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- 高病原性鳥インフルエンザの発生状況(2021年3月18日現在)
高病原性鳥インフルエンザの発生状況(2021年3月18日現在)
3月に入り、発生件数がやや減少しているものの、引き続きH5N8亜型の高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されています。3月18日現在、養鶏場では18県で合計52例、野鳥では18道県で合計58例が確認されています。
農研機構及び環境省の発表※によると、現在のところ今季は国内で、昨シーズンにヨーロッパで流⾏した系統と今シーズンにロシアやヨーロッパで確認されている系統の2系統合計5種類の遺伝子型のウイルスが存在していることが分かっています。
過去には4月に鳥インフルエンザの発生が確認されたことがありますので、引き続き対策をお願いします。
バードウォッチングでの注意点や野鳥の死体を発見した場合等については、こちらをご覧ください。
※農研機構HP プレスリリース (研究成果)今季国内の高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝的多様性
環境省HP 報道発表 今季(2020年10月~2021年2月)における国内の野鳥サーベイランスにおける高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝的多様性について
1.野鳥での確認状況
| No. | 種 | 回収された日 | 回収場所 | |
| 1 | オシドリ | 2020/12/3 | 和歌山県 | 和歌山市 |
| 2 | 2020/12/22 | 鹿児島県 | 出水市 | 3 | オナガガモ | 2021/1/6 | 宮崎県 | 延岡市 | 4 | マガモ | 2021/1/16 | 鹿児島県 | 薩摩川市内 |
| 5 | 2021/1/24 | 宮崎県 | 西諸県郡高原町 | 6 | 2021/1/24 | 宮崎県 | 西諸県郡高原町(上記と同一地点) | 7 | 2021/1/29 | 徳島県 | 美馬郡つるぎ町 | 8 | 2021/2/8 | 新潟県 | 新潟市 | 9 | オオハクチョウ | 2021/1/30 | 福島県 | 郡山市 | 10 | 2021/2/5 | 宮城県 | 仙台市 | 11 | 2021/2/13 | 新潟県 | 阿賀野市 | 12 | 2021/2/14 | 栃木県 | 那須塩原市 | 13 | コブハクチョウ | 2021/2/1 | 茨城県 | 潮来市 | 14 | ナベヅル | 2020/12/18 | 鹿児島県 | 出水市 |
| 15 | 2021/1/19 | 鹿児島県 | 出水市 | |
| 16 | 2021/2/3 | 鹿児島県 | 出水市 | |
| 17 | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市 | |
| 18 | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市(上記と同一地点) | |
| 19 | マナヅル | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市 |
| 20 | ノスリ | 2020/12/8 | 香川県 | 三豊市 |
| 21 | 2021/2/1 | 鹿児島県 | 薩摩郡さつま町 | |
| 22 | 2021/2/10 | 富山県 | 小矢部市 | |
| 23 | 2021/2/24 | 富山県 | 南砺市 | |
| 24 | 2021/3/3 | 栃木県 | 栃木市 | |
| 25 | オオタカ | 2020/12/20 | 奈良県 | 吉野郡大淀町 | 26 | オジロワシ | 2021/1/27 | 北海道 | 旭川市 |
| 27 | フクロウ | 2020/12/23 | 埼玉県 | 比企郡ときがわ町 |
| 28 | 2021/2/16 | 栃木県 | 那須塩原市 | |
| 29 | ハヤブサ | 2020/12/4 | 岡山県 | 小田郡矢掛町 |
| 30 | 2021/1/18 | 北海道 | 帯広市 | |
| 31 | 2021/2/15 | 栃木県 | 栃木市 | |
| 合計 12種31例 | ||||
今季は、猛禽類やカモ類、ハクチョウ類、ツル類で確認されています。この他、糞便や環境水からもH5N8亜型ウイルスが合計26例確認されており、今季は国内に存在するウイルス量が多いと考えられます。
詳細については、環境省HPをご覧ください。
2.家きんでの発生状況
農水省HPをご覧ください。
3.国内の野鳥サーベイランスの対応レベル
環境省では、国内複数地域での確認があったことから野鳥サーベイランスの対応レベルを「レベル3」に引き上げています。
各レベルでの死体等の検査基準については「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル簡易版」をご覧ください。
ご支援のお願い
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プレゼント付き寄付(バードメイトピンバッジ)

1口1,000円からの「バードメイト寄付」をくださった方に、ツバメのピンバッジをプレゼント。ご寄付は、当会の行う野鳥とその生息地を守る活動に役立てられます。
プレゼント付き寄付(シルバーブローチ)




一口5,000円からのご寄付で、ツバメのタイニーピンを口数分プレゼント。
二つの翼の重なりで”人”と”自然”の共存を表す、シンプルなデザインにしました。
製作は、貴金属ジュエリーの老舗、田中貴金属リテイリング(株)。
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ツバメ全国調査2012 結果報告
(2012年11月)
(公財)日本野鳥の会は、近年減少傾向にあるといわれているツバメの現状を明らかにし、その背景にどのような原因があるのか把握することを目的に、2012年のバードウィーク(5月10日~16日)を機に広く全国にツバメの目撃情報の協力を呼びかけました。その結果、全国から合計8,402件の情報が寄せられ、ツバメの現状について次のことが分かりました。
1.ツバメ調査の方法
(1)調査方法
この調査は、ツバメの置かれている状況を、インターネットや配布したツバメ小冊子等を通じて情報を集めました。
広く一般に参加を呼びかける「わたしの町のツバメ情報(一般目撃調査)」と、主に当会会員から情報提供をいただく「ツバメの営巣環境調査(詳細調査)」に分かれています。「わたしの町のツバメ情報」はどなたでも参加できる調査で、ツバメの目撃や営巣、周辺の環境について情報を募るアンケート形式の調査となっています。「ツバメの営巣環境調査」では、ツバメの営巣状況の把握と併せて、放射性物質がツバメに影響を与えているかどうかを調べました。
※調査項目については、調査用フォームを参照のこと(わたしの町のツバメ情報・ツバメの営巣環境調査)
(2)全国から寄せられたツバメ情報について
全国から8,402 件の情報が寄せられました。この情報を元に集計を行なうとともに、郵便番号レベルで位置の特定できた回答6,787件(一般目撃調査)と1,535件(詳細調査)について地図化を行ないました(図1)。今回47都道府県すべてから情報が寄せられましたが、特に東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の首都圏からの回答が多く得られました。

2.調査結果
(1)ツバメの分布域について
全国から寄せられた「わたしの町のツバメ情報(一般目撃調査)」の回答者のうち99%がツバメを確認し、86%が営巣を確認していました(図2)。また今回、ツバメの生息が確認された地点と鳥類繁殖分布調査(環境省 2004)の結果を重ね合わせ比較したところ、ほぼ同様の分布であり、特にツバメの分布が縮小している傾向は認められませんでした(図3)。ツバメは、本来の生息地である里地里山の他、都市部などでも広く見られていることが分かりました。

(2)ツバメの生息数について

繁殖期の分布は大きな変化は見られませんでしたが、「最近(10年間)ツバメは増えた? 減った?」の設問に対しては、回答者のうち39%が、ここ10年間でツバメが少なくなってきていると感じていることが明らかになりました(図4)。ツバメの分布域は大きくは変わらないものの、個体数は多くの地域で減少している可能性が示唆されました。
(3)ツバメの減少要因について
ツバメ減少の要因について、自由表記で回答のあった情報を集計すると、カラスによる影響が296件、またフンで汚れるなどの理由から巣が人の手で壊されている事例が216件と上位に挙がってきました(表2)。これを地図に示してみると、この2つの要因は都市近郊で多く見られました(図5、6)。


(4)<参考>ツバメ調査参加者から寄せられた声
ツバメの減少について
- 農家をしています。今年は納屋にツバメのつがいが2組来ました。カラスに卵やヒナを狙われますが、海を越えてはるばる子育てに来てくれるので、無事に育つよう見守っています。(埼玉県 女性)
- ビルの軒先に毎年、巣を作っているのですが、最近、ビル街のゴミを早朝にねらうカラスが増え、そのカラスがツバメの巣を襲っていました。(京都府 男性)
- 最近ツバメの数が減ってきたなと思っていました。巣ができると家が汚れるため、壊してしまう人も多いです。ツバメが巣を作る家は栄え、商売が繁盛すると以前は話してくださる方も多かったと思います。(茨城県 女性)
- 10年位前から、極端に少なくなった気がします。家に巣を作られるのを嫌い壊す人や、交通量が増え、ひかれたツバメもよく見ました。最近は、飛んでいる姿は見ても、子育ては見なくなりました。(兵庫県 女性)
- 人が長年守っていたからこそ、人のそばで巣をかけてきたのに、今では人も彼らの敵になっていると感じます。ツバメのことをもっと知ってもらう活動も、これからは必要だと思います。(愛媛県 女性)
- 夫は鳥害対策の仕事をしていますが、最近ツバメの巣の撤去の依頼も増え、複雑な心境のようです。ツバメの減少に危機感をもっていただけにショックでした。ツバメの減少を止められるよう、多くの人に少しでもツバメに関心をもってもらいたいです。(東京都 女性)
その他
- 我が家の玄関等に毎年巣を作ります。フンまみれの床を掃除するのが私の日課です。選ばれた家なので、できる限り見守ってやりたいと思います。(愛知県 男性)
- ツバメの世話が生きがいで、カラスやヘビ避けの囲いをして守っています。近所の人からはツバメ博士と呼ばれています。(愛知県 男性)
- 愛犬が天国に行って以来、気持ちがふさいでいましたが、このキャンペーンがきっかけでツバメに注目するように。おかげでこころが温かくなりました。(大阪府 女性)
- 巣作りしやすいように板を張り付けました。ツバメから幸せをたくさんもらって一日がスタートします。(千葉県 女性)
- 私の会社(運送会社)に巣をかけていたツバメが巣立ちました。運転手さんたちが巣の下に板をつけたりカラスよけネットをかけたり、喫煙所も別の場所に変えたり、一生懸命見守りました。その様子を見た社長さんからは運転手全員に「ツバメ手当」が支給されました。(徳島県 女性)

(5)経過報告:放射性物質の影響調査
チェルノブイリ原発事故では、ツバメに部分白化や尾羽の異常が生じたことが報告されているため、当会では主に支部会員に呼びかけ、情報を集めました。その結果、ツバメの部分白化については全国平均で5.7%、尾羽の異常は3.1%の割合で発生していました。一方、福島では、部分白化の発生率が0.6%、尾羽の異常が0%。隣接する宮城県でも部分白化の発生率が6.5%、尾羽の異常が3.2%で有意に高くなる傾向は初年度の調査では、特には見られませんでした。
しかし、2012年7月に、宮城県内で尾羽に異常のあるツバメが複数いるとの報告が寄せられ、巣立ち後の巣を持ち帰り汚染の有無を調べたところ、5巣中2巣から、それぞれ7,200、6,700ベクレル/kgと比較的高濃度の放射性物質が検出されました。今後ツバメの被曝の有無や繁殖率などについても地域を絞って継続的な調査をする必要があると考えています。

※ツバメへの放射性物質の影響について
2012年3月23日には、環境省自然環境計画課により、福島第一原子力発電所から約3キロ離れた福島県大熊町で採取したツバメの巣から、1キログラム当たり約140万ベクレルの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)が検出されたことが発表されました※1。
1986年に発生したチェルノブイリ原発事故では、放射性物質の影響により、ツバメに部分白化や尾羽の不均一な個体が生じたことや、放射線量の多い地域では雛の数が少ない等の現象が報告されています※2。

※1出典:環境省自然環境計画課調査結果/3月23日発表による
※2出典:Moller, A. P. & Mousseau, T. A. 2006 Biological consequences of Chernobyl: 20 years after the disaster. Trends Ecol. Evol. 21, 200-207.
“Barn Swallows Observation Guide” free teaching kit for school teachers
“Barn Swallows Observation Guide -for school teachers and education leaders”
Wild Bird Society of Japan developed an e-teaching kit “Barn Swallows Observation Guide -for school teachers and education leaders”. Barn Swallow is a good indicator of environmental quality, and this book suggests a swallow observation activity for primary school children and provides simple swallow survey methods to help young children learn how to observe nature in their environment.
You can download all the materials from the following link.

English
(PDF 6.81MB)

Simple Chinese
(PDF 2.5MB)

Traditional Chinese
(PDF 2.56MB)
We can also provide a print edition (hard copy)of English version free of charge. If you find this book useful, please contact us and also let us know how many copies you need:
Wild Bird Society of Japan E-mail: [email protected]
*This project is supported by the Toyota Environmental Activities Grant Programme, Toyota Motor Corporation.

Photo by David Wu

Barn Swallow is one of the most familiar birds which has a close association with people for a long time. Barn Swallows can be seen almost all over the world, everyone even young children can identify our tiny neighbours.
According to several survey records, Barn Swallows tend to decline in some countries including Japan. One of the likely reasons seems to be the change of land use and farming practice. The use of pesticides may reduce the numbers of flying insects and make Barn Swallows’ feeding habitat poorer. The other potential reason could be the change of the building materials and style could cause to reduce the number of nest sites.
This book contains general information about swallows, follow-up activities, and useful resources in order to introduce swallow observation activities into the school curriculum.
We hope that this book will help you to take part in Barn Swallow observation with schools and that this will spawn an interest in conservation work and benefit birds and nature around the globe.
*The survey methods in this book is based on Asian Swallows and Swallows’ breeding area in Asia.
Please feel free to arrange the work sheets and other materials depend on your region/country.
Teacher’s voice


David Wu (Kuo Kuang Elementary School, Taiwan)
We watched Barn Swallow, the closest creature to people.
We recorded their nesting, mating, hatching, breeding and training the chicks flying for independence. And some of them bred again for the second time. The process has fulfilled the teachers’ as well as students’ hearts of Kuo Kuang Elementary School. We also felt touched by happy volunteers(*) of Wild Bird Society of Japan came afar for conserving the habitat of Barn Swallows which inspired us the concept of conservation has no boundary and there is only one planet.
Thank these Japanese friends’ kind sharing and instruction.
We believe its fate that connect us.
*Wild Bird Society of Japan conducted “Green Holiday in Taiwan” international conservation volunteer tour for swallows and wetland from 2014 to 2015.
Japanese and Taiwanese volunteers worked for the protection of wetland ecosystem in Gaomei Wetland and visited 2 local schools which started swallow observation with students using this guidebook. Japanese volunteers and Taiwanese students observed swallow breeding on the street -and discuss what we can do for swallows and our precious nature.
*Green Holiday Taiwan Report :PDF(PDF 1.28MB)
Wild Bird Society of Japan
Maruwa Bldg, 3-9-23 Nishi-gotanda,Shinagawa-ku
Tokyo 141-0031 Japan
Tel +81-3-5436-2633 FAX +81-3-5436-2635
E-mail: [email protected]
ツバメの子育て状況調査2013~2015 結果報告
(2016年5月)
全国約5,000巣を分析、都市で巣を落とす人は農村の7倍
全国の都市部・市街地でツバメの子育てが困難に
(公財)日本野鳥の会は、近年減少の可能性が示唆されていたツバメの現状を明らかにするため、2012年に全国に呼びかけて調査を開始しました。2012年の調査では、約4割の方が「ツバメが減っている」と感じており、その一因として不衛生を理由に人が巣を壊してしまう例が数多く報告されました。
この結果を受け、2013年から当会の特設ホームページにツバメの子育てのようすを観察・記録していただく「ツバメの子育て状況調査」を実施し、2015年までの3年間にのべ2,506名の方々の協力を得て、全国796市区町村(全国の約半数)、のべ5,115巣もの観察情報をお寄せいただきました。この全国規模のデータを詳しく分析した結果、ツバメの子育てを取り巻く日本の現状について、次のことがわかりました。
- 全国の都市部や市街地で、ツバメの子育てが困難に
巣立ちヒナ数と都市化との関係を分析したところ、首都圏や京阪神はもとより全国の地方都市でも巣立ちヒナが少ないことがわかりました。郊外や農村部での巣立ちヒナ数は平均約4.3羽、都市部では平均約3.9羽と1巣あたり約0.4羽分少なくなっていました。巣立ちヒナ数が4羽以下なることは、将来的にツバメの生息数が減少していく可能性が高まることを示唆しています。 - ツバメと人のつながりの消失は、都市部で顕著
子育てに失敗した原因について、都市部と郊外や農村部を比較したところ、「人による巣の撤去」の占める割合が都市部では10.6%、郊外や農村部では1.5%と、都市部で約7倍も高い結果となりました。本来、天敵を避けるために人の暮らしの中で命をつないできたツバメですが、特に都市部では人そのものが子育ての脅威になりつつあるという現状が見えてきました。 - 都市部での子育てに必要なのは、水辺環境と緑地
ツバメの子育てが困難となっている都市部で、より多くのヒナが巣立つために必要な環境を明らかにするため、都市を代表する東京23区で巣立ちヒナ数と巣の周辺環境との関係を分析しました。その結果、一番は巣の近くに水辺環境があること、次いで公園、空き地などの緑地がプラスに働いていることがわかりました。都市部ではエサとなる昆虫が生息する水辺や、巣を作るために必要な土と草を採取できる場所が重要だと考えられます。
1.ツバメの子育て状況調査2013~2015の結果まとめ
(1)調査にご協力いただいた人数とツバメの巣の数
2013年から全国に広く協力を呼び掛けてスタートした「ツバメの子育て状況調査」は、2015年までの3年間で、でのべ2,506人の方にご参加いただき、日本全体の約46%にあたる796市区町村で調査を行なっていただきました(表1)。情報が寄せられたツバメの巣の数は、のべ5,115巣にものぼります。今回はこれらのデータを用いて、日本におけるツバメの子育ての現状と周囲の環境との関係を詳細に分析しました。
表1.2013~2015年の調査にご協力いただいた人数と得られた情報数
(2)ツバメの分布域は昔と変わったのか?
環境省が1970年代と1990年代に実施した全国の繁殖分布調査の結果と、日本野鳥の会が2012~2015年に実施した調査でツバメの巣が目撃された地域を比較してみました(図1,表2)。その結果、日本国内におけるツバメの分布域はこの約30年では大きな変化はなく、分布域が縮小しているといった傾向はみられませんでした。また、環境省が過去に行なった調査と比べて、日本野鳥の会の調査では北海道の北~東部からも営巣記録が寄せられました。

図1.過去と現在のツバメの分布域の比較
表2.図1におけるツバメ確認数の凡例内訳
ランクA:繁殖を確認した ランクB:繁殖している可能性がある ランクC:生息を確認した
(3)都市と農村で巣立つヒナの数を比較
3年間調査を継続したことで、都市部以外からの情報も多く蓄積することができました。そこで、データを都市部(市街化区域)と郊外や農村部(市街化調整区域や農業区域)に大別し、ツバメのその年1回目の繁殖(1番仔)における平均巣立ちヒナ数を比較しました。その結果、都市部では平均約3.9羽、郊外や農村部では平均約4.3羽と、約0.4羽分巣立ち数が有意に少ないことが分かりました(図2)。ツバメにとって巣立ちヒナ数が4羽以下になることは、生存率の研究事例を基に試算すると、将来的にツバメの生息数が減少していく可能性が高まることを示唆しています(表3)。また、過去に巣立ちヒナ数を調べた文献では、1番仔の平均ヒナ数が4羽を下回る事例はほとんどありませんでした(表4)。

図2.都市部と郊外や農村部におけるツバメの平均巣立ちヒナ数の比較(1番仔)
「都市計画法」と「国土利用計画法」に基づき、都市部:市街化区域、郊外や農村部:市街化調整区域や農業区域の2つに分類。※全国から集まった巣立ちまで観察情報のある2,427巣のデータで解析。
表3.巣立ちヒナ数の3羽と4羽の違い(1番仔のみで試算)
※実際の個体数予測は繁殖成功率や2番仔の巣立ち数、各年齢の死亡率等を考慮するため、より複雑なものとなる
表4.各年代ごとの巣立ちヒナ数の比較
(過去に全国的に調査を行なった事例はなく、調査地の違いなど誤差は考えられる)
[1]千羽晋示(1972)三重県桑名郡多度町におけるツバメ(Hirundo rustica)の繁殖記録(自然教育園資料のまとめ)
自然教育園報告(3):35-42.
[2]金井郁夫(1960)ツバメの生態(第3報).山階鳥類研究所研究報告 2:30-40.
[3]Mizuta K(1963)Local distribution of two swallows of genus Hirundo, and breeding success of
H. rustica. Res. Popul. Ecol. 5(2): 130-138.
[4]飯嶋良朗(1982)北海道十勝南部におけるツバメの繁殖記録.鳥 31(1):17-21.より記録を独自に算出
(4)ツバメの子育て失敗原因
2013~2015年の調査結果からツバメが子育てに失敗した原因をまとめると、天敵(カラス、ネコ、ヘビ、スズメ等)に襲われた割合が30%ともっとも高くなりました(図3)。人間が巣を壊したり、巣を作らせなかったりしたケースは8%を占めました。繁殖失敗の原因と割合を都市部と郊外や農村部に分けて見てみると、繁殖失敗率は都市部が23.0%と郊外や農村部の19.8%より高い結果となりました。
さらに、人が巣を壊したり巣作りを妨げたりする行為も、郊外や農村部が全体の1.5%だったのに対し都市部は10.6%と、約7倍も高い値となりました(図4)。フンが汚いなどの理由から人為的に巣が壊されるケースが増えてきていると考えられます。本来、天敵を避けるために人の暮らしの中で命をつないできたツバメですが、特に都市部では人そのものが子育ての脅威となりつつあるという現状が見えてきました。

図3.繁殖の失敗原因と割合(2013~2015年のデータ,計665件)
※「巣やヒナの落下」「巣が壊れる」には自然に落ちたものだけでなく、建物の構造に起因するもの、人や天敵に落とされたものも含まれると推測されます。

図4.土地区分ごとの繁殖失敗原因の内訳
(5)ツバメの子育てに欠かせない環境とは?
3年間の調査で、全国各地でツバメたちがたくましく生き抜いていることが分かったものの、都市部はツバメにとって子育てをする上で非常に厳しい環境であることが改めて浮き彫りとなりました。都市部でたくさんのヒナを育てるためには、どのような環境が必要なのでしょうか。日本を代表する大都市の東京23区内で、巣立ちヒナ数と巣の周辺環境の関係を詳しく分析しました。
その結果、河川や池といった水域がもっとも重要な環境要素であり、次いで公園や裸地(空地)などの緑地が有効である(巣立ちヒナ数にプラスに作用する)ことが分かりました(図5)。このことから、都市部ではエサとなる小さな昆虫が生息する水辺の環境や、巣を作るために必要な土と草を採取することができる場所が、「子育ての命綱」になっているといえます。
一方で、そのような環境の多い農村部でも人口減少による過疎化が進み、農業が衰退すると、巣をかける家屋もエサや巣材を得る田畑等の環境も失われる恐れがあります。現時点では、農村部は都市部より巣立ちヒナの数が多いものの、今後も子育ては安泰とは言えないかもしれません。

図5.ツバメが好む(巣立ちヒナ数が多い)環境についてモデルを検討した結果
2013~2015年の間にヒナが巣立った巣のある100m四方のメッシュと、その周囲500mの環境要素を解析した(一般化線形混合モデル;GLMM)。当てはまりの良かった上位9つのモデルを示す。表中の+はその説明変数が巣立ちヒナ数へプラスに作用にし、-はマイナスに作用することを意味する。
(6)ツバメと共に生きる未来を!
ツバメは、農作物の害虫を食べてくれる益鳥として古くから親しまれ、ツバメが巣を作った家には幸福が訪れると歓迎されてきました。しかし、開発やライフスタイルの変化とともに子育てできる環境が減り、ツバメと人のつながりも消えつつあります。
地域全体の環境を改善していくには長い時間と労力が必要です。しかし、私たち一人ひとりが今年も日本にやって来るツバメたちを温かく出迎え、1羽でも多くのヒナが巣立てるよう優しく見守ることはできるはずです。日本野鳥の会は今後も市民参加による調査を継続し、日本のツバメの現状をより詳細に明らかにしていきます。また、ツバメが安心して子育てできる町を増やすため、引き続きツバメを見守る方法を発信して、人とツバメが共存できる社会をめざしていきます。
2.「ツバメの子育て状況調査」について
調査の概要
2012年のアンケート結果で多くの方が感じているツバメの減少を、ツバメの繁殖の状況を調べることによって明らかにするため、日本野鳥の会では2013年からインターネット上に専用サイト「ツバメの子育て状況調査」を立ち上げ、調査を実施しています。
このサイトでは、より多くの方に参加いただけるようにスマートフォンやタブレット等にも対応させ、参加者に継続して同じ巣を観察いただき、子育ての様子を観察日記のように記録していただくことが可能です。また、巣立ったヒナの数や、繁殖に失敗した場合はどの繁殖ステージで失敗したのか、失敗の原因は何かといった情報を収集し、それを基にツバメが減少傾向にあるのかを調べます。
参加者はツバメの子育て情報を記録して共有することができ、ツバメの子育てを見守りつつ、保護のための情報を蓄積することができます。
調査の特徴
- 観察する巣が地図上に登録されるため、正確な位置がわかり、周辺環境との関係を見ることができます。
- 1巣あたりの巣立ちヒナ数を全国的に把握することができます。
- 繁殖に失敗した場合の原因や、そのステージを知ることができます。
- パソコンからはもちろん、スマートフォンやタブレットでも気軽に参加でき、全国からの情報を収集しやすくしています。
- 楽しんで参加いただけるように、全国から寄せられたツバメの巣の情報をリアルタイムで共有することができます。

図6.「ツバメの子育て状況調査」の画面
左:パソコンの画面 右:スマートフォンの画面
3.ツバメの巣を壊さないで
巣を壊すことは法律により禁じられています
ツバメなどの野鳥は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(略称:鳥獣保護管理法)」により保護されており、都道府県知事の許可がなければ、卵やヒナが中にいる巣を壊すことは禁じられています。これに違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
もし、卵やヒナのいる巣を落とそうとしている人を見かけた時などは、各都道府県の鳥獣保護関連部署などにご相談ください。
鳥インフルエンザ感染と野鳥について当会の見解
2009年、高病原性鳥インフルエンザの国内被害がニュースで取りあげられた際、ツバメの巣が壊されるという事件がありました。鳥の病気である鳥インフルエンザが、ツバメから人間に直接感染することは考えられません※1。もし鳥インフルエンザに感染したツバメがいたとしても、繁殖期にはつがいでの生活となり、他の鳥にうつす機会がないうちに抗体ができて、ツバメの体内のウイルスも消滅していくと考えられます。鳥インフルエンザウイルスは、気温が高くなると寿命が短くなり、フンなどで体外に排出され、感染力を失います。ツバメが玄関先に巣を作ったからといって、脅威を感じる必要はまったくありません。
※1 過去に、ツバメが高病原性インフルエンザにかかった事例は、海外で1例(H5N1亜型)のみで、人間への感染例はありません。
放射性物質の影響について
東日本大震災にともなう福島第一原発の事故以降、放射性セシウムを含むツバメの巣が確認されました。これは、福島県を中心に高濃度汚染地区(ホットスポット)の土を巣材に利用したことに起因します。放射性物質の飛散予測で汚染が高かったとされる一部の地域では、濃度の高い巣がある可能性もありますが、全国の巣が汚染されているということではありません。また、環境省は「高濃度の放射線物質に汚染された巣であっても、50cm以上離れれば自然放射線量と同等になり、人体に影響はない」※2と正式に発表しています。さらに時間が経過したことにより、空間線量が低下し、ツバメの巣に含まれる放射性セシウム濃度も事故当時より低下していると考えられます。
これらの理由からツバメの巣を壊したりしないよう、お願いします。
※2 放射線量は、放射線を発する物体からの距離の二乗に反比例して低下します。
例)距離5cm地点での線量に対して、50cm離れると100分の1.5m地点では1万分の1になる。
4.ツバメについて
ツバメは、全長17cm程度、長く切れ込みの入った尾羽が特徴。ユーラシア大陸と北米の広い範囲で繁殖して、冬には熱帯に渡って過ごします。日本では種子島以北の日本全土に夏鳥として渡来します。北海道では南部をのぞき、数は少ない傾向があります。
ツバメは(ハチ、ハエ、アブ、トンボなどの)昆虫を飛びながら空中で捕食するので、巣材を集める時以外に地上に降りる姿を見かけることは稀です。また、飛びながら水面をひっかくように口を開けて水を飲みます。
繁殖期は4月から8月で、おもに一夫一妻で年に1~2回(多い時は3回)繁殖をします。人家の軒下などに泥と藁でできた巣を作ります。ヒナは巣立ち後、数日間は巣の近くにいて、親鳥から餌をもらいます。2週間ほどたつと、親鳥から離れて、水辺のヨシ原などで、集団で夜を過ごすようになります。この集団ねぐらは数千~数万羽の規模になることもあります。東京近郊では6月中旬ごろから集団ねぐらに集まるようになり、7月下旬~8月上旬が最大になります。8月頃から10月頃に東南アジアに渡っていきます。

写真2.水田を飛翔しているツバメ(写真/佐藤信敏)
5.日本野鳥の会ツバメ全国調査2012(アンケート調査)の結果
(1)ツバメの全国分布は大きな変化なし

図7
回答者の99%がツバメを確認
全国すべての都道府県から8,402件の情報が寄せられ、そのうち一般目撃調査の回答者の99%がツバメを確認し、86%が営巣を確認していました(図7)。この結果を鳥類繁殖分布調査(環境省2004)と比較したところ、分布が縮小している傾向は認められませんでした。
(2)ツバメの数は減少?

図8
回答者の39%が減少と感じる
しかし、有効回答者6,866人のうち39%は、ここ10年間でツバメが減少したと回答しており、分布は変わらないものの、多くの地域で個体数が減少している可能性が示唆されました(図8)。
(3)ツバメ減少の要因は、カラスによる影響、人による巣の撤去が上位に

表5.ツバメの減少要因(自由表記)
ツバメ減少の要因として、回答のあった933件の情報のうち、カラスによる影響が296件、またフンで汚れるなどの理由から巣が人の手で壊される事例が216件寄せられ、上位を占めました(表5)。
教員向けガイドブック『ツバメの子育てを観察しよう』
教員向けガイドブック『ツバメの子育てを観察しよう
(Barn Swallows Observation Guide -for school teachers and education leaders)』
日本野鳥の会では、ツバメ観察を世界各地に広めるために、環境学習教材『ツバメの子育てを観察しよう(Barn Swallows Observation Guide -for school teachers and education leaders)』を発行しました。このガイドブックでは、学校や家庭で、子どもと一緒に取り組める、簡単なツバメの子育て調査を紹介しています。ツバメの観察を通じて、世界の子どもたちに、自然環境への興味関心を深めてもらえるように、英語・中国語・日本語の3か国語版を作成しました。
いずれも、下記からPDFを自由にダウンロードいただけます。

英語
(PDF 6.81MB)

中国語(簡体)
(PDF 2.5MB)

中国語(繁体)
(PDF 2.56MB)

日本語
(PDF 4.24MB)
◎英語版については、印刷物(冊子)もあり、無料で配布しています。
ご希望の方は、下記までお問い合わせください。
(公財)日本野鳥の会 自然保護室 E-mail: [email protected]
*この教材は、トヨタ自動車株式会社のトヨタ環境活動助成プログラムの助成を受けて作成しました。
ツバメ観察を始めよう

写真:ディビッド・ウー(台湾)

ツバメの子育てを観察する、
國光小学校(台湾、台中市)の子どもたち
ツバメは私たちにとって最も身近な渡り鳥の代表です。北半球で繁殖し、南半球で越冬するツバメは、世界に広く分布しており、ほとんどの国で見ることができます。ツバメは、古くから私たち人間の生活と密接に関わりあって暮らしており、誰でも、小さな子どもでも、ツバメを見分けることができるでしょう。
近年、日本を含むいくつかの国で、ツバメが減少傾向にあるといわれています。一因として、土地利用や農業形態の変化の影響が考えられます。農薬を使うことにより飛ぶ虫が減ると、ツバメの食べものも減ってしまいます。また、住宅構造の変化により、ツバメが巣をつくる場所が減ったことも影響していると考えられます。
ツバメは、私たちの周りにどれくらい自然が残っているかを測る、良いバロメーターです。
皆さんの地域でも、ツバメ観察を始めてみませんか? ツバメ観察ガイドブックには、事前学習のためのツバメの基本情報や、観察後の授業を発展させる活動の例など、ツバメ観察を学校の授業に取り入れるさまざまなアイディアや関連情報を掲載しています。このガイドブックが、各地でツバメ観察に取り組む手助けとなり、野鳥や自然保護への関心を世界に広めるきっかけになれば幸いです。
学校向け補助教材(パワーポイントと解説)
学校の授業でツバメの子育て観察に取り組む際の補助教材として、事前学習用のパワーポイントと解説、調査のまとめ用のパワーポイントと解説を作成しました。
事前学習用のパワーポイントでは、ツバメの生態や観察方法、子育て調査を行なう際の注意点を紹介しています。解説では、パワーポイントのスライドごとに、どのような説明や、子どもたちへの問いかけを行なうとよいかをまとめています。
調査のまとめ用のパワーポイントでは、野外調査実施後に、結果をまとめる手順を紹介しています。スライドでは、巣の数やヒナの数の集計方法や、観察してわかったことを共有する際のポイントを紹介しています。また、ツバメにとって私たちが住む町がくらしやすいかどうかを皆で考える、グループディスカッションの展開についても、解説しています。
パワーポイント・解説ともに、下記からPDFをご覧ください。
- 【事前学習用PPT】ツバメの子育てを観察しよう-Ⅰ事前学習(PDF: 5.9MB)
- 【事前学習用PPTの解説】(PDF: 1.3MB)
- 【調査のまとめ用PPT】ツバメの子育てを観察しよう-Ⅱ調査のまとめ(PDF: 2.4MB)
- 【調査のまとめ用PPTの解説】(PDF: 677KB)
※パワーポイントはPDFに変換したものを掲載しておりますが、元データ(PPT)も提供可能です。希望される方は、日本野鳥の会(E-mail :[email protected])までお問合せください。
授業の展開例
①事前学習(室内):所要時間45分
パワーポイントⅠ「事前学習」と「解説」を使い、ツバメの生態や観察方法を伝える。教員向けガイドブック『ツバメの子育てを観察しよう』から、調査用紙をコピーし、生徒に配布する。パワーポイントを参考に、調査用紙への記入方法や留意点を確認する。
②ツバメの子育て観察(野外調査):所要時間45分
学校の周辺で、ツバメの子育て観察を行なう。(調査の実施方法は、教員向けガイドブック『ツバメの子育てを観察しよう』を参照)
③調査のまとめ:所要時間90分
パワーポイントⅡ「調査のまとめ」と「解説」を使い、巣の数を集計し、巣があった場所を地図にする。観察してわかったことをまとめ、グループごとにポスターを作成・発表することで、結果をクラスで共有する。
④グループディスカッション:所要時間45分
ツバメと自然環境をテーマに、クラスで話し合う。
ガイドブック『ツバメの子育てを観察しよう』を活用して:先生の声

ディビッド・ウー(國光小学校、台湾)

私たちは、人間にとってもっとも身近な存在であるツバメを観察し、その巣や子育ての段階、巣立ちの様子を記録しました。ツバメ学習は、子どもたちだけでなく、教員にとっても非常にやりがいのあるものでした。また、ツバメの生息環境を守る活動に参加する日本のボランティアの皆さん(※)の幸せそうな様子を見て感動し、自然を守りたいという気持ちに国境はなく、私たちはひとつの地球にいることを実感しました。日本の皆さん、ツバメを通じた貴重な体験の共有をありがとうございました。この活動が私たちを結ぶ絆になったと信じています。
※日本野鳥の会では、2014~2015年の2年間、国際環境保全ボランティア“グリーン・ホリデーin台湾”を開催し、ツバメと湿地保全をテーマに活動しました。日本と台湾のボランティアで力を合わせて、台湾の重要野鳥生息地(IBA)である高美湿地(台湾、台中)の保全に取り組みました。また、このガイドブックを使ってツバメ学習を始めた國光小学校と高美小学校を訪問し、子どもたちと一緒にツバメの子育てを観察しながら、ツバメと自然環境を守るために何ができるかを話し合いました。
(公財)日本野鳥の会 自然保護室
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
電話03-5436-2633 FAX 03-5436-2635
E-mail: [email protected]
小冊子「あなたもツバメ子育て応援団」
ツバメ小冊子無償配布
あなたもツバメ子育て応援団(改訂版)

小冊子『あなたもツバメ子育て応援団』を、ご希望の方全員にプレゼントいたします。
日本野鳥の会で行なった、2013年~2015年の全国調査の結果、都市部では郊外や農村部に比べて、ツバメの巣が人の手によって壊される割合が高いことが分かってきました。
この結果を受けて、より多くの方にツバメのおかれている現状や生態を知ってもらい、ツバメの子育てを見守る輪をさらに広げていくため、小冊子「あなたもツバメ子育て応援団(改訂版)」の無料配布を行なっています。
ツバメの子育てを応援するためのノウハウに加えて、ツバメの生態の解説や全国調査の最新結果も反映した改訂版となっています。ぜひともお気軽にお申し込みください。
ツバメをみまもっている団体や企業のご紹介
感謝状贈呈のようす(2022年5月12日 東日本旅客鉄道株式会社 信濃町駅)
日本では古くから「ツバメが巣を作ると縁起が良い」と言われ、商売繁盛のシンボルや害虫を食べる益鳥としてツバメを歓迎してきました。日本野鳥の会では、これからも人とツバメの共存が続くことを願い、2019年度からツバメの巣や生息環境を温かくみまもっている企業・団体に感謝状を贈呈しています。
みまもりの例
フン受けを設置したり、周囲の方へ注意を促す看板を設置したり、さまざまな方法でツバメの見守りが行なわれています。

フン受けの傘

注意を促す看板
感謝状贈呈先一覧

感謝状のイメージ
ツバメを観察してみよう(ツバメの子育て状況調査)

ツバメの子育て状況調査終了のお知らせ
2013年より10年間取り組んでまいりました「ツバメの子育て状況調査」ですが、2022年度末を持ちまして終了いたしました。
この10年間、約4,200名の皆さまにより、のべ約12,300巣の観察情報をお寄せいただきました。ありがとうございました。データだけではなく日々の書き込みから「ツバメを大切に思う気持ち」や「子育てに失敗した時の残念な思い」など皆さまのツバメへの思いを感じることができました。
日本野鳥の会では、2021年11月にアメリカのコーネル大学との協同によるeBirdジャパンをスタートさせました。今後はこのサイトを活用してツバメに限らず多くの種類の情報を見守ってまいります。
子育ての時期を前にサイトを閉じるのはまことに残念ですが、今後も変わらず、子育てをするツバメを見守ってください。
調査結果は以下よりご覧いただけます。
ツバメの子育て状況調査
「ツバメの子育て状況調査」は、ツバメの巣と子育てを観察し、何羽のヒナが巣立ったか、どのような原因で失敗したのか、広く情報を集めて、ツバメの子育ての現状をくわしく知るための調査です。
ツバメの巣を観察できる方なら、パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットからも気軽に参加できます。
インターネット上で簡単に「ツバメの巣マップ」を作ることができるほか、全国から届いたツバメの子育ての情報を見て比較することができます。
また、多くのデータを共有していただくことにより、日本野鳥の会では、ツバメの子育ての傾向やツバメを取巻く環境の変化を分析することができます。
寄せられた情報は、このページを通じて広く公開していきます。ツバメたちの子育てのようすを、ぜひお寄せください。
ツバメの全国調査結果報告
- ツバメの全国調査2013~2022年結果報告(2023年6月)
- ツバメの全国調査2013~2020年結果報告(2021年6月)
- ツバメの全国調査2013~2015年結果報告(2016年5月)
- ツバメの子育て状況調査2013年結果報告(2014年4月)
- ツバメの全国調査2012年結果報告(2012年11月)
ツバメをまもろう

ツバメをまもろう
ツバメは、私たちにとってもっとも身近な野鳥であり、古くから私たちの暮らしと密接に関わりあっています。
近年、ツバメは減少傾向にあり、その原因としては、私たちの身近な自然環境の変化や、巣を作る場所の減少などが考えられます。また、ツバメの巣が人の手で壊されてしまうなど、人とツバメとの関係も変わってきています。
ツバメをまもるために、私たちにできることは何でしょうか。
ひとつは、ツバメのエサになる虫がいるような、田んぼや水辺環境を大事にすることです。また、ツバメの子育てを見守る人を増やすことも大切です。
ここでは、ツバメと共存するために、「フン対策」や「カラス被害をなくす対策」など、ツバメの子育ての時期に多く寄せられるご質問をQ&Aでご紹介します。
Q&A ツバメの巣からフンが落ちて困るのですがどうしたら良いですか?
ツバメの巣を人が壊す主な理由は、「フンが汚い」です。店舗や車庫など、フンが落ちると困る場所もあるでしょう。しかしフンが落ちるのは、子育て期間中の2週間程度です。フンを防ぎたい場合は、フン受けを設置してあげてください。
落ちてくるフンを手軽に処理するためのアイデア
- 地面に段ボール箱を置いておき、新聞紙を中敷きにする。時々取り替えれば、清潔に保てる。
- 巣の直下にフン受けを設置する場合も、段ボールなどを粘着テープで固定する。大きくて頑丈なものにすると、天敵のカラスが足場として利用してしまうので注意。フン受けは、巣から50cm以上離すとよい。
- 〈使うもの〉
- ・浅めのダンボール
・強力な粘着力のあるテープ

(イラスト/向田智也)
フン受けの設置のタイミング
親鳥の警戒心が強い巣作り中や抱卵中はやめましょう。フン受けはヒナが孵化してから置くか、巣台を設置するときにあわせて作りましょう。
*未来工業株式会社(当会法人会員)では、ツバメの子育てを多くの方に見守っていただけるよう、フン受け「スワローサポート」を制作し、販売しています。詳細は以下をご覧ください。
Q&A カラスにおそわれないようにするには?
ツバメの子育て期間中にもっとも多い問い合わせが、「ヒナ(卵・親鳥)がカラスにおそわれたけれど、どうすればいい?」というものです。
ツバメの天敵はカラスであり、ツバメがおそわれるのは自然の摂理です。しかし、カラスによる被害が増えた背景には、人間が出したゴミなどでカラスの数が増加したことや、昔は土間の奥や玄関の中で子育てができたのに、今ではカラスに狙われやすい場所に巣をつくらざるを得なくなってしまったツバメの子育て環境の変化が考えられます。
カラスの襲撃を防ぐためには、巣の下にツバメが通過できる程の隙間を空けてヒモを張ったり、場合によってはネットを張ったりすると、カラス除けとして効果があります。

カラスに壊された巣

カラスは下から巣を蹴り落とすため、カラスが下から狙えないように、巣の下に板を設置するなど、カラスの行動の妨げとなる仕組みを作る
(イラスト/向田智也)

巣の下に、ネットや糸などの障害物を張るのも有効。体の大きなカラスが侵入できず、ツバメは出入りできる程度のスペースを空ける
カラス除けの設置のタイミング
巣作り中の設置はやめましょう。抱卵が始まったら、カラス除けを設置します。ヒナが成長して羽ばたきの練習を始めるころに設置すると、ヒナがおどろいて巣から飛び出してしまうことがあるので注意してください。
ツバメは法律で守られています
フンが汚いなどの理由で、ツバメの巣を壊してしまいたいと考えている方もいるでしょう。しかし、日本には、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(略称:鳥獣保護管理法)があります。これによって、ツバメなどの野鳥は守られており、都道府県知事の許可がなければ、卵やヒナがいる巣を壊すことは違法になります。これに違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
もし、卵やヒナのいる巣を壊そうとしている人を見かけた場合は、お住まいの都道府県庁の鳥獣保護関連等の部署にご相談ください。
鳥インフルエンザ(ツバメを怖がる必要はありません)
今年も各地で鳥インフルエンザの確認事例が報道されています。「身近な場所に渡ってくるツバメが、鳥インフルエンザウイルスを運んでくるのでは」、と不安に思われている方もいらっしゃるようです。
しかし、鳥インフルエンザがツバメから人にうつることはありません。小さな体で海を越え数千kmも旅をして、日本で子育てをするツバメたちを、どうか温かく見守ってあげてください。
鳥インフルエンザウイルスは、フンなどで体外に出された場合、他の鳥に感染しなければ速やかに感染性を失います。また日光(紫外線)や高温に弱いことも知られています。
もし渡ってきた時にツバメがウイルスを持っていたとしても、他の鳥に伝染する機会がないまま、体の中に抗体ができて、ウイルスも消滅していくと考えられます。
またツバメが日本に到着してから、卵を産むまでに、通常1ヶ月以上はかかります。仮にウイルスを持っていたとしても、ウイルスがヒナにうつることはありません。
ツバメは、ヒナが大きくなると巣の下にフンを落とすようになりますが、気になる方は、巣の下にフンを受けるもの(古新聞などで十分です)を置いて、ときどき取り替えたり、掃除をして、清潔にしておくとよいでしょう。







