エコツアーガイド研修

 自然保護と経済の両立を探る試みとして、エコツーリズムによる地域振興の取り組みが増えてきています。日本野鳥の会では、エコツアーガイド育成研修を実施しています。2008年3月、東京から南南西に180kmの太平洋上にある火山島三宅島でエコツアーガイドの研修会を実施してきました。

エコツアーガイド養成講座 プログラム事例

日時
2008年3月12日(水)10時~13日(木)16時(2日間の通い型研修会)
主催/会場
三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館(東京都三宅村)
開催目的
三宅島在住の自然ガイドの育成を通して、三宅島のエコツアーを推進する主体を作る。
スタッフ
日本野鳥の会より2名
参 加 者
三宅島在住のガイド希望の方 8名
研修のねらい
1.自然ガイドはどのようなものかイメージをつかむ。
2.自然ガイドに取り組むモチベーションを得る。
3.自然ガイドをおこなう仲間を作る。
進行

1日目

10:00 オリエンテーション

この2日間でおこなう研修内容について全体像をつかんでいただく時間です。

10:30 アイスブレイキング

ゲームと通して、初対面同士の緊張を和らげて、リラックスして受講できる雰囲気を作ります。

11:00 講義「エコツアーの島三宅島」

三宅島の観光が再開され、これから復興していこうとしている今、なぜエコツアーなのかについてお話をしました。全国的なツーリズムの動向や、エコツアーを求める市場の声、エコツアーの先進事例の紹介、三宅島の豊かな自然と東京に近いという立地条件が持っているエコツアーの可能性についてお話をしました。

11:30 講義「自然ガイドの心得」

旅行者は何を求めてやってくるのか? ガイドはそれにどう応えればよいのか?
エコツアーの要となるガイドの心得や役割について、具体的な例を交えてお話をしました。

12:00 昼食&休憩

13:00 自然ガイドプログラム体験/大路池

エコツアーガイドとはどんなものか、野外へ出て実際におこなわれているエコツアーガイドを参加者の立場で体験していただきました。

14:30 自然ガイドプログラムの意図開き

体験していただいたエコツアーガイドの場面ををふり返りながら、ガイドで伝えたかったことを解説しました。

15:00 自然ガイド 夢を語る!

「お客様に伝えたい、三宅島の魅力」というテーマで、研修参加者から思いつくままに三宅島の魅力をたくさん上げてもらい、それをカードに書きうつして皆で整理してみました。カードを整理したホワイトボード上では、「噴火があっても三宅島に戻りたい!」という住民の方たちの、三宅島に対する思いが凝縮されていました。

16:00 終了解散

2日目

10:00 プログラムの実演に向けて

前日に参加者として体験したガイドプログラムを、今度は自分がガイドの立場にたって実践してみます。そのための準備として、まずはガイドプログラムのマニュアルをよく読んで、マニュアルを片手に実際にやってみます。見てるときは簡単に見えたけど、やってみるとなかなか難しい。立ち居地は? 話をする手順は? 話す速さは? 間のとり方は? 身振り手振りや目線の配り方・・・・。自分のものになるまで、何度か繰り返し練習してみます。

12:00 昼食

13:00 模擬自然ガイド/大路池

練習したガイドプログラムを、本番さながらに参加者同士で実演しあってみます。そして、その後でアンケートをとり、よかったところ、悪かったところをお互いに指摘しあい、改善点を探します。

14:30 講評

それぞれのプログラムの評価と次回の実施に向けた改善点を発表していただいた後、講師から全体の講評を述べます。

15:00 まとめ

2日間のまとめと今後のエコツアーガイドとしての活動内容をご紹介した後、記念撮影をして終了しました。おつかれさまでした!

16:00 終了解散

問い合わせ先
日本野鳥の会 人材育成プロジェクト
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
tel 03-5436-2625 fax 03-5436-2635 e-mail [email protected]