JP032 弁天島(べんてんじま)
青森県:大間町
| 位置 | N 41°33′ E 140°55′ |
| 面積 | 9ha |
環境構成【島嶼/草地】
本州最北端大間崎の北方800mに位置し、周囲2.7km、東西径約400m、南北径約450m、面積約9ha、最高標高11mの岩石海岸性の無人島である。島の中央部は直径10~12mの小平坦面で、その周囲に標高5~6mの平坦面が広がり、ヨモギやハマニンニクの草本群落となっている。そして、3~4mの小崖を経て磯浜となっている。
選定理由
| A4i | ウミネコ |
| A4iii | ウミネコ |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国定公園(下北半島国定公園)、自然環境保全地域
保全への脅威
- ドブネズミによるウミネコ・オオセグロカモメの卵や雛の捕食。
(繁殖個体群全体に占める被害の割合は10%未満であると推定される) - 釣り人によるゴミ廃棄(釣り針、テグスによる鳥類への傷害を含む)
保全活動
- 環境管理:実施者(大間町)
内容:神事の際などに草刈りを実施(かつては非繁殖期に野焼きを行っていたが、最近数年は行われていない) - 環境教育活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会・大間海鳥研究室)
内容:島に上陸しての環境教育活動は行われていないが、島の成り立ちや生態系に関する普及教育活動(対岸の大間崎からの観察・室内での講演会など)が実施されている - 保全のための人材育成活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:地元住民の中からジオガイドを養成すべく普及教育活動を実施している - 法律制定、政策、規制:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:下北管内5市町村で連携してジオパーク構想を推進している中、芦崎は主要なジオサイトの一つに位置づけられている - モニタリング調査:実施者(下北野鳥の会・大間海鳥研究室)
内容:下北野鳥の会のメンバーが20年以上にわたり巣立ち雛に対する標識調査を現在も継続しているほか、大間海鳥研究室が繁殖成績のモニタリングを行っていた(2012-2014年度・現在は休止中)。
調査活動(下北野鳥の会・日本野鳥の会青森県支部)、ウミネコ、オオセグロカモメ標識調査(環境省委託調査員)、弁天島の生物多様性調査と伝統的持続可能な自然管理システムの復元保存事業(1996.北通の生物多様性を守る会、公益信託タカラ・ハーモニストファンド平成8年活動研究報告)(北通の生物多様性を守る会) - 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:前述のジオガイド育成の先に保全の意識啓発を含むツーリズムの確立を目指している
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 434KB)
※弁天島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら
リンク
参考文献一覧、協力団体及び協力者
| 企画制作: | 公益財団法人 日本野鳥の会、野鳥による生物多様性に富んだ森づくり検討委員会 |
| ※検討委員会 メンバー: |
上田 惠介(立教大学名誉教授・公益財団法人日本野鳥の会副会長)、梶谷 辰哉(公益財団法人国土緑化推進機構専務理事)、津村 義彦(筑波大学 生命環境系 教授)、佐藤 重穂(国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 四国支所 チーム長)、松田 道生( フリーランス*野鳥研究、執筆業等)、中村 徹(筑波大学 名誉教授 農学博士)、佐藤 仁志(技術士(環境部門)、公益財団法人日本野鳥の会 副会長)、遠藤 孝一(公益財団法人日本野鳥の会 理事長) |
| 協力団体 ・個人: |
公益財団法人国土緑化推進機構、日本野鳥の会神奈川支部、日本野鳥の会奈良支部、日本野鳥の会白河、WING 自然環境調査・育成プロジェクトチーム 鳥類調査チーム、三菱製紙株式会社、公益財団法人ホシザキグリーン財団、中村 徹(筑波大学名誉教授)、平 軍司(日本野鳥の会大阪支部)上山 義之(日本野鳥の会奈良支部)、森 茂晃(日本野鳥の会島根県支部)、野津 登美子(日本野鳥の会島根県支部)、田邊 美根子(日本野鳥の会白河)、小野 仁(日本野鳥の会福岡)、高野 茂樹(日本野鳥の会熊本県支部)、前田 幹雄(日本野鳥の会宮崎県支部)、佐久間 仁(日本野鳥の会佐賀県支部)、川崎 里美(日本野鳥の会オホーツク支部)、花田行博(日本野鳥の会オホーツク支部)、嶋崎 太郎(日本野鳥の会オホーツク支部)、鈴木孝義(日本野鳥の会オホーツク支部)、安西 英明(公益財団法人日本野鳥の会) *上記の他、多くの日本野鳥の会会員、支部等の連携団体のみなさまにご協力いただきました。 |
| 写真提供: | 日本野鳥の会栃木県支部、上原 健、斉藤 充、佐藤 仁志、萩原 洋平 |
| イラスト: | 川田 裕美 |
参考文献一覧、協力団体及び協力者(PDF 376KB)
野鳥による森づくり資料
ここまでご紹介した野鳥を生かした森づくり、その詳細なデータをご覧になりたい方は、是非、こちらをダウンロードしてご活用ください。
<野鳥採食植物相関表>
<フィールド事例>
- 東京都日野市及び福島県白河郡における事例(PDF 2.52MB)
また、このホームページで紹介した概要をパンフレットにまとめました。そのデータ版は、以下からダウンロードできますので是非、野鳥を生かした森づくりに取り組んでみてください。
パンフレット(PDF 21.7MB)

制作および協力などのクレジットなど
【制作】
企画制作:公益財団法人日本野鳥の会、野鳥による生物多様性に富んだ森づくり検討委員会
写真提供:日本野鳥の会栃木県支部、上原健、斉藤充、佐藤仁志、萩原洋平
イラスト:川田裕美
*本事業は公益財団法人国土緑化推進機構「緑と水の森林ファンド」助成金により公益財団法人日本野鳥の会がおこなったものです。
【リンク】
公益財団法人 国土緑化推進機構
http://www.green.or.jp/
野鳥による森づくりを進めよう!
野鳥たちは、タネの散布を通じて森づくりに貢献しています。野鳥と植物との自然な関係を利用すれば、生物多様性に富んだ魅力的な森をつくることができます。しかし、野鳥によるもりづくりの手法は、まだ十分に確立されていません。
そこで、日本野鳥の会では専門家による検討委員会を設置し、有効な手法の検討を重ねてきました。
その結果をふまえ、野鳥による生物多様性に富んだ森づくりを進める上での留意点をまとめましたので、これらを参考にしながら、野鳥による森づくりにチャレンジしてみてください。
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豊かな森を地域に残して育もう
地域ごとに広葉樹を中心とした豊かな森林環境があれば、そこが種子の散布源となり、野鳥たちが周辺に多様性に富んだ森づくりをしてくれます。そのためにも、できるだけ多くの豊かな森を残し、適正に管理し維持していくことが大切です。
しかし、そのような森が少なくなっているのが現状です。その場合、野鳥たちが運んできた多様な樹種を残し育んだり、その地域や土地に合った樹種の植栽をおこない、散布源となる森を残していきましょう。 -
実のなる多様な樹種を植えよう
野鳥たちが実を好んで食べるのは、主に秋から冬にかけてです。木は種類によって熟す時期や期間が異なるので、植える樹種を選ぶ場合には、実の熟す時期や期間を考慮し、できるだけ長い期間野鳥たちが訪れるようにデザインするとよいでしょう。長い期間訪れるということは、それだけ多くのタネを運んでくれることにつながるからです。
また、果実の色や大きさも考慮することが大切です。一般に赤い実は野鳥に発見されやすい傾向にあります。一方で、黒い実は一見目立ちませんが、果実を好むヒヨドリなどは、しっかりと見つけて採食します。
野鳥による種子散布を期待するには、野鳥が丸呑みできる実の大きさが重要です。野鳥が口を広げた大きさは、だいたい8~13㎜ですので、このサイズの実がなる樹種を選択するとよいでしょう。★木の実と野鳥の密接な関係★
小さく、熟すと赤など鮮やかな色になる木の実は、少なくありません。じつは、その理由も鳥と密接な関係があるようです。植物は、自らの意志で移動することができません。しかし、種の繁栄を考えるとなるべく遠くにタネを届けたいところです。そこで、一部の植物は戦略として、鳥に目立つように進化し、野鳥が丸呑みできる大きさに進化したと考えられています。
木の実は、タネが成熟すると野鳥に食べてもらうために色を変えます。そして、熟した実を一部の野鳥は丸呑みにし、果肉部分を消化し栄養として取り込み、消化できないタネを少し離れた場所で排泄します。排泄されたタネはその地で芽を出し、生長していくという関係ができています。植物の中には、鳥の消化器官を通ることで発芽率が上がる種類があることも分かっています。 -
遺伝子に配慮した植林をしよう
植林する際には、同じ樹種であっても産地に気を配ることが重要です。例えば「ブナ」は、多雪地帯である日本海側や雪の少ない太平洋側にも広く分布しています。日本海側の「ブナ」と太平洋側の「ブナ」では、持っている遺伝子の型がある程度異なっています。それは、それぞれの地域の気候などの環境条件によって淘汰を受けた結果、その地域に適応した遺伝子の型になったためです。そのため太平洋側の「ブナ」を日本海側に植林すると健全には育ちません。しかし、一部の個体は不健全ながらも生存し、やがて花を着けるようになります。そして日本海側の「ブナ」と交雑をおこない、その地域にない遺伝子をもつ種子が作られてしまいます。これを「遺伝的攪乱(かくらん)」と呼びます。この交雑した種の中には、不健全ながらも生き残る個体が現れて、もともと適応している森林の「遺伝子攪乱」が長い間続くことになります。そうなると森林が衰退していく可能性も否定できません。そのため苗木を導入する際は、産地や元となる木(母樹)の産地を調べ、どの程度遺伝的差異があるかを確認し地域的に近い木を植えることが大切です。★種子採取のための母樹林★
森林の遺伝的な攪乱を防ぐためには、それぞれの地域で植林のための種子採取母樹林を指定することが重要です。この母樹林はもちろん天然性であるか、同じ地域の苗木で作られた森林であれば遺伝的攪乱を防ぐことができます。スギやヒノキなどの重要な林業樹種では林業種苗法によって種苗の移動範囲が決められています。しかし、広葉樹にはこのような規制はないため、都道府県レベルでの種子採取の母樹林の指定が重要となります。神奈川県では平成20年度までに緑化用の広葉樹母樹が16科35種185個体について指定がされています(http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/576334.pdf)。
津村 義彦(筑波大学 生命環境系 教授) -
止まり木効果を活用しよう
木の実のタネを運ぶ野鳥たちは、木の枝によく止まります。止まり木となる枯れ木を残したり、棒を立てたりすると、そこに止まった野鳥がフンを落とし、そこから木々が芽を出します。公園などでも野鳥がよくとまる柵などの下から、周辺にはない樹種が育っているのを目にすることがありますが、植林地においてもこの「止まり木効果」を活用するうとよいでしょう。 -
下刈りに注意しよう
下草を刈る際に、野鳥などによって運ばれ芽を出した若木を、誤って刈り取らないよう注意しましょう。ただし、要注意外来生物に指定されているトウネズミモチなどの望ましくない樹種を見つけた場合には、この段階で除去するのがよいでしょう。 -
森林のギャップを有効に利用しよう
多様な環境を構成する要素として、森の中で倒木などによって生じる、ぽっかりと開けた空間(林冠ギャップ)も重要です。日当たりのよくなったこのような空間では、野鳥たちが運んできた種子が生育する可能性が高くなります。なお、人為的にこのようなギャップを作ってやることも、良好で多様な森林環境を管理する手法のひとつです。 -
鳥類相にも注目しよう
野鳥による森づくりを期待する場合には、可能な限り現地周辺の鳥類相を把握しておきましょう。当ホームページの【種子散布者として期待できる野鳥20種】、【野鳥により種子散布される樹25種】、【野鳥による森づくり資料】などを参考に、どのような野鳥がどのような植物を運んでくれる可能性があるかなどを検討していけば、魅力的な森づくりができるでしょう。
なお、多様な鳥類相は、多様な環境を持った森に育まれることを忘れてはなりません。ササ類などの薮にもウグイスなどが好んで生息するなど、森の環境が多様であればあるほど多様な鳥類相がみられ、よりさまざまな樹種の種子散布が期待できるからです。
野鳥が運んだ植物のタネ ~本当に育つの?~
多くの野鳥は、植物の実を食べています。皆さんも、木の実をついばむヒヨドリやメジロ、ムクドリなどに出会ったことがあるのではないでしょうか。しかし本当に野鳥がタネを運び植物が育っているのでしょうか?
都内郊外に所在する日本野鳥の会関連施設でおこなった調査では、確認された植物267種のうち人為的に植えたもの、またはその可能性が高いものが39種あり、残りの228種が自然進入してきた可能性が高い種でした。次に調査地周辺の鳥類ですが、62種(うち外来種3種)が確認されました。
確認された鳥類のうち、40種が木の実を食べる鳥類であり、自然進入の可能性が高い植物228種のうち140種がこれらの鳥類によって種子散布された可能性があることが分かりました。
このように調査では、当初の39種の植栽から18年後には実に228種もの植物が新たに成育しており、その半分以上が鳥類によってこの地にもたらされた可能性が高いことがわかりました。

野鳥により種子散布される樹25種
ここでは、野鳥によって種子散布される可能性が高いと思われる木の実の一部を紹介します。

■イチイ(イチイ科)
分布:北海道から九州に分布(四国・九州では山岳地帯に分布)しているほか、庭木としてもよく用いられます。
特徴:常緑針葉樹で、高さは20m前後。春に花をつけ、初秋に赤い実をつけます。
種子散布の対象となる主な樹種:
アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■ヤマモモ(ヤマモモ科)
分布:関東以南に自然分布しているほか、街路樹などとしてもよく目にします。
特徴:常緑広葉樹で、高さは20m前後。春に花をつけ、初夏に実を赤い実をつけます。
実は、人も食べることができ、ジャムや果実酒に利用されます。
種子散布の対象となる主な樹種:
ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■ムクノキ(ニレ科)
分布:関東以西に自然分布しているほか、神社などで大木を目にすることがあります。
特徴:落葉広葉樹で、高さは20mを越え、幹も太く生長します。春に花をつけ、緑色の実は秋に熟すと黒っぽくなります。
種子散布の対象となる主な樹種:
モズ(モズ科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ツバキ科)

■エノキ(ニレ科)
分布:北海道、沖縄を除く全国に普通に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは20mを越え、幹も太く生長します。春に小さな花をつけ、実は秋に熟し、くすんだ橙色や茶色っぽい色になります。
種子散布の対象となる主な樹種:
アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、カケス(カラス科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■クスノキ(クスノキ科)
分布:本州中南部、四国、九州に広く分布しています。また、神社に植えられているほか街路樹としも多く利用されています。
特徴:常緑広葉樹で、高さは20mを越え、幹も太く生長し、中には、20mを越えるものもあります。古くから樟脳(しょうのう)として防虫剤や防腐剤に利用されてきました。初夏に小さな花をつけ、秋に熟した実は黒くなります。
種子散布の対象となる主な樹種:
カケス(カラス科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■アケビ(アケビ科)
分布:本州・中国・九州に分布しているほか、庭木としても利用されています。
特徴:蔓(つる)性の落葉広葉樹で、他の木に巻きつきながら生長します。また自立し低木として生長しているものもみられます。春に花をつけ、秋に紫色の実をつけます。熟すと紫色の皮(果皮)が割け中の果肉が露出します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■ヒサカキ(ツバキ科)
分布:本州・四国・九州・沖縄に分布し、照葉樹林で特によくみられるほか、植込みなどにもよく利用されています。
特徴:常緑広葉樹で、高さは6m前後になります。春に小さな花をつけ、特徴的な香り(人により臭いと感じる)がし、秋から晩秋に黒い実をつけます。
種子散布の対象となる主な樹種:
アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ヤマザクラ(バラ科)
分布:本州・四国・九州に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは20m前後になります。春に花をつけ、初夏に黒く実が熟します。
種子散布の対象となる主な樹種:
アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■ノイバラ(バラ科)
分布:北海道、本州、四国、九州に分布している。
特徴:蔓(つる)性の落葉広葉樹で、高さは2m前後になります。初夏に花をつけ、秋に赤い実をつけます。
種子散布の対象となる主な樹種:
アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ナナカマド類 (バラ科)
分布:北海道から九州の山地を中心に分布しているほか、北海道や東北地方を中心に街路樹としても利用されています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは6~10mに生長します。初夏に白い花が咲き、秋に真っ赤な実をつけます。また、紅葉が美しい木としても知られています。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)
※ナナカマドは、近縁種との判別が難しいため、ナナカマド類として掲載しました。

■カラスザンショウ (ミカン科)
分布:北海道を除く、ほぼ全国に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは10m前後になります。森林の倒木や山火事、伐採などにより
できた裸地環境に先駆的に生える種です。夏に花をつけ、赤っぽい実は、秋に熟すと黒い種子が露出します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■サンショウ (ミカン科)
分布:沖縄を除く、ほぼ全国に分布するほか、庭木としてもよく利用されています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは3mほどに生長します。春に花をつけ、秋に赤い実(雌株のみ)をつけます。若い芽は「木の芽」として、雄花は「花山椒」として、すり潰した実は香辛料として利用されています。
種子散布の対象となる主な樹種:
シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ヌルデ (ウルシ科)
分布:ほぼ全国に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは5mほどに生長します。森林の倒木や山火事、伐採などによりできた裸地環境等に先駆的に生える種です。夏に小さな花をつけ、秋に茶褐色の実をつけます。熟した実は、白い粉状の物に覆われます。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ハゼノキ (ウルシ科)
分布:西日本を中心に関東以西に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは10mほどに生長します。初夏に小さな花をつけ、秋に実をつけます。熟した実は、茶褐色となります。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アカゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■クロガネモチ (モチノキ科)
分布:西日本を中心に関東以西に分布しているほか、街路樹や庭木としても利用されています。
特徴:常緑広葉樹で、高さは10mほどになります。初夏に花をつけ、秋に真っ赤な実をつけます。
種子散布の対象となる主な樹種:
モズ(モズ科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ツルウメモドキ (ニシキギ科)
分布:全国に分布しているほか、庭木としても利用されています。
特徴:蔓(つる)性の落葉広葉樹で、他の木に巻きつきながら生長します。初夏に花をつけ、秋に実をつけます。実は熟すと赤い果実が露出します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■コマユミ (ニシキギ科)
分布:北海道から九州まで分布しているほか、庭木としても利用されています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは2mほどになります。初夏に小さな花をつけ、秋に実をつけます。実は熟すと朱色の果実が露出します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ミズキ (ミズキ科)
分布:北海道から九州まで分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは15mほどになります。初夏に花をつけ、晩夏から秋に黒く実が熟します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、カケス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■キヅタ (ウコギ科)
分布:ほぼ全国に分布しています。
特徴:蔓(つる)性の常緑樹で、冬でも葉があるので「フユヅタ」の別名もあります。晩秋から初冬にかけて花をつけ、初春頃に黒っぽく実が熟します。
種子散布の対象となる主な樹種:
カケス(カラス科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ヤマグワ (クワ科)
分布:北海道から九州に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは10mほどになります。春に花をつけ、梅雨頃、赤い実が目立ちます。実は熟すと黒っぽい色になります。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アカゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■エゴノキ (エゴノキ科)
分布:全国に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは10mほどになります。初夏に花をつけ、夏ごろから黄緑色の実が目立ち始め、晩秋に実が熟すと皮が割け、茶褐色の種子が露出します。
種子散布の対象となる主な樹種:
カケス(カラス科)、ハシボソガラス(カラス科)、ハシブトガラス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ツグミ(ヒタキ科)

■ネズミモチ (モクセイ科)
分布:関東以西に分布しています。
特徴:常緑広葉樹で、高さは7mほどになります。初夏に花をつけ、晩秋に黒っぽい紫に実が熟します。よく似た「トウネズミモチ」は、外来生物法で要注意外来生物に指定されているので混同しないように注意が必要です。
種子散布の対象となる主な樹種:
ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ムラサキシキブ (シソ科)
分布:全国に分布しているほか、庭木としてもよく利用されています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは3mほどになります。初夏に花をつけ、秋に紫色に実が熟します。
種子散布の対象となる主な樹種:
コゲラ(キツツキ科)、アオゲラ(キツツキ科)、モズ(モズ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、シロハラ(ヒタキ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■クサギ (シソ科)
分布:全国に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは4mほどになります。夏に花を咲かせ、秋に青紫色に実が熟します。また、森林の倒木や山火事、伐採などによりできた裸地環境に先駆的に生える種です。名の由来は、葉に独特の匂いがあるからと言われています。
種子散布の対象となる主な樹種:
ヤマガラ(シジュウカラ科)、シジュウカラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ムクドリ(ムクドリ科)、コムクドリ(ムクドリ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)

■ガマズミ (スイカズラ科)
分布:北海道、本州、四国、九州に分布しています。
特徴:落葉広葉樹で、高さは3mほどなります。初夏に花をつけ、秋に赤く実が熟します。
種子散布の対象となる主な樹種:
アオゲラ(キツツキ科)、カケス(カラス科)、ヤマガラ(シジュウカラ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、メジロ(メジロ科)、ヒレンジャク(レンジャク科)、ムクドリ(ムクドリ科)、アカハラ(ヒタキ科)、ツグミ(ヒタキ科)、ジョウビタキ(ヒタキ科)
種子散布者として期待できる野鳥20種
ここでは、種子散布への貢献度が高いと思われる野鳥の一部を紹介します。また、各種の説明の後にあるURLをクリックすると(公財)日本野鳥の会が運営する「野鳥を楽しむポータルサイト「BIRD FAN」のページへ移動します。こちらでは、対象種の鳴き声なども確認できます。

■コゲラ(キツツキ科)
ほぼ全国で見られるもっとも身近な、スズメほどの大きさのキツツキ。都市部の公園の林や街路樹などでも目にすることが増えてきました。キツツキというと木を叩き中にいる虫を食べているイメージが強いですが、木の実を食べることもあり、種子散布へ貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
アケビ(アケビ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、ヤマグワ(クワ科)、ムラサキシキブ(シソ科)

■アカゲラ(キツツキ科)
主に北海道から本州の林に生息している、ムクドリほどの大きさのキツツキ。木の中の虫を中心に食べていますが、木の実も食べており、種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、ヤマグワ(クワ科)

■アオゲラ(キツツキ科)
本州から屋久島の林に生息する、ハトより少し小さいキツツキ。木の中の虫のほか、地面で虫を食べる種で、木の実なども食べたりすることが知られています。キツツキの中では多様な木の実を食べ、種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、エノキ(ニレ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、ミズキ(ミズキ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■モズ(モズ科)
ヒヨドリより少し大きいモズは、ほぼ全国で見られます。小さなハンターですが、昆虫やトカゲから時には小鳥なども捕らえます。しかし木の実も食べ、種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ミズキ(ミズキ科)、ヤマグワ(クワ科)、ムラサキシキブ(シソ科)

■カケス (カラス科)
屋久島よりも北に生息する、ハトほどの大きさの鳥。木の実をよく食べ、フンで種子散布に貢献しています。また、食べ物を地面などに隠す習性があり、食べ残したり、隠した場所を忘れたりすることでも種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ナナカマド類(バラ科)、ヌルデ(ウルシ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■ハシボソガラス(カラス科)
身近なカラス2種のうちの1種。九州以北に分布し、農耕地や河川敷、海岸など開けた環境を好みます。カラスというとゴミをあさるイメージをもっている方も多いですが、木の実もよく食べ、カケス同様に食べ物を地面に隠すことなどで種子散布へ貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、エゴノキ(エゴノキ科)

■ハシブトガラス(カラス科)
身近なカラス2種のうちの1種。ほぼ全国に分布し、高い山から都会のビル群などへも適応して生息しています。カラスというとゴミをあさるイメージをもっている方も多いですが、木の実もよく食べ、こちらもカケス同様に食べ物を地面に隠すことなどで種子散布へ貢献しています。
ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ミズキ(ミズキ科)、ヤマグワ(クワ科)、エゴノキ(エゴノキ科)

■ヤマガラ(シジュウカラ科)
ほぼ日本全国で1年を通してみられる、スズメサイズの小鳥。木の実を丸呑みして種子散布しているほか、カケス同様に木の隙間などに隠すことでも種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヤマザクラ(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ミズキ(ミズキ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)

■シジュウカラ
ほぼ日本全国で1年を通して林や市街地の公園などでみられる、スズメサイズの身近な小鳥です。木の実もよく食べ、種子散布へ貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、サンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、コマユミ(ニシキギ科)、キヅタ(ウコギ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、クサギ(シソ科)

■ヒヨドリ(ヒヨドリ科)
全国的に身近な野鳥のヒヨドリは、1年を通して木の実を食べることがわかっています。また、ヒヨドリは生息数も多く種子散布において最も重要な種のひとつで、彼らの好む樹種を生かせば種子散布によって豊かな森づくりの可能性が広がります。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、サンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ヤマグワ(クワ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■エナガ(エナガ科)
九州以北の低地から低山の林に分布します。全長は14㎝弱とスズメほどですが、長い尾も含まれているため、身体はとても小さくピンポン玉ていどの大きさしかありません。小さな木の実をついばみ、種子散布へ貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、アケビ(アケビ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)

■メジロ(メジロ科)
全国で見られ、北海道や山地では冬に暖地や低地に移動する、スズメより小さい小鳥。木の実もよく食べ、種子散布に貢献しています。また、花の蜜も大好きでサクラやツバキの蜜を吸う姿を目にすることもあります。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、サンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ヤマグワ(クワ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■ヒレンジャク(レンジャク科)
冬に全国に飛来しますが、年によってむらがあり、全く飛来しない年もあります。大きさはヒヨドリほど。レンジャク類というとヤドリギという寄生木に群がる姿を想像するバードウォッチャーの方も多いと思われますが、他の木の実も好み種子散布に貢献しています。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、エノキ(エノキ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、キヅタ(ウコギ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■ムクドリ(ムクドリ科)
オレンジ色の口ばしと脚が特徴の野鳥。ほぼ全国的に見られ、多くの種類の木の実を集団でついばみます。種子散布への貢献度はかなり高いといえます。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ヤマグワ(クワ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■コムクドリ(ムクドリ科)
夏に本州中部の山地に、また東北、北海道では低地の明るい林に渡来します。大きさは、名前の通りムクドリよりもひと回り小さく、秋頃には木の実をよく食べ、種子散布へ貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、ノイバラ(バラ科)、サンショウ(ミカン科)、ハゼノキ(ウルシ科)、ミズキ(ミズキ科)、ヤマグワ(クワ科)、クサギ(シソ科)

■シロハラ(ヒタキ科)
主に冬、ほぼ全国に飛来しますが、西日本に多い傾向があります。大きさは、ヒヨドリほど。暗い林を好み地面でエサをとることが多いですが、木の実をついばむことも多々あり、種子散布へ貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)

■アカハラ(ヒタキ科)
本州以北のやや高い山地や北海道で繁殖し、冬は暖地や低地で見られます。ヒヨドリほどの大きさ。林の縁などの地面でエサをとることが多いですが、秋冬は木の実を食べることも多く種子散布に貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■ツグミ(ヒタキ科)
冬にかけて日本に飛来するヒヨドリほどの大きさの鳥。渡ってきてすぐの晩秋の頃には、林などで木の実をよく食べ、種子散布に貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
イチイ(イチイ科)、ヤマモモ(ヤマモモ科)、ムクノキ(ニレ科)、エノキ(ニレ科)、クスノキ(クスノキ科)、アケビ(アケビ科)、ヒサカキ(ツバキ科)、ヤマザクラ(バラ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ミズキ(ミズキ科)、キヅタ(ウコギ科)、ヤマグワ(クワ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)

■ルリビタキ(ヒタキ科)※画像はオス
主に四国以北の高山の林や北海道の針葉樹で繁殖し、冬は本州中部以南の低地や山麓の暗いヤブに飛来する、スズメサイズの小鳥です。秋には木の実も食べ、種子散布に貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド類(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、サンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、コマユミ(ニシキギ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)

■ジョウビタキ(ヒタキ科)※画像はオス
主に冬に全国に飛来しますが、積雪の多い地域ではあまり越冬しません。スズメサイズの小鳥。飛来当初の秋頃には様々な樹種の木の実をよく食べ、種子散布に貢献します。
種子散布の対象となる主な樹種:
ヒサカキ(ツバキ科)、ノイバラ(バラ科)、ナナカマド(バラ科)、カラスザンショウ(ミカン科)、サンショウ(ミカン科)、ヌルデ(ウルシ科)、ハゼノキ(ウルシ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ツルウメモドキ(ニシキギ科)、コマユミ(ニシキギ科)、キヅタ(ウコギ科)、ネズミモチ(モクセイ科)、ムラサキシキブ(シソ科)、クサギ(シソ科)、ガマズミ(スイカズラ科)
★スズメとキジバトのひみつ★
身近な鳥としてイメージするのは、スズメ、ハト、カラスではないでしょうか? ここまで、種子散布に貢献する野鳥を挙げてきましたが、その中に、スズメとハトが出てきていません。じつは、スズメとキジバトは種子散布という点においては、貢献度が低い野鳥です。スズメは、ヒヨドリやメジロなどと違って太いペンチのような口ばしを持っていてるので、実もタネも潰して食べることができます。一方、キジバトは、スズメのような太い口ばしではなく細い口ばしをしていますが、ハトの仲間は消化器官が発達しているため、タネの多くを消化することができるからです。


どんな野鳥が、どんな植物の実を食べる?

今回の調査結果では、105種の野鳥が、総計463種の植物の実を食べていることがわかりました。もちろん、「野鳥が食べる」=「種子散布に貢献」というわけではありません。野鳥の中には、カワラヒワやシメなどのようにペンチのような形をしたくちばしを持つものがいます。このタイプの野鳥はタネをつぶして食べるので種子散布への貢献度は低いといえます。種子散布への貢献度が高いのは、細長いピンセットのようなくちばしを持つタイプの野鳥です。このうち身近で種子散布への貢献度が高いと思われる野鳥を<種子散布者として期待できる野鳥20種>にて、種子散布によって広がる可能性がある樹種の一部を<野鳥により種子散布される樹種25種>にて紹介しています。
野鳥が森をつくるとは? ~野鳥と植物の意外な関係~
野鳥が森をつくるとは、いったいどういうことなのでしょうか? 野鳥が木々に止まっている姿を目にする方は多いと思いますが、まさか野鳥がせっせと地面に苗を植える姿を目撃した方はいないでしょう。
多くの野鳥は、木の実を丸呑みにして消化し、栄養をとっています。しかし硬いタネ(種子)は消化できないので、フンと一緒に排出されます。野鳥は飛んで移動するので、フンを色々な場所に落とします。フンと一緒に地面へ落ちたタネは、やがて芽を出します。このようにして種子散布されるものを「周食型散布」と呼んでいます。植物の中には、鳥に食べられ消化管を通ることで芽が出やすくなる種類も確認されています。
また、ヤマガラやカケスなどの一部の野鳥は、エサの少ない冬を乗り切るため、リスやネズミたちと同じようにドングリなどの木の実を土の中や木の隙間に埋めて、隠しておきます。これらのうち食べ残されたり、忘れられたりしたタネから芽が出て、生長していきます。このようにして種子散布されるものを「貯食型散布」と呼んでいます。
このように野鳥たちは、タネの散布を通じて森を育てるのにとても役立っています。
庭などに植えた覚えのない木が生えているのは、公園の植え込みから違う種類の木が生えている、よく鳥が止まる木や柵の下から木の芽がたくさん生えているなどは、もしかしたら野鳥による種子散布のおかげかもしれません。
木の実の構造

種子散布に貢献する多くの鳥は、実の果肉部分を食べ、タネをフンなどで外へ運ぶ役割を担っています。
野鳥が食べて広がる仕組み

種子散布への貢献度がもっとも高いといえるのがこのタイプです。野鳥は、小さめの木の実を丸呑みし、果肉部分のみを消化し、硬いタネは消化されずにフンとして排出します。そして、排出(散布)されたタネは、新しい地で芽を出すというしくみです。
野鳥が食べ残したり、忘れたりして広がる仕組み

カケスやヤマガラなど一部の野鳥は木の実を食べる以外に、木の実を土の中などに隠す行動(貯食行動 )をよくすることで知られています。多くの木の実は、冬場に掘り出して食べてしまいますが、中には食べ残したり、隠し場所を忘れてしまったりすることもあるため、埋めておいた場所から芽を出し森づくりに貢献するというしくみです。
野鳥による生物多様性に富んだ森づくり
緑と水の森林ファンド助成金事業

公益財団法人日本野鳥の会では、公益社団法人国土緑化推進機構の活動助成を受けて平成24年度~26年度の3年間にわたり、全国の日本野鳥の会会員からの情報や文献調査、現地調査などをおこない日本に生息する野鳥がどんな植物の実を食べるのかを調べました。
「森づくり」と聞くと、苗木を植える植林をイメージされることと思います。ここで紹介する森づくりは、苗木を単に植えるだけでなく、野鳥たちの食性や行動を上手に利用し、その地域に合った生物多様性に富んだ森づくりの提案です。








