小冊子『バードウォッチング健康法~鳥を見て体と心を癒す~』プレゼント!

ちょっぴりお疲れのみなさん、「野鳥」を生活に取り入れてみませんか?

バードウォッチングには、適度な運動効果に加え、鳥の声や姿を通して癒しやリフレッシュの効果が期待できます。この冊子では、医師監修による、野鳥観察が心身に及ぼす効果や、バードウォッチングを気軽に始める方法などを紹介しています。

在庫がなくなりましたので、この冊子の配布は終了しました。

自宅でも楽しめるコンテンツのご紹介

アカコッコ

新型コロナウイルス感染拡大により、学校に行けなかったり、自宅で待機されている方も多いのではないでしょうか。

当会では、少しでも屋内で楽しい時間を過ごしていただけるよう、自宅でも楽しめるコンテンツをまとめてみました。

先に、野鳥図鑑画家「谷口高司」氏のご厚意により提供された「ぬりえ」2つのほか、当会の過去コンテンツから、ぬりえや工作、読み物、ギャラリーなどをご紹介致します。

【第2弾】自宅で夢中になれる「ぬりえ」にチャレンジしてみませんか?

新型コロナウィルスによる影響で、学校へ行けない皆様へ。
自宅で夢中になれる「ぬりえ」にチャレンジしてみませんか? 第2弾!!

お陰様で、第1弾で実施した「アカコッコ」のぬりえは、たくさんの方にお使いいただきました。
大好評でしたので、第2弾を実施させていただきます。
今回の「ぬりえ」に描かれているのは、オシドリという鳥です。

オシドリ

「ぬりえ」シートダウンロード(PDF 220KB)

原画と線画を描いた谷口高司さんからのコメント
「日本でみられるカモの中で、一番色彩が豊かで有名なカモがオシドリです。
日本の中で繁殖をするカモは少ないのですが、オシドリは日本でも中部以北で、木の洞で繁殖します。
巣立ちのときには、10mの高さからダイビングをする姿もみられ、がんばれ!と応援したくなります。
いまは大変な時ですが、時に美しい日本のサクラをみながら、オシドリのようにみんなで寄り添い過ごしていきましょう。」

※ご利用の際は、最下行のコピーライトの部分まできちんと入れて印刷をして下さるようお願いします。
コピーライト部分を加工しての印刷は固くお断りします。
(印刷する際、拡大縮小項目を「ページにあわせる」にしてください。)
お手本・線画ともぬりえ以外の用途ではお使いにならないようお願いします。


この「ぬりえ」は、野鳥図鑑画家「谷口高司」氏のご厚意により提供され、印刷会社ベクトル様のご協力をいただきデータ化しました。

●もう少し、野鳥の事を知りたくなったら・・・
 小冊子「おさんぽ鳥図鑑」無料プレゼント中

●もっと「ぬりえ」がしたくなったら・・・
 「ぬりえでバードウォッチング~日本野鳥の会が作りたかったぬりえ~」

●もっともっと野鳥の事を知りたくなったら・・・
 「新・山野の鳥」 「新・水辺の鳥」

学校へ行けない皆様へ 「ぬりえ」にチャレンジしてみませんか?

新型コロナウィルスによる影響で、学校へ行けない皆様へ。
自宅で夢中になれる「ぬりえ」にチャレンジしてみませんか?

この「ぬりえ」に描かれているのは、アカコッコという鳥です。伊豆諸島等で見ることができる鳥で、三宅島ではよく見ることができます。

体の大きさはスズメとハトの中間くらいで、オスは春になるとキュルルーチョッと鳴いてメスに求愛したりなわばり宣言します。
これからの季節、三宅島はこの声でとても賑やかになります。

アカコッコ

「ぬりえ」シートダウンロード(PDF 173KB)

線画を描いた谷口高司さんからのコメント
「三宅島へ行くときの大きな楽しみが、大噴火にも負けずに生き延び、今日も島を飛び回っているアカコッコに会うことです。この鳥の元気パワーが、みなさまのところに届きますように」

※ご利用の際は、最下行のコピーライトの部分まできちんと入れて印刷をして下さるようお願いします。
コピーライト部分を加工しての印刷は固くお断りします。
(印刷する際、拡大縮小項目を「ページにあわせる」にしてください。)
お手本・線画ともぬりえ以外の用途ではお使いにならないようお願いします。


この「ぬりえ」は、野鳥図鑑画家「谷口高司」氏のご厚意により提供され、印刷会社ベクトル様のご協力をいただきデータ化しました。

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●もっと「ぬりえ」がしたくなったら・・・
 「ぬりえでバードウォッチング~日本野鳥の会が作りたかったぬりえ~」

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 「新・山野の鳥」 「新・水辺の鳥」

●アカコッコのことを知りたくなったら・・・
 日本野鳥の会は、三宅島にある「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」に レンジャーを配置しています。アカコッコのこと、三宅島の自然について情報発信しています。

野鳥保護区の設置で、日本最大のナショナルトラスト団体に

文=保全プロジェクト推進室

タンチョウ保護区とタンチョウ

①タンチョウのための野鳥保護区第1号である「持田野鳥保護区東梅(とうばい)」
②「持田野鳥保護区東梅」内を歩くタンチョウの親子
③タンチョウ(写真:宮本昌幸)
日本のツル類で最大。国の特別天然記念物。主に北海道東部の釧路湿原などで繁殖し、近辺の湿原、湖沼畔、牧草地などに生息する。絶滅危惧種Ⅱ類(環境省レッドリスト)

約4千haの野鳥保護区を設置

日本野鳥の会は、野鳥の生息地の保全を目的として、1986年から土地の買取りや所有者との協定による「野鳥保護区」の設置に取り組んでいます。
その面積は、北海道におけるタンチョウとシマフクロウのための保護区を中心に、全国で42か所、合計3千994ha。この面積は東京ディズニーランド78個分の広さに相当します(表参照)。これは民間の自然保護区としては国内最大規模であり、当会は日本で最大のナショナルトラスト(※)団体です。各野鳥保護区は、自然環境の改変や立ち入りを厳しく制限し、設置後も環境の維持に取り組むなど、高い保護レベルを保っており、我が国の自然保護において大きな役割を担っています。

日本野鳥の会 野鳥保護区の概要

絶滅危惧種と生態系を保全

当会の「野鳥保護区」の最大の目的は、タンチョウ・シマフクロウなどの絶滅危惧種に指定されている鳥類を守ることです。これらの種が数を減らしている一因としては、エサの減少など生息環境の悪化から、営巣地が見つからない、生まれたヒナが育たないなど繁殖が困難になることがあげられます。そこで、対象となる鳥類が生息している森林や湿地を調査し、保全の必要性が高い場合、購入あるいは所有者と協定を結ぶことで「野鳥保護区」とし、今ある自然環境と生態系をまるごと保全するのです。
タンチョウやシマフクロウなど大型鳥類は生態系の頂点に立つ生物であり、こうした種が生息できるということは、その土地が豊かな自然環境であるという証でもあります。生息地保全は、その環境に生息する動植物すべての保全につながるのです。

シマフクロウのための野鳥保護区とシマフクロウ

④北海道に生息するシマフクロウのための野鳥保護区。シマフクロウの推定つがい数70のうち、12つがいが当会の野鳥保護区を利用している
⑤シマフクロウ
世界最大級のフクロウ。国の天然記念物。魚類の豊富な河川のある森林に生息。かつては北海道全域に生息していたが、森林の減少などによって著しく減少。絶滅危惧種IA類(環境省レッドリスト)

民間だからできる柔軟な対応

日本各地にある国や行政が定めた自然公園や鳥獣保護区などでは、動植物の狩猟や採取、無許可での環境の改変などが制限され、自然環境と動植物を保護しています。しかし、すべての希少鳥類の生息地がそうした法の力で守られているわけではありません。当会が保護区としているのは、このような公的な保護指定の網がかけられていない、開発の危険がある民間所有の生息地です。
タンチョウの最初の保護区設置は1987年。当時383羽しか確認できなかったタンチョウが営巣している北海道根室市の湿原が競売にかけられたため、約7haのこの土地を当会会員の方のご寄付を資金に購入したのが始まりです。このように緊急性の高い事案にも、素早く対応できるのが民間の強みであり、国や行政の基準ではもれてしまうような、面積は小さいけれど重要な生息地も併せて保護を進めることで、広い面積の生息地を守ることができています。

絶滅から脱しつつあるタンチョウ。そしてこれから

積極的な野鳥保護区設置のきっかけになったタンチョウは、現在は約1千800羽まで生息数を増やしました。
タンチョウに続いて、2004年から野鳥保護区設置に取り組んできた絶滅危惧種のシマフクロウは、北海道にしか生息しない世界最大級のフクロウです。1970~80年代に100羽以下までに減少しましたが、関係者の熱心な保護活動と当会の野鳥保護区など保全活動により、2019年現在で約160羽まで生息数が回復しました。しかし、絶滅の危機から脱したとは言えず、今後もシマフクロウのための野鳥保護区の設置を進めていく計画です。
土地購入という、一見、自然保護とは無縁のような活動ですが、野鳥の生息地を守ることは、日本の自然を守ることに直結しています。これまでの土地の購入や環境管理にかかる資金は、当会の活動にご理解をいただき、自然保護への思いを託してくださる多くの方々に支えられてきました。今後の野鳥保護区の拡大のためにも、引き続きみなさまからのご支援をいただけるよう、絶滅危惧種をはじめとする鳥類の保護に努めてまいります。

※ナショナルトラスト 自然環境や歴史環境を保護するために、市民がその土地を買い取ることにより保存していく制度、運動のこと。

海洋プラスチックゴミから海鳥を守ろう

文=山本裕(自然保護室)

親鳥からライターやフォーク、ペットボトルのキャップなどを給餌され、死んだコアホウドリのヒナの写真
親鳥からライターやフォーク、ペットボトルのキャップなどを給餌され、死んだコアホウドリのヒナ(撮影:浅井愼平)

私たちの暮らしのなかで、レジ袋やペットボトル、そして、加工された数々のプラスチック製品が大量に消費されています。これらのプラスチックのうち、ゴミとして廃棄されたものが河川などから海に入り、海鳥やウミガメ、クジラなど多くの海洋生物に影響を与えています。
石油を原料として作られるプラスチックの生産量は、1950年代以降全世界で増え続け、2015年には4億トンを超えています。海に流入したプラスチックの量は累積で1億5千万トンにもなり、今も年間800万トンが流入し続けており、2050年には海洋中のプラスチック重量が、魚の全重量を上回るという予測もあります。

海洋プラスチックゴミは世界的な問題

沖縄県西表島の海岸で採取したプラスチック片の写真
沖縄県西表島の海岸で採取したプラスチック片。波や紫外線で細片化され、魚などに取り込まれやすくなる(写真提供:高田秀重)

プラスチックゴミによる海洋汚染はとても深刻で、えさと間違えて食べることなどにより、毎年100万羽の海鳥、10万匹の海棲哺乳(かいせいほにゅう)類、ウミガメ、無数の魚が死んでいるとされています。さらに、プラスチックに含まれる難燃剤、劣化防止剤などの化学物質や、波や太陽光により砕けて小さくなったマイクロプラスチック(※)の表面に吸着したPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの有害化学物質が、海中のプランクトン、魚介類に蓄積し、食物連鎖を通じて人間の体内にも入り、私たちの食の安全と健康を脅かしています。
そのため海洋プラスチックゴミの問題は、2019年6月に大阪で開かれるG20サミット首脳会議でも主要な議題の一つとなり、世界的な課題として各国政府や産業界がその対策に取り組んでいます。
一方で、2018年にカナダで開催されたG7では具体的な対策を促す「海洋プラスチック憲章」に、日本とアメリカは批准しなかったという経緯もあります。

97種の海鳥の体内からプラスチックが

コアホウドリの親子の写真
コアホウドリの親子(撮影:浅井愼平)

大海原での生活に適応し、一生の大半を海で過ごす海鳥では、特に対策を急ぐ必要があります。海鳥は全世界で約350種いますが、このうち海面で採餌したり、消化を促進するために小石など固いものを飲み込んだりする種ではプラスチックの誤飲・誤食があり、これまでに少なくとも97種の体内からプラスチックが見つかっています。
海鳥は、漁業による混獲や繁殖地での外来生物による捕食などにより、現在、全世界で大きく個体数を減らしており、約3分の1の種類が絶滅の危機に瀕ひんしています。とりわけ、主に海水面に浮かぶイカや海藻につく魚卵などを食べるアホウドリの仲間では、22種のうち15種が国際自然保護連合のレッドリストに挙がっており、保護対策が急務となっています。
太平洋のミッドウェイ島は、海流の関係から大量の漂着ゴミが集まることで知られます。ここで繁殖するコアホウドリでは、親鳥がえさと間違えてヒナにプラスチックのゴミを与え、ヒナは疑似的な満腹感を起こし栄養不良になり、育たなくなるケースが1970年代から報告されています。また、ベーリング海では、海水面で採餌するミズナギドリの仲間のハシボソミズナギドリで、脂肪にPCBなどの有害化学物質の蓄積が確認され、胃の中のプラスチック量が多いほど脂肪中のPCB濃度が高いことが明らかになっており、影響が懸念されています。

まずは使い捨ての消費習慣を見直すことから

人間活動によって生じる自然への影響を減らし、海鳥を守るために、各人がふだんの暮らしの中で、ペットボトルなどの使い捨てプラスチックの使用量を減らすことや、自然界にプラスチックを流出させないことがまず必要です。また、より効率的なリサイクルに回すことなど、社会から石油由来のプラスチックを減らすためには、政府や産業界に働きかけて、社会システム自体を変えていく必要があります。当会は今後、この海洋プラスチック問題に積極的に関わっていきます。

※マイクロプラスチック
海洋中のプラスチックゴミが紫外線や波で劣化して直径5ミリ以下の微小な粒になったもの

2019年度 レンジャー養成講座 募集要項

2019年度 レンジャー養成講座 募集要項

終了しました。

開講講座 <自然調査編> ~自然を調べる~

レンジャー養成講座
(PDF 339KB)

日時:
2019年11月2日(土)10時~、11月3日(日)、4日(月・振休)~17時
参加費:
一般 30,000円 学生 25,000円
対象:
18歳以上の方ならどなたでも参加できます
定員:
20名
会場:
ウトナイ湖サンクチュアリ
募集期間:
2019年6月1日(金)~9月30日(日)※先着順

参加申し込み

①~⑥をご記入の上、メールにて日本野鳥の会(Eメール [email protected])へお申込みください。
①氏名(ふりがな)
②生年月日
③性別
④ご連絡先(住所、電話、FAX、e-mail)
⑤職業(学生/一般)
⑥参加動機(200字程度)

*申し込みは先着順に受付、定員になり次第締切とさせていただきます。
*参加費には、講師料、教材費が含まれます。現地までの往復交通費、食費、宿泊費は含まれません。
*申込締切を過ぎてキャンセルされる場合、取消料として10,000円がかかりますので、ご注意ください。返金時には、参加費から取消料と振込手数料を差し引いた金額を返金いたします。
*災害等やむを得ない事情で中止となった場合は、参加費全額をお返しします。

お問い合わせ

(公財)日本野鳥の会 施設運営支援室・保全プロジェクト推進室
電話:03-5436-2625 FAX:03-5436-2635
E-mail: [email protected]
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル

Toriino(トリーノ)2019年の発行号

第50号 2019年3月発行号

トリーノ表紙
表紙:田中一村
「忍冬(にんどう)に尾長(おなが)」
彩の章
写真:入江泰吉
憶の章‐往‐
写真:川田喜久治
憶の章‐還‐
写真:野町和嘉
流の章‐
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫

自然保護の観点から平成時代をふり返る
文=葉山政治(自然保護室長)

高度経済成長と開発の時代だった昭和時代の反省をもとに、スタートした平成時代。里山の衰退とともに、身近な生きものが絶滅危惧種に指定されるようになるなど、新たな危機が懸念されています。バブル経済崩壊後から、環境保護・持続可能な社会を目指す方向へと潮流が変化していった平成の30年間を振り返ります。

第51号 2019年6月発行号

トリーノ表紙
表紙:田中一村
「初夏の海に赤翡翠」
彩の章
写真:入江泰吉
憶の章‐往‐
写真:尾仲浩二
憶の章‐還‐
写真:野町和嘉
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫

海洋プラスチックゴミから海鳥を守ろう
文=山本裕(自然保護室)

私たちの暮らしのなかで、大量に消費され廃棄されているプラスチック。そのプラスチックが、年間800万トンも海に流入し続けています。プラスチックゴミによる海洋汚染はとても深刻で、多くの海鳥、海棲哺乳類、ウミガメ、魚類が、プラスチックを食べることなどによって死んでいます。当会では今後、海洋プラスチック問題に積極的に関わっていきます。

第52号 2019年9月発行号

トリーノ表紙
表紙:田中一村
「秋色虎鶫(あきいろとらつぐみ)」
彩の章
写真:入江泰吉
憶の章‐往‐
写真:尾仲浩二
憶の章‐還‐
写真:野町和嘉
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫

野鳥保護区の設置で、日本最大のナショナルトラスト団体に
文=保全プロジェクト推進室

日本野鳥の会では、野鳥の生息地の保全を目的として「野鳥保護区」の設置に取り組んでいます。全国で42か所ある保護区の面積は3千994haで、民間の自然保護区としては国内最大規模。日本の自然保護において大きな役割を担っています。これらの保護区の設置は、シマフクロウやタンチョウといった絶滅危惧種の生息数が回復にも繋がっており、今後も保護区の設置を進めていく計画です。

第53号 2019年12月発行号

トリーノ表紙
表紙:田中一村
「パパイヤとゴムの木」
彩の章
写真:入江泰吉
憶の章‐往‐
写真:尾仲浩二
憶の章‐還‐
写真:野町和嘉
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫

自然保護の観点から平成時代をふり返る

文=葉山政治(自然保護室長)

長崎県諌早干拓の水門閉め切り、シマアオジ、ヘラシギの写真

①平成に入ってすぐに行なわれた長崎県諌早干拓の水門閉め切り
②3ランクもアップしたシマアオジ 写真/宮本昌幸
③世界に500羽もいないヘラシギ 写真/戸塚学

昭和は、高度成長と開発の時代

平成に先立つ昭和の後半、高度経済成長の時代には、各地で埋め立てなどの巨大開発により干潟などの自然環境が失われました(図1)。また、道路建設や工業団地の造成なども相次ぎ、公害問題も取りざたされました。本四架橋や関西・中部国際空港などの巨大公共工事も、昭和にスタートしたものです。平成は、これらの反省からスタートした時代と言えます。

全国の干潟面積の推移、絶滅危惧種の増加の図表

平成3年に、はじめてのレッドデータブック(絶滅のおそれがある動植物のリスト)が発行された。その後何回か改定され、現在の評価ランクになった平成14年版と30年版を比較すると、鳥類では絶滅危惧ⅠA類が17種から23種に、絶滅危惧ⅠB類が25種から31種と増加している。
なかでも、シマアオジ②は準絶滅危惧から絶滅危惧ⅠA類にランクアップしている。シギ・チドリ類でも個体数の減少が指摘され、特にヘラシギ③は絶滅危惧ⅠB類からⅠA類にランクアップした。いずれもアジア地域で長距離を渡る渡り鳥で、アジアの経済成長が影響している可能性がある。

エネルギー革命による里山衰退

絶滅危惧種が多く生息する里地、オオタカの写真

④絶滅危惧種が多く生息する里地
⑤里山のシンボルだったオオタカ 写真/戸塚学

昭和に端を発するエネルギー革命は、里地・里山の薪炭(しんたん)林の管理放棄を招きました。農地では機械化のための圃場(ほじょう)整備が行なわれ、水路は三面コンクリート張りに変わっていきました。同時に少子化が進み、平成17年には日本の人口が減少に転じました。
少子・高齢化は、里地・里山と呼ばれる人間の介入によって維持されてきた環境に対する人による働きかけを減少させ、里山環境の質の低下もたらしました。秋の七草であるキキョウやメダカなど、身近な生きものが絶滅危惧種になったことにおどろかされたのもこの頃です。草原を生息地とするチョウなどの昆虫にも絶滅危惧種が目立っています。里山の生態系の頂点に位置するオオタカ⑤やサシバなどの猛禽類も減少しています。昭和の開発に代わる新たな危機です。

平成3年のバブル崩壊と環境保護への潮流

平成に入って間もない平成3年にバブル経済が破綻し、社会は高度経済成長から、低成長で持続可能な社会を求める流れとなってきました。平成5年に、日本の環境政策の基本となる「環境基本法(※)」が施行されました。
環境基本法成立の背景には、前年に開催された地球サミットでのリオ宣言やその会議で成立した「生物多様性条約」などがあり、条文の中に「人類の存続の基盤である環境が将来にわたって維持されるように」との言葉が書かれています。将来の世代へ自然資源を渡していくという、まさに持続可能という考えがここにはあります。
国内では、平成9年に「環境影響評価法」が成立し、同年、愛・地球博の会場予定地でオオタカの営巣が見つかり、保護団体と博覧会協会の円卓会議の末、会場の変更が決まりました。生きものに配慮して国家規模のイベントが変更になった例とも言えます。最近では、東京オリンピックでカヌー・スラローム競技場が葛西臨海公園から変更されたのも、同様の流れと言えます。

昭和の時代に急激な成長を遂げた日本社会が、安定して持続可能な社会をめざす方向に転換し始めた時代が、平成だったと言えます。

※環境問題を解決するために作られた法律。国、地方自治体、事業者、国民の責務を明らかにするとともに、環境保全に関する施策の基本事項などを定めている。

小冊子『なぜカルガモは引っ越しするの?~鳥のふしぎ相談室~』プレゼント!

お散歩の途中で鳥を見て、ふと疑問に思うことはありませんか?
「なぜカルガモは引っ越しするの?」
「鳥はオシッコをするの?」
「渡り鳥は、なぜ方角がわかるの?」
この小冊子では、日本野鳥の会に寄せられた10の疑問にお答えしています。

ご希望の方に無料でプレゼントいたしますので、以下よりご応募ください。
みなさまのご応募をお待ちしております。

※尚、申し込みが多い場合、お届けまで時間がかかる場合もございます。ご了承ください。

→『なぜカルガモは引っ越しするの?
~鳥のふしぎ相談室~』プレゼントお申し込みへ

郵便・FAXでお申込みの場合

ご希望の冊子・資料名をご明記の上、お名前(フリガナ)・郵便番号・ご住所・お電話番号・この冊子をお知りなった媒体名(webサイト・新聞・雑誌・番組等の名称)を以下までおしらせください。
【郵便】〒141-0031品川区西五反田3-9-23丸和ビル 日本野鳥の会 普及教育グループ
【FAX】03-5436-2635