(仮称)秋田洋上風力発電事業に係る計画段階環境配慮書を提出しました
「(仮称)秋田洋上風力発電事業に係る計画段階環境配慮書」
ご意見用紙
ご住所 ①秋田県潟上市天王字追分 86-15
②東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
ご氏名①日本野鳥の会秋田県支部
支部長 佐藤 公生
②公益財団法人日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一 (公印省略)
環境の保全の見地からのご意見をお持ちの場合は、ご記入願います。
貴社が計画されている「(仮称)秋田洋上風力発電事業」に係る計画段階環境配慮書」(以下、配慮書)に記載されている事業実施想定区域の位置に関し、以下の通り意見を提出いたします
記
- 事業実施区域が設定されている海域の近辺に男鹿半島や八郎潟干拓地があり、そこに生息する多数の水鳥が採餌、休息の場として当該海域を利用し、さらには狩猟期には鳥類の避難場所となっている海域である。ここでの大規模な洋上風力発電施設の設置は、バードストライクや生息地放棄などを引き起こし、当該地域周辺の鳥類の生息を脅かすものである。
- 海岸域にはミサゴ(準絶滅危惧)が生息し、繁殖期には海上で頻繁に魚類を獲る事から、バードストライク、さらには生息数の減少を引き起こす可能性が高い。
- 男鹿半島は、冬季のアビ類、ウミスズメ(絶滅危惧ⅠA)やハシブトウミガラス、ウトウ等の海鳥が多く渡来し、旧若見地区の海域には秋田県では数少ない貝食性のクロガモが生息する。ここでの事業は、これら海洋性鳥類の生息地を奪うものである。
- 冬はカモメ類が餌を求めて大群で飛来することから、バードストライクの危険性が非常に高い。
- 上記のような事業実施想定区域およびその周辺海域や地域に生息する鳥類の保護を鑑みて、事業実施想定区域の設置位置について全面的に見直す必要がある。
注1:本用紙の情報は、個人情報保護の観点から適切に取扱います。
2:この用紙に書ききれない場合は、裏面又は同じ大きさ(A4サイズ)の用紙をお使い下さい。
(仮称)七ヶ宿長老風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書を提出しました
日 野 鳥 発 第2018-009 号
(仮称)七ヶ宿長老風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書
平成30年 5月11日 提出
| 項目 | 記入欄 |
| 氏名 | ①日本野鳥の会宮城県支部 支部長 竹丸 勝朗 ②公益財団法人日本野鳥の会 理事長 遠藤 孝一 |
| 住所 | ①〒982-0811 宮城県仙台市太白区ひより台20-7 ②〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル |
| 計画段階配慮書についての環境の保全の見地からの意見 |
この度、貴社が作成された(仮称)七ヶ宿長老風力発電事業に係る計画段階環境配慮書について、次のとおり意見を提出します。 現在、貴社が計画段階環境配慮書(以下、配慮書と言う)を縦覧している(仮称)七ヶ宿長老風力発電事業について、事業実施想定区域(以下、計画地と言う)に風力発電施設を建設した場合、環境省レッドリストの絶滅危惧ⅠB類で宮城県の絶滅のおそれのある野生動植物 RED DATA BOOK MIYAGI 2016(以下宮城RDBと言う)にも掲載されているクマタカの生息地と重なることが予想され、衝突死(以下、バードストライクと言う)が発生する危険性が高い。また、サシバやハチクマなど希少猛禽類の渡り経路に対しても障壁影響等が発生することが懸念される。 理由 (1)配慮書によると、クマタカについては、風力発電機の設置エリアに生息環境が存在し、影響を受ける可能性があると予測されている。また、バードストライクの影響も示唆している。 |
(仮称)唐津洋上風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書を提出しました
平成31年 4月12日
再エネ主力発電化推進機構洋上唐津発電合同会社
代表取締役社長
星野 敦 様
日本野鳥の会佐賀県支部
支部長 宮原 明幸
佐賀県佐賀市巨勢町牛島298-18
(公印省略)
公益財団法人 日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
(公印省略)
(仮称)唐津洋上風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書
貴社が計画されている「(仮称)唐津洋上風力発電事業」における計画段階環境配慮書(以下、配慮書)に述べられている事業実施想定区域(以下、想定区域)の位置を全面的に見直すよう、下記の理由から求めます。
記
- 想定区域は海の重要野鳥生息地のうち烏帽子島(JP-M019)として指定されている海域と一部重複している。指定海域には絶滅危惧種Ⅱ類で国指定天然記念物のカンムリウミスズメが生息していることから、洋上風力発電施設の建設によりカンムリウミスズメに対しバードストライクおよび生息地放棄といった影響を及ぼす可能性がある。
- 想定区域には、日本とユーラシア大陸とを結ぶハチクマの重要かつ集中的な渡り経路が存在している。洋上に風力発電施設を建設した場合、ハチクマの様な滑翔性鳥類は風車を避けることが難しく、バードストライクが発生する可能性が高い一方、生息地放棄の一つである障壁影響が生じる可能性も高く、洋上風力発電施設の建設により影響が大きいと想定される。
- 想定区域には、九州と朝鮮半島とを結ぶ絶滅危惧Ⅱ類のナベヅル・マナヅルの重要かつ集中的な渡り経路が存在している。洋上に風力発電施設を建設した場合、ツル類の様な大型鳥類は風車を避けることが難しく、バードストライクが発生する可能性が高い一方、生息地放棄の一つである障壁影響が生じる可能性も高く、洋上風力発電施設の建設により影響が大きいと想定される。
- 想定区域は、越冬および渡っているシロエリオオハムにとって重要な採餌海域となっている。洋上に風力発電施設を建設した場合、シロエリオオハムを含むアビ類は甚大な生息地放棄を起こすことが世界的に確認されていることから、想定区域での洋上風力発電施設の建設はこれらの鳥類に大きな影響を及ぼすと想定される。
- 想定区域に近い烏帽子島では絶滅危惧ⅠB類のヒメウ、また、絶滅危惧Ⅱ類で国内希少種のハヤブサが繁殖しており、想定区域はこれらの採餌場所になっている可能性がある。繁殖期に飛翔高度が30~50mとなるヒメウ、高所から急降下して鳥類を捕食するハヤブサの採餌場所の中でも想定区域のように頻繁に利用する海域に風力発電施設を建設すると、バードストライクが発生する可能性が高く、大きな影響が生じると想定される。
以上
(仮称)パシフィコ・エナジー和歌山西部洋上風力発電事業に係る 計画段階環境配慮書を提出しました
令和元年5月7日
「(仮称)パシフィコ・エナジー和歌山西部洋上風力発電事業に係る
計画段階環境配慮書」
ご意見用紙
ご住所 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
ご氏名 (公財)日本野鳥の会 理事長 遠藤 孝一
環境の保全の見地からのご意見をお持ちの場合は、ご記入願います。
下記の理由により、事業実施想定区域のうち北側半分については洋上風力発電施設の設置をすべきではないことから、事業実施想定区域の位置および面積について大幅な変更を求める。
記
- 多くの猛禽類(サシバ・ハチクマ・ハイタカ・チョウゲンボウ等)及び一般鳥類の渡り経路が存在する。
- 猛禽類の渡りのピーク時は、サシバは50〜100羽/日、ハイタカは30〜50羽/日が確認されている。そのことは、配慮書で取り上げている、環境省が作成した資料には掲載されていないが、タカ渡りネットワークの日の岬のデータに載っているため、継続的に調査している地点のデータから作成された環境省の資料のみで事業実施想定区域を猛禽類等の渡り経路ではないとするのは、誤りである。
- 事業実施想定区域の周辺で猛禽類の渡りを観察する際に、多くの一般鳥類の渡りも観察することから、ここは多くの鳥類にとって重要な渡り経路となっていると考える。
- 御坊市や美浜町付近では、絶滅危惧Ⅱ類のナベヅルが定期的に飛来、長期滞在するが、 滞在中に四国の蒲生田岬との間を何度も往復していることが観察されており、事業実施想定区域の海上は、移動経路となっていると考える。
- 鳥類の渡り経路となっている洋上に風力発電施設を建設した場合、生息地放棄の一つである障壁影響またはバードストライクが生じると考えられる。そのどちらの影響が生じても、渡り鳥の経路選択および生命に対して大きな影響が生じる。
- 事業実施想定区域の周辺には、ウミネコの繁殖コロニーが数か所存在する。カモメ類は普段行動している飛行高度から、洋上風力発電施設に衝突死するバードストライクが多く発生することが世界的に知られている。そのことから、事業実施想定区域に施設を建設すると、これらのコロニーのウミネコの繁殖に影響を与えるものと考える。
以上
北九州響灘洋上ウインドファーム(仮称)に係る環境影響評価方法書に対する意見書を提出しました
「北九州響灘洋上ウインドファーム(仮称)に係わる環境影響評価方法書」に対する意見書
日本野鳥の会北九州支部 支部長代行 前田伸一(公印省略)
(公財)日本野鳥の会 理事長 遠藤孝一(公印省略)
1.第6.2-2表(18)調査、予測及び評価の手法(動物)
「過去に船舶トランセクト調査、定点調査等が実施されており、当該地域の鳥類相は把握できていることから、船舶トランセクト調査、定点調査(陸域からの)は実施しない。」
【意見】
過去の調査データを参考にすることも必要だが、それに全く依存し、事業者自身が最新の状況を調査しないことは、アセス軽視と言わざるを得ない。オオミズナギドリの渡来数に変化があるように、響灘海域の夏鳥・冬鳥、そして留鳥においても、年毎の気象条件の変化、餌生物の増減による個体数変化や飛翔行動の変化が推察できる。配慮書審査会においても、委員から「(これまでの)データを補完しつつ、方法書以降に、年次調査に反映できれば」の意見があるように、トランセクト調査・定点調査を省略してもよいという意味ではないはずである。過去のデータに依存するのではなく、事業者自身がその都度、責任を持てる調査を行うこと。
※参考:近年における玄界灘の海鳥(アビ科)個体数変化について
玄海島、志賀島、相島、奈多漁港、新宮港に囲まれる海域の海鳥観察において、アビ科の個体数変化は以下の通りである。なお、2010年以前には、1592、3692がカウントされたこともある。
| 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
| 観察個体数 | 78 | 407 | 675 | 156 | 738 | 460 |
| 観察地 | 陸上 | 陸上 | 陸上 | 船上・陸上 | 船上・陸上 | 陸上 |
引用:日本野鳥の会福岡支部観察記録(玄界灘海鳥調査報告書、福岡支部報)より
2.第6.2-2表(20)
鳥類調査における船舶定点調査~春・夏・秋・冬の各季3日間程度
【意見】
響灘地区における、これまでのアセス調査において、荒天のため、陸域・海域にかかわらず予定通りの調査を実施することが出来なかった例がある。特に海上における調査は、冬季において厳しいと思われるが、各季3日間の調査予定が1日だけ、もしくは全く実施できなかったときは、どのようにカバーするのか。次の季節にずれ込んだり、短期間にまとめて実施するようなことになると、各季における鳥類調査の正確さを欠くことになる。予定日を多めに設定しておくなどの対策を検討しておくこと。
3.第6.2-2表(24)鳥類調査地点設定根拠(鳥類の渡り時の移動経路調査)
W1.新脇之浦漁港:Bエリアの海域を観察する定点
W2.藍島:Cエリア及びDエリアの海域を観察する定点
W3.高塔山:響灘の東側から北九州市東側一帯を見渡せる定点
W4.風師山:春季と秋季に主にハチクマの渡りを観察できる定点
【意見】
1)藍島からDエリアを観察するよりは、Dエリアの対岸(10基の風車の場所)から観察する方が確実ではないかと考える。
2)Aエリアの海域を観察する定点として、白島を設定すること。
3)近年のハチクマ観察地点として特に適しているのは高塔山であり、春季は5月初旬から下旬の1か月間に響灘沿岸から内陸まで幅広いコースを渡り、渡り時期のピークらしいピークは見られない。秋季の渡りは9月中旬から25日過ぎまでに集中して渡り、気象条件としては、東もしくは南よりの風の場合に高塔山周辺と響灘地区を多数飛翔する(北九州支部の観察記録より)。配慮書への当支部からの意見を参考にしていただきたい。
4)海岸地点での渡り鳥調査においては、海上に飛び出す地点と、着地(上陸)する地点を確認すること。海上の渡りを確認するのは容易でないため、両地点を把握することで海上を渡るコースがおよそ確認できる。
5)渡り鳥は夜間に渡る種が多いことから、夜間のレーダー調査を実施すること。配慮書審査会においても、委員から夜間の調査が要望されており、実証研究のデータに依存することなく、事業者自身がその都度、調査を行うこと。夜間に渡る鳥類を把握することは、鳥類への影響を回避するには欠くことのできない調査である。
【意見】
本事業は響灘における大規模な洋上風力発電計画であるため、鳥類への影響は海域における生態系に影響を及ぼすことが懸念される。さらに「渡り鳥の十字路」と呼ばれる北九州市の生物多様性に汚点を残す結果とならないよう、事業者自身が責任を持って調査を実施し、環境影響評価を行うべきである。大規模な開発事業であればあるほど、他の模範となるべく綿密な調査を実施し、環境影響評価を行ってこそ、「本当に自然にやさしい自然エネルギー」を目指す風力発電事業といえる。
以上の意見が反映された調査を実施するよう望みます。
(仮称)中紀第二ウィンドファーム事業環境影響評価方法書に対する意見書を提出しました
令和元年5月7日
(仮称)中紀第二ウィンドファーム事業環境影響評価方法書に対する意見書
ご氏名 (公財)日本野鳥の会 理事長 遠藤 孝一
ご住所 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル
連絡先 03-5436-2633
ご意見とその理由
下記の理由により、対象事業実施区域の位置の変更および渡り鳥の調査方法の変更を求める。
記
- 対象事業実施区域及びその周辺には複数の国内希少種に指定されているクマタカが繁殖しており、風力発電施設の建設により生息地放棄およびバードストライクによる繁殖放棄を引き起こすものと予測する。クマタカの繁殖に影響がないよう、繁殖地以外の場所に対象事業実施区域を変更すべきである。
- 対象事業実施区域及びその周辺は猛禽類の渡り経路となっており、春季の渡りのピークは3月下旬から4月上旬(主にサシバ)、秋季の渡りのピークは9月下旬から10月上旬(サシバ・ハチクマ)である。貴社が方法書の中で設定している渡り鳥の調査時期はこれらと一致していないので、一致するように変更すべきである。また、1回の調査は少なくとも1週間は連続して実施すべきである。
以上
(仮称)第二中九州大仁田山風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する意見書を提出しました
日 野 鳥 発 第 2018-124号
(仮称)第二中九州大仁田山風力発電事業 環境影響評価準備書に係る意見書
平成30年 3月 30日 提出
| 項目 | 記入欄 |
| 氏名 | ①日本野鳥の会宮崎県支部 支部長 岩切 久 ②公益財団法人日本野鳥の会 理事長 遠藤 孝一 (公印省略) |
| 住所 | ①〒880-0943 宮崎県宮崎市生目台西1-2-6 ②〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル |
| 準備書についての環境の保全の見地からの意見 |
この度、貴社が作成された(仮称)第二中九州大仁田山風力発電事業に係る環境影響評価準備書について、次のとおり意見を提出します。 記 (1)工事期間について 準備書によると、平成27年3月にクマタカの営巣木が確認され、抱卵まで確認されたが、4月にエリアB(小原井)で、5月にエリアA(桑の木谷)でそれぞれ営巣放棄が確認されている。4月から工事が始まれば工事車両が行き来し、重機類が作動し、この年同様の営巣放棄や生息地の放棄(事実上の生息地からの追い出し)といった影響が懸念される。 (2)風力発電機設置予定箇所について 環境省監修の「猛禽類保護の進め方(改訂版)」によれば、クマタカについては「年間を通じて営巣木を中心とした半径1.5kmの範囲を高利用域として扱う」とある。そして、今回の準備書にもこれに抵触しない「稜線からの各ペアの営巣地までは約1.5km以上離れている」と記されている。しかし、小原井ペアについては風力発電機設置予定場所から1.5km以内に有り、しかも現地を調査したところ、この近辺ではこのペアの営巣場所を含む高利用域だけが、つい最近広く伐採されており、営巣木を変えざるを得ない状況になっていた。このペアがなわばりの中で営巣木を探すことになれば、更に風力発電機建設予定地に近くなることが懸念される。再度、小原井ペアの調査を行い、約1.5km以内の建設は計画変更を含めて再検討すべきである。 (3)バードストライクについて 準備書によると、クマタカについては、平成27年1月~11月に327回、平成27年12月~平成28年11月に450回の確認があり、対象事業実施区域内通過回数は75回ある。その内、ブレード回転域内である「対地高度約35m~121m」を飛翔した回数が35回とある。そして、確認された飛翔行動について、平成28年には、成鳥によるディスプレイ飛翔、幼鳥や若鳥の飛翔が確認され、「幼鳥の行動圏も広がりつつあります」とある。 (4)土捨て場について 工事の残土捨て場は、新設の風力発電機の最南端に設置されるようになっており、そこからの水はそのすぐ北側を流れる川に流されるものと思われる。河川が汚濁されればカワガラス、ミソサザイ、キセキレイ、カワネズミ等の野生動物の生息に影響が出ることが懸念される。 貴社においても、風車の建設にあたっては、野鳥の生息状況等を的確に把握し、地域の優れた自然環境と生物多様性が失われないよう適切な対応をとることを強く求める。 以上 |
(仮称)新さらきとまない風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書を提出しました
平成30年2月 20 日
電源開発株式会社 御中
「(仮称)新さらきとまない風力発電事業 計画段階環境配慮書」について以下のとおり意見書を提出いたします。
特定非営利活動法人サロベツ・エコ・ネットワーク
代表理事 吉村 穣滋
(北海道天塩郡豊富町字豊富東2条5丁目)
稚内の風力発電を考える会
代 表 佐々木 邦夫(公印省略)
(稚内市はまなす2丁目7番18号)
道北の自然と再生エネルギーを考える会
代 表 富樫 とも子(公印省略)
(北海道天塩郡幌延町字下沼853番地1)
日本野鳥の会 道北支部
支部長 小杉 和樹 (公印省略)
(北海道利尻郡利尻町沓形字栄浜142 佐藤里恵方)
北海道ラムサールネットワーク
代 表 小西 敢 (公印省略)
(北海道苫小牧市植苗150-3 日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ内)
公益財団法人 日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一 (公印省略)
(東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル)
■基本的な考え方
利尻礼文サロベツ国立公園とその周辺には、国内最大の高層湿原があり、どこまでも何もない平原やそこから眺める雄大な利尻富士の景観を求めて多くの人が訪れる。また鳥類をはじめとした国内を代表する貴重な野生生物の生息地であり、渡り鳥にとっては国内有数かつ国際的にも重要な渡り経路となっている。特に水鳥にとっての国際的に重要な中継地であるラムサール条約湿地や重要野鳥生息地(IBA)がある。
私たちは風力発電施設(以下、風車という)の重要性は理解しているが、他の事業を含めると全体としてサロベツ湿原を取り囲み、そして宗谷地方を覆うような風車建設計画には様々な問題点があると考える。加えて、現状ではこれらの地域において、水鳥をはじめとした渡り鳥の生態について明らかになっていない点が多い。
このような中で、急激な風車建設の集中により、今後永きにわたり利尻礼文サロベツ国立公園とラムサール条約登録湿地や、その周辺の自然環境の観光資源を含めた資質を損なう恐れが大きいと懸念する。
風車建設は、地域の自然環境にとって大きな影響があるため、協議会などの開かれた場で地域の団体と議論を行い、地域住民やサロベツとその周辺の利用者が内容を充分に理解したうえで、時間をかけて建設による影響を検証すべきと考える。
以下、配慮書の個別内容についての意見を述べる。
■縦覧方法
環境影響評価図書の縦覧や住民説明会の開催の周知が不十分であるため、事業に対する理解が不十分である。現状では合意形成につながるとは言い難いため、事業実施後に混乱が起こることが懸念される。
1.周知
環境影響評価図書の縦覧と意見書募集の周知は、こちらで把握する限り、ホームページでの紹介のみだった。電源開発㈱のホームページ内でも縦覧のページは奥深い階層にあり、見つけるのが困難な場所にあった。実際に、周辺自治体の一般住民で、事業や縦覧について把握している人は、当方で把握している限り一人もいなかった。従って、ホームページに限らず、回覧やポスター掲示、チラシ配布、関係機関のHP上掲載などの協力を得ることで、より多くの人に周知するよう努力すべきである。
2.縦覧場所
環境影響評価図書の縦覧場所が土日・祝日夜間に閉鎖されている役場等に限られているため、平日の日中に仕事をしている住民などが閲覧する機会がない。土日・祝日夜間に開館している公共施設を縦覧場所として選択すべきである。
3.オンラインの閲覧方法
縦覧期間のみインターネット上で閲覧可能であるが、ダウンロードや印刷ができない。数百ページもある環境影響評価図書を、PC上のみで閲覧することは現実的な方法と言えない。実際には、事業に特に懸念している人しか閲覧していない状況と考えられる。縦覧期間終了後に、図書の内容が実際と齟齬がないか精査することができないことは、影響を適切に評価するうえで問題である。このため閲覧期間に限らず随時、公共施設やインターネットで閲覧可能にすべきである。
4.説明会
地域住民との合意形成をはかるために、配慮書に関しても方法書や準備書と同様に自主的に説明会を開催すべきである。
■関係者への説明
地域の環境保全団体であるサロベツ・エコ・ネットワーク等に対する事前の説明がないため、行うべきである。
■騒音
事業計画区域より500m~2km以内に民家があるため、風車による低周波騒音による人や家畜への健康被害が懸念される。風車の大型化に伴い、視聴可能な騒音のみでなく、低周波騒音が増加することも懸念される。海外では、これらの被害が認められている事例もある。その影響は人によって個人差があることが知られているため、事業予定地周辺に低周波音を含めた騒音に敏感な人がいないか把握し、現時点で騒音による影響が出ていないか、把握する必要がある。なお、風車の運用開始後に風車による人畜への健康被害が発生した場合、事業者による補償内容について、事前に取り決めておく必要がある。
■風車の影
風車の大型化は風車の影による影響が増大するため、避けるべきである。
■景観
大沼バードハウスとメグマ沼から見る、沼や湿原と利尻富士からなる風景は、稚内市を代表する景観であり、巨大な人工物がない湿原・丘陵そのものが重要である。大沼バードハウスやふれあい公園から見た大沼の周りを囲う丘陵は大沼と一体の景観として見られている。このため、この丘陵のスカイラインから突き出た風車の建設は避けるべきである。また、景観は垂直見込み角のみによって評価されているが、この地方では広々とした風景そのものに価値があるため、圧迫感の有無による評価基準はそぐわない。風車は水平に複数が並んでいると一体のものとして見えるため、1本1本の高さではなく、全体的な水平見込み角によって評価すべきである。水平見込み角によって評価すれば、各眺望点からは風車の存在は広々とした景観に対して重大な影響を及ぼしていることが明らかになるはずである。また、景観自体が重要な場所では影響が想定される範囲として視野角1度の範囲では狭いので、広げるべきである。
サロベツ湿原センターの木道から事業地は視認できない位置にあるが、旧サロベツ原生花園ビジターセンター付近は、木道が撤去された後も、バス停や駐車帯があるため多くの人が道路沿いから高層湿原と巨大人工物がない景観を見物しに訪れる。ここからはサラキトマナイの風車が視認でき、風車が大型化すれば、より大きく見えることが予測される。このなにもない湿原の景観は、サロベツの価値を代表するものである。実際にそれを目的に毎年多くの利用者が訪れ、繰り返し訪れる利用者も多い。この景観にスカイラインから飛び出る形で風車が建設されると、小さくしか見えないとしてもその景観の価値が損なわれ、観光資源としての価値も損なわれることが懸念される。このため、旧サロベツ原生花園から視認できる場所を事業地から除外すべきである。
■鳥類
・オジロワシ・オオワシ
計画地は尾根上にあり、オジロワシやオオワシが移動経路として利用するため、移動経路として頻繁に利用している場所の風車の建設を避けるべきである。
・ガン・ハクチョウ類
既存の風車は環境影響評価の制度が変更される前に実施された事業である。現在では、事業地はガン・ハクチョウ類がロシア・日本間を渡る上での主要なフライウェイに位置することが明らかとなったため、不適切な事業である。実際に、近隣のユーラスエナジー㈱の川西の事業地はその中心に位置することから、環境大臣や経済産業大臣より、多くの風車を取りやめにすべきという意見が出された。本事業の昼間の調査結果では渡り経路が事業地内を避ける結果が出ているが、我々が行った調査や他の事業者が行った調査でも事業地周辺上空のハクチョウ類の通過が多数確認されているため、当地域においても川西と同様の状況であることから、風車の建設を避けるべきである。
(公財)日本野鳥の会によるサラキトマナイを含むガン・ハクチョウ類の調査結果
http://sarobetsu.or.jp/npo/wp-content/uploads/2015/06/1d8f77171e6e83e2d070fa9d2151f5a8.pdf
調査方法についても、ハクチョウ類の調査は渡りを3つの時期に分け、1日ずつしか調査が行われていないが、最も渡りの条件が良い日が調査日として選定されていない。ハクチョウ類は気象条件等によって渡り状況が大きく異なるため、1日の調査ではそれらの変動を十分に考慮できない。さらに、調査に適した10月上旬の代わりに渡りの時期が過ぎた11月に調査が行われているため、調査時期選定として不適切である(ヒアリング結果でも10月が調査適期と記載されている)。加えて、通常10月20日前後に渡りの最盛期が来るが、その時期に調査が行われていない。以上から、調査結果は過小評価または不適切であるため、やり直すべきである。また、同様に渡りを行っているマガン・ヒシクイの調査を追加して行うべきであり、ガン・ハクチョウ類としてひとまとめにして累積的な影響を評価すべきである。空間的な利用頻度を評価するに当たっては、目視による飛翔軌跡の位置特定の不確実性からメッシュの大きさは1kmメッシュなどの大きめのものを選ぶべきである。調査を行うに当たっては、当地域のガン・ハクチョウ類の渡り状況に詳しいサロベツ・エコ・ネットワークの知見も参考にすべきである。
ハクチョウ類の渡り経路は気象条件や年・季節変動が大きく不確実性が高いため、それを考慮するために、安全面をとって少しでも影響があると判断された場所に位置する風車を事業区域から除外すべきである。また、仮に風車を避けたとしても、高頻度に利用される場所では障壁影響が大きくなるため、事業地から除外すべきである。
4.小鳥の渡り
宗谷地方は、日本とロシアとの間を渡るスズメ目を中心とした小鳥類の主要な国際的渡り経路にある。近隣地域の事例を見ると、多くの小鳥が特に秋に海岸沿いを渡っていることが予測される。普通種であっても、個体数が多ければ衝突や移動阻害などの大きな影響が懸念されるため、その影響をレーダー調査等によって評価し、影響が大きい地域は事業地から除外すべきである。
■累積的影響の評価
道北エナジー(勇知と川西)、三浦電機(勇知)、エコパワー(上勇知)による風車建設予定地が近隣にある。事業地は春秋の道北地方の主要渡り経路である大沼とサロベツの間のガン・ハクチョウ類のフライフェイの中心に位置し、そこに風車が建設されることによる移動阻害は大きいと考えられる。他の事業者による多くの風車の建設により、風車を避けた鳥類が移動経路として当事業地域に集中し、影響が増大する恐れがある。従って、累積的影響の評価を、道北7事業などの他事業者の事業や地域の環境保全団体を含めた協議会の場で行うべきである。
景観に対する影響も他の事業の風車が集中することにより累積的影響が増大することが懸念されるため、累積的評価を行うべきである。
■協議会の設置
これまで、本事業では地元の環境保全団体などと十分な協議が行われてこなかったため、合意形成が不十分であり、今後大きな問題が起こることが懸念される。今後の調査や影響の評価と環境保全措置などの検討は、各専門の有識者や地元の環境保全団体・観光関係者などが参加する公開された協議会を設置し、十分に話し合った上で行うべきである。
(仮称)米原風力発電事業の取り止めの勧告を求める要望書を提出しました
2018年2月2日
環境大臣 中川 雅治 殿
経済産業大臣 世耕 弘成 殿
公益財団法人 日本自然保護協会
理事長 亀山 章
公益財団法人 日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一
(仮称)米原風力発電事業の取り止めの勧告を求める要望書
(公財)日本自然保護協会と(公財)日本野鳥の会は、これまで風力発電事業の立地による自然生態系の破壊や絶滅危惧種の鳥類の衝突事故などの環境影響を未然に回避し、生物多様性の保全と調和のとれた風力発電施設の導入が図られるよう、立地選定のあり方や環境影響評価の手続きについて政策提言を行ってきた。
現在、滋賀県米原市および岐阜県不破郡関ヶ原町でジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社により「(仮称)米原風力発電事業」が計画され、環境影響評価法にもとづく手続きがすすめられている。日本自然保護協会では、事業実施想定区域の周辺にイヌワシ・クマタカの生息および繁殖が確認されていることや、サシバやハチクマ等の渡り性の猛禽類が多数通過する主要な渡り経路があることなどから、2017年12月15日に「事業の立地選定から検討し直すべきである」旨の配慮書に対する意見書(添付1)を事業者へ提出している。また、日本野鳥の会でも配慮書段階でイヌワシの生息への影響の回避をもとめる同様の意見を提出している(添付2)。
2018年1月30日には滋賀県知事から「重大な影響を回避または十分に低減できない場合には本事業の取り止めも含めた事業計画の抜本的な見直しを行うこと」と、環境大臣意見(2017年12月25日)よりも厳しい内容の意見が発表されている。
以上のことから、環境大臣と経済産業大臣に以下のことを要望する。
当該事業は、鈴鹿山脈におけるイヌワシ・クマタカの生息そのものに影響を及ぼし、地域絶滅のリスクを高めるため、事業者に対して、事業の取り止めを行うよう勧告すること。
以上
添付1:「(仮称)米原風力発電事業 計画段階環境配慮書」意見(日本自然保護協会)
添付2:「(仮称)米原風力発電事業 計画段階環境配慮書」意見(日本野鳥の会)
(仮称)紫波・花巻風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する配慮書を提出しました
平成30年1月 22 日
電源開発株式会社 御中
「(仮称)紫波・花巻風力発電事業 計画段階環境配慮書」について以下のとおり意見書を提出いたします。
日本野鳥の会もりおか
事務局 柴田俊夫
(〒020 – 01115岩手県盛岡市館向町10-3)
(公財)日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一
(〒141 -0031東京都品川区五反田三丁目9番23号丸和ビル)
岩手県内陸部の奥羽山脈沿いの地域には山林・牧野・農耕地・河川・湖水等が混在した多様で豊かな自然環境が存在し、一年を通して多種多様な野鳥や野生動物が生息しております。実際に貴社の配慮書にも示されているように、本事業の事業実施想定区域の周辺ではイヌワシ・クマタカ等をはじめとする様々な猛禽類等が多数生息していることが確認されており、事業実施想定区域に接する山王海ダム、葛丸ダム、およびその水系は多数の野鳥の貴重な生息地、繁殖地、あるいは越冬地となっているために、岩手県の鳥獣保護区に指定されております。さらに事業実施想定区域に近接する北上川流域はガン・カモ・ハクチョウなどの渡り鳥の大規模で定期的な渡り経路があり、また、天然記念物オジロワシの越冬地も存在します。従ってこのような地域に大型の風力発電施設の建設を行うことは、事業実施想定区域を含む周辺地域に生息する多数の動植物、特に野鳥の生息に重大な影響を与えるのではないかと私ども日本野鳥の会もりおかは強く危惧しております。この点を踏まえ、今回、私どもは貴社より提出された配慮書で示されている事業実施想定区域内における風力発電施設の建設に対して、当初案の見直しを含む計画の大幅縮小・変更を強く求める意見を下記のように求める次第です。
記
(1)この地域には、岩手県レッドデータブックに掲載されている希少猛禽類や渡り鳥を含む数多くの鳥類が生息しています。従って、まずは対象事業実施区域及び周辺地域で長期的かつ丁寧な環境調査を実施し、この地域の貴重な自然環境を正しく把握してください。さらに環境調査および影響評価の結果を公表したうえで、その結果を貴社の風力発電事業の計画にきちんと反映することを強く求めます。
(2)今回、貴社は配慮書に「ゼロオプションはない」と記載しています。しかし、この地域の自然環境を保全することは、野鳥の保護上において不可欠なものです。私ども日本野鳥の会もりおかはこの点を十分に考慮したうえで、貴社の本風力発電事業の計画中止または大幅縮小、及び下記の点に特に配慮した代替案を検討することを強く求めます。
・現在の対象事業実施区域は山王海ダム、葛丸ダム、北上川等に接しており、水系に関わる自然環境に影響を及ぼす可能性が大きいため、水系への影響が軽微となる他の地域を対象事業実施区域とすべきです。
・多数の風車を限られた地域に列状に配置すると野鳥の生息可能範囲を狭めることとなり、結果的に山の稜線を猛禽類や大型鳥類が飛翔する際にバードストライクが発生する可能性を高めます。その点で今回の事業計画に示されている14基という風車の数は、当該地域での受入可能容量を大幅に上回っていると考えられるため、計画する事業規模を大幅に縮小することをご検討願います。
・前述のように、既存の3枚羽型の風車はバードストライクを起こす可能性が高く、実際に平成18年には岩手県内の他の地域の風力発電施設でイヌワシのバードストライクが確認されています。従って、このような過去の事例を教訓とすべきであり、垂直軸型風車などバードストライク・バットストライク等の防止を充分に考慮し得る新たな形状の風車の設置に向けて、事業計画を大幅変更するよう強く求めます。







