地放棄の事例が発生している。このことから、本計画はガン類に対し、障壁効果や生息地放棄などの影響を与える可能性が非常に高い。また、特に春季は10万羽を超えるガン類が3週間程度滞在し、常に衝突事故の危険に晒される。
- これらのことから、八郎潟干拓地の希少な鳥類の生息に影響を与えないよう、事業者に対して計画の見直しを要請する。
要請書提出先
サミットエナジー(株)
本件に関する問い合わせ先
- 日本野鳥の会秋田県支部 佐藤公生(TEL018-873-6680)
- (公財)日本野鳥の会自然保護室:(TEL 03-5436-2633:平日のみ) 担当:浦 達也
日野鳥発第 20 号
平成25年5月23日
サミットエナジー株式会社
代表取締役社長 北村 真一 様
日本野鳥の会秋田県支部
支部長 佐藤 公生
秋田県潟上市天王追分86-15
公益財団法人 日本野鳥の会
理事長 佐藤仁志
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
「(仮称)大潟村風力発電所新設事業」建設予定地である
大潟村に生息する希少鳥類及びガン類の保全に関する要請
貴社風力事業部が計画されている(仮称)大潟村風力発電所について、対象事業実施の見直しを要請します。
記
大潟村および周辺の八郎潟干拓地は、北陸から関東、東北地方南部で越冬したマガン、ヒシクイなど天然記念物である20数万羽ものガンの渡りの中継地であり、環境省の推薦により「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」に登録されています。
また、(公財)日本野鳥の会が世界共通基準に則り選定した「重要野鳥生息地」にも指定されている、我が国有数の水鳥の重要生息地です。
さらに、水路沿いのヨシ原は、絶滅危惧種1B類であるチュウヒの生息地となっており、大潟村はその日本最大の繁殖地であることは、先に提出した環境影響評価方法書への意見書から、すでに貴社はご存知のことと思います。
一方、(公財)日本野鳥の会が発行した野鳥保護資料集第25集によれば、海外では実際にチュウヒが風力発電施設に衝突死し、マガン等のガン類が生息地放棄などの影響を受けている事例が知られています。
このようなことから、八郎潟干拓地のような重要な鳥類の生息地に巨大な風車群が建設されると、鳥の繁殖や移動、越冬に係る行動の妨げとなり、天然記念物や絶滅危惧種がバードストライクに遭う可能性が非常に高くなると考えます。
それはあたかも、航空機が飛び交う空港敷地内に、多数の高層タワーを建設するようなものです。
また、海外での事例のように、バードストライクだけでなく、ガン類やチュウヒが風車群を忌避することによって、生息地や採食地の放棄が起き、それらの生存率が低下する懸念も十分に考えられます。
我国ではかつて、伊豆諸島の鳥島で羽毛採取のための乱獲によりアホウドリを絶滅の危機に追いやり、発電事業のために田沢湖へ玉川から有毒な水を流入させ、固有種のクニマスを死滅させた過ちがあります。
八郎潟干拓地における巨大風車群による風力発電事業は、これらの過去の過ちに匹敵する愚劣な行為と言わざるを得ないと私たちは考えます。
このようなことからも、本事業は、ガン類やチュウヒなど希少鳥類の生息に大きな影響を及ぼす可能性が非常に高く、風力発電施設の建設には不適切な場所であることは明らかであり、事業を引き続き遂行される意向の場合は、対象事業実施区域を八郎潟干拓地以外の場所にするなど、選定位置の見直しを行うべきです。
ついては、貴社が今一度熟慮され、「(仮称)大潟村風力発電所」事業の計画を見直されるよう、強く要請します。
以上
プレスリリース 2013.05.09
2013年5月9日
全国調査で減少傾向のツバメ
バードウィークに日本野鳥の会から全国へ呼びかけ
「ツバメの巣を落とさないで、見守ってください!」
(公財)日本野鳥の会(会長:柳生博,会員・サポーター数:約5 万人)は、近年減少傾向にあるといわれているツバメの現状を明らかにするため、2012 年に広く全国に呼びかけてツバメの調査を行いました。その結果、約4割の方が「ツバメが減っている」と感じており、また、天敵であるカラスの影響に次いで、人が巣を落としてしまう例が数多く報告されました(*1)。
そこで2 年目にあたる今年は、ツバメの減少の一因と考えられる、人が巣を落としてしまうことへの保護対策の一環として、「ツバメの巣を落とさないで、子育てを見守り、応援してください!」と全国に呼びかけます。
ツバメは、人と自然の共存を示すバロメーターです。一人でも多くの方々に、ツバメの子育てを見守り、応援していただき、その情報やレポートを「ツバメの子育て状況調査」や当会Twitter などへお寄せいただくことで、ツバメを保護しつつ、その機運を高めていきます。
また併せて、ツバメの子育てを応援する情報を掲載したハンドブックを無料で差し上げます。
ツバメの子育てを見守って、ヒナの成長を記録してください!
どなたでも気軽に参加できる「ツバメの子育て状況調査」(*2)にご協力ください!
広く全国に呼びかけてツバメの子育てを記録する「ツバメの子育て状況調査」を実施しています。スマートフォンにも対応した専用ウェブサイトを立ち上げ、参加者に継続して同じ巣を観察していただき、何羽のヒナが巣立ったのか、どのような原因で失敗したのかなど、広く情報を集めます。子育ての情報を記録・共有して見守りつつ、保護のための情報を蓄積します。ぜひご協力をお願いします。
ツバメの子育てを見守って、あなたのまわりにも呼びかけてください!
見守りノウハウ満載の小冊子「あなたもツバメ子育て応援団」(*3)を希望者に無料配布します!
「ツバメのフン対策は?」、「カラスから守る方法は?」、「巣を落とそうとしている人には、どうしたらいい?」など、ツバメの巣を見守り、子育てを応援するために役立つ情報をまとめた小冊子を1 万部無料配布いたします。このハンドブックを手に、ぜひあなたのまわりにも声をかけ、たくさんの方に巣を落とさずに子育てを見守っていただければと思います。
日本野鳥の会では上記の取り組みのほか、昨年から引き続き、全国からツバメの目撃情報を集める「あなたの町のツバメ情報」、また福島県を中心に放射性物質の影響が懸念されているツバメの部分白化(*4)について情報を集めています。
当会ではこれらの取り組みを通して、ツバメを見守ってくれる人々を増やし、「人と自然の共存を象徴する野鳥」であるツバメが、いつまでも日本で子育てできる社会を目指します。
【本件に関するお問い合わせは】
公益財団法人 日本野鳥の会
担当:自然保護室 葉山政治 [email protected]
会員室 篠木秀紀 [email protected]
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2633(自然保護室) http://www.wbsj.org
FAX:03-5436-2635
プレスリリース 2013.04.25
2013年4月25日
『ヒナとの関わり方がわかるハンドブック』完成、
無料で配布いたします!
(公財)日本野鳥の会(東京、会長:柳生博、会員・サポーター数約5万人、事務所:東京都品川区)は、このたび、野鳥のヒナに出会った時の対処方法を紹介したハンドブックを製作しました。多くの方に手にとっていただけるよう、広くご紹介をお願いいたします。
私たちの身近には、スズメ、メジロ、ツバメ等、多くの野鳥が暮らしています。春から初夏にかけては、野鳥の子育ての季節です。巣作りやエサ運びなどに大忙しです。野鳥のヒナは巣から出てしばらくの間、親鳥に導かれながら、生きていく術を学びます。飛び方を学んでいる間、うまく飛べず地面に落ちてしまうこともあります。もしヒナに出会ったら、どうしたらよいでしょうか。
当会では、このようなときの手助けにしていただくため、『ヒナとの関わり方がわかるハンドブック』を製作しました。このハンドブックをきっかけに、自然との関わり方を考えていただければと考えております。
『ヒナとの関わり方がわかるハンドブック』を無料で配布します。

【ハンドブックの表紙】
お子様にも楽しんでいただけるように、出会う場面ごとの対処方法とともに、野鳥の子育ての話やクイズも掲載しました。ご希望の方には無料でプレゼントいたします。
1氏名(フリガナ) 2生年月日(西暦) 3性別 4ご住所(郵便番号必須)5電話番号 をご記入のうえ、メール([email protected])、FAX(03-5436-2635)か、郵便(〒141-0031品川区西五反田3-9-23丸和ビル 日本野鳥の会「ヒナハンドブック」係)で、お申込みください。
※お申込み多数の場合は、お届けまでに時間がかかることがあります。ご了承ください。

<公益財団法人 日本野鳥の会について>
1934年に中西悟堂により創設され、
1970年に財団化。「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然に親しみながら、自然を守る活動を続けているNGOです。会の多岐にわたる活動は全国90の支部と約50,000人の会員・サポーターに支えられています。会長:柳生博
本件のプレス関係者様からのお問合せ先
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
公益財団法人日本野鳥の会 普及室 電話:03-5436-2622(月~金) FAX:03-5436-2635
担当:尾﨑理恵 林山雅子 E-mail:[email protected] http://www.wbsj.org
プレスリリース 2013.04.05
2013年4月5日
日本野鳥の会のツバメ全国調査2013
~「ツバメの子育て状況調査」をスタートしました~
(公財)日本野鳥の会(会長:柳生博,会員・サポーター数:約5万人)は、近年減少傾向にあるといわれているツバメの現状を明らかにし、その背景にどのような原因があるのか把握することを目的に、昨年広く全国に呼びかけて、ツバメの目撃調査を行いました。その結果、全国各地から「ツバメが減ってきている」という声が寄せられました。同時に、人による巣の撤去や天敵であるカラスの影響などの情報も多数寄せられ、ツバメの子育てが難しくなっていることが減少の一因である可能性も見えてきました。
そこで今年は、ツバメの子育てがどのくらい成功しているのか、どんな理由で失敗しているのかを明らかにすることを目的に、広く全国に呼びかけてツバメの子育ての調査を行います。
昨年の調査結果を受けて、「ツバメの子育て状況調査」を実施します!
昨年のアンケート結果で多くの方が感じているツバメの減少を、ツバメの繁殖の状況を調べることによって明らかにします。そのため、今年のツバメ全国調査では、インターネット上に専用サイト「ツバメの子育て状況調査」を立ち上げます。
このサイトでは、参加者に継続して同じ巣を観察いただき、ツバメの子育ての状況を観察日記のように記録していただくことができます。その記録から巣立ちヒナ数や、繁殖に失敗した場合はどの繁殖ステージで失敗したのか、失敗の原因は何かの情報を収集し、それを元にツバメが減少傾向にあるのかを調べます。
また、より多くの方に気軽に参加いただけるよう、スマートフォンにも対応しています。
引き続き、「わたしの町のツバメ情報」調査を継続して全国的な状況を把握します!
昨年度、全国からツバメの目撃情報が寄せられましたが、首都圏や愛知県、大阪府といった大都市圏から寄せられた情報が多く、逆にツバメの生息に適していると考えられる農村部からの情報が少ない傾向にありました。今年も引き続き目撃情報を集め、農村部で実際にツバメの繁殖が少なくなっているのかをデータを積み上げることで調べます。
ツバメは私たちにとって最も身近な鳥のひとつであり、人と自然の共存を示すバロメーターでもあります。市民の皆さんの関心も高く、昨年の調査も大きな反響をいただきました。今年の「ツバメの子育て状況調査」も、広く全国から多くの方に参加いただき、ツバメの子育ての現状を明らかにしたいと考えています。ツバメの巣を観察できる方なら、どなたでも気軽に参加できますので、報道各位におかれましては、どうぞ広く告知いただきますよう、お願い申し上げます。
【本件に関するお問い合わせは】
公益財団法人 日本野鳥の会
担当:自然保護室 葉山政治 [email protected]
会員室 篠木秀紀 [email protected]
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2632 FAX:03-5436-2635 http://www.wbsj.org
「ツバメの子育て状況調査」の特徴
- 観察する巣が地図上に登録されるため、正確な位置がわかり、周辺環境との関係を見ることができます。
- 1巣あたりの巣立ちヒナ数を全国的に把握することができます。
- 繁殖に失敗した場合の原因やそのステージを知ることができます。
- パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットでも気軽に参加でき、全国からの情報を得やすくしています。
- 楽しんで参加いただけるように、全国から寄せられたツバメの巣の情報をリアルタイムで共有することができます。
URL:http://tsubame.torimikke.net/
検索:「日本野鳥の会 ツバメをまもろう」または「ツバメの子育て状況調査」


参考資料
- 2012年度ツバメ全国調査について
- ツバメについて
- 公益財団法人日本野鳥の会について
1.2012年度ツバメ全国調査について
(1)調査方法
この調査は、ツバメの置かれている状況を、インターネットや配布したツバメ小冊子等を通じて情報を集めました。
広く一般に参加を呼びかける「わたしの町のツバメ情報(一般目撃調査)」と、主に当会会員から情報提供をいただく「ツバメの営巣環境調査(詳細調査)」に分かれています。「わたしの町のツバメ情報」はどなたでも参加できる調査で、ツバメの目撃や営巣、周辺の環境について情報を募るアンケート形式の調査となっています。「ツバメの営巣環境調査」では、ツバメの営巣状況の把握と併せて、放射性物質がツバメに影響を与えているかどうかを調べました。
※調査項目については、調査用紙を参照のこと
(2)全国から寄せられたツバメ情報について
全国から8,402件の情報が寄せられました。この情報を元に集計を行うとともに、郵便番号レベルで位置の特定できた回答6,787件(一般目撃調査)と1,535件(詳細調査)について地図化を行いました(図1)。今回47都道府県すべてから情報が寄せられましたが、特に東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の首都圏からの回答が多く得られました。

(2)調査結果
1)ツバメの分布域について
全国から寄せられた「わたしの町のツバメ情報(一般目撃調査)」の回答者のうち99%がツバメを確認し、86%が営巣を確認していました(図2)。また今回、ツバメの生息が確認された地点と鳥類繁殖分布調査(環境省 2004)の結果を重ね合わせ比較したところ、ほぼ同様の分布であり、特にツバメの分布が縮小している傾向は認められませんでした(図3)。ツバメは、本来の生息地である里地里山の他、都市部などでも広く見られていることが分かりました。

2)ツバメの生息数について
繁殖期の分布は大きな変化は見られませんでしたが、「最近(10年間)ツバメは増えた?減った?」の設問に対しては、回答者のうち39%が、ここ10年間でツバメが少なくなってきていると感じていることが明らかになりました(図4)。ツバメの分布域は大きくは変わらないものの、個体数は多くの地域で減少している可能性が示唆されました。

3)ツバメの減少要因について
ツバメ減少の要因について、自由表記で回答のあった情報を集計すると、カラスによる影響が296件、また糞で汚れるなどの理由から巣が人の手で落とされている事例が216件と上位に挙がってきました(表2)。これを地図に示してみると、この2つの要因は都市近郊で多く見られました(図5、6)。
この結果は都市部から寄せられた情報が多かったことも影響していると思われますが、今後は、詳細な繁殖率の調査などが必要でしょう。カラスについては、都市部では人の出すゴミを餌として増えているといわれています。人を頼りに渡ってくるツバメが、私たちの生活様式の変化や受け入れる人側の心の変化で、子育てがうまくいかなくなっている現状が浮き彫りとなってきました。


2.ツバメについて
ツバメは、全長17㎝程度、長く切れ込みの入った尾羽が特徴。ユーラシア大陸と北米の広い範囲で繁殖して、冬には熱帯に渡って過ごします。日本では種子島以北の日本全土に夏鳥として渡来します。北海道では南部をのぞき、数は少ない傾向があります。
ツバメはめったに地上に降りることはなく、(ハチ、ハエ、アブ、トンボなど)の昆虫を空中で飛びながら捕食します。また、飛びながら水面をひっかくように口を開けて水を飲みます。
繁殖期は4月から8月で、一夫一妻で年に1回から2回繁殖をします。ひなは巣立ち後、数日間は巣の近くにいて、親鳥から餌をもらいます。2週間ほどたつと、親鳥から離れて、水辺のヨシ原などで、集団で夜を過ごすようになります。この集団ねぐらは数千~数万羽になることもあります。東京近郊では6月中旬ごろから集団ねぐらに集まるようになり、7月下旬~8月上旬が最大になります。8月頃から10月頃に東南アジアに渡っていきます。
3.公益財団法人 日本野鳥の会について
※詳しくは当会ホームページをご参照ください
自然と人が共存する豊かな社会の実現を目指し、野鳥や自然のすばらしさを伝えながら、自然保護を進めている民間団体です。全国約5万人の会員・サポーターが、自然を楽しみつつ、自然を守る活動を支えています。
- 会長:柳生博 会員、サポーター約5万人
- 創設:1934年
- 創始者:中西悟堂
- 連携団体:全国90団体
- 1970年 財団法人に改組。
- 2011年4月 「公益財団法人日本野鳥の会」として登記
<野鳥や自然を大切に思う心を伝える普及活動>
- 自然観察の森など、全国9ヵ所の自然系施設に訪れる、年間約30万人のビジター対して野鳥や自然の素晴らしさを伝えています。
- 東京バードフェスティバルなどの大規模イベントへの参加や野鳥図鑑などの発行を通して、バードウォッチングの楽しさを伝えています。
- 野鳥や自然のすばらしさを伝える雑誌や小冊子を発行しています。
<野鳥や自然を守る保護活動>
- タンチョウ、シマフクロウ、カンムリウミスズメなど絶滅の恐れのある野鳥の保護と生息地の保全を行っています。
- 北海道東部のタンチョウの営巣地を中心に、土地の買い取りや協定により野鳥保護区として生息地の保全を進めています。現在、野鳥保護区の面積は33か所、2937.8haで、自然保護団体としては国内最大級です。
- 国際的に重要な鳥類等を指標にした重要度の基準(ⅠBA基準)を満たした野鳥の重要な生息地の選定、リストの公表を行い、保全の推進、ネットワーク化を行っています。
<公益財団法人に登記>
- 日本野鳥の会は、内閣総理大臣より「公益財団法人」に認定されており、個人や法人が支出した寄付金に対し、「特定公益増進法人」として税制上の優遇措置が設定されています。
プレスリリース 2012.11.28
2012年11月28日
日本野鳥の会のツバメ全国調査2012 結果報告
~消えつつあるのは人とツバメのつながりでした~
(公財)日本野鳥の会(会長:柳生博,会員・サポーター数:約5万人)は、近年減少傾向にあるといわれているツバメの現状を明らかにし、その背景にどのような原因があるのか把握することを目的に、今年のバードウィーク(5月10日~16日)を機に広く全国にツバメの目撃情報の協力を呼びかけました。その結果、全国から合計8,402件の情報が寄せられ、ツバメの現状について次のことが分かりました。
- ツバメの全国分布は大きな変化なし―回答者の99%がツバメを確認
全国すべての都道府県から8,402件(一般目撃調査:6,867件、詳細調査:1,535件)の情報が寄せられ、そのうち一般目撃調査の回答者の99%がツバメを確認し、86%が営巣を確認していました。この結果を鳥類繁殖分布調査(環境省2004)と比較したところ、現時点では特に分布が縮小している傾向は認められませんでした。 - 都市でもたくましく生きるツバメ、しかし数は減少?―回答者の39%が減少と感じる
ツバメ生息の情報は首都圏、京阪神などから多く寄せられ、都市部でもたくましく生きているようです。しかし、回答者のうち39%は、ここ10年間でツバメが減少したと回答しており、分布は変わらないものの、多くの地域で個体数が減少している可能性が示唆されました。 - ツバメ減少の要因は、カラスによる影響、人による巣の撤去が上位に
ツバメ減少の要因として、自由表記で回答のあった933件の情報のうち、カラスによる影響が296件、また糞で汚れるなどの理由から巣が人の手で落とされる事例が216件寄せられ、上位を占めました。地図でみると、2つの要因は都市近郊で多く見られました。
今年の調査の結果、ツバメは全国でたくましく生きているものの、多くの地域で減少している可能性があることがわかりました。減少要因としてカラスの影響や人が巣を撤去する報告が多く寄せられたことから、これらによってツバメの繁殖が阻害され、減少の一因になっている可能性が考えられます。
人による巣の撤去はもちろん、カラスも人が出すゴミで増加していると言われており、いずれも私たちの生活様式の変化や、受け入れる人の心の変化によって、ツバメの子育てが難しくなっていると思われます。「人と自然の共存を象徴する野鳥」であるツバメが、いつまでも日本で子育てを続けられるように、私たちはライフスタイルや身近な自然について考える必要があるのではないでしょうか。
当会では、今年の調査結果を踏まえて、来年の春も広く全国に呼びかけ、ツバメの繁殖の成功率や失敗要因を、より詳細に把握する調査を行ないます。また、ツバメの子育てを見守る方法などをホームページやリーフレットなどを通じて普及していきます。これらの取り組みは2014年度までの3年間、継続していきます。
「日本野鳥の会のツバメ全国調査2012 結果報告」詳細はこちら >>
印刷される方はこちらをご利用ください
プレスリリース「日本野鳥の会のツバメ全国調査2012 結果報告」 (PDF 1.04MB )
【本件に関するお問い合わせは】
公益財団法人 日本野鳥の会
担当:自然保護室 葉山政治 [email protected]
会員室 篠木秀紀 [email protected]
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2632 FAX:03-5436-2635 http://www.wbsj.org
プレスリリース 2012.10.16
報道関係各位
2012年10月16日
苫小牧東部開発地域(苫東地域)で7種の希少鳥類を確認
同地域の重要性が改めて認識された
日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリでは、今年の繁殖期(5~8月)に実施した苫東地域での調査で、国内レッドリストの絶滅危惧ⅠA類を1種、同ⅠB類を3種、同Ⅱ類を1種、準絶滅危惧を2種、計7種もの絶滅のおそれのある鳥類の生息を確認しました。
このうちⅠA類はシマアオジです。かつては道内各地で普通に観察されていましたが、この約30年で道内生息地の7割から見られなくなり、タンチョウより危急度が高くシマフクロウと同ランクのⅠAとなっています。今回の調査で、本地域では6年間継続して渡来していることが確認できました。
ⅠB類はシマクイナ、アカモズ、チュウヒの3種です。このうちシマクイナは、繁殖期には釧路湿原と青森県仏沼の2カ所だけでしか確認されていない、非常に希少な水鳥です。今回の調査で確認できたことから、本地域で繁殖している可能性がかなり高いと考えられます。その他の種については、別紙資料をご参照ください。
このように多くの希少鳥類が確認されたことから、苫東地域が重要な野鳥生息地であることが改めて分かりました。当会では同地域の自然環境保全の必要性をかねてより訴えておりますが、この調査結果をもとに同地域の保全を関係者へより一層働きかけて参ります。
なお、情報公表により希少鳥類の繁殖へ悪影響が出ないように、発表をこの時期にいたしました。また詳しい確認位置等の公表は控えさせていただきますのでご了承ください。
絶滅危惧ⅠA類

シマアオジ(スズメ目ホオジロ科 全長14cm)
夏鳥として北海道の原野、海岸草原、湿原で繁殖し、中国南東部や東南アジア等で越冬する。
絶滅危惧ⅠB類

シマクイナ(ツル目クイナ科 全長12 .5cm)
日本には冬鳥として水田や湿地に渡来すると思われているが、生息状況は良く分かっていない。
(画像はデジタルデータで提供可能です)
問い合わせ先
日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ
担当:原田 修(はらだ おさむ) 電話:0144-58-2505 携帯:080-2872-2709
別紙資料
確認されたその他の希少鳥類
絶滅危惧ⅠB類

アカモズ(スズメ目モズ科 全長20cm)
- もともと生息が局所的で個体数が少ないうえに近年減少し、2006年の環境省第3次レッドリストで、ランクが2段階上がっている。
- 夏鳥として九州~北海道の原野、灌木のある草原、河川敷等で繁殖し、東南アジア等で越冬する。
- 近縁種のモズより自然度の高い場所に生育するため、生息地や個体数が少ない

チュウヒ(タカ目タカ科 全長:オス48cm、メス58cm)
- 繁殖地のヨシ原が開発等で減少し、現在全国での推定生息つがい数は約80。
- 北日本で主に夏鳥として、平地の草原、湖沼や河川敷周辺の湿原で繁殖し、本州中部以南で越冬する。
絶滅危惧Ⅱ類

オジロワシ(タカ目タカ科 全長:オス80cm、メス90cm)
- 北海道北部と東部で少数が繁殖するが、多くは冬鳥としてユーラシア大陸東部より渡来し海岸、河口、湖沼に生息する。
- 近年、苫小牧地方で周年観察されるようになり、繁殖している可能性がある。
準絶滅危惧

マキノセンニュウ(スズメ目ウグイス科 全長12cm)
- 2012年8月の環境省第4次レッドリストで新たにランクインした。
- 繁殖環境である低茎湿生草原が減少する中、当地域は道内でも特筆すべき生息密度と推察される。
- 夏鳥として北海道の海岸草原、湿原、牧草地で繁殖する。越冬地は東南アジア。

オオジシギ(チドリ目シギ科 全長30cm)
- 同地域弁天沼では2001年8月に400羽以上調査捕獲された実績があり、秋の渡りの前に集結し栄養補給する場所として知られている。
- 北海道の草原では夏鳥として普通に繁殖するが、国内でも世界的にも分布が局所的で個体数が少ない。越冬地はオーストラリア。
写真提供)シマアオジ、マキノセンニュウ:渡邉智子氏 シマクイナ:宮彰男氏
アカモズ、チュウヒ:新谷幸嗣氏 オジロワシ、オオジシギ:ウトナイ湖サンクチュアリ
苫東地域での日本野鳥の会の環境保全活動
勇払原野は北海道三大原野のひとつとして、釧路湿原、サロベツ原野と並び数えられています。原野を構成する湿原の面積は、過去90年で約8分の1に著しく減少しているものの、残された自然環境は、ラムサール条約湿地であるウトナイ湖を含み、水鳥、草原性鳥類、絶滅のおそれのある鳥類の生息地として重要な役割を果たしています。一方同所では1960年代の高度成長期に、第三次全国総合開発計画の一環として苫小牧東部開発計画がスタートしました。しかしその後の社会情勢の変化により、当初計画の約1万700haの土地の多くが未利用地域として残され、また農地として開拓された場所が放置され原野化し、結果として鳥類の良好な生息地となっています。
当会はこの優れた鳥類の生息環境を将来にわたって維持していくために、2000年度から当該地域において鳥類調査を実施し、その生息状況から生息環境としての特徴を把握し、社会環境を考察して保全構想をまとめ、2006年に「ウトナイ湖・勇払原野保全構想報告書」を発行しました。以来、希少種の調査や弁天沼周辺での自然観察会を通じ、同所一帯の保全活動を行っています。
近年の主な活動は以下の通りです
| ・2006年 | 苫東地域におけるアカモズ生息状況調査を実施し、同地域がアカモズの国内有数の 繁殖地である可能性が明らかになった。 |
| ・2006年 | 弁天沼周辺のブロッコリー畑等の土地利用の変化が鳥類相に与える影響調査を実施 し、同所における耕作地化は、草原性鳥類の繁殖を阻害し個体数を減少させるだけ でなく、一帯の鳥類相をも変化させてしまう可能性があることが明らかになった。 |
| ・2006年~ | 弁天沼周辺での自然観察会「勇払原野ネイチャーウォーク」を毎年実施 |
| ・2007年~ | 苫東地域におけるシマアオジの生息状況調査を毎年実施し、道内各地の生息記録が途絶える中、同地域は継続して渡来していることが明らかになった。 |
| ・2008年1月 | 北海道知事宛てに「弁天沼周辺の土地利用に関する要望書」を提出 |
| ・2009年 | 勇払原野で衛星電波発信機によるチュウヒの行動圏追跡調査を実施し、チュウヒの繁殖期の行動範囲や、チュウヒにとって重要な環境が明らかになった。 |
| ・2012年2月 | 北海道知事宛てに「苫小牧東部工業開発地域内の鳥獣保護区指定に関する要望書」を提出 |
この他、「安平川下流域の土地利用に関する連絡協議会」(北海道主催。2008年5月設置)委員として、安平川下流域の治水対策としての遊水地(河道内調整地)計画に対し、希少鳥類の生息環境保全の観点から意見を述べています。
以上
プレスリリース 2012.10.01
各位
2012年10月01日
野鳥と自然を楽しむカレンダー (壁掛/卓上) 発売!
~ 日本野鳥の会2013年版オリジナルカレンダー のお知らせ ~
日本野鳥の会 (会長:柳生博、会員・サポーター数:約5万人、事務所:東京都品川区)は、恒例のオリジナルカレンダーの販売を行います。
『ワイルドバード・カレンダー』(壁掛)と、『BIRDS IN SEASONS卓上カレンダー』の2種類を制作。いずれも日本各地の様々な自然と野鳥たちの魅力が存分に詰まったカレンダーです。この販売収益は、日本野鳥の会のすすめる様々な自然保護活動に有効に活用されます。
ぜひ、貴誌にてご紹介いただけますようお願い致します。
「ワイルドバード・カレンダー2013」
【特徴】
●テーマは「多様な風景 多様な野鳥」。
海、森、湿地、農耕地など、日本各地の様々な自然環境と野鳥の美しい写真で構成。日本の自然の多様さ・美しさを存分にお楽しみいただけます。
●一般公募の写真で構成。
全国から一般公募で集められた野鳥写真710点から12点を厳選しました。
●「生物季節観測値」を掲載。
その年初めてツバメが飛来した日や、ウグイスが鳴いた日など、身近な生き物の「生物季節」 (データ提供:気象庁) を暦に表示。
●野鳥の声が聞こえるカレンダー。
音声再生機器「鳴き声タッチペン」および「SNGサウンドリーダー」(いずれも別売/詳細次頁)の音声コードを掲載。写真に登場する野鳥の鳴き声を再生し、聞くことができます。
【仕様】 ペーパーリング製本(廃棄時に分別が不要)/全14枚(表紙・裏表紙含)
【サイズ】 B3判(約51×36cm)
【価格(税込)】 1,470円
【各月の作品と撮影者】
| 月 | 鳥の名前 | 撮影者 | 撮影地 | 月 | 鳥の名前 | 撮影者 | 撮影地 |
| 1月 | ノスリ | 石橋孝継 | 北海道恵庭市 | 7月 | ノビタキ | 大塚和徳 | 長野県諏訪市 |
| 2月 | ベニヒワ | 中桐暢良 | 北海道厚岸郡 | 8月 | セッカ | 薮 重幸 | 大阪府富田林市 |
| 3月 | ミヤマホオジロ | 加藤紀美子 | 静岡県富士市 | 9月 | トウネン | 宮 彰男 | 青森県上北郡 |
| 4月 | ツツドリ | 川上幸男 | 北海道千歳市 | 10月 | コゲラ | 小林健三 | 岡山県倉敷市 |
| 5月 | フクロウ | 宮沢安二郎 | 北海道江別市 | 11月 | マガモ | 野村 明 | 京都府京都市 |
| 6月 | コヨシキリ | 瀬井俊和 | 熊本県阿蘇市 | 12月 | ハマシギ | 谷 八紘 | 京都府京都市 |
「バーズ・イン・シーズンズ2012 卓上カレンダー12か月を彩る野鳥」
【特徴】
●活躍中の野鳥写真家の写真を集めたカレンダー。
撮影:大橋弘一、福与義憲、江口欣照、石田光史
●色とりどりの小鳥たちの写真12枚で構成。
●写真部分をポストカードとして再利用可能。
【仕様】
全13枚(表紙含む)/紙製スタンド付
【サイズ】
縦18×横14.8cm
(組立時 高さ17.5×幅14.8×奥行5cm)
【価格(税込)】
1,050円
【カレンダーの主な販売場所】
・日本野鳥の会通信販売: 電話:03-5436-2626 (平日10-17時)/FAX:03-5436-2636
・日本野鳥の会オンラインショップ「Wild Bird」:
http://www.wbsj.org/shopping/shop/online-shopping/
・日本野鳥の会バードプラザ(弊会事務所併設)
・全国書店で取り寄せ
ほか
【「鳴き声タッチペン」・「SNGサウンドリーダー」について】
それぞれの専用の音声コードをなぞることで音声を再生する機器(写真)です。
日本野鳥の会 通信販売で販売中です。
詳しくは、下記までお問い合わせ下さい。
【読者・視聴者プレゼントへのカレンダーの提供】
読者・視聴者の方へのプレゼント企画へのカレンダーご提供も検討させていただきます。
ぜひお問い合わせください。
掲載いただけます場合には、お手数ですが、下記担当までご一報くださいますようお願い致します。
以上、ご検討の程、何卒よろしくお願い申しあげます。
この件に関するお問い合わせは
公益財団法人 日本野鳥の会 普及室 販売出版グループ [担当:江面(えづら)、瀬古] まで
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2623/FAX:03-5436-2636/e-mail:birdshop@wbsj.org
URL:http://www.wbsj.org/







