JP003 サロベツ原野(さろべつげんや)

北海道:稚内市、豊富町、幌延町、天塩町

北海道:稚内市、豊富町、幌延町、天塩町

位置 N 45°06′ E 141°41′
面積 15,000ha

環境構成【湿地、湖沼、砂丘林、湿原(低層・中間層・高層)】

水上勝夫
写真:水上勝夫

サロベツ原野は、サロベツ川の流域にあり、開拓初期の湿原は東西5~8km,南北27kmにわたって広がり、面積はおよそ20,000haあり、その70%の14,600haが泥炭地となっている。ペンケ沼、パンケ沼、兜沼をはじめ、いくつもの湖沼が点在しておりこれらの湖沼では水鳥たちの渡りの中継地となっている。
サロベツにおいて湿原は、低層湿原~中間湿原~高層湿原と分布しており湿原の成り立ちが自然観察遊歩道を歩くだけで体感できる。また、低地において高層湿原の植物等を観察できるのもサロベツの特徴であり、現在においても自然景観を維持している。
近年、地下水位の低下により湿原の乾燥化が懸念され、秋にはササ刈りを実施している。

選定理由

A4i ヒシクイ

保護指定

サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(サロベツ)、国立公園(利尻礼文サロベツ)、自然環境保全地域、保護林
<その他>
ラムサール条約登録湿地

保全への脅威

  • 湿原の乾燥化による湿原性植物の植生変化と鳥類への影響
  • 風力発電施設建設による渡りの時期のワシ類の激突死等の鳥類への影響
  • パンケ沼及びペンケ沼等湖沼の水質低下と自然環境の変化

保全活動

  • 利尻礼文サロベツパークボランティア幌延部会:自然観察会
  • NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク:自然観察会、砂丘林再生
  • 日本野鳥の会道北:ヒシクイ探鳥会

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 535KB)

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