シマフクロウと ともに生きる未来へ

かつて“村の守り神”と呼ばれ、人の暮らしのそばにいたシマフクロウ。開発によってすみかをうばわれ、絶滅の危機におちいっても、なんとか次の世代へ命をつなぎながら少しずつ数を増やし、再び人里の近くへ戻ろうとしています。しかし、その先に待つのは、行き場がないという現実 ――
若鳥たちが新天地を求めて飛び立つ先に、迎え入れることのできる森を残せるのか。いま、未来への分岐点に差しかかっています。
シマフクロウ Blakiston’s fish owl
北海道東部の限られた河畔林に生息し、河川や湖沼で魚類やカエルなどを食べる。全長70cm、羽を広げると180cmにもなる世界最大級のフクロウ。国の天然記念物。環境省のレッドリストで、絶滅の危険性が極めて高い絶滅危惧ⅠA類に指定されている。
シマフクロウの未来に希望を ―― 繁殖地を守り、新天地をひらく

北海道の森にくらすシマフクロウは、アイヌの人々から「コタン・コロ・カムイ(村の守り神)」として敬われ、かつては集落のすぐそばにすむ身近な存在でした。しかし、明治時代以降の開拓や河川改修、森林伐採によって生息地が失われ、絶滅の危機に瀕しました。国や関係者、そして当会による保護活動の結果、現在では知床や根室地域など、豊かな森林が残る北海道東部を中心に、200羽を超えるまでに回復しています。
ところが、いまなお繁殖地の周辺でさえ、太陽光発電施設の建設やバイオマス発電の燃料確保などを目的として森林が伐採されることがあり、シマフクロウが安心して子育てできる環境は限られています。
当会野鳥保護区の隣接地でも、森が伐採されてしまう。赤い印より右側が野鳥保護区で、左側は民有地
さらに若鳥たちは新たな生息地を求めて西へと広がろうとしていますが、日高山脈の以西には工業地帯が多く、彼らの「新天地」となりえる森は限られているのが現状です。せっかく命をつないだ次の世代が羽ばたこうとしているのに、行き場がないという未来にはしたくありません。
未来に向けて、現在の繁殖地を守りながら、新たな生息地をひらく ──
当会は、シマフクロウの保全と分布拡大に向けた取り組みを進めていきます。現在の野鳥保護区では、生息地を買い増すなど、生息中心域の70%以上の土地を確保することで、繁殖地の保全を強化(図1)。さらに、北海道西部への分布拡大を見すえ、ウトナイ湖ネイチャーセンターを拠点に、勇払原野周辺の水系に広がる河畔林の買い取りや、新たな野鳥保護区の設置を視野に入れ、若鳥たちが安心して生息できる環境づくりに取り組みます。
図1.シマフクロウの生息中心域について
シマフクロウのなわばりは河川に沿って10kmに達し、川から100m以内にある樹洞を使って繁殖します。川の両岸の河畔林と営巣木の周囲、緩衝域を考慮して約400haにもおよぶ広大で重要な範囲を「生息中心域」として保全していきます。生息中心域の約70%以上を確保することが保全上重要と考えています
日本野鳥の会のシマフクロウのための野鳥保護区の数とつがい数
シマフクロウたちは日高山脈を越え、より人の暮らしのそばへと向かおうとしています。さまざまな課題を解決し、再び彼らが私たちの暮らしのそばに羽ばたく日を目指して ──
シマフクロウと人が共生する未来のために、どうかご支援をお願いいたします。
シマフクロウと人が共生する未来のために
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(左)新デザイン「シマフクロウ」シルバーブローチ
(右)カムイの羽根しおりセット
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日本野鳥の会の取り組み
いまの生息地をより確実に守る ―― シマフクロウ保護の歩み
当会は2004年に初めてシマフクロウの野鳥保護区を設置し、その後オホーツク・根室・釧路・十勝・日高の5地域へ広げ、現在では合計1,168haの野鳥保護区を設けています。さらに日本製紙株式会社の協力を得て共同で保全している社有林を加えると、総面積は約3千haを超え、14つがいのシマフクロウの生息地に保護活動の足掛かりを築きました。そのうち4つがいには、餌資源や営巣木が不足しているため、給餌や巣箱の設置による繁殖の補助も行っています。
また保護区内の森林では、地域の林業関係者や住民、全国の支援者の協力を得て、シマフクロウがくらせる森づくりを進めています。

根室市の園児たちといっしょに苗木を植える。100年かけてシマフクロウの森を作る活動

体の大きなシマフクロウに適した樹洞を持つ営巣木がほとんどなくなってしまい、巣箱の設置が繁殖の手助けに
若鳥たちのための新天地を守る ―― 新たな野鳥保護区の設置
今後は若鳥の分散・定着を見すえ、北海道西部にも生息候補地を探し出すため、ICレコーダーを使いシマフクロウの行動や利用状況を把握する調査や、河川での魚類調査を通じて環境の適性を検討し、野鳥保護区の設置等、生息地保全を進めていきます。特に勇払原野にそそぐ勇払川上流部や美々川水系では、河畔林の買い取りや野鳥保護区の設置を視野に入れた調査・準備を進めていきます。
シマフクロウが飛来した際に安心してくらせるよう、餌資源や営巣木の確保など環境整備にも力をそそぎながら、市民への普及活動にも取り組み、地元の理解と協力を得て保全の歩みを進めていきます。

特殊な機械を使った魚の捕獲調査。標識をつけて放し、餌資源としての魚の密度や量を調べる

夜間にシマフクロウの鳴き声を録音し、利用状況を把握。生息候補地の把握に努めている
シマフクロウ保護事業担当の声
シマフクロウのくらす森を、未来へ

松本潤慶 チーフレンジャー
シマフクロウの生息地保全は、生息状況の調査や情報収集から始まります。森の所有者調べ、売買交渉、行政への申請など事務仕事は多岐にわたり、「野鳥保護区」の設置までには何年もかかることもあります。
土地の購入後も、巡回や巣箱、給餌場の維持管理、伐採跡地の環境改善など、その土地の状況に応じた地道な活動が続きます。こうした仕事は、土地所有者や林業家といった地域の方々との深い協力関係、そして皆様からの温かいご支援なくしては進みません。
シマフクロウが身近な野鳥に戻る日まで、私たちは北海道の森で活動を続けます。
ウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンター

ウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンターは、ラムサール条約湿地・ウトナイ湖(苫小牧市)のほとりにある自然保護と環境教育の拠点です。日本野鳥の会のレンジャーが常駐し、野鳥や湿地の生きものの観察、展示、自然体験を通じて地域の自然とのふれあいを提供しています。シマフクロウの生息環境調査や野鳥保護区の設置も進めています。
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※プレゼント付き寄付について
日本野鳥の会のプレゼント付き寄付は、自然を守る活動に楽しく参加していただく寄付のしくみです。
寄付の金額により、ご希望に応じて野鳥グッズをプレゼントしています。プレゼントが不要の寄付もお選びいただけます。
シマアオジ保全の国際行動計画が策定されました
2023年11月に立てられたシマアオジ保護のための国際行動計画が、2月のボン条約会議(COP14)で承認されました。その内容を紹介します。
移動性動物種保全のためのボン条約

ボン条約で採択されたシマアオジの国際行動計画
移動性動物種の保全に関する条約(通称 ボン条約)の第14回締約国会議(COP14)が、2024年2月12日から17日にウズベキスタンのサマルカンドで開催されました。
この条約は国境を越えて移動するさまざまな動物種を多国間で保全するために、1979年に採択された条約です。残念ながら、日本はこの条約に加盟していません。理由は、ワシントン条約やラムサール条約と規制内容が重複していることや、クジラやサメが保護対象になっているためと言われています。
シマアオジは2008年に掲載
シマアオジは保護の必要な種として2008年にボン条約の附属書1に掲載され、2020年にインドで開催されたCOP13で、科学委員会と常設委員会が保全のための行動計画を作成することが決議されました。その結果、2023年11月に常設委員会でこの行動計画が立てられ、今回のCOP14で正式に承認されました。
この行動計画は、2016年に中国の広東省広州市で開催され、当会も参加したワークショップで出されたアイデアをもとに、ロシア、日本、ミャンマー、中国、タイ、カンボジアでのワークショップと関係者間で議論をし、当会の研究員であるシンバ・チャン氏が取りまとめたものです。
行動計画の概要
行動計画では、減少の主要な要因として渡りの中継地および越冬地で食用のために過剰に捕獲されたことと、生息地の劣化や農薬をあげています。
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必要な行動として、
- 法律による取り締まりや生息地の保護
- 関係するすべての人々の意識向上
- 分布、渡りおよび生物学に関するさらなる研究の必要性
- 行動の実施に関する国際協力や、研究者や保護活動家のネットワークを構築し、すべての分布国への迅速な知識と経験の移転を行うこと
をあげており、こうした取り組みが、シマアオジ1種だけでなく同様の脅威に直面している他のスズメ目の種にもよい状況をもたらすとも述べています。行動計画では、関係するすべての地域で研究者や保護関係者、行政など関係者の協力を求めています。
しかし残念ながら、アジアでシマアオジが分布する国の中でボン条約に加盟しているのはモンゴル、インド、バングラデシュとフィリピンだけです。各国が条約への加盟、非加盟を問わず行動することが必要です。
幸い日本では、シマアオジは種の保存法の国内希少野生動植物種に指定されています。また、日中、日韓、日露の二カ国間渡り鳥保護協定等の会議の際にも、主導的に議論を進めています。今後は、もう一歩踏み込んだ国際協力による活動を期待します。

中国で国家1級保護野生動物の新規指定を普及するために発行された切手
今後も渡り鳥全般に必要な国際協力
これまでもボン条約では、ヒガシシナアジサシ、クロツラヘラサギ、ヘラシギなどの水鳥に関する国際的な行動計画が作られています。さらにこれらの種の行動計画は、日本も参加している東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ(以下、EAAFP)でも保護活動の基礎資料として活用されています。
EAAFPは渡り性の水鳥を対象とした取り組みですが、渡り鳥が利用するフライウェイは水鳥だけではなく、陸生の鳥類も利用するものです。シマアオジの保護には、これまで当会が働きかけてきたEAAFPの活動の対象範囲を陸生鳥類へ広げるか、別途、陸生鳥類のモニタリングの動きを各国政府が後押しできるような仕組みが必要です。当会では各国のNGOと連携してシマアオジの保護活動を続けてまいります。
文/葉山政治
葉山政治(はやま・せいじ)
当会常務理事。野鳥保護事業全般を統括するなかで、野鳥保護や生息地保全に関する法令の整備や、環境省の施策への提言などの活動を行っている。
CWW2025参加、浮体式洋上風力発電機を見学

口頭発表する浦主任研究員
2025年9月8日(月)~12日(金)の5日間、南フランスのモンペリエで開催された「CWW2025(風力発電が野生動物に与える影響の国際学会)」に当会・自然保護室の浦主任研究員が参加し、「Changes in the flight paths of geese and swans before and after the construction of seven onshore wind farms in northern Hokkaido, Japan(北海道北部での7つの風力発電施設の建設前後におけるガン・ハクチョウ類の飛翔ルートの変化)」について口頭発表を行いました。
CWW2025
欧米を中心とする世界各国(アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、オランダ、カナダ、クロアチア、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フランス、ブラジル、南アフリカ、台湾、日本など)からの参加者数は900名にのぼり、風力発電施設が野生動物に与える影響について、学術的な議論を行いました。

モンペリエの街並み
路面電車にツバメのシルエットがあしらわれていた

CWW2025会場
大会実行委員が開会式を始めるところ
発表内容の80%は鳥類、15%はコウモリ類など飛翔性哺乳動物、5%は歩行性哺乳動物についてで、洋上および陸上の風力発電が動物の個体群に与える影響、累積的影響評価、影響の回避低減策、動物の種におよぼす影響、生態系や生物多様性への影響などに関する最新の研究成果を聴講することができ、大変勉強になりました。
特に累積的影響評価の方法についての発表が多く、以下のような議論がありました。
- 事業者や環境コンサルタントが現地で取得してくるデータには質や量に違いがあるため、どうすれば地域や国をまたいだ累積的影響を同じ土俵で評価することができるか
- サイト特有の課題を有するために同じ土俵では評価できない項目はどれか
- 今後、地域や国を越えて共通で取得すべき、またはすべきでないデータや調査項目はどれか
- 国際的なデータのプラットフォーム形成の必要性など
「累積的影響評価」の定義がされていない日本と比べると、欧州の方が10年以上も累積的影響評価に関する議論が先行しているという印象をうけました。

会場からの質問に答える浦主任研究員

企業ブース出展のようす※
※欧州では風力発電施設の建設において、事前・事後のモニタリング調査の実施が義務付けられている国が多いため、鳥類観測機器の技術的進歩が目覚ましい。
モンペリエの浮体式洋上風力発電機を見学
最終日には、モンペリエの海岸から15km沖に3基(1基あたりの定格出力は10,000kW/h)ある浮体式洋上風力発電機を見学しました。
日本では浮体式を含め洋上風力発電機を製作するメーカーがないことと政治的な要因により、着床式であっても洋上風力発電の導入はしばらく停滞する可能性があります。浮体式の導入はさらに先のことになると予想しますが、それでも遠くはない将来、日本でも同様の洋上風力発電機が建つ可能性を考えると、この見学も非常に参考になりました。

モンペリエ沖にある浮体式洋上風力発電機

浮体式洋上風力発電機の見学を終えたところ
今回の発表の際にいただいた、海外の研究者からのコメントを参考にして、さらに本件について調査や分析を進め、スペインのマラガで開催予定のCWW2027でその成果を発表したいと思います。
もうひとつの風景

各国の研究者のコミュニケーションの場となり賑わう学会会場の休憩スペース。
ランチはバイキング形式、ディナーは野菜中心の構成。
美食の国フランスだけあり、料理はすべて美味しかった。

アパートの壁には
北斎の浮世絵が描かれていた
モンペリエでは9月末に「Japon matsuri」があるため、スーパーの総菜コーナーには寿司やとんかつなどの日本食が並び、本屋では1フロア丸まる日本の漫画が並んでいた。
また、店内でも日本から来たと言えば日本語で「こんにちは」とあいさつをしてくれる人や「京都・大阪・東京に行ってみたいんだ」と話す人など地元の方との交流の中で、フランスでは日本文化が受け入れられていると感じることが多かった。
「Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2023」に参加

口頭発表のようす。日本と同じように、これから風力発電が増えていく国からの参加者の関心が高かった
2023年9月19~22日にクロアチア・シベニク市にあるアマドリア・パーク・リゾートで開催された「CWW2023(風力発電が野生動物に与える影響の国際学会)」に参加しました。欧州の環境コンサルタントや研究者など約500名(うち発表者203名)が参加した国際学会で、4日間にわたり風力発電が野生生物に与える影響等について学術発表が行われました。
そのCWW2023では当会から浦主任研究員が「Number of bird collisions with onshore wind turbines in Japan and development of species sensitivity index(日本での陸上風力発電における鳥衝突数と種脆弱(ぜいじゃく)性指標の開発)」について口頭発表をしました。

開会式のようす

エクスカーション時にみた
シベニク郊外の風力発電施設
ワークショップ「世界最大の市民科学プロジェクトeBirdのデータ解析と、保全・科学研究への活用」
このイベントは終了しました。

eBirdは、コーネル大学鳥類学研究室が、世界中のパートナー団体とともに運営する市民科学プロジェクトです。eBirdには世界中のバードウォッチャーから10億件を超える野鳥観察情報が寄せられ、蓄積されたデータは鳥類の調査研究や保全活動に活用されています。国内では、2021年11月にコーネル大学鳥類学研究室と日本野鳥の会によりeBirdの日本語版が公開され、eBirdへの投稿や検索、関連するアプリが日本語で利用できるようになりました。現在、国内のユーザー数は10,000人を超え、投稿データも蓄積されつつあります。
このワークショップでは、コーネル大学鳥類学研究室・eBirdサイエンスチームの専門スタッフを講師に、eBirdに蓄積されているデータの解析方法を紹介します。推定個体数マップ等を公開している「ステータス&トレンド」を例に、eBirdのデータを、どのように科学研究や保全に活用できるかを紹介します。
また、希望者向けに、ワークショップ終了後の1時間程度、統計分析ソフト「R」を使った解析方法を紹介する講習会を実施します。
本ワークショップは、11月7日(金)12:00(正午)に申し込みを締め切りましたが、まだ若干席に余裕があるため、当日参加も受け付けます。当日会場にお越しください。
※当日参加の受付は、ワークショップのみになります。
特別講習「RによるeBirdのデータ解析」は、事前準備が必要になりますので、期日までに申し込みいただいた方のみとなります。
開催概要

- 日時
- 11月8日(土)13:30~16:40
13:00受付開始
(特別講習「RによるeBirdのデータ解析」参加者は18:00終了予定) - 講師
- トム・アウアー氏、マット・ストリマス=マッキー氏(コーネル大学鳥類学研究室 eBirdサイエンスチーム)
※日本語への逐次通訳あり - 会場
- 立教大学 池袋キャンパス 14号館DB01
アクセスはこちら - 定員
- 200名、先着順
- お申し込み
- こちらから事前申し込みをお願いします(11月7日(金)12:00(正午)まで)
- 主催
- (公財)日本野鳥の会
- 共催
- 立教大学環境学部開設準備室
プログラム(予定)
①ワークショップ「世界最大の市民科学プロジェクトeBirdのデータ解析と、保全・科学研究への活用」
13:30~ あいさつ、はじめに
13:35~14:20 eBird ステータス&トレンドについて
14:20~14:50 データ解析方法のデモンストレーション
14:50~15:00 休憩
15:00~15:40 eBirdのデータの保全・科学研究への応用
15:40~16:00 データへのアクセス・利用方法のデモンストレーション
16:00~16:15 eBirdベストプラクティス
16:15~16:30 質疑
16:40 ワークショップ終了
②特別講習「RによるeBirdのデータ解析」
- 時間
- 16:50~18:00(ワークショップ終了後、1時間程度)
- 対象
- eBirdのデータ解析に関心があり、「R」を使ったことがある方
- 内容
- Rを使った解析方法の紹介
- 持ち物
- ノートパソコン
講師プロフィール

トム・アウアー氏
データサイエンティストとエンジニアからなるチームの共同リーダーを務め、eBirdからダウンロードした生の参加型科学データを鳥類の生物多様性に関する実用的なデータ製品(eBirdステータス&トレンド)へと変換する業務をになっている。鳥類学と地理情報科学のバックグラウンドをもち、最近では機械学習の経験も積む。鳥類生態学とデータサイエンスの交差点に身を置き、機械学習の設計、拡張、導入に共同で取り組み、鳥類個体群の管理と保全に活用可能なデータ製品を生み出すこと、活動を理解してもらうためのプレゼンテーションを行うことによろこびを感じている。

マット・ストリマス=マッキー氏
eBird ステータス&トレンドチームのデータサイエンティストとして、研究と製品生産の接点で活動する。チーム内の研究者と協力し、鳥類の分布、個体数、世界的な傾向を推定するための新たな手法の検証、拡張、導入に取り組む。職務の中で特に気に入っている点は、研究者や保全実務者が鳥類保全の応用においてeBirdステータス&トレンドデータ製品を効果的に活用できるよう、ツールや研修教材を開発し、ワークショップを指導すること。
お問い合わせ
(公財)日本野鳥の会 自然保護室
電話:03-5436-2633 E-mail: [email protected]
住所:〒141‐0031 東京都品川区西五反田3‐9‐23 丸和ビル
オクトーバー・ビッグ・デー!双眼鏡プレゼントキャンペーンのお知らせ
このキャンペーンは終了しました。

10月11日(土)は、世界一斉野鳥カウント“オクトーバー・ビッグ・デー”です。この日にeBirdに投稿すると、その記録は世界一斉野鳥カウントのデータの一部となります。
今年はこの日にあわせて、カールツァイス株式会社の双眼鏡 Victory Pocketをプレゼントするキャンペーンを実施します。ぜひ、皆さまのバードウォッチングの記録をeBirdに投稿してください。
オクトーバー・ビッグ・デーへの参加方法
10月11日(土)の好きな時間にバードウォッチングをして、見た鳥を「eBirdモバイル」または「eBirdウェブサイト」から投稿してください。
※種名がわからない時は、識別をサポートするアプリ「Merlin野鳥識別」をご活用ください。
※初めて使う方は「eBird/Merlin 設定と基本操作ガイド(PDF/1.8MB)」をご覧ください。
投稿方法
スマホアプリ「eBirdモバイル」または、eBirdウェブサイトから投稿できます。投稿方法は、以下をご覧ください。
オクトーバー・ビッグ・デー双眼鏡プレゼントキャンペーン

1つのチェックリストで20種以上観察された方から抽選で、カールツァイス株式会社の双眼鏡 Victory Pocketをプレゼントします!
- 対象
- 1つのチェックリストで20種以上記録した方から抽選
※個人、日本在住者対象。チームでのエントリーはできません。 - 賞品
- 双眼鏡 Victory Pocket(8倍または10倍)1台
- エントリー受付期間
- 10月11日(土)~10月20日(月)10日間
エントリー方法
以下の申込フォームに、①お名前(フリガナ)、②メールアドレス、③電話番号、④該当するチェックリストのリンク、⑤eBirdで表示されるお名前をご記入の上、送信してください。
※ご記入いただいた個人情報は、本キャンペーンの運営(応募受付、抽選、本人確認等)にのみ利用いたします。
※当選者へのご連絡:
抽選後、当選された方にはメールにてご連絡します。その際に、双眼鏡の倍率のご希望(8倍/10倍)と賞品の発送に必要な情報(ご住所、電話番号)をお聞きします。いただいた情報は、賞品発送のため、カールツァイス株式会社に提供します。本キャンペーンの抽選結果の発表は行わず、当選者への賞品の発送をもってかえさせていただきます。
当日はオクトーバー・ビッグ・デーのサイトをチェック!

10月11日当日はオクトーバー・ビッグ・デーのサイトから、世界各地でどんな鳥が観察されているかをリアルタイムで見ることができます。
昨年のオクトーバー・ビッグ・デーには201カ国から約748,000人以上の参加があり、7,849種が記録されました。日本国内では、215種が記録されました。
投稿された観察記録は、鳥類の分布や個体数のマップなど、世界規模での鳥類の科学研究に活用されます。多くのご参加をお待ちしています。
連続ウェビナー(2025)第2回 国際プラスチック条約への道―INC-5.2の報告と、有害化学物質の問題
本ウェビナーは終了しました。

私たちが日常生活で使っているプラスチックが、海鳥をはじめ、生きものや地球環境に深刻な影響を与えています。日本野鳥の会と東京農工大学の最新の調査では、伊豆諸島で繁殖する海鳥オーストンウミツバメへのプラスチック由来の化学物質の蓄積が明らかになりました。
プラスチック汚染に終止符を打つための国際条約策定に向けて、8月にスイスで政府間交渉委員会(INC-5.2)が行われました。しかし残念ながら、今回の交渉でも意見の隔たりは埋まることはなく、合意には至りませんでした。
INC-5.2に子どもケミネットからオブザーバーとして参加された、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の中地重晴さんと成嶋悠子さんを講師に、有害化学物質対策の観点から、INC-5.2の議論の流れと、今後の国際プラスチック条約への交渉について解説いただきます。
連続ウェビナー・プラスチックの問題を考える2025
第2回 国際プラスチック条約への道―INC-5.2の報告と、有害化学物質の問題
- 講師
- 中地 重晴 氏(子どもケミネット副代表世話人、熊本学園大学)
成嶋 悠子 氏(子どもケミネット世話人、弁護士) - 日時
- 2025年10月1日(水)19:00~20:10
- 形式
- オンライン会議システム形式「Zoom」を使用
- 参加費
- 無料
- 定員
- 300名(先着順)
- お申し込み
-
こちらから事前申し込みをお願いします。
お申し込みいただいた方に、URL等の詳細をメールにてお知らせします。また、当日リアルタイムでのご参加がむずかしい場合も、後日アーカイブ動画をお送りしますので、ぜひお申し込みください。
- 主催
- (公財)日本野鳥の会

イラスト:ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
講師プロフィール
中地重晴(なかち しげはる)

熊本学園大学社会福祉学部教授、同水俣学研究センター長、子どもケミネット副代表世話人、有害化学物質削減ネットワーク代表、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議理事
専門は環境管理論。私たちの暮らしの中で、有害化学物質をどのように減らしていくのか研究するとともに、市民活動に取り組んでいる。全国各地の廃棄物処理・処分場等の環境汚染問題に従事してきた。香川県豊島産廃不法投棄事件では住民側弁護団として公害調停に参加。大阪府能勢町や各地のダイオキシン類汚染問題等に、住民の相談役として関わる。活動分野は重金属や内分泌かく乱物質の水質調査から、廃棄物、放射能汚染、アスベスト、ダイオキシン類、PFAS、PRTR制度、水俣条約など多方面にわたる。2年前から生協の組合員や市民とともに有害化学物質から子どもを守るネットワーク(子どもケミネット)を結成し、国際プラスチック条約の制定を求める活動に取り組んでいる。
成嶋 悠子(なるしま ゆうこ)

弁護士。ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議(JEPA)理事、有害化学物質から子どもを守るネットワーク(子どもケミネット)世話人、グリーン連合幹事、オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク(オーフス・ネット)運営委員。第一東京弁護士会環境保全対策委員会、日弁連公害対策・環境保全委員会委員所属
環境の中でも特に有害化学物質の分野において、政策提言及びその実現のための活動を広く行っている。
過去のウェビナーの録画のご視聴
- 2021年3月12日に実施した、ウェビナー「見直そう、使い捨て。プラスチックに頼らない持続可能な社会づくり」(講師:原田禎夫氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2021年7月16日に実施した、第2回ウェビナー「海の生きものたちに迫る、プラスチックの脅威」(講師:高砂淳二氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2021年11月19日に実施した、第4回ウェビナー「プラスチックが引き起こす、海鳥と海洋生態系の危機」(講師:高田秀重氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2022年1月21日に実施した、第5回ウェビナー「河川のプラスチックごみの現状と、私たちにできること」(講師:伊藤浩子氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2022年5月27日に実施した、2022年度第1回ウェビナー「海鳥の生態から見た、プラスチックごみ問題」(講師:山本裕)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2022年10月21日に実施した、2022年度第4回ウェビナー「リユース食器でプラスチックごみを減らそう」(講師:永井寛子氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2023年2月17日に実施した、2022年度第6回ウェビナー「自治体と生活者、企業の協働で進める、プラスチック削減プログラム」(講師:古澤康夫氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2023年9月20日に実施した、2023年度第2回ウェビナー「プラスチック製品に含まれる有害化学物質とは」(講師:木村‐黒田純子氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2023年12月1日に実施した、2023年度第3回ウェビナー「最も危険な海洋プラスチック『ゴーストギア』を防ぐには」(講師:浅井総一郎氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2024年5月31日に実施した、2024年度第一回ウェビナー「海鳥保護の現場から報告~海洋プラスチックの現状と取り組み」(講師:石郷岡卓哉氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2024年11月28日に実施した、2024年度第三回ウェビナー「プラスチックによる海洋汚染の現状と気候変動の問題」(講師:武本匡弘氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら - 2025年4月17日に実施した、2025年度第一回ウェビナー「国際プラスチック条約に科学者連合が求めるもの」(講師:高田秀重氏)の録画を公開しました。
録画の視聴はこちら
お問い合わせ:
(公財)日本野鳥の会 自然保護室
電話:03-5436-2633 E-mail: [email protected]
住所:〒141‐0031 東京都品川区西五反田3‐9‐23 丸和ビル
主要政党が掲げる自然保護政策に関心を持とう
環境基本法、自然環境保全法、鳥獣保護管理法など、自然保護に関わる法律は、国会で審議され、制定されてきました。国会では今後も、現行の制度で課題となっている法律の改正や新法の制定をはじめ、自然環境に影響する重要な議論が行われます。その結果次第で、自然保護は加速することもあれば、減速することもあるでしょう。場合によっては環境が悪化するようなことが起こるかもしれません。
国会議員が所属している主要政党(注)では、それぞれのホームページで政策を掲げていますが、生物多様性や気候変動、プラスチック対策、農業政策について記載している政党もあります。どのような自然保護に関わる政策を掲げているのか、日頃から関心を持ち、注目しておくことが大切です。
ここでは、2025年7月に行われた参議院選にて、主要政党が公表したマニフェストや特設ページで自然環境保全に関係するおもだった政策をまとめています。今後、マニフェスト通りに政策を推し進めているかどうか、注目しましょう。
2025年参議院選時に公表された政策・マニフェスト
生物多様性の保全や種の保護に関するもの
| 政党 | 摘要 |
|---|---|
| 自由民主党 | 希少種保護など、自然と共生する社会を実現。 |
| 立憲民主党 | 豊かな生物多様性を守るためネイチャーポジティブの実現。 ナショナル・トラスト活動の支援を行う法制度の検討。 違法伐採木材の日本市場からの排除。 |
| 公明党 | 「30by30」の実現に向けて、国立公園・国定公園等の保護地域の拡張を推進。 自然共生サイトの認定加速化と、生物多様性の保全に取り組む事業者等に対するインセンティブ整備を推進。 TNFD等対応およびネイチャーポジティブ経営への移行促進。 野生生物の生息・生育状況を把握し希少種の保全を図り、地域のシンボルとなる希少種の保全活動やそれを通した地域づくりを推進し、また希少種保全に対する理解醸成を促進。 |
| 日本維新の会 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本共産党 | 大規模開発による環境破壊をやめさせ、生物多様性を守る。 生物多様性保護の取り組みを抜本的に強める。 鳥獣対策、外来生物対策を抜本的に強める。 |
| 国民民主党 | 生物多様性を埋め込んだグリーンインフラを増やす国土柔軟化政策を進める。 |
| れいわ新選組 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 社会民主党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 参政党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本保守党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
気候変動対策に関するもの
| 政党 | 摘要 |
|---|---|
| 自由民主党 | 2050年ネットゼロ(温室効果ガスの排出と吸収を差引きゼロ)に向け、地球温暖化対策計画を実行し、地域脱炭素を支援。 |
| 立憲民主党 | 地球温暖化対策推進法の抜本的見直し。 2050年再エネ電気100%と早期のカーボンニュートラル。 環境破壊につながる太陽光発電や風力発電の大規模開発を最大限抑制と屋根置き太陽光発電や営農型太陽光発電を普及。 |
| 公明党 | 2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進める。 国内におけるサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行を加速し、地域脱炭素と地方創生の同時実現を図る。 再エネ海域利用法を改正し、促進区域の指定に当たり、国による海洋環境調査を着実に実施し、海洋環境等の保全の観点からの適切な配慮に努める。 |
| 日本維新の会 | 再生可能エネルギーの導入拡大や送電網整備、洋上風力や地熱発電の推進、核融合発電を含む次世代原子力発電、そして規制改革と投資促進を通じて、GX(グリーントランスフォーメーション)を強力に推進。 |
| 日本共産党 | 自然環境に配慮した再エネ導入を進める。 戦略的アセスの導入、累積的影響の反映など環境アセスメント制度の改善。 再エネの2035年度の電力比率を8割、40年度までに100%。 すみやかに原発ゼロ、石炭火力からの計画的撤退をすすめ、30年度にゼロ。 2035年までに温室効果ガスを75%~80%削減。 |
| 国民民主党 | 徹底した省エネルギーと電源の低・脱炭素化、イノベーション実装による大幅なCO2削減。 火力発電の高効率化、低炭素化、炭素貯留促進と原子力、再エネの積極的活用。 |
| れいわ新選組 | 再エネ普及等で2030年に温室効果ガス70%以上削減、2050年までのできるだけ早い時期にネットゼロを目指す。 地域の自然や暮らしと調和した地域分散型再エネ普及を目指す。 |
| 社会民主党 | 脱炭素と脱原発をセットで目指し、「グリーンリカバリー」(環境と両立する産業を育成し雇用を創出する)を推進。 |
| 参政党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本保守党 | 日本の山や海の環境を破壊し、電力供給を不安定にし、電気代を高くする再生可能エネルギー(太陽光・風力発電)の導入反対。 |
プラスチック対策に関するもの
| 政党 | 摘要 |
|---|---|
| 自由民主党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 立憲民主党 | プラスチック汚染に関する法的拘束力ある国際条約の策定を後押し。 廃棄物の定義を明確化し、排出者責任を徹底させるとともに、国として責任ある対応を行う。 |
| 公明党 | プラスチック資源循環法に基づき、国内資源循環の深化及び海洋プラスチックごみ対策を推進。 使い捨てプラスチック消費の削減、河川流域での回収、生分解性プラスチック等への転換などを推進。 海洋プラスチックの資源循環を図るため、漁協など関係者の連携による漁業系廃プラスチックの収集・分別や再商品化を展開。 プラスチック汚染対策に関する国際条約の策定に向け、日本として議論をリードする。 |
| 日本維新の会 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本共産党 | プラスチック対策と拡大生産者責任の徹底。 廃棄物対策と地方自治体の負担削減。 企業の責任を明確にして資源循環を進める。 |
| 国民民主党 | 国際的な取り組みを強化するとともに、生態系への影響を防止するための規制を導入する。 |
| れいわ新選組 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 社会民主党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 参政党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本保守党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
農業政策のうち自然環境保全に関係するもの
| 政党 | 摘要 |
|---|---|
| 自由民主党 | 環境と調和のとれた農業の確立を図る。 |
| 立憲民主党 | 農地を維持するため、農地に着目した新たな直接支払制度を創設する。 有機農業の振興。 |
| 公明党 | 環境負荷低減への取り組みをはじめ農業・農村の多面的機能の維持・発揮を図るため、日本型直接支払制度を拡充する。 環境保全型農業直接支払交付金については、有機農業について収量が少ない初期の取り組みを重点的に支援する制度に拡充する。 「みどりの食料システム戦略」に基づく化学農薬使用量(リスク換算)の半減。 環境負荷低減の取り組みを導入する「クロスコンプライアンス」の本格化。 |
| 日本維新の会 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 日本共産党 | 競争力・効率一辺倒ではなく、国土の多面的な利用、環境・生物多様性・食の安全に配慮する人と環境にやさしい持続可能な農業をめざす。 生態系への影響懸念が指摘されるゲノム編集の遺伝子組み換え同等の規制と表示義務づけ。 |
| 国民民主党 | 国土、水源、自然環境の保全等、農業の公共的・環境的役割を重視した農政を展開する。 |
| れいわ新選組 | 農薬と食品添加物の規制を強化する。 地場有機食材の給食での活用を進める。 |
| 社会民主党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
| 参政党 | 有機農法の普及。 農薬使用、遺伝子組み換えなどの情報を消費者が正確に把握できるよう食品表示法の改善。 |
| 日本保守党 | 2025年の参院選用に作られた資料には見つけられず |
出典URL
※注:政治資金規正法(第三条)が定める「政治団体」の以下の要件を満たす政党を「主要政党」としました。
- 所属する国会議員が5人以上
- 所属する国会議員が1人以上で、次の選挙のいずれかで全国での得票率が2%以上
- 前回の衆議院議員総選挙(小選挙区選挙又は比例代表選挙)
- 前回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙)
- 前々回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙)
出典:政治資金規正法 第三条(e-Govポータル)
(仮称)苫東厚真風力発電事業の中止と当会が目指す社会
2025年9月4日
生物多様性の豊かな浜厚真地域
北海道苫小牧市にある当会直営施設「ウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンター」が中心となり保全活動を行っている勇払原野。その東側に位置する厚真町浜厚真地域で計画されていた「(仮称)苫東厚真風力発電事業」の取り止めが2025年8月19日に発表されました。
浜厚真地域は「苫小牧東部地域」に属する工業用地ですが、草原や湿地、砂浜などバリエーションに富んだ自然環境が残っています。多種多様な鳥類が見られ、これまでに238種が記録されています※1。さらに、チュウヒやタンチョウなどの絶滅の恐れのある鳥類の繁殖地にもなっており、また、ガン・カモ・ハクチョウ類にとっての主要な渡りルートや、ねぐらから採餌場までの移動ルートにもなっています。当会は、この地域の多様な生物や希少鳥類の保護の観点から本事業区域として相応しくないと訴えてきました。
当会が目指すネイチャーポジティブな社会
今回、事業者は撤退の理由を「資機材高騰の影響を受けて建設費等の精査を行った結果、事業性を確保することが困難と判断」と公表しました。2025年4月に当初計画の10基を5基に削減する計画変更を公表した際の変更理由は「環境影響の回避、低減のため」と報道されました。これは、地元関係者、学会や自然保護団体からの意見の他に、環境大臣意見や道知事意見、町長意見においても生物多様性への影響について強い懸念が示されていたことを踏まえての決定でした。もし、これらの多くの主体からの懸念や、それを受けた事業規模の計画変更による事業性の変化が、今回の事業取り止めという最終判断に影響を与えたのだとしたら、その理由として生物多様性への影響回避にも触れていただきたかったと考えています。
近年、ネイチャーポジティブの実現が社会全体で注目されており、企業にとっても生物多様性の保全は重要な課題の1つとなっています。企業が事業を推進する時はもちろん撤退する場合でも、その理由として「生物多様性の保全のため」が1つの評価軸となり、それが公表されること自体が社会的に評価され、投資家を呼び込める社会に変わって行くことが、ネイチャーポジティブの実現のために必要なことではないかと考えます。
当会が取り組んできた活動
当会は、今後も人と自然が共生できる社会を実現するために、まずは生物多様性を保全することがより評価される社会、さらには保全する事を当たり前とする社会の実現を目指して活動を続けていく所存です。
最後に、事業撤退までを簡単に振り返ってみたいと思います。計画が発表された2020年から6年間、当会は事業者との意見交換のほか、さまざまな活動を通じて計画の見直しを訴えてきました。時系列で示すと下記のとおりです。このように当会は、支部や地域の自然保護関係者の方々と連携しながら独自調査の実施、意見書、要望書の提出、自治体への働きかけや地域での普及活動、署名のお願いや地域団体の活動を紹介してきました。事業取り止めまでの活動の中で、ご支援、ご協力くださった皆さま、ともに活動してきた皆さまに心より感謝申し上げます。
主な活動
- 2020年2月
- 事業の計画が発表される。
- 2020年6月
- 計画段階環境影響評価配慮書に対する意見書を、日本野鳥の会苫小牧支部、ネイチャー研究会inむかわと連名で提出。
- 2020年6月
- 事業中止の要請書を事業者に対し提出。
- 2020年7月
- 計画段階環境影響評価配慮書に対する環境大臣意見、北海道知事意見に関する要望書を提出。
- 2020年9月
- 公益財団法人日本自然保護協会、公益財団法人世界自然保護基金ジャパンと連名で事業の見直しを求める要望書を提出。
- 2021年2月
- 環境影響評価方法書に対する意見書を提出。
- 2021年4月~8月
- 当会独自で事業区域を対象としたチュウヒ繁殖状況調査を実施。
- 2021年7月
- 石狩川流域湿地・水辺・海岸ネットワーク主催の「浜厚真Bio Blitz 2021 ~キセキの海岸で本気のイキモノ探し~」に調査員として協力。
- 2021年12月
- タンチョウの繁殖確認による事業撤回を求める要請書を日本野鳥の会苫小牧支部、ネイチャー研究会inむかわと連名で関係機関に提出。
- 2022年4月~8月
- 当会独自で事業区域を対象としたチュウヒ繁殖状況調査を実施。
- 2022年8月
- 石狩川流域湿地・水辺・海岸ネットワーク主催の浜厚真イキモノブースに鳥類担当として協力。(2023~2025年も)
- 2023年4月~8月
- 当会独自で事業区域を対象としたチュウヒ繁殖状況調査を実施。
- 2024年1月~6月
- ネイチャー研究会inむかわ主催の地域住民向けの勉強会が4回開催され当会も運営のサポートおよび講師として協力し保護の重要性を訴えた。
- 2024年4月~8月
- 当会独自で事業区域を対象としたチュウヒ繁殖状況調査を実施。
- 2024年5月
- ネイチャー研究会inむかわが署名活動を開始。当会も署名賛同団体として協力。9,503筆の署名が集まりネイチャー研究会inむかわが事業者、関係行政機関に提出。
- 2024年9月
- 環境影響評価準備書に対する意見書をネイチャー研究会inむかわと連名で提出。
- 2024年10月
- 当会理事長、副理事長が事業予定地を訪問。ネイチャー研究会inむかわと当会による現地視察を行う。
- 2025年1月
- 北海道が北海道環境影響評価条例に基づき開催した本事業に関わる公聴会に当会職員が公述人として出席。鳥類保護の観点から事業の見直しの必要性を訴えた。
- 2025年4月
- 事業者が風車10基のうち浜厚真海岸部の5基建設の撤回を発表。大幅な事業計画の変更がされた。
- 2025年4月
- 当会会長が事業予定地を訪問。ネイチャー研究会inむかわ、一般社団法人タンチョウ研究所、日本野鳥の会苫小牧支部、当会による現地視察を行う。現地視察の様子が新聞記事等で報道された。
- 2025年4月~8月
- 当会独自で事業区域を対象としたチュウヒ繁殖状況調査を実施。
- 2025年8月
- 事業者が事業の取り止めを公表。
※1 引用文献
先崎理之,松井晋,江崎逸郎,大畑孝二,中村聡.2021.浜厚真の鳥類~浜厚真Bioblitz2021報告~.石狩川流域湿地・水辺・海岸ネットワーク.(参照日:2025年8月2日).
関連リンク
国際シンポジウム:大阪湾岸「いのち輝く」を未来へ―はじめよう!連携が生み出す豊かな生物多様性―開催のご案内
本イベントは終了しました。
アーカイブ配信(録画)の視聴はこちら
2025年8月19日

日本国内の主要な自然保護団体6団体(国際自然保護連合日本委員会、公益財団法人 日本野鳥の会、公益財団法人 日本自然保護協会、公益財団法人 世界自然保護基金(WWF)ジャパン、公益社団法人 大阪自然環境保全協会、日本野鳥の会大阪支部)は、大阪湾岸におけるネイチャーポジティブについて議論を深め、自然とともに生きる未来社会のデザインを考えるシンポジウムを2025年9月15日(月・祝)に大阪市立自然史博物館で開催します。当日はオンラインでシンポジウムの模様を視聴いただけます。
趣旨
現在、海洋と沿岸域は気候変動、開発、環境汚染など複合的な要因により危機的な状況に直面しています。生物多様性の損失や生態系サービスの劣化は、沿岸にくらす私たちの暮らしや経済にも直結する深刻な問題です。こうした課題に対して、自然の損失を止め、回復へと転じる「ネイチャーポジティブ」の視点は、これからの社会設計において不可欠な目標となっています。4月から開催中である2025大阪・関西万博では、「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマに掲げられ、自然との関係を見つめ直す契機でもあります。
本シンポジウムでは、藻場から湿地まで続く美しく豊かな沿岸の姿と、そこに生きる渡り鳥等による豊かな生物多様性を保全・回復していくことを目的に、英国王立鳥類保護協会(RSPB)から専門家を招聘し、国・地方自治体・企業・市民などの関係団体が一堂に会し、大阪湾岸におけるネイチャーポジティブについて議論を深め、自然とともに生きる未来社会のデザインを考えます。
開催概要
- 日時
- 2025年9月15日(月・祝)13:00~16:40(予定)
- 会場
- 大阪市立自然史博物館 講堂(定員170人)
ライブ配信、アーカイブ配信のURLはこちら
(大阪市立自然史博物館のYouTubeページ) - アクセス
- 大阪市立自然史博物館
地下鉄 Osaka Metro 御堂筋線
「長居(ながい)」駅より徒歩800m
(大阪市東住吉区長居公園1-23) - 参加について
- 申込不要
ただし会場での参加には博物館入館料(大人300円)が必要です。
プログラム
(敬称略)
13:00~13:15
- 開会挨拶
- 夏原 由博(大阪自然環境保全協会会長)
- 来賓挨拶
- マイケル・ブライス(在大阪英国総領事)
- 西村 学(環境省自然環境局 自然環境計画課課長)
13:15~13:40
- 基調講演
- 「沿岸域のネイチャーポジティブとは」道家 哲平(国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)会長)
13:40~14:40
- 特別講演
- 「世界の視点で大阪湾を考える」(通訳あり)
- 渡り性水鳥の危機的状況と大阪湾岸の重要性(仮訳)
The critical situation of migratory waterbirds and the importance of Osaka Bay
ニコラ・クロックフォード(RSPB主任役員・シギチドリ研究員) - 沿岸生息地再生に関する国際的な事例研究から大阪湾を考える(仮訳)
The relevance International Case Studies in Coastal Habitat Restoration to Osaka Bay
ジェフ・キュー(RSPB湿地再興アドバイザー)
- 渡り性水鳥の危機的状況と大阪湾岸の重要性(仮訳)
15:00~16:25
- ディスカッション
- ⼤阪湾岸の⽣物多様性を⾼めるために〜「いのち輝く」を未来へ〜
- ファシリテーター
佐久間 大輔(大阪市立自然史博物館) - 登壇者
- 積水化学工業株式会社 ESG経営推進部環境経営グループ グループ長 三浦 仁美
- 大阪府環境農林水産部 みどり推進室 みどり企画課 副主査 織田 智也
- 日本野鳥の会大阪支部長 納家 仁
- 講演講師:道家 哲平、ニコラ・クロックフォード、ジェフ・キュー
- ファシリテーター
16:25~16:30
- 閉会挨拶
- 葉山 政治(日本野鳥の会理事・国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)副会長)
共催
国際自然保護連合日本委員会、(公財)日本野鳥の会、(公財)日本自然保護協会、(公財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、(公社)大阪自然環境保全協会、日本野鳥の会大阪支部、大阪市立自然史博物館
後援
日本景観生態学会、応用生態工学会、日本緑化工学会、環境アセスメント学会、関西自然保護機構、日本生態学会、環境社会学会、自然環境復元学会、環境科学会
助成

このイベントは2025年度環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けています。
助成名「SDGs万博市民アクション」
シンポジウムに関するお問い合わせ
シンポジウム開催事務局
E-mail:[email protected]
会場に関するお問い合わせ
大阪市立自然史博物館(担当 佐久間大輔)
TEL:06-6697-6221
E-mail:[email protected]
関連リンク
- 大阪湾の自然再生と万博・夢洲のネイチャーポジティブを提言 RSPBと日本の自然保護団体、大阪市長・大阪府知事に共同書簡を送付(2025年6月10日)
国際環境NGOから夢洲・大阪湾の保全・回復を要望する書簡が博覧会協会、大阪市に届けられる(2023年7月3日)
夢洲の生物多様性保全を大阪万博のレガシーに(2022年3月22日)
2025年日本国際博覧会会場の建設整備に対して夢洲の生物多様性の保全と回復を求める要望書(2022年03月16日)









