野鳥と風力発電:東北(意見書・要望書等)

意見書・要望書等青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県
計画地・建設地の視察、調査等

青森県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

むつ小川原港洋上風力発電事業

秋田県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

秋田県八峰町および能代市沖の洋上風力発電

秋田県八峰町及び能代市沖洋上風力発電事業

その他

秋田県能代市・三種町・男鹿市沖に係る洋上風力発電事業

秋田県由利本荘市沖の洋上風力発電

秋田県由利本荘市沖における洋上風力発電事業

秋田県由利本荘市沖洋上ウィンドファーム事業

由利本荘洋上風力発電事業

秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業

その他

男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業計画

能代山本広域風力発電事業

秋田中央海域洋上風力発電事業

その他

山形県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

宮城山形北部風力発電事業

三瀬矢引風力発電事業

栗子山風力発電事業

山形県庄内遊佐町沖の洋上風力発電

山形県遊佐沖洋上風力発電事業

その他

山形尾花沢風力発電事業

山形県酒田市の風力発電

酒田風力発電所更新計画

その他

鶴岡加茂風力発電事業

八森山ウインドファーム

岩手県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

岩手大船渡陸前高田風力発電事業

薮川地区風力発電事業

洋野風力発電事業

盛岡簗川風力発電事業

姫神ウインドパーク事業

釜石広域ウィンドファーム

その他

宮城県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

宮城山形北部風力発電事業

稲子峠ウィンドファーム

宮城県丸森町の風力発電

宮城気仙沼風力発電事業

宮城西部風力発電事業

京ヶ森風力発電事業

七ヶ宿長老風力発電事業

女川石巻風力発電事業

宮城県白石市の風力発電

白石小原陸上風力発電事業

白石越河風力発電事業

その他

大和風力発電事業

その他

福島県

青森県秋田県山形県岩手県宮城県福島県

クリーンエナジー会津若松風力発電事業

背炙山の風力発電計画

白石小原陸上風力発電事業

その他

計画地・建設地の視察、調査等

青森県

2008年度
  • むつ小川原ウインドファーム
  • 六ヶ所村風力開発

秋田県

2018年度
  • 由利本荘市沖の計画地
2016年度
  • にかほ市ガン・ハクチョウ類レーダー調査
2015年度
  • 能代~由利本荘市の風車

山形県

2015年度
  • 遊佐の風車

岩手県

2018年度
  • 久慈市のゾーニング事業対象海域
2014年度
  • 釜石広域ウインドファーム
  • 盛岡市周辺の計画地
2008年度
  • 釜石広域ウインドファーム

福島県

2012年度
  • 会津若松市・背炙山の計画地
  • 湖南町・郡山 布引高原風力発電所
  • 天栄村・羽鳥湖高原の計画地

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野鳥と風力発電:近畿(意見書・要望書等)

意見書・要望書等和歌山県滋賀県京都府兵庫県
計画地・建設地の視察、調査等

和歌山県

和歌山県滋賀県京都府兵庫県

DREAM Wind 和歌山有田川・日高川風力発電事業

中紀第二ウィンドファーム事業

和歌山印南日高川風力発電事業

その他

滋賀県

和歌山県滋賀県京都府兵庫県

米原風力発電事業

余呉南越前第一・第二ウィンドファーム発電事業

京都府

和歌山県滋賀県京都府兵庫県

京丹後市磯砂山風力発電事業

丹後半島第一風力発電事業、丹後半島第二風力発電事業

兵庫県

和歌山県滋賀県京都府兵庫県

南あわじ風力発電事業

計画地・建設地の視察、調査等

兵庫県

2016年度
  • 淡路島の風車
2015年度
  • 淡路島の風車

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野鳥と風力発電:中部(意見書・要望書等)

意見書・要望書等富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県
計画地・建設地の視察、調査等

富山県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

あさひ風力発電事業

石川県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

志賀風吹岳風力発電事業

七尾志賀風力発電事業

能登中風力発電事業

能登里山風力発電事業

虫ヶ峰風力発電事業

輪島市南志見風力発電事業

その他

福井県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

福井県あわら市沖の洋上風力発電

あわら沖洋上風力発電事業

福井県あわら市における風力発電事業・水鳥の保全に係る検討委員会
当会によるマガンについての調査結果

その他

三十三間山風力発電事業

鉢伏山風力発電事業

その他

静岡県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

ウインドパーク遠州東部風力発電事業

静岡県浜松市天竜区の風力発電

ウインドパーク天竜風力発電事業

天竜風力発電事業

その他

岐阜県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

米原風力発電事業

三重県

富山県石川県福井県静岡県岐阜県三重県

計画地・建設地の視察、調査等

福井県

2019年度
  • 国見岳周辺の計画地
2015年度
  • あわら北潟湖レーダー調査
2008年度
  • あわら市風力発電計画地

長野県

2008年度
  • 伊那市および菅平高原の計画地

静岡県

2019年度
  • 下田市の風車
2017年度
  • 浜松市の計画地

愛知県

2008年度
  • 渥美半島の風力発電施設群

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風力発電が野鳥に与える影響のまとめ

(財)日本野鳥の会自然保護室 浦 達也

現在、地球温暖化防止のための再生可能エネルギーとして、欧米や中国を中心に風力発電が世界各地で導入されています。現在の国内での導入実績は設備容量にして約200万kWで、風車の本数で約1500本です。そして、2020年までに1131万kW(現存する国内最大級の2000kW風車で5655本分)の導入を目指すと、政府は掲げております。このように、近年になり日本でも風力発電の導入が進み、更に加速すると考えられますが、それに伴い、様々な問題が起こるようになってきました。

【風力発電が起す環境問題】

(1)景観の破壊

特に風光明媚な観光地では、風車の設置によって景色が変わるなどとして、自然景観への影響が問題になる場合があります。景観論争では、宍道湖や嫁が島の夕景が壊れるとして島根県出雲市、南アルプスの山並み美しい景色が壊れるとして長野県伊那市の計画が有名です。

(2)森林等の破壊

風車設置に必要な用地(基礎とその周辺、取付道路、資材置場、組立場など)を確保するために森林伐採、盛土や切土などの土地改変が行なわれ、計画地周辺の自然環境が破壊されることがあります。近年は風車が大型化しているため、山岳地で風車を建設する際には林道を拡張すること
があり、また、大規模なウインドファームでは、改変される土地の面積が大きくなります。

(3)騒音被害

風力発電を設置した後に近隣住民が頭痛や吐き気、不眠などの健康被害を訴える場合がありますが、その原因は風車からの騒音にあると考えられています。風車に関わる騒音には、機械音やブレードの風切音による可聴のものと、人間の耳にはあまり聞こえない周波数80Hz(ヘルツ)以下の低周波音によるものがあります。特に最近は、20Hz以下の超低周波音が風車から出ており、深刻な健康被害をもたらしているとして注目されています。耳に聞こえる騒音はないものの、ずっと健康だったのが風車建設後に具合が悪くなったり、風車から遠くに離れたり稼動していなければ症状が治まるなどから、風車の稼動に伴う低周波音の発生が健康被害をもたらしていると考えられ、稼動時は脳や内臓が内側から揺すられるように空気や建物が振動していると、被害者は言っています。しかし、事業者等が用いる計測器ではこの超低周波が検出できず、または通常の騒音として扱うことで国の設定した基準に当てはまるかどうかで被害の有無を判断し、事業者等は、風車の稼動と健康被害との因果関係は存在しないと結論付ける場合があります。そのことで、被害住民と事業者等との間で摩擦の生じる地域が出てきました。現在、風車による低周波音で健康被害が発生していると考えられる地域は、東伊豆町、豊橋市、田原市、あわじ市、伊方町などがあります。

(4)鳥への被害

国内で風力発電の設置数が増えるに従い、風車に鳥が衝突死するバードストライクが報告されるようになりました。風車と野鳥の被害の関係については欧米で研究されてきましたが、最近になって国内でも環境省が中心となり、研究されるようになりました。これら海外や国内の知見から分かってきた、風力発電が野鳥に与える影響等は、下記のとおりです。

【野鳥と風力発電】

(1)影響の種類

  • 生息地の喪失や環境の変化による強制移動や追い出し:森林伐採等の土地改変による環境変化により野鳥の棲み処を奪うことで、特に、1羽の損失が個体群の存続に与える影響の大きい希少種が生息する場所では、深刻な問題となります。
  • 移動の障壁:春秋の渡りルート、巣と餌場間の移動ルート上等に風車が並ぶと、鳥が風車を避けてしまうことでルートとして利用できなくなる場合があります。鳥が風車列を回避する場合、夜で1km、日中で3kmくらい手前からと言われています。
  • 衝突(バードストライク):風車の羽や支柱に鳥が衝突することです。衝突のリスクは鳥の年齢や習性によって違います。ガン・カモ類など、翼に対して体が大きい鳥でもリスクが高く、視界不良や上昇気流の不足など、気象条件によってもリスクが違います。

(2)影響の出やすい地形と影響の種類

  • 渡りの通り道や出入り口となる岬や半島部、峠など;移動の障壁、衝突
  • 尾根や谷(利用しやすい風が吹く);生息地の喪失、障壁、衝突
  • 海崖の上(吹上げの風を利用);衝突
  • 平地や台地(風が通りやすい);障壁
  • 餌場となる田畑、水路、海岸線など;生息地の喪失、衝突

(3)影響の出やすい風車と設置パターン

  • 風車列の端
  • 急斜面、峡谷、尾根上の風車
  • 1基だけ独立した風車
  • 間隔の広い風車
  • 餌資源の豊富な場所にある風車
  • 止まり木や避難場所が近くにある風車
  • 支柱が高く、ローターが大きく、速度がゆっくりしているほど危険

(4)なぜ影響が出るのか

単純に言うと、明確な原因は分かっていません。しかし、これまでの研究の中で確認された事実から、以下のことが言われています。

  • モーションスミア現象;室内実験により証明された、猛禽類は回転している風車のブレードから約10m以内に近付くと見えなくなってしまい、風車の存在を認識できなくなる、という現象です。
    人間でも、速く回る扇風機の向こう側が透けて見えますが、猛禽類ではそれがもっと早い段階で起こるということです。
  • 採餌行動との関係;猛禽類は下を向きながら集中して餌を探しますが、風車の存在に気付くのが遅れる、または急降下時に風車が目に入らなくなるのではないかと言われています。モーションスミア現象との組合せも考えられます。
  • 環境変化との関係;風車設置に伴う土地改変により周辺部が裸地、牧草地や草地になるなど、土地利用や環境が変化する場合があります。そうすると、ノウサギやネズミなどが増え、そこを新たに餌場として利用するようになる猛禽類が増えることがあります。採餌行動を多く行なう場所に風車があると、衝突の危険性が高まります。岩手県釜石市でのイヌワシの衝突死は、この例が当てはまるものです。
  • 夜間について;夕方~夜間などは、止まり木から飛び立った鳥がよくぶつかっていることが報告されています。また、白色灯やライトアップなどの夜間照明が鳥を惹き付けており、特に霧など悪天候の時が危険である可能性が指摘されています。夜間に灯台に鳥が衝突死するのと同じような原因です。

(5)国内での衝突死事例

2010年3月末までに当会で把握している国内での野鳥の衝突死の発見事例は、トビ18、カモメ類18、オジロワシ16、カラス類11、カモ類3、イヌワシ1、オオワシ1、その他猛禽類4、小鳥類12、その他海鳥4羽です。

猛禽類の死体発見例が多いのは、小鳥よりも死体を発見しやすいからと考えます。アメリカの実験では、大型猛禽類では1ヶ月以上死体が残りますが、小鳥だと2~3日、早ければその日のうちに死体がなくなるという結果があるためです。小鳥の消失が早いのは、風車周辺のキツネやカラス、トビなどが毎朝、死体を探しにくるようになるからで、トビやカラスで衝突死が多いのはもしかすると、そのことも関係しているかもしれません。

(6)バードストライク防止対策

環境省の調査により、風車設置後の事故防止策としてブレードの彩色、ライトアップ、案山子および反射テープの設置の有効性の有無が検証され、風車の配列と立地、弾力的な運用管理、植生及び環境管理のあり方について検討されました。検証結果からは、防止策の有効性について明確な結果が得られませんでした。そこで当会では、バードストライク防止策として①計画段階で計画地周辺の鳥の状況から立地についてよく検討し、②野鳥に影響のあると考えられる場所には風車を建てない、③野鳥への影響が少ないと考えられる場所でも主な飛翔コースと直行しない、海岸線から離すなどなど風車の配置をよく考慮し、④建設後は死体捜索調査やレーダー監視などでモニタリングを行い、⑤渡り時期や事故発生時には風車の運転調整を行い、植生や環境の管理などの防止策を講ずるなど、弾力的な運用管理を行なうことが必要であると考えています。

【洋上風力発電施設と野鳥】

風力発電は地球温暖化対策に役立つクリーンエネルギーとして世界的規模で導入が進んでおり、国内でも地球温暖化対策推進大綱により導入が推進されている。そして、陸上での建設適地の減少や、沿岸における風況の良さ等から、洋上風力発電は再生可能エネルギーの担い手として、国内でも今後導入が進むと予想されている。すでにNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)により、洋上風力発電の設置可能性の実証実験が銚子市沖と北九州市沖で行なわれており、民間事業者による鳥取市沖での設置計画も浮上している。

ヨーロッパでは導入実績第1位の英国はじめ、ベルギー、デンマーク、ドイツ等で設備容量にして総計2,396MWの風車が既に稼動している(EWEA 2010)。導入量が増えるにつれて、海鳥や水鳥へ影響を与えている事例が報告されるようになってきた。

洋上風力発電施設により影響を受ける鳥類はおもに海鳥全般の他、カイツブリ類、海ガモ類、渡りをする水鳥や猛禽類およびスズメ目の鳥である(Drewitt &anp; Langston 2006)。これらの鳥は、生息妨害による生息地放棄および障壁効果といった影響を受けることが知られている。例えば、デンマークのホーンズ・レフ(Horns Rev)洋上風力発電所ではシロカツオドリ Morus bassanus、クロガモ、ウミガラス、オオハシウミガラス Alca tordaの個体数が、風車建設後に発電所内およびその2~4km以内で減少した。またホーンズ・レフや同国のニュステッド(Nysted)の洋上風力発電所では、施設の存在により渡り鳥の飛行経路の変更、および風車周辺からの忌避があったことを強く示唆する結果が出ている。

陸上の風力発電所と同様の野鳥の衝突死が洋上で起きない、というわけではない。しかし洋上では衝突死個体の回収が非常に困難なため、洋上風力発電施設への衝突死の把握が難しく、ほとんど把握されていないだけである。

野鳥が受ける洋上風力発電施設の影響の大きさには、周辺の地形や沿岸からの距離が関係すると考えられる。一般に、建設場所が採食に適した沿岸浅海域に近いと、採食地間(クロガモ類など)、採食地とねぐらの間(シギ・チドリ類、カモ類)、繁殖地と採食地の間(集団繁殖する海鳥など)の移動経路、海岸に沿った大規模な移動、渡り鳥の離着陸を妨げる可能性が大きい。海峡など移動のボトルネック(隘路)となる場所への建設は、渡り鳥の飛行経路を変更させ、悪天候時は衝突の危険性を高める可能性がある。

また、鳥の種類による飛行特性や周辺における鳥の状況によっても影響の大きさは違う。施設の周辺を利用する鳥の飛行高度が例えば水面から30~120mであれば衝突死のリスクは非常に高まる。採食地や集結地など多数の鳥が集まる場所である場合、生息地放棄などの影響の度合が非常に大きくなる。

以上のような環境影響を軽減するには、立地選定段階で戦略的環境影響評価(SEA)を行い、鳥類への悪影響が大きいと予想される場所では建設を避けることが必要である。イギリスやドイツ、スペインなどのEU諸国では、IBA(重要野鳥生息地)に風力発電施設を建設する場合、事業者は各国でIBAを選定している野鳥保護団体(バードライフのパートナー)に計画についてよく説明を行い、建設への同意を得るように指導されている。

日本ではまだこのような認識は進んでいない。今後、洋上風力発電施設から野鳥が受ける環境影響を軽減するには、マリーンIBAの選定を進めることにより、重要海域に対する行政や事業者の認識を高めてもらうことが必要であると考えている。


この文章は、日本野鳥の会 札幌支部報(2010年7月号)に寄稿した内容を増補したものです。

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風力発電に関する学会発表、外部講演

発表詳細 発表者 開催日時
Changes in the flight paths of geese and swans before and after the construction of seven onshore wind farms in northern Hokkaido, Japan.
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2025, French.
浦 達也 2025年9月8~12日
Number of bird collisions with onshore wind turbines in Japan and development of species sensitivity index.
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2023, Croatia.
浦 達也 2023年9月19~22日
風力発電が鳥類に与える影響とセンシティビティマップ
環境研究総合推進費シンポジウム~鳥と風車の共生を目指して~
浦 達也 2021年5月22日
風力発電が鳥類に与える影響―環境紛争・規模・立地の観点から―
道北の風力発電の影響を考える勉強会
浦 達也 2021年3月6日
風力発電・太陽光発電事業から見える環境影響評価の問題点(テーマセッション)
「野生生物と社会」学会2019年度大会(金沢)
浦 達也
The Behavior and Flight Altitude of Eastern Marsh Harriers in the Breeding Season (Poster Session).
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2019, Scotland.
Tatsuya Ura, M.Hasebe, C.Hirai, W.Kitamura, S.Yoshizaki
北海道4海域におけるセンシティビティマップ作成事例(自由集会)
日本鳥学会2018年度大会(新潟)
浦 達也
風力発電が鳥類に与える影響―施設規模と立地の観点から
環境省ヒアリング(太陽光発電施設等に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会第5回)
浦 達也 2018年12月6日
野鳥と風力発電のセンシティビティマップにおける海外および日本野鳥の会の作成事例の紹介(自由集会)
日本生態学会2018年度大会(札幌)
浦 達也
野鳥と風力発電―その影響と環境アセスメントの課題
秋田弁護士会(勉強会)
浦 達也 2017年11月9日
風車と野鳥~本当にクリーンな再生可能エネルギーとは~
第12回はぼろサイエンスカフェ
浦 達也 2017年10月21日
日本野鳥の会が進める鳥と風車のセンシティビティマップ作成(自由集会・主催)
日本鳥学会2017年度大会(つくば)
浦 達也
Species and wind farm sensitivity index for seabirds and landbirds in Hokkaido (Poster Session).
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2017, Portugal.
Tatsuya Ura, W.Kitamura, S.Yoshizaki
Case examples of barrier effects of wind farms on birds in Japan (Poster Session).
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2017, Portugal.
Tatsuya Ura, W.Kitamura, S.Yoshizaki
野鳥と風力発電のセンシティビティマップの重要性
公開シンポジウム-鳥の衝突を避けるためにできること
浦 達也 2017年6月3日
風力発電が鳥類に与える影響と課題
公開シンポジウム・洋上風力発電の課題と展望
浦 達也 2016年12月4日
自然エネルギーを巡る空間・土地利用のリスクコミュニケーションとガバナンス(フォーラム)
自然エネルギーと社会的合意国際フォーラム
浦 達也 2016年11月22日
風力発電施設がガンカモ類に与える影響と累積的影響評価のあり方(自由集会)
日本鳥学会2016年度大会(札幌)
浦 達也・謝 倩氷
北海道の海鳥における洋上風力発電に対する脆弱性(ポスター発表)
日本鳥学会2016年度大会(札幌)
浦 達也
Sensitivity map for offshore wind farm and birds on Nemuro and Haboro (Oral Session).
Pacific Seabird Group Annual meeting 2016, Hawaii.
Tatsuya Ura
野鳥と風力発電―野鳥への影響とアセス法の課題―
勉強会・サロベツと風力発電
浦 達也 2015年12月6日
風力発電施設による猛禽類への障壁影響(口頭発表)
日本鳥学会2015年度大会(神戸)
浦 達也・荒 哲平・植田 睦之
風力発電が野鳥に与える影響~自然エネルギーと野鳥の共存を目指して~
エネチェン・フォーラム―風はだれのもの?
浦 達也 2015年8月29日
Symposium‐Wind Energy and Bats:Toward Appropriate Assessment and Monitoring.
Wild Birds and Wind Farm: The Vth International Wildlife Management Congress (IWMC 2015)
Tatsuya Ura 2015年7月30日
持続可能な社会と自然エネルギー(企画セッション1)
第51回環境社会学会大会
浦 達也(討論) 2015年6月28日
野鳥と風力発電―影響とアセスメントの課題
エネチェン・フォーラム―風はだれのもの?
浦 達也 2015年6月9日
A case study of cancellation of a wind power plant construction plan and environmental impact assessment by NGO in Eastern Hokkaido, Japan.
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2015, Berlin.
Junkei Matsumoto, Hironobu Tajiri and Tatsuya Ura
Case examples of avian mortality due to collisions witd wind turbines in Japan (Poster Session)
Conference on Wind energy and Wildlife impacts 2015, Berlin.
Tatsuya Ura, W.Kitamura, Teppei Ara
Wild Birds and Wind farm ‐Impact Challenges on EIA Activities of WBSJ‐
東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ(EAAFP) 第8回パートナー会議(MOP8)
浦 達也 2015年1月16日
風力発電と野鳥の保護(パネルディスカッション)
森林・環境フォーラム2014 風力発電といわての自然
浦 達也(討論) 2014年12月6日
セッション2―B自然エネルギーと社会的合意
コミュニティーパワー国際会議2014in福島
浦 達也(討論) 2014年2月1日
風力発電の鳥類に関する影響評価 浦 達也 2013年10月17日
適切な環境影響評価手法の必要性
第1回 洋上風力発電による海洋生物への影響を考えるワークショップ
浦 達也 2013年6月9日
風力発電の鳥類に関する影響評価
風力発電の最新技術動向と環境影響評価に関するシンポジウム
浦 達也 2013年1月24日
北海道根室市の海ワシ類を対象とした飛翔ポテンシャルマップの作成(口頭発表)
日本鳥学会2013年度大会(名古屋)
北村 亘・松本 潤慶・有田 茂生・手嶋 洋子・浦 達也・田尻 浩伸
POTENTIAL EFFECTS OF OFFSHORE WIND POWER STATIONS ON SEABIRDS IN JAPAN.
Pacific Seabird Group Annual meeting 2012, Hawaii.
Tatsuya Ura, Yukihiro Kominami
根室半島南側における海鳥のカウント手法の比較(口頭発表)
日本鳥学会2012年度大会(東京)
浦 達也
風力発電による鳥類影響の実態
自然エネルギーと社会的合意形成のためのフォーラム~風力発電の開発と鳥類保全を巡って~
浦 達也 2011年3月11日
増加する風車―北海道から発信する風力発電問題―「風力発電施設が鳥類に与える影響(概論)」(企画集会)
日本生態学会2011年度大会(札幌)
浦 達也
希少猛禽類・渡り鳥と風力発電の共存を目指して「死がい調査について」(自由集会)
日本鳥学会2010年度大会(船橋)
浦 達也
風力発電施設が野鳥に与える影響―風車建設前と建設後の調査―「風車建設前と建設後の影響評価方法―海外の事例より―」(自由集会)
日本鳥学会2009年度大会(函館)
浦 達也

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バードウォッチングに出かける際の鳥インフルエンザへの配慮のお願い

2025年6月27日

鳥インフルエンザは、鳥の病気です。養鶏場などのように鳥と濃密な接触をすることがない限り、人への感染は過度に心配する必要はありません。しかし、バードウォッチングによって、知らず知らずのうちにウイルスを運んでしまい、発生の拡大に加担してしまうことがありえます。

ここでは、このようなことを避けるために、どのようなことに気をつければよいのかについてお伝えします。

鳥インフルエンザの発生状況

令和8年度 国内における高病原性及び低病原性鳥インフルエンザ発生状況(令和8年3月24日15時時点)
令和8年度 国内における高病原性及び低病原性鳥インフルエンザ発生状況

出典:「令和7年度 鳥インフルエンザに関する情報について」(農林水産省)を加工して作成

状況は日々更新されますので、最新の状況は以下のサイトでご確認ください。

水辺でのバードウォッチングの注意

鳥インフルエンザは、カモ類などの水鳥が主な宿主とされています。水鳥が集まる池や湿地、湖でバードウォッチングをするときにはとくに注意が必要です。

バードウォッチングによってウイルスを広げてしまうケースとは、靴や車のタイヤなどに付着したウイルスを周囲の養鶏場などへ移動させてしまうことを想定しています。

そこで、以下の点に配慮していただくようにお願いいたします。

  1. 水鳥の糞が多量に落ちているような水際まで近寄らないようにしましょう。
  2. 探鳥地から移動する前には、靴底、三脚の足、自動車のタイヤなど、地面に接したものを消毒しましょう。
    汚れが残っていると効果が低下しますので、泥をよく落としてから消毒しましょう。消毒薬には「消毒用アルコール」が入手しやすく、おすすめです。
    ※消毒薬は使用上の注意に従って十分注意して使用してください。
  3. できれば、1日のうちに、複数の探鳥地を行き来しないようにしましょう。
    どうしても必要な場合は、移動の前に必ず消毒をしましょう。
  4. 帰りに、養鶏場やアヒル等の飼育場、動物園などには近づかないようにしましょう。

ポスター「鳥インフルエンザを広めないためにご協力をお願いします」

当会では、野鳥観察や野鳥撮影を楽しむ方に向けて、鳥インフルエンザを広めないための注意点をまとめたポスターを作成しました。以下から自由にダウンロードしてご活用ください。
鳥インフルエンザを広めないために、皆さまのご協力をお願いします。

鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密な接触等を除き、人には感染しないと考えられていますが、鳥インフルエンザの拡大を防ぐことは重要です。高病原性鳥インフルエンザが養鶏場などで発生すると、飼育されているすべての個体を殺処分する措置が取られ、農家に多大な負担がかかります。これは近隣の養鶏場等への感染の拡大を防ぐためと、鶏舎の中で感染が繰り返されるとウイルスの変異が起こり、たまたま人に感染しやすい変異が生じることを防ぐためです。変異によって人から人にうつるようになると新型のインフルエンザ発生の原因にもなりかねません。

また2024年は、タンチョウ、マナヅル、ナベヅルといったツル類や、オジロワシ、オオワシ、ハヤブサといった猛禽類など、絶滅のおそれのある種で高病原性鳥インフルエンザによる死亡例が報告されています。とくにナベヅルでは2022~2023年には1000羽以上が死亡しています。とくに個体数の少ない絶滅のおそれのある種で集団感染が起きれば種の存続の危機となります。

野鳥の死体を発見した場合

鳥の死体や弱っている個体を発見した場合は、素手ではふれないでください。同じ場所で複数の死体を見つけた場合は、市町村や都道府県にご連絡ください。

死体の鳥インフルエンザ検査については、国内での発生状況や種類によって異なります。

詳しくお知りになりたい方は、環境省の『野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル簡易版』(PDF/3MB)をご覧ください。

鳥インフルエンザが近くで確認されたら

鳥インフルエンザが発生した探鳥地に行くのは控えましょう。ウイルスが増殖している場所に大勢の人間が押し掛けることは、それだけウイルスの拡散を助長させる恐れがあります。

また、観察場所の半径10kmの範囲で鳥インフルエンザが確認された場合は、靴底消毒を徹底するなど、前掲の「水辺でのバードウォッチングの注意」を参考に配慮をお願いいたします。

最後に

冬の水辺は見どころが多く、バードウォッチングに出かける機会が多い季節と思います。いつにもまして、野鳥への配慮や人間社会の生活への配慮が必要な状況となってきています。適切な対策をとることで、周囲の理解を得ながら、バードウォッチングを楽しんでいただけますようご協力をお願いいたします。

関連情報

シロハラチュウシャクシギが絶滅した可能性が高いことが発表されました

2024年12月12日

11月17日、RSPB(英国鳥類保護協会)、バードライフ・インターナショナル他の研究者グループは、シロハラチュウシャクシギ Numenius tenuirostris が1995年にモロッコで最後に目撃されて以来、広範囲で行われた調査でも生息の確認がなく、絶滅した可能性が高いと指摘する論文を発表しました1)。これまで島嶼に生息する鳥で絶滅した例はいくつもありますが、ユーラシア大陸、アフリカ大陸に生息する鳥類が絶滅した最初の例となります。

シロハラチュウシャクシギの情報はほとんどなく、ロシアのオムスクのステップと森林地帯の境界付近が繁殖地として確認されており、アフリカ北部から西アジアで越冬していたとされています。日本では、確実な産地、年月不明の2標本があるだけで、最近50年以上確実な記録はありません。

絶滅の要因は明らかではありませんが、農業のための広範囲な土地の乾燥化や中継地、越冬地での生息地の喪失、狩猟による捕獲がおもな原因ではないかと推測されています。

RSPBのレポートでは、シロハラチュウシャクシギの絶滅は、同じように絶滅の危機にある種への行動が必要だと、私たちに警鐘を鳴らしていると結んでいます2)。生物多様性の損失を止め、向上させる取り組みを更に続けなければならないことへの警鐘でもあるでしょう。

国内に目を転じてみます。10月25日の生物多様性条約の第16回締約会議(COP16)の際にIUCN(国際自然保護連合)がレッドリストの更新を公表しました。日本産鳥類でもいくつかの種で絶滅のおそれが高まったと評価されましたが、それらはすべてシギ・チドリの仲間でした。

種名 以前のカテゴリ 今回のカテゴリ
ダイゼン 低懸念 危急
キョウジョシギ 低懸念 準絶滅
キリアイ 低懸念 危急
アシナガシギ 低懸念 準絶滅
サルハマシギ 準絶滅 危急
ハマシギ 低懸念 準絶滅
コモンシギ 準絶滅 危急
オオハシシギ 低懸念 準絶滅
アメリカオオハシシギ 低懸念 準絶滅
コキアシシギ 低懸念 危急
オオキアシシギ 低懸念 準絶滅

日本を越冬地または渡りの中継地として利用するシギ・チドリ類の減少要因として、生息地である湿地の消失が指摘されています。日本では、明治・大正時代に存在した湿地の約61.1%が1999年までに消失しました。彼らを守るためには、生息環境がこれ以上失われることがないようにし、かつ湿地の復元に取り組む要があります。

そのための活動のひとつとして、当会をはじめとしたNGOでは、大阪万博を契機に大阪湾の湿地環境の再生に向けて取り組みを行っています。鳥類の絶滅のおそれをこれ以上増大させないための取り組みに、ぜひ、ご支援をお願いいたします。

  1. Buchanan GE et al. (2024) Global extinction of Slender-billed Curlew (Numenius tenuirostris). IBIS
  2. https://www.rspb.org.uk/whats-happening/news/slender-billed-curlew-confirmed-extinct-in-new-anaylsis

大阪湾の湿地再生の取り組みについて

当会の意見と主張

タンチョウと共に生きる未来に向けて


(写真/PIXTA)

縁起のよい瑞鳥(ずいちょう)として日本人にとうとばれてきたタンチョウ。かつては、北海道から関東地方へと渡る優美な姿も見られましたが、明治時代の乱獲や湿原の開発で激減し、絶滅したと考えられていました。ところが、1924年に釧路湿原の奥地で十数羽が再発見されたのです。二度と同じ目にあわせたくない――その思いを胸に、地域の人々とタンチョウを守り続け、今年で「再発見」から100年になりました。ようやく約1900羽まで復活しましたが、今もなお新たな試練に直面しています。

タンチョウ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
タンチョウ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)

日本で繁殖する唯一のツルで、国の特別天然記念物。北海道東部を中心に生息。
全長140cm、羽を広げると240cmにもなる日本最大の野鳥。古くから日本文化を彩り、日本画や民話、地名などにも登場する。アイヌ語で「サルルン・カムイ(湿原の神)」。

「再発見」から100年、これからタンチョウに必要なこと

当会は1987年、北海道鶴居(つるい)村でタンチョウの保護活動を続けていた故・伊藤良孝さんの協力を得て、鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリを開設しました。以降、レンジャーが常駐し、食べものが不足する冬期にはデントコーンをまいたり、繁殖地が開発されないよう湿原を購入し独自の野鳥保護区を設置するなどして、タンチョウを守ってきました。

命をつないだ給餌活動
命をつないだ給餌活動
鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリには、一日最大250羽近くのタンチョウがエサを求めて飛来する

命をつないだ給餌活動
デントコーン
飼料用のトウモロコシ

多くの人々の努力や当会の活動が実を結び、現在タンチョウの数は約1900羽まで回復しました。しかし、給餌により人を恐れなくなったタンチョウが、人間の生活圏に近づきすぎて、交通事故や農業被害など、別の問題が深刻化してきています。また、冬期給餌場にタンチョウが密集することで、鳥インフルエンザの集団感染のリスクも高まっています。もし感染が拡大すれば何百羽も大量死するおそれがあるのです。

道路を歩いて横断、交通事故にあうこともある
道路を歩いて横断、交通事故にあうこともある

タンチョウがデントコーン畑に侵入し、種や芽をついばむ
タンチョウがデントコーン畑に侵入し、
種や芽をついばむ

冬でもタンチョウが自然に食べものを採れる場所が必要だ――当会は2007年から鶴居村の中で冬でも自然採食できる場所を整備し、タンチョウの自立を助けてきました。2013年には環境省が給餌量を削減して越冬地を分散させる方針を決め、冬の自然採食地はさらに重要な存在となっています。

整備した自然採食地を利用するタンチョウ(タイマーカメラで撮影)
整備した自然採食地を利用するタンチョウ
(タイマーカメラで撮影)

数が増えたタンチョウは北海道東部から分布を広げつつあります。自分の力で生きようと羽ばたいた先々で、彼らが人と距離を取り、冬も飢えず、繁殖期に安全に子育てができる環境を整えるには、その地域の人々の理解と協力が不可欠です。
当会は、タンチョウの情報や自然採食地づくりのノウハウを地域社会と共有し、地域主体の保護活動を推し進めていきます。また、タンチョウの新たな生息地である自然豊かな勇払(ゆうふつ)原野が、ラムサール条約の枠組みで恒久的に保全されるよう働きかけていきます。タンチョウと人が共生する社会の実現のため、ご支援をお願いします。

タンチョウと共生を目指す当会の活動にご支援をお願いします

(左)「タンチョウ」の記念ブローチ<縁enishi>(右)カムイの羽根しおりセット
ご寄付のお礼にオリジナルグッズをプレゼント中!
(左)「タンチョウ」の記念ブローチ<縁enishi>(右)カムイの羽根しおりセット

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鶴居村で活動するレンジャー

タンチョウは身近な隣人(原田修チーフレンジャー)

タンチョウは優美なだけではなく、仕草や行動が人間くさいのも大きな魅力です。彼らを絶滅の淵から救った冬期給餌は、地域の方々にとって「身近な隣人」を助ける思いやりだったのでしょう。一方で給餌により人との距離が近くなり、人里での事故や農業被害、過密化による鳥インフルエンザの脅威といった課題も生じています。これからもタンチョウと共に暮らす感動と共生への覚悟を胸に、地域の人達と連携して取り組んでいきます!

鶴居小学校6年生 総合的な学習の時間
鶴居小学校6年生 総合的な学習の時間
タンチョウとの共生をテーマにした授業で講師として招かれた

当会の取り組み

冬の間、タンチョウが自然の中で生きていけるように

2007年から冬期のタンチョウの採食行動を調査し、凍らない水辺を利用している状況がわかりました。そこで、鶴居村の方々やボランティアの方々の協力を得て、夏は水路を掘り藪(やぶ)を払うなどの造成作業をし、冬はタンチョウの利用状況を調査し評価するサイクルをくり返し、17か所の自然採食地を完成させました。しかし、タンチョウの分布は拡大しつつあり、当会だけの採食地整備には限界があります。今後は、この取り組みのノウハウをテクニカルレポートとしてまとめ、一般に公開し、タンチョウの分散先となる地域社会で自然採食地を増やせるよう、あと押ししていきます。

ボランティアの皆さんと自然採食地を整備
ボランティアの皆さんと自然採食地を整備
水路を掘り、食べものとなる水生昆虫などのすみかをつくる

勇払原野をラムサール条約で守る

日本の湿地が過去100年で6割も消失したなかで、北海道の勇払原野には、数万羽の水鳥が飛来し、オジロワシやチュウヒなど絶滅危惧種が繁殖する豊かな湿原が残されています。2013年からはタンチョウも飛来しはじめ、2020年には、130年ぶりにヒナの姿が確認されました。重要度が増す勇払原野ですが、湿原の多くが工業地帯に指定されており、湿原の保全と経済活動との両立が課題です。

当会は、勇払原野の弁天沼周辺の湿原やウトナイ湖へ流れこむ美々川(びびがわ)をラムサール条約の枠組みで保全し、また工業地帯については自然共生サイト等の枠組みを利用して、ワイズユース(賢明な利用)を実現する共生社会のモデルをつくるため、働きかけていきます。

新天地で命を育むタンチョウ
新天地で命を育むタンチョウ
2020年5月に当会レンジャーが130年ぶりに勇払原野で確認したヒナは、秋には飛べるまでに育った

ラムサール条約

おもに水鳥の生息地として重要な湿地を保全し、ワイズユース(賢明な利用)を進める国際条約。日本から湿地を登録するには、①「定期的に2万羽以上の水鳥を支えている湿地」等の国際基準を満たし、②国指定鳥獣保護区の特別保護地区であるなど国内法で保全され、③地域の合意を得られている必要があります。登録の過程では関係者が湿地のワイズユースを考えていくことになります。

鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ

1987年、全国からの募金で建設されました。タンチョウ保護を進める拠点として、冬期給餌をはじめ、生息地の保全や調査、普及教育活動などを行っています。

ボランティアの皆さんと自然採食地を整備
鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ

鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリのホームページはこちら

タンチョウとの共生を目指す当会の活動に、ぜひご支援をお願いします。

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※プレゼント付き寄付について

日本野鳥の会のプレゼント付き寄付は、自然を守る活動に楽しく参加していただく寄付のしくみです。
寄付の金額により、ご希望に応じて野鳥グッズをプレゼントしています。プレゼントが不要の寄付もお選びいただけます。

皆さまのご寄付は、タンチョウとその生息地を守り共生を目指す活動をはじめ、自然を守るさまざまな活動の資金になります。シマフクロウ、チュウヒ、シマアオジなど絶滅危惧種の野鳥たちの保護活動のほか、身近な野鳥たちの調査研究、野鳥と自然の大切さの普及啓発活動などにも使われます。