[夏の寄付キャンペーン] 50年前の夢の、その先へ
野鳥と人が共に生きる未来をつくる

【ウトナイ湖】空撮

50年前、日本野鳥の会は大きな夢を描きました。野鳥や自然にふれあい、学び、共に守っていく“野鳥の聖域”をつくることです。

全国から1億円もの募金が寄せられ、1981年、北海道・勇払(ゆうふつ)原野のウトナイ湖に日本初の「サンクチュアリ」が誕生しました。以来、環境教育や調査・保全活動を続け、地域の方々と力を合わせてラムサール条約湿地への登録や千歳川放水路計画の中止など、自然を守る成果を積み重ねてきました。

しかし今も、勇払原野では新たな開発計画が進められています。

野鳥も人も豊かにくらせる未来をつくる―ウトナイ湖サンクチュアリの次の挑戦を、ご支援ください。


ウトナイ湖(北海道苫小牧市):北海道三大原野の一つ、勇払原野北西部に位置する海跡湖。日本有数の渡り鳥の中継地で、ハクチョウ類やガン・カモ類が数万羽飛来する。確認された鳥類は270種以上。国内4番目のラムサール条約湿地

春に数万羽のガン類が舞い上がる「ねぐら立ち」春に数万羽のガン類が舞い上がる「ねぐら立ち」

ウトナイ湖ネイチャーセンターウトナイ湖サンクチュアリのネイチャーセンター

野鳥のサンクチュアリを拠点に、持続可能な地域社会モデルをつくる

1970年代、高度経済成長のもとで各地の自然が失われていくなか、日本野鳥の会は「自分たちの手で日本にサンクチュアリを」という合言葉のもと、“野鳥の聖域”をつくる全国運動をはじめました。レンジャーが常駐し、野鳥の生息地を守りながら、人と自然をつなぐ―それは、日本にはなかった新しい自然保護のかたちでした。全国から1億円もの募金と多くのボランティアが集まり、ネイチャーセンターや自然観察路、観察小屋などが整備され、1981年、開発の波がせまる北海道・勇払原野のウトナイ湖に、第1号となる「ウトナイ湖サンクチュアリ」が誕生しました。

ウトナイ湖サンクチュアリ建設を手伝う有志の方々
建設を手伝う有志の方々

『野鳥』1981年5月号_1億円達成
会誌『野鳥』1981年5月号


以来レンジャーたちは、環境教育や調査・保全活動を続け、科学的データをもとに行政への提言や対話を重ねて、1991年のラムサール条約湿地登録や、1999年の千歳川放水路計画の事実上中止につなげてきました。

千歳川放水路計画の事実上中止
1984年、千歳川放水路計画への反対運動が立ち上がる


そして近年、この地域は転換期を迎えています。新たな産業開発が進み、2020年には勇払原野の東側で風力発電事業の計画が発表されました。メガソーラー、データセンター、大規模工場などが次々に計画・建設され、法的保護が不十分な美々川や勇払川流域への影響も懸念されています。

その一方で、長年の保護活動により増えつつあるタンチョウやシマフクロウは、北海道東部から日高山脈以西へと生息域を広げています。同じ2020年、勇払原野ではタンチョウのヒナが約130年ぶりに確認されました。

苫東厚真風力発電事業の中止の写真
2020年に計画された「(仮称)苫東厚真風力発電事業」の事業中止を訴える当会レンジャー
(※2025年8月に事業取り止めが発表)

ウトナイ湖サンクチュアリのタンチョウ親子
2020年、ウトナイ湖サンクチュアリ周辺で撮影されたタンチョウ親子


分布を広げる野鳥たちがくらせる環境を、未来につくる―ウトナイ湖サンクチュアリは、2026年から保全対象をウトナイ湖をとりまく流域全体へと広げます。行政、企業、市民と共に、経済活動と生物多様性の保全が両立する地域社会モデルを実践し、その成果を全国へ広げていきます。

50年前、市民の力でかなえた“野鳥の聖域”の夢。

その夢から生まれる新たな未来のために、どうかご支援ください。


次はあなたが、サンクチュアリの未来をつくる一人になってくださいませんか?
どうかご支援をお願いします。

野鳥のバランスゲームとシルバーブローチ-タンチョウ-のセット

ご寄付のお礼にオリジナルグッズをプレゼント中!
(左)新作「野鳥のバランスゲーム<勇払原野の野鳥>」も仲間入り。
(右)シルバーブローチ「タンチョウ 縁<enishi>」など、
お好きなグッズをお選びいただけます。

ご寄付はこちら
※プレゼントをご希望の方は、「プレゼントグッズ付き寄付」をお選びください。


日本野鳥の会の取り組み

ウトナイ湖の流域全体を守る! 「4つの重点ゾーン」と「4つの指標種」

新たに4つの重点ゾーンと4つの指標種を定め、国や苫小牧市の地域戦略とも連携しながら、指標種の生息環境を守り、ウトナイ湖流域の豊かな自然と産業が調和する地域社会づくりをめざします。

ウトナイ湖の流域全体※クリックで拡大

美々川ゾーン
[指標種]タンチョウ/準絶滅危惧(NT)
ラムサール条約登録範囲の拡大や河畔利用のルールづくりなどにより、水源や観光資源を守り、タンチョウの繁殖地形成をめざします。

勇払川上流ゾーン
[指標種]シマフクロウ/絶滅危惧ⅠB類(EN)
魚道の設置や河川の自然再生などにより、河畔林の維持、河川の連続性の回復、シマフクロウの将来に向けての生息域拡大をめざします。

ウトナイ湖ゾーン
[指標種]ガン・カモ類/※絶滅危惧種を含む
市有林の自然共生サイト化、周辺環境保全のルールづくりなどにより、市民ボランティアとの協働を進め、渡り鳥の重要な中継地の保全をめざします。

勇払弁天沼周辺ゾーン
[指標種]チュウヒ/絶滅危惧ⅠB類(EN)
ラムサール条約湿地登録や企業緑地の自然共生サイト化などにより、チュウヒの繁殖地と工業地帯との共存をめざします。

■ラムサール条約
おもに水鳥の生息地として重要な湿地を保全し、ワイズユース(賢明な利用)を進める国際条約。地域合意の上で国指定鳥獣保護区の特別保護地区など国内法で保全される必要があります。

美々川を守る! レンジャーからの緊急レポート

ラムサール条約湿地ウトナイ湖は、長年にわたり多くの方々と共に守ってきた場所です。2026年1月、そのウトナイ湖に注ぐ美々川の周辺に、半導体工場関連の物流倉庫や事務所などを建設できるようにする規制緩和方針が、苫小牧市都市計画審議会で承認されたという情報が飛び込んできました。

河川改修されず自然に蛇行する湧水の川で、生物多様性の観点からも重要な美々川を心配する声が、当ネイチャーセンターにも数多く届きました。私たちは急ぎ、地域の皆さまや他団体、専門の先生方と連携し、方針撤回を求める行動を開始しました。

当会公式サイトで特集ページを公開し、パブリックコメントの提出を呼びかけ、苫小牧市長と北海道知事へ要望書を提出しました。想定を大きく上回る数のパブリックコメントをお寄せいただき、苫小牧市は本計画を見直すことを発表しました。

大変厳しい状況ではありましたが、道内外の皆さまからの応援や「美々川の自然を壊したくない」という声に支えられ、今日まで活動を続けることができました。

皆さまに心から感謝をするとともに、引き続き美々川を含む勇払原野流域全体を守る活動を続けています。(和歌月レンジャー)

美々川を守る20260424記者会見
2026年4月24日の記者会見のようす

市民が止めた! 千歳川放水路計画

1982年に策定された千歳川放水路計画は、太平洋まで全長約40kmの水路を通す大規模な治水事業でした。貴重な湿地生態系を損なうおそれがあるとして、ウトナイ湖サンクチュアリを拠点に、市民や研究者、自然保護団体が反対運動を展開。公共事業優先の時代に17年にわたる粘り強い活動が続けられ、1999年、計画は事実上中止となりました。

市民が止めた!千歳川放水路_書影
全国の公共事業見直しの先駆的な事例として、1冊の本にもなりました

ご支援のお願い

ウトナイ湖サンクチュアリの次の50年を共につくるため
日本野鳥の会の活動にご支援をお願いします

原始の姿を残す美々川原始の姿を残す美々川を未来へ


野鳥のバランスゲームとシルバーブローチ-タンチョウ-のセット

ご寄付のお礼にオリジナルグッズをプレゼント中!
(左)新作「野鳥のバランスゲーム<勇払原野の野鳥>」も仲間入り。
(右)シルバーブローチ「タンチョウ 縁<enishi>」など、
お好きなグッズをお選びいただけます。

ご寄付はこちら
※プレゼントをご希望の方は、「プレゼントグッズ付き寄付」をお選びください。


※プレゼント付き寄付について

日本野鳥の会のプレゼント付き寄付は、自然を守る活動に楽しく参加していただく寄付のしくみです。
寄付の金額により、ご希望に応じて野鳥グッズをプレゼントしています。プレゼントが不要の寄付もお選びいただけます。

皆さまのご寄付は、ウトナイ湖サンクチュアリを拠点としたさまざまな活動をはじめ、絶滅のおそれのある野鳥の保護活動のほか、身近な野鳥たちの調査研究、野鳥と自然の大切さの普及啓発活動など、野鳥と人が共生する社会を拡げていくための活動の資金になります。

関連ページ