プレスリリース :“この秋、バードウォッチングをはじめてみませんか” 初心者向けバードウォッチングの開催(ご掲載・取材のお願い)

2019年10月1日

初心者バードウォッチング

公益財団法人日本野鳥の会(名誉会長:柳生博、会長:上田恵介、会員・サポーター数:約5万人)は、2019年10月~12月に当会の連携団体(支部)と、「初心者向けバードウォッチング」を各地で開催します。お子さまから高齢者の方まで、どなたでも参加していただけます。

ぜひ貴社にて、ご掲載・取材いただけますよう、お願い申し上げます。

■初心者向けバードウォッチング

日本野鳥の会では、「これからバードウォッチングをはじめよう!」という方へ向けたイベントを秋から冬にかけて開催します。移りゆく季節を感じながら、身近な公園や里山を一緒に歩いてみませんか。

野鳥に詳しいリーダーが、バードウォッチングの楽しさ、見つけ方のコツなどを丁寧にお伝えします!

★初心者向けバードウォッチングは、2016 年から毎年全国各地で開催。年間の参加者数は2018年の実績で約2500人。大都市での開催は人気で、東京の日比谷公園では、例年定員の倍近い申し込みがあります。

初心者バードウォッチング

■2019年10月~12月開催一覧

★印は事前申し込み制。参加料金はイベントによって異なります。詳細はこちら

開催日 曜日 市区町村 場所
10月6日 (日) 石川県 金沢市 ★石川健民海浜公園 普正寺の森
10月13日 (日) 北海道 根室市 明治公園
10月13日 (日) 岩手県 盛岡市 高松公園
10月13日 (日) 兵庫県 宝塚市 武庫川沿い
10月20日 (日) 栃木県 真岡市 井頭公園
10月20日 (日) 福井県 敦賀市 ★中池見湿地
10月20日 (日) 佐賀県 佐賀市 佐賀県立森林公園
10月26日 (土) 滋賀県 甲賀市 甲南の里山
10月27日 (日) 島根県 出雲市 出雲大社
11月3日 (祝) 北海道 苫小牧市 ★ウトナイ湖
11月3日 (祝) 仙台市 青葉区 ★青葉山公園
11月3日 (祝) 埼玉県 松伏町 ★まつぶし緑の丘公園
11月3日 (祝) 鳥取県 鳥取市 湖山池公園 青島
11月3日 (祝) 大分県 大分市 高尾山自然公園
11月4日 (祝) 浜松市 西区 浜名湖ガーデンパーク
11月10日 (日) 北海道 根室市 明治公園
11月10日 (日) 岩手県 盛岡市 高松公園
11月10日 (日) 栃木県 足利市 渡良瀬川河川敷
11月10日 (日) 鳥取県 大山町 大山寺周辺
11月10日 (日) 大分県 豊後大野市 菅尾石仏周辺
11月16日 (土) さいたま市 緑区 ★見沼自然公園
11月16日 (土) 福井県 坂井市 ★海浜自然公園
11月16日 (土) 広島市 佐伯区 みずとりの浜公園
11月16日 (土) 島根県 松江市 なかうみスカイポート
11月17日 (日) 大阪市 東住吉区 大阪市立自然史博物館 長居植物園
11月17日 (日) 宮崎県 宮崎市 平和台公園
11月23日 (祝) 東京都 千代田区 ★日比谷公園
11月23日 (祝) 奈良県 橿原市 ★橿原公苑
11月23日 (祝) 滋賀県 大津市 南郷洗堰
11月24日 (日) 栃木県 那須塩原市 那珂川河畔 運動公園
11月24日 (日) 岡山県 玉野市 深山公園
11月24日 (日) 島根県 出雲市 出雲大社
11月30日 (土) 千葉市 中央区 千葉公園
12月1日 (日) 埼玉県 北本市 ★北本自然観察公園
12月1日 (日) 大阪府 豊中市 ★服部緑地
12月1日 (日) 鹿児島県 鹿児島市 ★石橋記念公園
12月7日 (土) 栃木県 宇都宮市 栃木県中央公園
12月7日 (土) 千葉県 松戸市 江戸川河川敷
12月7日 (土) 東京都 千代田区 ★日比谷公園
12月8日 (日) 北海道 根室市 明治公園
12月8日 (日) 岩手県 盛岡市 高松公園
12月8日 (日) さいたま市 大宮区 ★大宮公園
12月8日 (日) 三重県 松阪市 ★松阪農業公園ベルファーム
12月8日 (日) 鳥取県 湯梨浜町 東郷池周辺
12月14日 (土) 茨城県 土浦市 乙戸沼公園
12月15日 (日) 群馬県 伊勢崎市 境御嶽山 自然の森公園
12月15日 (日) 茨城県 那珂市 ★茨城県植物園
12月21日 (土) 栃木県 栃木市 永野川緑地公園
12月21日 (土) 横浜市 中区 山下公園(午後の部のみ★)
12月21日 (土) 東京都 千代田区 ★日比谷公園
12月21日 (土) 滋賀県 守山市 守山みさき自然公園
12月22日 (日) 名古屋市 西区 ★庄内緑地公園
12月22日 (日) 島根県 出雲市 出雲大社

日本野鳥の会は、1934 年に創設された自然保護団体です。「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然の素晴らしさを伝えながら、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現を目指し活動を続けています。
シマフクロウやタンチョウなどの絶滅危惧種の保護活動を行なうほか、野鳥や自然の楽しみ方・知識を普及するための探鳥会(たんちょうかい=バードウォッチングのこと)の企画、出版物の発行、オリジナルグッズの販売も行なっています。
通常の探鳥会は全国 87 の連携団体(支部)と共に、年間約 3,000 回を開催。経験豊かなリーダーたちが初心者の方々にも分かりやすくバードウォッチングの楽しさや面白さを紹介し、昨年度はのべ約 74,000 人の方々が参加しました。身近な自然の楽しみ方の一つとして大いに注目されています。

<組織概要>
組織名 :公益財団法人 日本野鳥の会
代表者 :理事長 遠藤孝一
所在地 :〒141-0031 東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
創立 : 1934(昭和9)年3月11日 *創立 85 周年の日本最古にして最大の自然保護団体
URL : https://www.wbsj.org/

報道関係者様 問い合わせ先:
■公益財団法人 日本野鳥の会
(公財)日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ 担当:関、江面(えづら)
〒141-0031 東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2622 (平日:10時~17時)
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]

※掲載いただけます場合には、お手数ですが上記担当までご連絡くださいますようお願い致します。

以下のイメージ画像をお貸しできます。お問い合わせください。

初心者バードウォッチング

本プレスリリースのPDF版はこちら/1.22MB

プレスリリース:(公財)日本野鳥の会、バードライフ・インターナショナル 海鳥と漁業の共存のために刺し網漁による海鳥混獲リスクマップを作成

2020年3月27日

(公財)日本野鳥の会と国際的環境保全団体バードライフ・インターナショナルは、日本沿岸域における刺し網漁による海鳥の混獲リスクを把握し、海鳥と海洋環境の保全に役立てるため、研究者と共同で「混獲リスクマップ」を作成しました。

混獲は海鳥減少の主な要因の一つになっており、刺し網漁による海鳥の混獲数は世界で年間40万羽と推定されています。にもかかわらず、効果的な混獲回避策はまだ確立されていません。現状把握や対策の開発を行う優先地域を抽出するため、今回のマップ作成に至りました。

このマップでは、日本各地での刺し網漁業による、絶滅危惧種を含む海鳥の混獲リスクが高いと推定されるエリアを可視化しました。マップを作成する過程でのヒアリング調査から、海鳥が生息し、かつ水深が浅いエリアが混獲のリスクが高いとの情報を得ています。

当会とバードライフ・インターナショナルでは、このマップを活用し、混獲リスクが高い地域の漁業関係者と連携して、混獲回避策の開発と普及を進めていきたいと考えています。

刺し網漁による海鳥混獲リスクマップ

図3.刺し網漁による海鳥混獲リスクマップ
※凡例のランクはいずれも環境省のレッドリストに基づく。

<混獲リスクの高いエリア>

①北海道東部
絶滅危惧種(チシマウガラス、ヒメウ、ケイマフリ、エトピリカ)を含む、海鳥の繁殖地が多く、根室湾から根室海峡にかけては、広範囲にわたり水深が浅い(100m以下)。道内でもこの地域は刺し網漁が盛んなことから、刺し網漁による海鳥混獲のリスクが高いと推定される。

②北海道北西部
絶滅危惧種(ヒメウ、ウミガラス、ケイマフリ、ウミスズメ)及び、ウトウの大規模な繁殖地がある。また、沿岸部から天売島にかけて水深100m以浅の海域が広がっており、刺し網漁による海鳥混獲のリスクは高いと推定される。

③宮城県沖
絶滅危惧種(ウミスズメ)、ウトウの繁殖地があり、仙台湾内は水深が100m以浅であることから、刺し網漁による混獲リスクがあると推定される。

④九州北西部
烏帽子島・机島(福岡県)周辺、沖ノ島・小屋島(福岡県)周辺も、絶滅危惧種であるカンムリウミスズメの繁殖地があり、水深が100m以浅のため、混獲リスクがあると推定される。

【事業の背景・概要】

刺し網漁によって命を落とす海鳥は推定40万羽
海鳥は、鳥類の中でも急激に数を減らしています。IUCN(国際自然保護連合)によると、全世界359種の約3分の1にあたる111種が絶滅の危機にあります。
海鳥の減少の主な要因のひとつに、漁業の際に誤って捕獲される「混獲」があり、刺し網漁(*)による混獲で命を落とす海鳥は世界で年間40万羽と推定されています。刺し網漁による混獲にはまだ効果的な回避策がなく、漁業の規模が小さいため、混獲の実態がわかりにくいという問題があります。そこで、日本野鳥の会と国際的環境保全団体バードライフ・インターナショナルは、研究者と共同で、今回の混獲リスクマップを作成しました。

混獲回避のための用具の実験も開始
また、刺し網漁による海鳥の混獲回避に効果があり、かつ漁獲量に影響を与えない方法を開発するため、北るもい漁業協同組合と北海道海鳥センターの協力を得て、国内でも海鳥が数多く生息する天売島および羽幌町沖で、網にLEDライトや布製パネルを装着する実験を行いました。

*刺し網漁とは
水中に帯状の網を仕掛けて「網の壁」を築き、そこを通過する魚を絡めてとる漁法で、主に沿岸域で行われている。ウ類やウミスズメ類などの潜水性海鳥が、餌を採るために潜水している時に漁網に絡まり、犠牲になっている。

【本件に関するお問合せは】

(公財)日本野鳥の会 自然保護室  ■担当:山本・岡本
東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
TEL:03-5436-2633  E-mail:[email protected]
※リスクマップの詳細なレポートはこちら
※リスクマップの画像データ、本件の詳細資料を提供いたします。
上記までお問合せください。


公益財団法人日本野鳥の会プレスリリース(2020年3月27日)別紙詳細資料

プレスリリース:<全国の子どもたちへ>日本野鳥の会オリジナル絵本を学童保育施設に寄贈します。

2020年3月19日

公益財団法人日本野鳥の会(名誉会長:柳生博、会長:上田恵介、会員・サポーター数:約5万人)は、野鳥をテーマにしたオリジナル絵本『ぼくとりなんだ』を、全国の学童保育施設に寄贈したく、活用していただける施設を募集しています。

新型コロナウイルス感染拡大防止策としての全国的な休校に続いて春休みを迎えるこの時期に、学童保育施設で長い時間を過ごす子供たちにすこしでも喜んでいただければと考えております。

寄贈の概要

絵本『ぼくとりなんだ』

【寄贈内容】
絵本『ぼくとりなんだ』1冊と関連グッズ(シール、ポストカード、一筆箋)
【対象】
学童保育施設(学童クラブ、児童館など)。 公営・民営は問いません。
【申込方法】
以下の項目をメール、ファックス、郵便のいずれかでお知らせください。

  1. 施設名
  2. 担当者の方のお名前(フリガナ)
  3. 送付先の郵便番号・住所
  4. 電話番号
  5. ご覧になった媒体名(新聞・雑誌・ホームページ等の名称)
【送付先】
日本野鳥の会 普及教育グループ ぼくとりプレゼント係
*メールの場合は、件名に「ぼくとりプレゼント」と入力してください
【宛先】
<メール> [email protected]
<FAX> 03-5436-2635
<郵便> 〒141-0031品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
【受付期間】
2020年4月末日まで
ご好評につき5月以降も受付を継続しております。
【備考】
  • 郵便局のゆうメールでお送りします。
  • 絵本の数に限りがございます。在庫なくなり次第終了とさせていただきます。
  • お申込みは1施設1回まででお願いいたします。
  • 申し込みが集中した場合は、お届けまで1週間以上お時間をいただく場合がございます。
絵本『ぼくとりなんだ』について

春になると、日本野鳥の会には「地面にいるヒナを見つけたけど、どうしたらいいの?」という問合せが数多く寄せられます。

その際「巣立ち後のヒナは拾わないでそのままに」と、お伝えしています。なぜ拾わないほうがよいのかを、子どもたちをはじめに多くの方々に知ってもらえればと、絵本を作りました。

かわいらしいヒナの言葉で、野鳥がうまれてから巣立つまでのくらしぶりや自然のなかで生きていくことの大切さを伝えてくれるお話しです。

絵本『ぼくとりなんだ』

『ぼくとりなんだ』
作・絵:和歌山静子
仕様:B5判、32ページ、ハードカバー
発行:公益財団法人日本野鳥の会(2012年)

※当会名誉会長であり、俳優の柳生博による絵本『ぼくとりなんだ』の読み聞かせ動画を公開中です。

「日本野鳥の会」 について

「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然の素晴らしさを伝えながら、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現をめざして活動を続けている自然保護団体です。

野鳥保護区を拡大し、シマフクロウやタンチョウなどの絶滅危惧種の保護活動を行うほか、野鳥や自然の楽しみ方や知識を普及するため、イベントの企画や出版物の発行などを行っています。会員・サポーター数は約5万人。野鳥や自然を大切に思う方ならどなたでも会員になれます。

<組織概要>
組織名:公益財団法人 日本野鳥の会
代表者:理事長 遠藤孝一
所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
創立:1934(昭和9)年3月11日 *創立85周年の日本最古にして最大の自然保護団体
URL:https://www.wbsj.org/

報道関係者様 問い合わせ先:
■公益財団法人 日本野鳥の会
(公財)日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ 担当:江面(えづら)、堀本
〒141-0031 東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2622 (平日:10時~17時)
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]

※絵本のイメージ画像をお貸しいたします。お問い合わせください。

プレスリリース:里山における太陽光発電事業について埼玉県及び鳩山町へ要望書を自然保護3団体で提出

2020年2月21日

近年、各地の里山において太陽光発電事業の計画が進められています。太陽光発電事業の推進は気候変動対策のために大切ですが、事業がその地域の自然環境に悪影響を及ぼさないように配慮することも重要です。

埼玉県鳩山町にある「熊井の森」と呼ばれる里山は、環境省のモニタリングサイト1000で調査が行われており、里山として豊かな生物多様性が残されていることが明らかになっている場所です。この場所で計画されている太陽光発電事業の中止を求めるとともに、県下の保全上重要な里山を把握し、そこでは太陽光発電事業を抑止すること。里山の保全と両立できる形での太陽光発電事業の導入を求める要望書を、WWFジャパン、日本自然保護協会と連名で2020年2月21日に提出しました。

プレスリリース:はじめよう!バードウォッチング 日本野鳥の会「初心者向けバードウォッチング」開催【2020年1月~3月】

2020年1月7日

公益財団法人日本野鳥の会(名誉会長:柳生博、会長:上田恵介、会員・サポーター数:約5万人)は、2020年1月~3月に当会の連携団体(支部)と、「初心者向けバードウォッチング」を各地で開催します。お子さまから高齢者の方まで、どなたでも参加していただけます。
ぜひ貴社にて、ご掲載・取材いただけますよう、お願い申し上げます。

初心者向けバードウォッチング

日本野鳥の会では、バードウォッチングを初めて体験する方向けのイベントを開催します。新春の公園、里山、森や林の中を、鳥たちの姿や声を楽しみながら歩いてみませんか?今の季節ならではの野鳥たちに出会えるかもしれません。

★初心者向けバードウォッチングは、2016年から毎年全国各地で開催。年間の参加者数は2018年の実績で約2500人。大都市での開催は人気で、東京の日比谷公園では、例年定員を超える申し込みがあります。

初心者バードウォッチング

■2020年1月~3月開催一覧

★印は事前申し込み制。参加料金はイベントによって異なります。詳細はこちら

初心者バードウォッチング開催日一覧

日本野鳥の会は、1934 年に創設された自然保護団体です。
「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然の素晴らしさを伝えながら、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現を目指し活動を続けています。
シマフクロウやタンチョウなどの絶滅危惧種の保護活動を行なうほか、野鳥や自然の楽しみ方・知識を普及するための探鳥会(たんちょうかい=バードウォッチングのこと)の企画、出版物の発行、オリジナルグッズの販売も行なっています。
通常の探鳥会は全国87の連携団体(支部)と共に、年間約3,000 回を開催。経験豊かなリーダーたちが初心者の方々にも分かりやすくバードウォッチングの楽しさや面白さを紹介し、昨年度はのべ約 74,000 人の方々が参加しました。身近な自然の楽しみ方の一つとして大いに注目されています。


<組織概要>
組織名 :公益財団法人 日本野鳥の会
代表者 :理事長 遠藤孝一
所在地 :〒141-0031 東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
創立 : 1934(昭和9)年3月11日 *創立 85 周年の日本最古にして最大の自然保護団体
URL : https://www.wbsj.org/

報道関係者様 問い合わせ先:
■公益財団法人 日本野鳥の会
(公財)日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ 担当:関、江面(えづら)
〒141-0031 東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2622 (平日:10時~17時)
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]

※掲載いただけます場合には、お手数ですが上記担当までご連絡くださいますようお願い致します。

プレスリリース:環境NGO「食料・農業・農村基本計画」に
自然環境保全機能の発揮を明記すべきと意見書提出

2019年12月5日

生物多様性と農業政策研究会
(日本自然保護協会、日本野鳥の会、世界自然保護基金ジャパン
ラムサール・ネットワーク日本、オリザネット)

 本計画のもとになる食料・農業・農村基本法は、食料の安定供給の確保と農業・農村が有する多面的機能の発揮が、農業・農村が果たす役割であり、農業の持続的な発展と農村の振興を農業政策の基本理念として位置づけています。多面的機能は、国土の保全、水源のかん養、自然環境の保全、良好な景観、文化の伝承など、農業・農村が、国民生活及び国民経済の安定に果たす、食料供給以外の重要な役割とされています。農業と生物多様性は密接な関わりがあり、農業の営みによって形成された二次的自然を好む多くの動植物が生息生育することを可能にし、「里地里山」として自然環境保全上も重要視されています。

 しかし、不適切な農薬・化学肥料の使用や、経済性や効率性を優先した農地・水路・ため池などの整備・管理などによって、生物多様性は顕著に劣化してきています。かつて農業地域に当たり前に生息していたホタルや、メダカ、タナゴ、アキアカネなどの赤トンボ、トノサマガエルなどの多くの生物が環境省レッドリストに掲載されるなど、絶滅の危機が懸念されています。

 このような状況に対して、現状の「食料・農業・農村基本計画」には生物多様性保全に向けた十分な記述がなく、これまでの食料・農業・農村政策審議会企画部会での議論や、各方面での議論の中でも、多面的機能とりわけ自然環境、生物多様性保全の議論はほとんどありません。

 そこで、環境NGO5団体が中心となる「生物多様性と農業政策研究会」では、12月5日、今年度改訂予定の「食料・農業・農村基本計画」に対し、農業・農村における生物多様性の保全と回復に向けた考え方と施策を盛り込み、自然環境保全機能の発揮を明記すべきとの意見書を提出しました。


●意見書の主な主張:

意見書の主な主張は以下のとおりです。

  1. 自然環境保全を含む多面的機能は、農業が行われれば自動的に生じるものではなく、食料・農業・農村基本計画に、自然環境保全を含む多面的機能発揮の施策を明記する。
  2. 食料・農業・農村基本計画に農林水産省生物多様性戦略を反映する。
  3. 生物多様性保全のための関係省庁の連携を推進する。
  4. 持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)の、特に、経済、社会、環境の3側面の調和を図るという考え方を基本計画に導入する。
  5. 環境に配慮しない農地維持活動や施設の寿命化など、自然環境保全機能の劣化の拡大が懸念される項目の改善、生態系保全活動の促進など多面的機能支払制度を見直す。
  6. 環境保全型農業直接支払制度の予算規模や、適応範囲を拡大する。
  7. 全国で行われている土地改良事業において環境配慮を進めるために、大幅な改善を図る。

●生物多様性と農業政策研究会とは:

2018年11月より、欧米の農業政策と生物多様性や、国内の農業環境政策などの事例研究を行う目的で、公益財団法人日本自然保護協会、公益財団法人日本野鳥の会、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン、NPO法人ラムサール・ネットワーク日本、NPO法人オリザネットの5団体が中心に開催されている研究会。

本件に関するお問い合わせ先

【NPO法人オリザネット】
担当:斉藤・古谷  Tel:048-973-6360 / メール:[email protected]
その他、意見書に掲載の各団体担当者

プレスリリース:苫小牧東部開発地域(苫東地域)で、タンチョウなど7種の希少鳥類を確認

2019年11月27日

日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリは、今年の繁殖期(4~8月)に実施した苫東地域での鳥類調査で、国内レッドリストに挙げられた絶滅危惧ⅠB類を3種、同Ⅱ類を2種、準絶滅危惧を2種、計7種もの絶滅のおそれのある鳥類の生息を確認しました。(資料1もご参照ください。

現在、当会は、同地域を含む勇払原野の一部がラムサール条約湿地に登録されるよう、保全活動を行なっており、その一環として、希少鳥類の調査を毎年実施し、結果の一部を公表しています。また、今回の調査結果は今後の保全活動に役立てて参ります。(これまでの活動については、資料2をご参照ください。
なお、調査結果の公表によって希少鳥類の繁殖に悪影響が及ばないよう、この時期の発表といたしました。また、詳しい確認位置等の公表は控えさせていただきますのでご了承ください。

確認された希少鳥類について
「タンチョウは7年連続確認、オオジシギは個体数が減少」

タンチョウ
苫東地域で確認されたタンチョウ

絶滅危惧ⅠB類のシマクイナは、昨年と同じ調査区域で少なくとも6羽を確認しました。これは昨年より1羽多い記録です。また、同ⅠB類のアカモズは、昨年と同数の2つがいを確認しました。2013年から毎年実施している調査の結果、初年の5つがいから翌年に2つがいに減少して以降、2019年まで2~4つがいで推移しています。アカモズは調査区域内のごく狭いエリアを毎年継続して利用していることから、生息環境の変化による営巣地の消失が懸念されます。

絶滅危惧Ⅱ類のタンチョウは1羽を確認し、苫東地域内において7年連続の確認となりました。近年、勇払原野全域では同時に複数箇所で確認されるようになっていることから、今後、同地域を含む勇払原野は重要な生息地になるものと考えられます。

準絶滅危惧種のオオジシギは5月に市民も参加する個体数調査を苫東地域内で実施し、63羽を確認しました。これは2001年の108羽、2017年の77羽と比べて少ない結果となりました。なお、生息環境を2017年と比較したところ、個体数減少の明確な原因は分かりませんでした。

今回の調査で確認されたのは、ほとんどが草原や湿原に生息し、また、全国でも限られた地域にしか生息しない鳥類です。全国的に見ても希少な鳥類が生息する自然環境、特に湿原や草原が苫小牧市内に残されていることが明らかになりました。

〈資料1〉今回の調査で確認された希少鳥類

絶滅危惧ⅠB 類

シマクイナ(ツル目クイナ科 全長13cm)

シマクイナ

  • 主に湿地や水田を利用し、繁殖期にはシベリア南東部やモンゴルで確認され、国内では勇払原野や青森県仏沼など北海道と青森県の限られた場所で少数の観察記録がある。冬季には青森以南でも少数が確認されている。越冬地となるヨシ原が全国的に減少していることから、絶滅危惧種に登録されている。
  • アジア周辺には1万羽未満しか生息しないと考えられているが、詳しい生息状況はわかっていない。
  • 弁天沼周辺の一部地域では、2012年にはじめて確認されて以来、毎年繁殖期に4~9羽を確認している。


アカモズ(スズメ目モズ科 全長20cm)

アカモズ

  • 夏鳥として九州~北海道の原野、灌木のある草原、河川敷等で繁殖し、東南アジア等で越冬する。
  • 近年急激に個体数が減少したことで、2006年の環境省第3次レッドリストで、準絶滅危惧から絶滅危惧ⅠB類に2つランクが上がった。
  • 近縁種のモズより自然度の高い場所に生育するため、生息地や個体数が少ない。
  • ウトナイ湖周辺では2004年以降確認できなくなったが、弁天沼周辺の調査区域では毎年2~4つがいを確認している。


チュウヒ(タカ目タカ科 全長:オス48cm、メス58cm)

チュウヒ

  • 主に、北日本の草原、湖沼や河川敷周辺の湿原のヨシ原などで繁殖し、本州中部以南で越冬する。国内繁殖数は90つがいのみと推定され、著しく少ない状況にある。
  • 平成29年に「国内希少野生動植物種」に指定され、種の保存法の法令に基づき保護される対象種となった。
  • 当地域内では2000年代以降6つがい前後が繁殖していると推定され、日本の重要な繁殖地のひとつと考えられる。

絶滅危惧Ⅱ類

タンチョウ(ツル目ツル科 全長:140cm)

タンチョウ

  • 主に北海道東部の湿原で繁殖し、冬は鶴居村などの給餌場に集まる。
  • 一時は絶滅したと考えられたが、1924年の再発見以来、地元の方々の保護活動が奏功し、現在は約1800羽まで回復している。
  • 平成5年に「国内希少野生動植物種」に指定され、保護増殖事業が進められている。
  • 個体数の回復に伴い、近年はサロベツ原野やむかわ町周辺で繁殖するなど、分布域も拡大しつつある。苫東地域や周辺では同時に複数の場所で確認されるようになっている。
    近い将来、苫東地域で繁殖する可能性は高く、同地域は北海道西部における個体数や分布域分散の基盤となる可能性がある。


オジロワシ(タカ目タカ科 全長:オス84cm、メス94cm)

オジロワシ

  • 北海道の北部や東部などで少数が繁殖するが、多くは冬鳥としてユーラシア大陸東部より渡来し、海岸、河口、湖沼に生息する。
  • 平成5年に「国内希少野生動植物種」に指定されている。
  • 近年、苫小牧地方でも周年観察されるようになり、勇払原野で繁殖が確認されている。

準絶滅危惧

マキノセンニュウ(スズメ目センニュウ科 全長12cm)

マキノセンニュウ

  • 夏鳥として北海道の海岸草原、湿原、牧草地で繁殖する。越冬地は東南アジア。
  • 2012年8月の環境省第4次レッドリストで新たに掲載された。
  • 繁殖環境である低茎湿生草原が減少する中、苫東地域は道内でも特筆すべき生息密度であると推察される。


オオジシギ(チドリ目シギ科 全長31cm)

オオジシギ

  • 北海道の草原では夏鳥として普通に繁殖するが、国内でも 世界的にも分布が局所的で個体数が少ない。越冬地はオーストラリア。
  • 繁殖期における勇払原野での個体数調査では、2001年には108羽が確認されたが、2017年の調査では77羽となり、約3割数が減少していた。さらに2019年には確認個体数が63羽と、減少を確認した。
  • 弁天沼では2001年8月に標識調査によって合計400羽以上が確認されており、長距離飛行のエネルギーを蓄積する中継地として秋の渡りの前に集結することが知られている。2016年の衛星追跡調査では苫東地域を出発後1週間でニューギニア島まで渡ったことが確認された。
写真提供)
シマクイナ:宮 彰男 氏、アカモズ・チュウヒ・オジロワシ:新谷 幸嗣 氏、タンチョウ・マキノセンニュウ・オオジシギ:ウトナイ湖サンクチュアリ
注)
写真の無断転載は固くお断りします。使用については、必ずご相談ください。なお、画像はデジタルデータで提供が可能です。
参考)
○絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)
○環境省レッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)
カテゴリー(ランク)の概要 ※環境省HP より
・絶滅危惧ⅠB 類(EN):近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
・絶滅危惧Ⅱ類(VU):絶滅の危険が増大している種
・準絶滅危惧(NT):現時点での絶滅の危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
○日本鳥類目録 改訂第7版

〈資料2〉日本野鳥の会の苫東地域での自然環境保全活動

勇払原野は北海道三大原野のひとつとして、釧路湿原、サロベツ原野と並び数えられています。原野を構成する湿原の面積は、過去90年で約8分の1に著しく減少しているものの、残された自然環境は、ラムサール条約湿地であるウトナイ湖を含み、水鳥、草原性鳥類、絶滅のおそれのある鳥類の生息地として重要な役割を果たしています。一方、同所では1960年代の高度成長期に、第三次全国総合開発計画の一環として苫小牧東部開発計画がスタートしました。しかし、その後の社会情勢の変化により、当初計画の約1万700haの土地の多くが未利用地域として残され、また農地として開拓された場所が放置され原野化し、結果として鳥類の良好な生息地となっています。

当会はこの優れた鳥類の生息環境を将来にわたって維持していくために、2000年度から当該地域において鳥類調査を実施し、その生息状況から生息環境としての特徴を把握し、社会環境を考察して保全構想をまとめ、2006年に「ウトナイ湖・勇払原野保全構想報告書」を発行しました。以来、希少種の調査や弁天沼周辺での自然観察会を通じ、同所一帯の保全活動を行っています。近年の主な活動は以下の通りです。

・2006年 苫東地域におけるアカモズ生息状況調査を実施し、同地域がアカモズの国内有数の繁殖地である可能性が明らかになった。
・2006年 弁天沼周辺の畑等の土地利用の変化が鳥類相に与える影響調査を実施し、同所における耕作地化は、草原性鳥類の繁殖を阻害し個体数を減少させ、一帯の鳥類相をも変化させる可能性があることが明らかになった。
・2006年~ 弁天沼周辺での自然観察会を毎年実施。
・2007年~ 苫東地域におけるシマアオジの生息状況調査を毎年実施し、道内各地の生息記録が途絶える中、同地域には継続して渡来していたことが明らかになった。しかし、2012年の1羽を最後に、それ以降確認されていない。
・2008年 北海道知事宛てに「弁天沼周辺の土地利用に関する要望書」を提出。
・2009年 勇払原野で衛星電波発信機によるチュウヒの行動圏追跡調査を実施し、同種の繁殖期の行動範囲や生息に重要な環境が明らかになった。
・2012年 日本野鳥の会3支部との連名で、北海道知事宛てに「苫小牧東部開発地域内の鳥獣保護区指定に関する要望書」を提出。繁殖期における希少鳥類の生息状況調査を毎年実施。結果を記者発表。
・2014年 弁天沼周辺約950ヘクタールが河道内調整地となることが決定。
・2016年 弁天沼で行った調査でオオジシギの渡りルートの一部を解明
ウトナイ湖サンクチュアリ35周年記念シンポジウム~勇払原野をラムサール条約湿地に~を開催。
・2017年 勇払原野でオオジシギ個体数調査を実施。2001年と比較し、個体数が約3割減少していた。開発と樹林化が減少要因だった。
・2019年 柳生博と学ぶ勇払原野の魅力~安平川河道内調整地の賢明な利用を考える~を開催。

この他、「安平川下流域の土地利用に関する連絡協議会」(北海道主催。2008年5月設置)委員として、安平川下流域の治水対策としての河道内調整地(遊水地)計画に対し、希少鳥類の生息環境保全の観点から意見を述べています。

以上


【問い合わせ先】

日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ
担当:中村 聡(なかむら さとし)
   瀧本宏昭(たきもと ひろあき)
TEL:0144-58-2505

注)写真の無断転載は固くお断りします。使用については、必ずご相談ください。なお、画像はデジタルデータで提供が可能です。

プレスリリース2018.10.03

(公財)日本野鳥の会は(仮称)五島市沖洋上風力発電事業の環境影響評価の再調査・再評価及び事業の中断を求めます

(公財)日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博 会員・サポーター数5万1千人)は、全国に89の連携団体を擁し野鳥・自然環境の保全活動を進めています。近年は、風力発電や太陽光発電に関わる事案が多く自然保護上の大きな課題となっております。現在、縦覧中の「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業 環境影響評価書」に対して、鳥類への悪影響が予測されることから、環境影響評価の再調査・評価及び事業の中断を求める意見書を環境大臣、経済産業大臣、戸田建設㈱に提出しました。

(1)当事業計画について

長崎県五島市沖に戸田建設㈱は洋上風力発電施設(浮体式 9基設置。2100kW 8基、5200kW 1基)建設予定。現在、「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業 環境影響評価書」が10月4日まで縦覧中である。

(2)提出の理由について

当事業は、アセスメント上の意見書提出期間はすでに終了しているが、地元の鳥類研究者の最近の調査により、カツオドリの集団生息地が計画地に隣接していることが明らかになった。また、計画区域及びその周辺区域には、カンムリウミスズメ(環境省レッドリスト:絶滅危惧Ⅱ類)、オオミズナギドリ、ウミネコなどの海鳥が生息しているが、建設時の攪乱や風発施設の追い出し効果等が懸念される。

当計画区域の上空は、秋に九州から西進してくるハチクマの主要な渡り経路であるが、調査が不十分で、ブレードにハチクマなど希少猛禽類の衝突が懸念される。環境影響調査が不適切・不十分であり再評価、もしくは事業の断念を求めるものである。

<配布先>環境省記者クラブ

【本件に関するお問合せは】

公益財団法人 日本野鳥の会
自然保護室 TEL 03-5436-2633/FAX 03-5436-2635
E-mail:[email protected]
東京都品川区西五反田 3-9-23 丸和ビル
担当:葉山、大畑


日野鳥発第 2018-060 号
平成 30年10月3日

環境大臣
原田義明 様

公益財団法人日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一

「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業 環境影響評価書」に対する意見

この度、戸田建設(株)が作成した「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業 環境影響評価書」について、次のとおり意見を提出します。

現在、縦覧中の「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業 環境影響評価書」について、対象事業実施区域(以下、計画区域)に洋上風力発電施設(浮体式 9 基設置。2100kW 8 基、5200kW1 基)が建設された場合には、ブレードに海鳥やハチクマなど希少猛禽類の衝突が発生することが懸念されます。その事由は以下のとおりです。環境影響調査が不適切・不十分であることから、事業の再評価、もしくは断念を求めます。

経済産業大臣より、評価書の変更を要しない旨の通知(確定通知)が出てはいますが、これは評価書に記載されたものに追加の環境保全措置を講じることを妨げるものではないと考えます。

また、環境省においては、レッドリスト等掲載種ではない場合でも、海鳥の集団渡来地の評価についての見解を示すことが必要と考えます。

1. 海鳥の衝突

1)カツオドリ

計画区域の南西約 4km に位置する立島の岩礁において、通年 100 羽前後のカツオドリが生息していることが福江島在住の研究者により確認されている。その数は最大約 200~300羽(2017 年 11 月 25 日)にもなり、本種が立島を休息地として利用していることは明らかである。

本種は、インド洋、南大西洋、太平洋西部および中東部、カリブ海などに生息・繁殖し、全世界での推定個体数は約 200,000 羽とされている。現時点では環境省レッドリストには入っていないが、国内では小笠原諸島、草垣群島、仲ノ神島、伊豆諸島、硫黄列島、尖閣諸島など主に日本南部に生息し、繁殖地も限られている。周年観察される立島の個体群は、その状況下で貴重な存在と考えられる。また、立島での繁殖の可能性(確認された場合、日本での北限繁殖地)も示唆されており、モニタリングを行うことが必要である。

この立島は、計画区域に約 4km と近い。本種の採餌距離はコロニーから約 70km とされており、仮に繁殖していた場合には計画区域の海域は採餌場として利用されている可能性が高いことから、採餌中に風力発電施設のブレードに衝突することが懸念される。計画区域及びその周辺のカツオドリの利用海域についてより詳しい調査を行うべきである。更に発電施設の漁礁効果があった場合には、その危険性は増大すると考える。

環境影響評価の過程では、カツオドリについて重要種としての判断はくだされていないため、衝突確率や生息地(利用海域)の放棄について評価が行われていないが、国内北限の利用海域としての評価は行われるべきであったと考える。

2)その他の海鳥

計画区域及びその周辺区域には、その他に、カンムリウミスズメ(環境省レッドリスト:絶滅危惧Ⅱ類(VU))、オオミズナギドリ、ウミネコ等が観察されている。これらの種は、カツオドリ同様に、周辺海域を採餌や移動に使っており、建設時の環境攪乱や風発施設の追い出し効果等が懸念される。そのため、これらの種について行動範囲、採食海域、繁殖地の有無などを十分に調べ、モニタリングすることが必要である。

2. 猛禽類の渡りに対する影響

計画区域の上空は、九州本土から秋に西進してくるハチクマの主要な渡り経路となっている。ハチクマの渡り時期の鳥類調査は、9 月下旬に 1~3 日、各日の午前中に数時間しか実施されておらず、調査が不十分であると考えられる。

本種は、通常、海抜数 100mの上空を渡るが、悪天候の場合には飛翔高度を下げて数 10m の高さで飛翔することがあり、海水面からの風車高(2100kW:96m、3200kW:153m)に重なり、衝突が懸念される。そのため、異なる気象条件のもとで、福江島への飛来数や飛翔高度等を調べ、影響の程度を把握することが必要である。ハチクマなどの猛禽類の渡りについては十分な調査を継続的に行い、個体群への影響の有無をモニタリングすることが必要である。

以上

<参考資料>

■カツオドリ

カツオドリは全長約 70cm。翼開長約 145cm になる大型の海鳥である。黒褐色の体に、腹部と翼の下面の一部は白い。オスは目の周りの皮膚が露出した部分が青色、メスは黄白色をしている。メスの方がひとまわり大きい。

インド洋、大西洋、太平洋、カリブ海などの熱帯・亜熱帯の海洋に分布し、国内では、伊豆諸島、小笠原諸島、南西諸島、硫黄列島、草垣諸島、八重山諸島、尖閣諸島、トカラ列島などで繁殖する。

島嶼部の海岸の崖や岩棚に集団で営巣し、枯草や枝などで皿状の巣をつくる。主に小魚やエビ、イカなどを食べ、海上を飛びながら食べものを発見すると急降下して海中に飛び込み、潜水して捕まえる。


撮影:上田浩一
■カンムリウミスズメ

カンムリウミスズメは、体長約 23cm、体重約 160g のウミスズメ科の海鳥。推定個体数は 5 千~1 万羽程度で、IUCN で VU に、環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定され、国の天然記念物にも指定されている。

日本近海と韓国南部、日本海北西部に分布し、本州中部以南および韓国南部の離島や岩礁で繁殖する海鳥で、主要な繁殖地は宮崎県枇榔島、次いで、伊豆諸島である。繁殖期は 2 月~5 月で、離島の岩と岩の隙間、スゲ類の根元などに 1~2 卵を産み、雌雄交代で抱卵する。孵化後、雛は親鳥に誘導されてすぐに海上に出て給餌を受ける。非繁殖期には、太平洋沿岸を北上し、8 月には北海道やサハリン沿岸にも達する。


撮影:(公財)日本野鳥の会
■ハチクマ

ハチクマは、全長約 60cm の中型の猛禽類で日本には夏鳥として渡来し、主に本州中部から北海道にかけて繁殖をしている。環境省レッドリストでは準絶滅危惧種(NT)となっている。

ハチ類を餌にすることに適応しており、ハチ類の他にカエル類や鳥類も餌としているが、雛に約 6 割の割合でハチの幼虫を与えている。本州中部・北部で繁殖した個体は 9 月から渡りを開始し、九州の五島列島などから東シナ海を越え、中国東部を南下し、インドシナ半島、マレーシア半島を経由し、スマトラ等で越冬する。

事業計画のある福江島は、ハチクマの日本最大の集結地であり、9 月から 10月にかけて九州へと移動してきたハチクマは、この福江島から東シナ海を超えて東南アジア方面に渡る(下図参照)。福江島への渡来数は約 10,000~20,000 羽と推定されている。


出典:Higuchi, H. 2012. Journal of Ornithology 153 Supplement:3-14
樋口広芳 2014.日本の鳥の世界.平凡社.

PDF版はこちら/684KB

プレスリリース 2018.09.18

2018年9月18日

世界で初めて、絶滅危惧種の鳥アカコッコの
周年の利用地域を把握しました

 公益財団法人日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博、会員・サポーター:約4万6千人)は、東京都三宅村のご協力のもと、2010年から絶滅の恐れのある鳥アカコッコの保護と生態調査に取り組んでいます。当会は、保護を進めるために必要な生態を明らかにするため、2017年から超小型GPS受信機(PinPointGPS、重さ1.7g)を5個体のアカコッコに装着して調査を実施しており、この度、世界で初めて、1年を通した利用地域の情報を得ることに成功しました。

■アカコッコは一年を通して三宅島に滞在 ~大路池と雄山を行き来~

 これまで、アカコッコの周年の利用地域について詳しい情報は無く、特に非繁殖期は断片的な観察情報があるのみでした。今回の調査の結果から、繁殖期に三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館周辺を利用していた成鳥のオス2個体は、一年を通して三宅島のごく限られた地域を利用していることが分かりました。この2個体は、繁殖期が終わる8月以降、12月までの間に大路池周辺から雄山の中腹に移動し、繁殖期が始まるかなり前の1月にはアカコッコ館の周辺に戻るという、互いに似た移動経路を持っていました。

 アカコッコが雄山のどの程度の標高まで登っていくかは、植生の発達具合に左右される可能性がありますが、今後、現地にてアカコッコの利用地域の環境を調べ、ここを利用する要因を解明する必要があると考えています。また、冬期に三宅島では観察されるアカコッコが減少する、越冬期には伊豆諸島を北上するとも言われていますが、今回の結果からは確認できなかったため、今後、例数を増やすとともに、若齢個体やメスについても調査を進めていく予定です。こうした調査結果を活用し、アカコッコの減少要因を解消し、三宅島を始めとしたアカコッコの生息地での個体数増加に取り組んでいきます。

■今回の調査について

1)使用した機械について
 今回の調査に使用した超小型GPS受信機は、重さ1.7g、アンテナを含む大きさ約5cmのカナダ製のPinpointGPSと呼ばれる機械で、GPS衛星の電波を受信して位置情報を取得、機械内部のメモリにデータを蓄積します。
 非常に小型であるためアカコッコのような体重の軽い種にも装着することができ、GPSを利用しているために位置情報の精度が高いのが利点です。代わりに、内蔵している電池の容量が小さいので取得できる位置情報に制限があり、今回のように一年間の動きを把握するためには10日に1回程度しか受信できません。
 さらに、メモリに蓄積されたデータを得るには、機械を装着したアカコッコを1年後に再度捕獲し、機械ごと回収しなければなりません。今回の調査では2017年7月に装着、2018年7月に回収を行ないました。

2)アカコッコへの装着について
 PinpointGPSのアカコッコへの装着は、テフロン加工されたヒモを使い腰にランドセルを背負うようにして取り付けます。テフロン加工したヒモは滑りが良く、皮膚に擦り傷を作ることが無いとされています。また、長くても3年程度で劣化し、再捕獲できなくても機械が自動的に脱落するため、鳥に不要な負担を強いることが無いよう配慮しています。

PinPointGPSを着けたアカコッコ
図1.PinPointGPSを着けたアカコッコ(左)。矢印は受信機のアンテナ。
PinPointGPS(右)。輪に足を通して固定する。

受信機のアンテナ


3)アカコッコの利用地域について
 2017年に装着したPinPointGPS5個のうち、アカコッコの成鳥オスに装着した2個を回収した。利用地域は図2、3の通り。

個体A(成鳥オス)
図2:個体A(成鳥オス)の2017年7月から2018年6月までの動き

個体B(成鳥オス)
図3:個体B(成鳥オス)の2017年7月から2018年7月までの動き


■アカコッコ保護事業について

 アカコッコは、ヒタキ科ツグミ属の鳥で、伊豆諸島とトカラ列島、屋久島、男女群島といった限られた地域に分布する日本固有種です。体長は約23㎝。三宅島は代表的な生息地となっています。三宅島では1970年代、80年代にネズミ類による農林業被害対策のためニホンイタチを放獣したところ、イタチの増加に対応するようにアカコッコの個体数が大きく減少し、さらに、イタチ放獣前は85%と高かった巣立ち率が、放獣後には7.3%に低下してしまいました。また、2000年におきた山頂噴火の影響で、森林面積の約6割が被害を受け、この大規模な森林面積の減少により、照葉樹林や夏緑樹林を好むアカコッコも数を減らしたと考えられています。その結果、2006年には、環境省により絶滅危惧指定がⅡ類(VU)からⅠB類(EN)へと引き上げられました。2015年に当会と三宅島の島民の皆さんと行った個体数調査の結果、三宅島のアカコッコの個体数は約7,800羽(2015年現在)と推定されています。
 本事業は、アカコッコの生息状況の把握及び生息数増加のために行っています。長期的には、本事業で確立された管理手法が伊豆諸島全域で実施され、レッドリストにおけるアカコッコのランクが下がる(当面の目標としてVU)ことを目標としています。

1)目標
(1)アカコッコの基礎データを積み上げて、生態および現況の生息状況を把握する
・アカコッコの生息状況や生態を把握する(伊豆諸島、トカラ列島)
・アカコッコの利用地域、移動ルートの把握する
・アカコッコの現況の生息数や生息数の変化についてまとめて一般化する
(2)アカコッコの個体数増に向けた森づくりを実施する。その効果を検証しながら、アカコッコを増やすための森づくりモデルを確立し、協力者を増やす
(3)外来の捕食者対策を考案する

2)概要
 2010年に事業を開始、2012年からアカコッコの生態調査や村有林をお借りしてのアカコッコの好適環境の調査などを行い、その結果を基にアカコッコの生息環境を改善するための森づくり活動を展開してきました。
 これらの活動は、主に繁殖期の利用地域において行ってきましたが、アカコッコの保護のためには、移動や周年の生息地域での保護も重要となります。アカコッコの利用地域を明らかにすることで保護の対象地や課題、森づくりの展開の可能性を把握するため、2017年からPinPointGPSを用いた調査を開始しました。2018年7月までにPinPointGPS 2個の回収に成功、データを得ることができ、世界初の記録となりました。

【事業に関するお問合せ先】

公益財団法人日本野鳥の会
保全プロジェクト推進室 TEL 03-5436-2634/FAX 03-5436-2635
東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
担当:手嶋洋子([email protected])、田尻浩伸([email protected])
facebookページ https://www.facebook.com/1628821990765699/

プレスリリース 2018.07.18

2018年7月18日

三宅島のサンゴ、今年も健全な状態を確認
~リーフチェック開始以来、造礁サンゴの割合が最高を記録~

主催:三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館
共催:コーラル・ネットワーク

 2018年7月17日、三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館、コーラル・ネットワークが共同で、世界共通のサンゴ調査である「リーフチェック」を実施した。実施した場所は三宅島の西側に位置する富賀浜のテーブル状サンゴ群集と、伊ヶ谷のカタン崎沖のサンゴ群集である。
 調査を実施した結果、富賀浜では、調査範囲の71%程度がサンゴに覆われ、カタン崎においても、38%程がサンゴに覆われており、ともに健全な状態であった

※リーフチェックとは
 サンゴ礁の健康度を測るために世界同一基準で用いられているモニタリング調査で1997年に始まった。アメリカ・カリフォルニアに本部を置く民間団体が推進している。調査は科学者とボランティアダイバーでチームを編成し、サンゴ、魚類、海底の生物など国際基準の調査項目を潜水して調査し、調査結果をインターネットを通じて本部に送る。各地の結果は毎年本部で取りまとめられ、ホームページなどを通じて公表される。

1.三宅島でのリーフチェックの経緯と調査方法

富賀浜のテーブル状サンゴ群集と調査ライン
写真1. 富賀浜のテーブル状サンゴ群集と
調査ライン

 三宅島では1998年より調査を開始し、2005年の帰島以後は、2007年以外毎年実施し、今回の調査は15回目となる。今回はコーラル・ネットワークのリーフチェックコーディネーター1名、島内のダイビングショップインストラクター2名、ボランティアダイバー2名、日本野鳥の会の職員でアカコッコ館のスタッフ1名で富賀浜と伊ヶ谷のカタン崎を調査した。
 世界共通の調査方法に準じ、サンゴ群集上にメジャーで100mのラインを設置し、ライン直下の構成種を造礁サンゴ、海藻、砂床など10種に分類し記録した。あわせて、ライン周辺の魚やエビ、ウニなど世界共通の対象種および三宅島独自対象種の生き物の数を記録した。

2.調査結果

(1)富賀浜

 テーブル状および被覆状のサンゴを中心に、71%程度が造礁サンゴに覆われていた。この数値は三宅島でのリーフチェック開始以降、最も高い割合であるとともに、このテーブル状サンゴ群集自体は依然として伊豆諸島最大であると思われる。また、元来テーブル状サンゴの大群集域内であった場所に枝状サンゴが目立つようになってきた。さらに昨年同様、調査ライン後半での被覆状のサンゴの成長してきているのに加え、調査ライン中盤の被覆状サンゴの生息域にはテーブル状サンゴが成長していた。オニヒトデやサンゴ食の巻き貝は確認できず、それらによる食痕もみられていない。昨年の台風21号の影響は調査区域では見られなかったが、調査区域外では破損などの影響が見られた。調査ライン周辺での対象の魚類および無脊椎動物はほぼ例年どおり見られ、依然として健全な状態を保っていた。

(2)カタン崎

調査風景(カタン崎)
写真2. 調査風景(カタン崎)

 被覆状および塊状のサンゴを中心に、38%程が造礁サンゴに覆われていた。昨年と比べるとわずかに減ったがライン設置のずれによる影響の範囲内と考えられる。また、数cm程度の海藻が増加していた。オニヒトデおよびサンゴ食の巻き貝は全く見られず、食痕も確認されなかった。また昨年の台風21号の影響も確認されなかった。サンゴ周辺の生き物では、調査対象の魚類は特に目立った変化がなく、無脊椎動物においてシャコガイが初めて確認された。


3.総評(コーラル・ネットワーク リーフチェックコーディネーター 土川 仁氏コメント)

調査参加者
写真3. 調査参加者

 富賀浜の調査範囲の造礁サンゴ群集は、1998年の調査開始以来、最大の割合となった。依然として伊豆諸島最大のテーブル状サンゴ群集であると思われる。
 オニヒトデおよびサンゴ食の巻貝は、どちらの調査範囲内でも認められず、食痕もなかった。両地点ともサンゴの生育環境として健全な状態を保たれていると考えられる。今後の推移を見守っていきたい。

4.参考リンク

「コーラル・ネットワーク」 http://coralnetwork.jp/
「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」 http://www.wbsj.org/sanctuary/miyake/
「三宅島ダイビングサービスディープイン」 http://www.deep-in.info/
「ドルフィンクラブ三宅島」 http://www.dolphin-club-miyakejima.com/

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